我々が『黄帝内経』より学ぶ五行臓腑配当は
木 火 土 金 水
肝 心 脾 肺 腎
となる。
東洋医学は東洋哲学・思想を
礎にしているというのはご承知のところだと思いますが、
面白いことに五蔵配当に関しては
年代・書物により異なってくる。
以下に記していく。
(木・火・土・金・水の順で記す。)
『管子』
脾 肝 心 腎 肺
『五行伝』
脾 肺 心 肝 腎
『淮南子』「時規訓」
脾 肺 心 肝 腎
『明堂』
脾 肺 心 肝 腎
『礼記』
脾 肺 心 肝 腎
『呂氏春秋』
脾 肺 心 肝 腎
『説文』
脾 肺 心 肝 腎
『太玄経』
脾 肺 心 肝 腎
『淮南子』「墜形訓」
肝 心 胃 肺 腎
『白虎通』
肝 心 脾 肺 腎
『黄帝内経』
肝 心 脾 肺 腎
こう見ていると、
黄帝内経と一致するものは『白虎通』ということになる。
これは僕自身もまだまだ調べていく必要があるが、
当時の時代背景、思想により変化していることが
十分に考えられる。
学校の教科者ではサラッと、
そして公式のように覚える必要がある
五行臓腑配当ではありますが、
調べていくと色々面白いことが分かってくるため、
もし時間がある方は調べて頂ければと思います。
下野
五行と五臓の配当をあまりにも当然のごとく鵜呑みにしていましたので、たまたま下野先生のお話を読み愕然としております。
特に(土)の位置に心があるとする考えと、脾胃があるとする考えの変遷はよく知ってみたくなりました。
ありがとうございます。
宮原 周 先生 御侍史
先生のように仰って頂く方が増えると、
学術からだけでなく臨床面からも変遷を見直すことができると
個人的には思っております。
コメント有難うございました。
下野