ホーム Blog ページ 14

Blog

東洋医学・鍼灸医学の研究用ブログです。

施術日記(02)

T.I 先生との治療練習2回目です。 前回の経験を元に、同穴への刺鍼にて変化をとります。 舌診の鍛錬 【目的】 ① 前回と同穴で、少し深めへの刺入を試して違いを診る。 ② 事前・事後の同じところ、違うところを診る。   舌は右に傾いているが、ほぼ正中線上に出ている。 前回のように舌尖が細くなっているような力が入っている姿ではない。 舌根あたりの苔の薄い黄色が、舌診の際にとりにくく工夫を必要とする。 舌の先端より舌辺への淡い斑点が特徴的。 一週間前より、やや歯痕が発生しかけのようにも思える。 陰陵泉(右)に3番鍼にて置鍼(10分) 刺鍼について疼痛があったせいか、 舌尖が細くなり力が入っているように感じる。 この穴であるかどうかが不明であるが、 舌の周囲にあった斑点が目立たなくなるのは前回と同様。 わずかな歯痕はほとんど無くなり、 舌全体に水分の量が調整されたように感じる。 出来る限り、専門用語を使わずに表現する事で、 発見があればと考えております。

イライラ

情志の生理的機能は、気機の反応によって支えられている。そこで情志が激昂すれば気機の昇降出入を失調させ精気血津液の代謝を乱し、疾病を発生させる。 怒は肝に属します。肝の主な作用は疏泄を主り、血を蔵す。 イライラすると気が鬱滞し、すぐに発散できなければ熱を生み上炎してしまいます。 肝の疏泄作用は脾胃の受納運化機能を調節するので、肝気不疏になれば脾の運化機能や、胃の和降機能が失調する。 また肝気鬱が火に変化し上炎すると心にまで影響をおよぼします。その他にも津液が焼かれ痰が生み出されたり、陰が焼かれ陰虚の病証があらわれる。 主な症状としては、頭痛、眩暈、目の充血、耳鳴り、口苦。 心に影響した場合は、心悸、不眠、多夢などの 不調が起こる。

y=sinθ(1)

素問 六微旨大論篇 第六十八 帝曰. 遲速往復.風所由生.而化而變.故因盛衰之變耳. 成敗倚伏.遊乎中.何也. 岐伯曰.成敗倚伏.生乎動.動而不已.則變作矣. 帝曰.有期乎. 岐伯曰.不生不化.靜之期也. 帝曰.不生化乎. 岐伯曰. 出入廢.則神機化滅.升降息.則氣立孤危.故非出入.則無以生長壯老已. 非升降.則無以生長化收藏. 是以升降出入.無器不有. 故器者生化之宇.器散則分之生化息矣. 故無不出入.無不升降.化有小大.期有近遠.四者之有.而貴常守.反常則災害至矣. 故曰.無形無患. 此之謂也. 帝曰善.有不生不化乎. 岐伯曰.悉乎哉問也.與道合同.惟眞人也. 帝曰善. 帝曰く、遅速と往復とは、風の生ずる故由にして、しかして化し、しかして変ずるは、故より盛衰に因るの変のみ。 成敗倚伏して中に遊ぶとは、何ぞや。 岐伯曰く、成敗は倚伏して、動より生じ、動きて已まざれば、すなわち変作こる。 帝曰く、生化せざるか。岐伯曰く、出入廃されれば、すなわち神機は化して滅し、升降息めば、すなわち気立は孤にして危うし。 ゆえに出入するにあらざれば、すなわちもって生・長・壮・老・已するなく、升降するにあらざれば、すなわちもって生・長・化・収・蔵するなし。 ここをもって升降・出入は、器としてあらざるなし。ゆえに器なる者は生化の宇にして器散ずればすなわちこれを分かち、生化息まん。 ゆえに出入せざるなく、升降せざるなし。 化に小大あり、期に近遠あり。四者これあれば、常の守らるるを貴び、常に反すれば、すなわち災害至る。ゆえに曰く、形なければ患いなし、と。 此れをこれ謂(『現代語訳 黄帝内経素問 下』P91より抜粋 訳:松村巧) 『生・長・壮・老・已』 『生・長・化・収・蔵』 韻を踏んだ二つの言葉。 この章においては『化する』という”ターニングポイント”としての動詞が重要に思います。 生長【陽】から収蔵(老已)【陰】への変換に着目してみた訳を考えてみました。 『生長・壮・老已』 『生長・化・収蔵』 『生長・壮・老已』 生長して→壮じて(大人になって)→老已(年老い亡くなる)する 『生長・化・収蔵』 生長して→化して(変化して)→収蔵する 【参考文献】 『黄帝内經』中医古籍出版社 『現代語訳 黄帝内経素問 下』東洋学術出版社

脾胃湿熱の「湿熱」について

東洋医学概論の教科書にあった脾胃湿熱でしたが、湿熱とは 食べ過ぎ・飲みすぎが原因で体内に入ったままになっている「水」が 熱の影響で湿気?のようになっているものなのか? ヒントを探して中医弁証学を読んでみましたが、今日はハテナが多いです。 湿は重濁性と粘滞性をもっていて、湿邪による病は長引きやすく、進行が緩慢 粘滞性があるために長引きやすいような感じがしますが、 病の進行が緩慢というのはいいことなんでしょうか? それともわかりにくい?ということなのでしょうか。。 気機を阻滞させやすく清陽(?)に影響しやすい。 湿気の多い環境や居住地の場合、湿邪は外から皮毛に入る。 また、脾胃虚弱や水分の取りすぎ、過食などは湿の内生をまねく。 湿の病は内外の湿が合わさって発生することが多い。 私自身が雨の多い土地で生まれましたが、どれくらいの期間その環境で過ごすか、というのも関係があるのでしょうか。 (それによって湿邪に対して耐性ができるみたいなことはあるのか?そもそも邪に対して耐性ってなんだろう…) (大阪は日本の中でも湿度が高い土地柄から、梅雨の時期になると湿邪による症状が起きやすい、と授業の時に聞いたことがあり、根拠を調べてみましたが思うような答えは出てきませんでした…)

脾と胃の病証

脾と胃は表裏関係にあり、経脈を通じて関連しているため生理的にも病理的にも相互に影響を及ぼす。 脾は臓(陰)に属し、陰が旺盛で喜燥悪湿 胃は腑(陽)に属し、陽が旺盛で喜湿悪燥 脾は胃が熱化しないように胃に陰液の一部を供給し、胃は脾が冷えないように脾に陽気の一部を供給していて、これらの協調関係が正常な脾胃の機能を発揮させている。 脾胃湿熱(内生した湿熱が脾胃に影響を及ぼす病証) 症状:上腹部の膨満感、食欲不振、嘔吐、口苦、口粘、尿黄、舌苔黄膩 本証は虚実挟雑(虚証と実証が同一時期に出現している証のこと)だが、主に湿熱(実証)の症状が顕著である場合が多い。 a.中焦の気機(気の働き)が滞る 湿熱が中焦の気機を滞らせると、上腹部の膨満感が起こり、熱により上逆すると嘔吐が起こる。 中焦の気が滞るため食欲不振が起こる。 b.湿熱が鬱滞する 痰湿が存在すると、口は粘り(口粘)、乾燥するが多く飲めない(口乾)という特徴がある。 実熱により津液を損傷すると、口苦や尿黄などが起こる。 c.運化が失調する 湿熱の影響で脾気虚になると、運化が失調するため食欲不振となり、水液を吸収できないと下痢になる。下痢は湿熱の影響を受けると粘稠になり、臭いも強くなる。 d.舌脈所見 痰湿により舌苔膩になり、脈滑となる。内熱により舌苔黄となり、脈は速く(脈数)なる。 a-dは特徴的な臨床所見? 上腹部(胃脘部)の膨満感や食欲不振は、湿邪が引き起こし、もともと津液が、水がいっぱいになっているもので胃熱との違いは、食欲不振があるかないか 粘→湿、乾・苦→熱。2つが引き起こす状態が1度に出る。
苔を育成中

胖嫰舌の表裏から考察します。

  舌質・舌苔 淡白舌・嫰・胖大・歯痕・点刺 薄白苔が全体的にありますが、 舌根には白膩があるようにみえます。 舌裏 舌下静脈に怒張・蛇行はみられずに ぼんやりとしています。 外側には暗いところがみられます。 舌面の中央が凹んでいるのが特徴的と思いました。 胖嫰舌のうえに、舌を出すのに力がない為に 凹んでいるのだろうと考えています。 口の開け方にも力強さを感じません。 舌に赤みが少なく、 全身に栄養が行き届いているのか?と心配されます。 舌裏に暗いところがあり、滞りも感じます。 全体的にのっぺりしておりしているのが印象的で 気・血ともに、か細く感じております。 仮説として 裏に虚があり血の停滞がおこり、その表現として舌裏に 血の滞りがあらわれているように思います。 そこが原因となって水分が均等に末端まで届かずに 舌全体に溢れているのでは?と考えます。 原因は同じくして気の停滞もおこり、 力強さを得ることが出来ていないと考えます。 この湿が下焦に累積されていかないかと危惧されます。 舌のみで、想定を考えてみました。 今後も考察を深めたいと思います。  

噯と曖

読み物で、漢字の微妙な使い方の違いに時折立ち止まる事があります。 例えば、『井、滎、兪、經、合』の”滎”が”榮”となっていたり。 「ん?」となってしまう時です。 今回は”噯”と”曖”について 口へん、日へんの微妙な違いなのですが。 噯(あい) 1⃣いき。あたたかい氣。 2⃣おくび。 曖(あい) 1⃣かげる。かげって、ハッキリしない。 2⃣くらい。暗くて見えない。 ↓ 例:曖昧(あいまい)ハッキリしない。紛らわしい。 つまりゲップは ”噯氣(あいき)”であって”曖氣(あいき)”ではないのですが、この漢字の入れ替えが多いように思います。 因みに ”噫気(あいき)”もゲップ。 噫氣(あいき) 1⃣吐き出すいき。呼氣。 2⃣おくび。食べた過ぎた時など、胃にたまったガスの口腔外に出るもの。 噯氣(あいき) 1⃣おくび。吹呿。噫気。 噯の意味より、噫氣よりも噯氣の方が少し温度が高いゲップに感じるのは気のせいでしょうか。 【参考文献】 『大漢和辞典』(株)大修館書店
海遊館のジンベイザメを間近に見る

【用語集】心血瘀阻

心血瘀阻 さまざまな要因により 心脈が詰まり気血が通じなくなる状態を指す。 主な要因として、 心気虚(しんききょ:心気が不足し、血脈や精神を主宰する機能に影響が出る)や、 心陽虚(しんようきょ:心気虚が進行しておこることや、重い病などで陽気が損傷することがあり、心気虚の症状の他に寒がる・四肢の冷えなどの症状が現れる)により、 心血も同時に不足することで、心脈が養われなくなること。 また、 ストレスや過労、寒邪、痰湿などが原因となり、 瘀血が形成され心脈の流れを阻(はば)むことがあげられる。 陽気と陰血は互いに影響しあっているため、 陽気が虚していくと、 血の循環が妨げられ、その結果、血が心脈を瘀阻(おそ:主に血が停滞し、流れを阻むこと)する。 そのことがさらに心陽不振(しんようふしん:心陽が不足すると、血脈を温め通りをよくすることが出来なくなり、痰湿や瘀血が心脈を塞ぎやすくなってしまう)を進ませる。 その逆もまたしかりである。 主な症状として、 心陽が鬱滞(うったい:流れが滞っている状態)すると、 陽気が四肢末端まで行きわたらず、 動悸・怔忡(せいちゅう:心臓が激しく動悸する症状)の他に手足の厥冷などがおき、 心脈が瘀滞して通じなくなると、 唇や爪が青紫色になる・狭心痛・胸から背中にかけて痛みなどの症状がおこる。 参考文献: 『黄帝内経素問』 『黄帝内経霊枢』 『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社 『基礎中医学』 神戸中医学研究会 『中国医学辞典』 たにぐち書店 『臓腑経絡学』 アルテミシア 『鍼灸医学事典』 医道の日本社
木

五行色体表の学習

皆さまこんにちは。 本日は五行色体表の暗記を行う際に、 気になったものについて学習しました。 私が特に難しいと感じたのは〝五脈〟です。 五脈(弦、鈎、代、毛、石) 難しいと感じる理由として、 漢字からどういう脈なのか イメージできるものと、しにくいものがあると感じました。 そこで、まずは教科書から五脈について学んでみたいと思います。 はじめに五脈とは? →五脈は五臓と対応する脈のことである。 〈対応する五臓と脈について〉 (肝)弦は、糸がピンと張ったような脈 (心)鈎は、拍動の来るときが強く、去るときが弱い脈 である。 (脾)代は、やわらかく弱い脈のことで、「代脈(不整脈の一種)」とは異なる。 (肺)毛は、羽毛のように軽く浮いて力のない脈 (腎)石は、石のように硬く沈んだ脈 『素問』平人気象論篇第十八では、五季の正常な脈を 「春は微かに弦」「夏は微かに鈎」「長夏は微かに耎弱(ぜんじゃく)」 「秋は微かに毛」「冬は微かに石」と記載し、この脈以外では病や死になるとしている。 ここまでは教科書に記載していた内容です。 次に、東洋学術出版社『素問』平人気象論篇第十八(p304〜308)から抜粋した原文をみてみたいと思います。 【原文】 平人之常气禀於胃。胃者平人之常气也。人无胃气曰逆。逆者死。 春胃微弦曰平。弦多胃少曰肝病。但弦无胃曰死。胃而有毛曰秋病。毛甚曰今病。藏真散於肝。 肝藏筋膜之气也。夏胃微钩曰平。钩多胃少曰心病。但钩无胃曰死。胃而有石曰冬病。 石甚曰今病。藏真通於心。心藏血脉之气也。长夏胃微耎弱曰平。弱多胃少曰脾病。 但代无胃曰死。耎弱有石曰冬病。弱甚曰今病。 藏真濡於脾。脾藏肌肉之气也。秋胃微毛曰平。毛多胃少曰肺病。但毛无胃曰死。毛而有弦曰春病。弦甚曰今病。藏真高於肺,以行荣冲阴阳也。 冬胃微石曰平。石多胃少曰肾病。但石无胃曰死。石而有钩曰夏病。钩甚曰今病。 藏真下於肾。肾藏骨髓之气也。 【書き下し文】 平人の常気は胃に稟く。胃なる者は平人の常気なり。人に胃の気なきを逆と曰う。逆なるものは死す。春の胃は微弦なるを平と曰う。弦多く胃少なきを 肝 病むと曰う。但 弦のみにして胃なきを死と曰う。胃ありて毛あるを秋に病むと曰う。毛甚だしきを今病むと曰う。蔵の真は肝より散ず。肝は筋膜の気を蔵するなり。夏の胃は微鈎なるを平と曰う。鈎多くして胃少なきを心 病む曰う。但 鈎のみにして胃なきを死と曰う。胃ありて石あるを冬に病むと曰う。 石甚だしきを今病むと曰う。蔵の真は心に通ず。心は血脈の気を蔵するなり。長夏の胃は微・耎弱なるを平と曰う。脈多く胃少なきを脾 病むと曰う。但 代のみにして胃なきを死と曰う。耎弱にして石あるを冬に病むと曰う。弱甚だしきを今病むと曰う。 ...

胃・小腸・大腸

  霊枢を読み進めていって勉強している事を書いていきます。   《現代語訳 黄帝内経霊枢 上巻》 P104 邪気蔵府病形篇「黄帝がいう。「私は五臓六腑の気が、みな井穴から出て、滎穴と輸穴を経て合穴に入ると聞いたことがある。 その気血はどの道を通って注ぎ、進入した後どの蔵府および経脈と連結しているのだろうか。その道理を聞きたいものだ。 岐伯が答える。「これは手足の陽経が別絡から内部に進入して、六府に連続しているのです。」 黄帝がいう。「滎穴・輸穴と合穴には、治療の上で一定の作用があるのか」。 岐伯が答える。「滎穴・合穴の脈気は深いところにあるので、内府の病気を治療できます」。 黄帝がいう。「人体内部の府の病は、どうやって治療するのか」。 岐伯がいう。「陽経の合穴を取ります」。」 黄帝がいう。「合穴には各おの名称があるのか」。 岐伯が答える。「足の陽明胃経の合穴は三里にあります。手の陽明大腸経の脈気は足の陽明胃経を循り巨虚上廉で合します。手の太陽小腸経の脈気は足の陽明胃経を循り巨虚下廉で合します。手の少陽三焦経は足の太陽膀胱経で合します。足の太陽膀胱経は委中で合し、足の少陽胆経は陽陵泉で合します」。」   →下合穴の説明が書かれていました。 腑病にはこれらを使いなさいと提示されています。 ここでは特に、足陽明胃経の上廉(上巨虚)・下廉(下巨虚)が大腸・小腸の合穴に設定されている点が気になりました。   《中医薬大学全国共通教材 腧穴学》 P 64 「中医理論によると大腸小腸は全て、広義の胃に属すので大腸小腸の下合穴は胃経上にあるのである。」 《中医薬大学全国共通教材 全訳中医基礎理論》 P130 「胃の通降作用とは、小腸が食物残渣を大腸に送ったり、大腸が糞便を排泄したりする機能も含んでいる。」   →答えなのでしょうが黄帝内経における根拠が書かれていません。 いや、普通に考えて胃から大腸まで繋がっているじゃないか!とよぎりますが、それは西洋医学の解剖学的所見なので東洋医学を考える上では参考にできません。 極力黄帝内経に理由を求めていきます。 胃〜大腸は、水穀の受納〜糟粕の排出までのラインのはずなので、まずは水穀が糟粕になるまでの流れを追っていきます。   <現代語訳 黄帝内経素問 上巻> P210 五臓別論篇「六腑には、常に水穀が充実しているものですが、反対に精気は充実していません。 この道理は、水穀が口から入ったあと、胃は実するが腸は空虚であり、食物が下へ送られる段階になると、腸は実するが胃は空虚になると理由にもとづいています。」   《現代語訳 黄帝内経霊枢 上巻》 P479 腸胃篇 「「黄帝が伯高に問う。「わたしは六腑の消化器官がどのようになっているか、腸胃の大小・長短、水穀を容れる容量の多少などを知りたいと思う」。 伯高言う。「すべてをお話しいたしましょう。 穀物が口から入って体外に出るまでの消化器官の深浅・遠近・長短の数値は次のとおりです。 唇から歯までは長さ九分、口の端から端までは幅二寸半。歯から会厭までは深さ三寸半、水穀五合を容れることができます。 舌は重さ十両、長さ七寸、幅二寸半。咽門は重さ十両、幅一寸半、咽門から胃までは長さ一尺六寸。 胃の形は曲がりくねっており、それを伸ばすと長さ二尺六寸、周囲一尺五寸、水穀三斗五升を容れることができます。 小腸は腹腔の中にあり、後は脊柱に付き、左から右へ向かって周り廻り、腹腔内で幾重にも折り重なって廻り、下口は廻腸に注ぎ、外側は臍の上に付き、廻り折れ曲がり、湾曲すること全部で十六回、周囲二寸半、直径八分と三分の一、長さ三丈二尺。 廻腸は臍の所に位置し、左に向かって廻り、下向きに重なって、折れ曲がり湾曲すること、同じく十六回、周囲四寸、直径一寸と三分の一、全長二丈一尺。 広腸は脊椎に付き、廻腸が送る糟粕を受け取り、左に向かって廻って脊椎の前に重なり、上から下へ行く程太くなり、最も太い所で周囲八寸、直径二寸と三分の二、長さ二尺八寸。 腸胃の水穀を運輸消化する過程は、口唇から肛門まで総長六丈四寸四分、全部で三十二回の湾曲があります」。」   《臓腑経絡学》 P 63 「大腸は、廻腸、広腸、直腸、肛門(魄門)から成る。」   《中医学ってなんだろう》 P 241 「「大腸の伝導」は、広い意味での「胃の降濁」の一部と言えるものです。 胃気が下降していることは、大腸の伝導の前提となります。」   →飲食物が胃に入って糟粕を排出するまでの過程が示されており、それは胃を起点に一連の流れで繋がっているので古人はこのラインを胃の代表する一つのグループとして考えた。 腸の伝導機能とは胃の降濁機能の一部とも言える。 関連が深いからこそ、わざわざ「腸胃篇」という一つの篇にまとめたのかもしれない。   ↓「胃の通降(降濁)機能」 ①胃◯→小腸→大腸 ②胃→小腸◯→大腸 ③胃→小腸→大腸◯ ④胃→小腸→大腸→◯(糟粕)   続いて「胃経上にある下合穴を刺し腑病を治す」とはどの様な事なのか考えてみたいと思います。   参考資料 <現代語訳 黄帝内経 霊枢 上巻> 東洋学術出版社 南京中医薬大学編著 <現代語訳 黄帝内経 素問 上巻> 東洋学術出版社 南京中医薬大学編著 <中医薬大学全国共通教材 腧穴学> たにぐち書店 主編 楊甲三 <中医薬大学全国共通教材 全訳中医基礎理論> たにぐち書店 主編 印会河 <中医学ってなんだろう> 東洋学術出版社 小金井信宏著