先日、薬局に処方箋を持って来られた患者さんのエピソードをひとつ。

(年齢は70歳前後の男性の方だったと思います。)

 

「市販の風邪薬を飲んでいても全然効かへんから、病院に行ってきたわ〜。」

「薬で胃がやられたんか、胃が膨れた感じになって食欲もなくて、全然食べたいと思わんねん。咳もまだ続いてるしな。まいったなぁ。」

「やっぱりちゃんと、初めから病院で診てもらって薬飲まんなあかんなぁ。」

 

と言われて、総合感冒剤と咳止めと胃薬をもらって帰られました。

 

そして7日間後にまた来局されて、また全く同じ内容の処方箋を持って来られました。

 

「薬全部飲んだんやけど、全然治らへんのや。」

「また同じ薬なんか?、先生にいろいろ言うたんやけどな。これしかないみたいやわ。」

そこで、改めて今どんな状態なのか伺ったところ。

一番は胸脇部が苦しい。
上腹部が張って苦しいので、食欲がない。
咳が続く。
咳をすると頭痛というわけではないけど、頭の表面がピリピリと痛む。

と言われていました。

 

全然一週間前と症状が変わっていない様子。

これがもっとも西洋医学の苦手な部分ですよね。と思わず思ってしまいました。
万人に対しての通り一遍の大雑把な処方しかない。

東洋医学的なアプローチなら、もっと的確にケアできるシチュエーションなのだろうなぁと、その患者さんの背中を見送りながら思った場面でした。

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