舌診(04)
舌苔について整理する
【苔色】
白苔
表証を示し、傷寒の太陽病や温熱病の衛分証でみられる。
黄苔
熱証を示す。表に熱が留まったり、邪熱が裏に入ったり。
化熱もあり表寒化熱や陽虚の水湿不化をあらわす。
灰苔
裏証を示し、裏熱・痰飲・寒湿などでみられる。
黒苔
裏証を示し、熱極か陽虚寒盛など病変の重篤な段階でみられる。
緑苔
瘟疫や湿温などであらわれ、湿熱・痰飲などの化熱が考えられる。
霉醤苔
紅・黒・黄の混ざった苔で、湿濁が長期にわたって化熱を示す。
【参考文献】
『中医臨床のための 舌診と脈診』医歯薬出版社
『新版 東洋医学概論』医道の日本社
施術日記(03)
T.I 先生との治療練習3回目です。
週ごとに、同じ経脈上に刺鍼する事で変化をとります。
舌診の鍛錬
【目的】
① 一週間前と同穴にて、鍼の番号を変えて違いを診る。
② このシリーズは今回で3回目。
鍼の ”前後” という短期的にできる変化とは違う、中期的な変化を探す。
舌の中央の苔・裂紋には長い歴史を感じるので、
この変化を狙うのは、
長期的に考えなくてはならないのかもしれません。
舌尖と舌辺の赤みは、ぼんやりといつものようにある。
舌の出し方に、強張った感じはみられない。
陰陵泉(右):0番鍼にて置鍼(5分)
一段と力が抜けたように感じる。
刺鍼後には舌尖と舌辺の赤みは、淡く穏やかになるのはいつもの通り。
舌の水分量の違いが、事前事後で間違いなく変化する。
2週間前は・・
この2週間前に舌診した際、
舌の出し方が右へ傾いていたのが特徴的でした。
舌尖の尖がり具合や舌の周辺の赤みは現在もありますが、
現在は少しマイルドになっているように感じます。
ご自身で治療をされているのもあり、
このシリーズでの正確なエビデンスという訳ではありませんが、
変化は感じられます。
診病奇侅(01)
中脘
脾部中脘塞り、中脘水分に動あり、
又脾塞り、水分に動ありても、中脘に動なきは、食にあらず、
《私議》
中脘と水分について感じるところあり、考察を深めたいと思います。
【参考文献】
『診病奇侅』医道の日本社
施術日記(04)
T.I 先生との治療練習4回目です。
同じ経脈上に刺鍼する事で、軸を作りたいと考えております。
舌診の鍛錬
【目的】
① 同經への刺鍼にて、短期的・中期的・長期的な観察。
② 四診も含め、複合で考察。
舌を出した瞬間に思ったのは『紅くなった?』
いつもより、白っぽさが減って
このシリーズが始まって以来、刺鍼前の舌の表情では目立った違い。
舌の出し方も、リラックスが感じられます。
舌尖・舌辺の感じは前回と同じ様子ではあるが、雰囲気が違う。
陰陵泉(右):0番鍼にて置鍼(5分)
全体的に水分量の調整は出来たと感じ、
所々に赤みが見て取れるも、
一皮剥けて、深層が顔を出しているようにも感じる。
舌の出し方も、締まりを感じる。
これは変な緊張が高まったというよりも、
適正な気力をもって来てるように思える。
舌の中央当たりも、渇きが出てきてる。
もしかしたら、苔を取るのはこの渇きを持たせる事で、
剥離させて行くのでは??と妄想する。
腹診も刺鍼前後に変化は感じられ、
中脘あたりの変化が興味深い。
鍼治療を受けて
先日鍼治療を受けて感じたこと
鍼を置かれた後、
即座に足底の方に向けて動き出す
勢いがあってまるで足から抜けていくような動き
同時に大きな呼気が生じる、
呼吸が何度か続けて起こる。
ふと治療に入る前に心に抱えていた、感情的なこだわり
(直近で起こった事について「解せない」と思う、苛立ち、怒りに似た感情)
が手放せて軽くなったことに気づく
(これは気滞に当てはまるのか?)
この直後に体の別の部位、
肩の力みについて意識が入り、肩の緊張が緩む。
この肩の力みは腰の弱さ(慢性腰痛あり)と関連していると自覚する
____________________________
ある部分の滞りが他の部位にも波及していくように
ほどける時にも推進力のようなものが働くのだろうか
普段はおとなしい腰痛が悪化する時には、
体が疲労倦怠の状態にあることが多い。
腰に違和感を感じ始めた後に続くのが、
上半身と下半身の疎通不良、からだ全体の動きの硬さや気鬱の症状
(気虚が先で、気滞が後か?)
記事を書きながら、考えていたが
「どちらが」という検討に意味がないと思えてきた
ただ、はっきりとしたこと
これまでは気病が4種に分類されていること、
この4つをこれまで概念的にしか見てこなかった。
表れる症状を単語と結んで並べていただけだった。
施術日記(05)
T.I 先生との治療練習5回目。
舌診での、軸を作りたいと考えて継続しております。
脉や腹診も含めて考察いたします。
舌診の鍛錬
【目的】
① 同經への刺鍼であるが、経穴を変更してみる。
② 舌の理解の為に、脉や腹診との共通項を考える。
問診にて「少々、お疲れ」との事。
この先生がダメージを体に受けている場合には、
舌の右への偏向がみられるようです。
ついでにいえば舌だけに限らず、
立ち居振る舞いにも、ある動きにも特徴が出てきます。
また、脈診においても右腕の脈に特徴を診ました。
舌尖の赤みはあるにせよ、舌辺の赤い斑点はかなり少なくなっています。
ただ、歯痕の凸凹が強く感じられました。
(左)地機:0番鍼にて置鍼(5分)
今回は(04)回までの経穴ではなく、別の経穴を試しました。
切経において、昔の教科書の取穴と現在の教科書の取穴の違いを
議論しながらの刺鍼となりました。
右脚と左脚の経穴を診た感じ、左の地機の方がウブな感じを受けたので、
刺鍼を試します。
舌の出し方が穏やかになり、正中線上に近くなりました。
歯痕も少なくなっております。
今回、特徴的だったのは写真では表現できていないかもしれませんが、
舌に溢れんばかりの潤いが出てきました。
おおよそ、水が引く事のイメージをもっていたので、少し驚いております。
腹診においては前回の治療(04)回と同じように
刺鍼後になってから、脾募へ特徴的な何かを感じました。
ミルフィーユのように階層があるようにも思え、
何かをどかしたら、何かが見えるようになった。のでしょうか。。
今後も経過を見てみたいと思います。
中国の思想(07)
老子
四十三章 無為のはたらき
天下之至柔、馳騁天下之至堅。
無有人無間。
吾是以知無為之有益。
不言之教、無為之益、天下希及之。
天下の至柔は、天下の至堅を馳騁す。
無有は無間に入る。
われここをもって無為の益あるを知る。
不言の教、無為の益、天下これに及ぶもの希なり。
(引用:『中国の思想[Ⅳ]老子・列子』P82)
《私議》
一休さんのとんち話の中で出てくる
「生ある者は必ず死す、形ある物は必ず滅す。」
これは諸行無常を説いていたように思いますが、
老子のこの一節を読んで、ふと思い出しました。
日常生活の中で”自然体であること”の強さを日々感じています。
【参考文献】
『中国の思想[Ⅵ]老子・列子』徳間書店
中国の思想(05)
老子
六十六章 統治者はへりくだらねばならぬ
江海所以能為百谷王者、以其善下之。
故能為百谷王。
是以欲上民、必以言下之、欲先民、必以身後之。
是以聖人、処上而民不重、処前而民不害。
是以天下楽推而不厭。
以其不争故、天下莫能与之争。
江海のよく百谷の王たるゆえんは、その善くこれに下るをもってなり。
故によく百谷の王たり。
ここをもって民に上たらんと欲すれば、必ず言をもってこれに下り、
民に先んぜんと欲すれば、必ず身をもってこれを後る。
ここをもって聖人は、上に処るも民は重しとせず、前に処るも民は害とせず。
ここをもって天下推すことを楽しみて厭わず。
その争わざるをもっての故に、天下よくこれと争うことなし。
(引用:『中国の思想[Ⅳ]老子・列子』P105~P107)
《私議》
以前、会社員をしていた時は『人・物・金』を管理するのが仕事でした。
その時の上司からよく言われたのが「頭を垂れる稲穂かな」。
経験豊富な年功を積まれた方々の立ち居振る舞いをみて、
内心『流石!』と思う事は本当によくありました。
今は臨床に立っておりますが、患者さんを目の前にして思う事もあり、
繊細さも難しさも感じます。
【参考文献】
『中国の思想[Ⅵ]老子・列子』徳間書店
舌診(02)
舌象について整理する
【舌神】
有神
生き生きとして生気があり、運動性も十分なもの。
疾病に罹患しても有神であればよい兆候。
無神
乾枯して硬く光沢もなく、生気がなく、運動性も悪い。
危急の可能性。
【舌色】
淡白舌
陽虚の為に営血不足により舌体を充養できず淡い色調となる。
紅舌
舌体の脈絡が充盈している。
絳舌
紅絳舌
営血が熱の煎熬を受け、濃縮されている為に絳舌となる。
紫舌
熱盛傷津や陰虚で気血の壅滞、陰寒での凝滞により紫色となる。
青舌
陰寒の邪により陽気凝滞し血行の瘀滞による。
【参考文献】
『中医臨床のための 舌診と脈診』医歯薬出版社
『新版 東洋医学概論』医道の日本社






