気海を考察していきます。

生気の海と呼ばれる経穴で、

穴性学ハンドブックでは補で「諸虚に」「培補元気」などとあります。

 

この意味を中医鍼灸臨床経穴学を中心に調べていきます。

P661

「下焦の気会穴、元気の要穴であり、臓気虚、真気不足、下焦の気機の失調によりおこる病証を主治する。」

「<治療範囲>

1・元気不足の病証

元気は、先天の精気が化して生じるものであり、その源は腎にある。先天の精気は「後天の源」によりたえず充足、滋養されており、三焦の通路を通じて全身に到達して、臓腑などのすべての組織器官の機能活動を推動している。

元気は、人体の生命活動の原動力となっているのである。

この元気が不足すると臓気は虚し(衰え)、また臓気が虚すと元気も虚す。

心、肺、脾、腎などの臓気が虚しておこる機能減退(病証)は、気海穴の治療範囲に入る。」

 

これを知るには、まずそもそも元気とは何なのか?と知る必要があると思いました。

調べると、どうやらこの概念の出発点は難経の様で、後世では「命門元気三焦系統理論」と呼ばれています。

 

中医学ってなんだろう P279

「「難経」の元気観

・元気の由来

元気の源は父母の精なので、人は先天的に元気をもって生まれてくる。

そして人が生まれた後は、元気はさらに後天の精の滋養を受けて命門から生まれる。

・元気の働き(様々な面から生命を支える)

①臓腑や経絡の働きを活発にし、さらに臓腑や経絡の働きを維持する

②外から吸い込んだ気を納め、呼吸を支える。

③三焦は様々な気化(気の運動による変化)の舞台となるが、それを支えているのは元気。

④外界の邪気から、人間を守る。」

P278

「命門元気三焦系統理論は、蔵象学説ほど細かい理論ではありません。独自の視点でシステムを捉えているという意義はあっても、理論体系としては大雑把なものです。そこでいまの時点では、「蔵象学説の不足を補うことができるもの」と捉えるのがよいと思います。」

 

→つまり穴性学ハンドブックで「諸虚に」と書かれていたのは、

「元気が虚したら臓に影響しやすいのですが、その際は色々な現れ方をします。

状況に応じて気海と適切な配穴を行って対処してください。」

と言っている様に感じました。

 

参考資料

中医学ってなんだろう 東洋学術出版社

中医鍼灸臨床経穴学 東洋学術出版社

穴性学ハンドブック たにぐち書店

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