臓腑について学ぶ(01)
肺
上焦にあり、静粛下降の役割を持つ
気や水液が下降し全身を巡る事によって五臓の気機は昇降のバランスを保つ。
《肺が粛降機能を失う阻害要因》
実の病理変化:外邪や瘀血痰湿などの病理産物により水道が塞がる→痰水壅肺
虚の病理変化:虛寒などにより津液を宣発散布することが出来なくなる→肺虚失制
【痰水壅肺】
息切れ・咳逆・喘息で横になれない。胸脇満痛。飲邪の氾濫による水腫。など
【肺虚失制】
遺尿・頻尿。など
ーーー関連領域より病理を考えるーーー
鼻・涕:鼻閉、鼻汁。呼吸や嗅覚に影響あり。
皮・毛:易感冒。皮膚の乾燥。掻痒感。
魄 :感覚・運動・情志などの本能的な精神活動の失調。
憂・悲:憂う。悲しむ。
辛 :気の消耗や熱化。大腸の機能に影響あり。
【参考文献】
『中医病因病機学』東洋学術出版
『新版 東洋医学概論』医道の日本社
自分の確認手段など
週末
先週の週末くらいですが、学校での様子をみると全体的にイライラしている様子の人が多かった気がします。
こちらから話を振る訳でもなく、久しぶりに昔出ていた症状が出てきたなど会話で出てきた。
そういう時期だったのかなと勉強になりました。
肝火の人は目と喋り方が爆発的な特徴を持つ気がします。
自分の確認手段
最近自分のどんな状態が良くて、どんな状態が良くないか前よりは実感できる様になってきた気がします。
良くない状態を作ってしまっている時、現実に存在する音、匂いなどに対する取りこぼしが多く、みるものの視点が近い。
その状態になっている時を確認すると変な没頭の仕方をしてしまっている事が多い。
改善方法としては、今に集中したら状態は良くなる。
もっと受動的に。
要らないものが多すぎる。
もっと自分と周りの環境を一致させたいな。
場所によって
小腸経の切経を行う時、相手の顔近くに手を置いてもらうやり方で労宮でみようとすると物理的に距離感が近くなりやすい。
最近は手の指でもみれたらいいなと思い、指先でも軽く触れるよう色々指先で触る訓練中です。
流れ
細かい部分を見るのはいいけども、そこに囚われた瞬間他の情報との関連を切ってしまっているので別物になる。
診断時、そうならないためにもサッパリ生きなきゃなと思います。
行動
行動
とにかく相手に合わせながら動く。
ごちゃごちゃ考えず、いい意味で一心不乱に。
流れを止めない。
自分も相手も頭を使った時は空気が止まる。
先週見させて頂いた人の時、時間をかけすぎてしまっていた。
戻り、報告の際受けた時間をかけすぎというご指摘。
術後の反応を探るときはとにかく早く。
見れる見れないは関係なく行った。
何より驚いたのは患者さんの拍子抜けした空気。
「え?終わり?」
言葉にしなくても伝わった。
見れる見れないはこちらの都合。
患者さんには関係のない話。
患者さんのステージの上で見れる様になる。
相手には相手の都合がある。
常にそこを見ずに先はない気がしました。
都合を考えずに触ってしまって申し訳なくなる。
明日の寺子屋。
燃え盛る様なものをいらない。
ただ相手に任せる事を意識してみる。
六經病機(02)
太
(01)はなはだしい。
(02)とおる。
(03)おおきい。
(04)尊稱に用いる。→太后、太君など
(05)秦・大に通ず。
(06)夳に同じ。
(07)姓。
明
(01)あきらか。あかるい。
(02)あきらかにする。
(03)あきらかに。はっきりと。
(04)あける。夜がしらむ。
(05)よあけ。あけがた。
(06)あけて。つぎ。
(07)ひる。日中。
(08)あかるみ。
(09)おもて。そと。うわべ。
(10)ほがらか。
(11)おこる。ひらく。
(12)大きい。
(13)さかん。
(14)陽。陰の對。
(15)雄。雌の對。
(16)有形。
(17)この世。現世。
(18)かみ。神靈。
(19)日。月。星。
(20)天。
(21)賢人の述作をいう。
(22)よく治まる。ひらけた國。
(23)視力。
(24)たぐふ。
(25)水道。水の流れみち。
(26)ちかう。盟に通ず。
(27)萌に通ず。
(28)孟に通ず。
(29)猛に通ず。
(30)望に通ず。
(31)朝代の名。朱元璋が元を滅ぼし建てた國。
(32)諡。
(33)姓。
(34)眞言の異名。
少
(01)すくない。すこし。
(02)すこしく。わずか。やや。
(03)すくなしとする。不足に思う。
(04)そしる。かろんずる。
(05)しばらく。しばらくする。
(06)おとる。
(07)かすか。おとろえる。
(08)へる。
(09)かく。
厥
(01)石を発掘する。
(02)ほる。
(03)つくす。つきる。
(04)つく。突きたてる。
(05)病名。のぼせ。足が冷え、頭がのぼせる。
(06)その。それ。
(07)の。
(08)句調を調へる助辭。
(09)みじかい。又、尾の短い犬。
(10)石の名。
(11)ゆれ動くさま。
(12)蹶に通ず。
(13)橛に通ず。
(14)古は氒につくる。
(15)姓。
【参考文献】
『大漢和辭典』大修館書店
(太:第三巻763頁、明:第五巻763頁、少:第四巻89頁、厥:第二巻659頁)
『中医病因病機学』東洋学術出版社
下巨虚
前回の続きです。
合穴である下巨虚について調べていきます。
《現代語訳 黄帝内経霊枢 上巻》P108 邪気蔵府病形篇
「小腸の病の症状は、下腹部が痛み、腰や背骨が引きつり睾丸まで痛み、大小便がつまり苦しみ、耳の前が発熱し、或いは寒が甚だしく、或いは肩の上の熱がひどく、手の小指と薬指の間が熱く、或いは絡脈がおちくぼみます。これらはみな小腸の病です。
手の太陽小腸経の病は、胃経の下巨虚に取って治療します。」
↑の文章を基に考えていきます。
《現代語訳 黄帝内経霊枢 上巻》P507 張論篇
「小腸張の症状は、下腹部が張り、腰にかけて痛みます。」
→
・下腹部は小腸のある部位なのでそこが痛み、それが腰まで影響している。
・耳の前、肩の上は小腸経上にあるのでそこに反映されているのだと思います。
・手の小指と薬指の間に関しては、小指あたりに経の走行がありますがそれを指すかはわかりません。
《現代語訳 黄帝内経素問 上巻》P164 霊蘭秘典論篇
「小腸はすでに胃で消化された食物を受け取り、食物の精華を抽出して、全身に輸送します。」
《全訳 中医基礎理論》P131
「張介賓は『素問 霊蘭秘典篇』を「小腸は胃の下に位置し、胃中の水穀を受盛して清濁を分ける。そこで水液は前部に吸収され、糟粕は後ろに送られる。脾気は化して上昇し、小腸の気は化して下降する。そのため化物が出るというなり」と注釈している。」
《中医学ってなんだろう》P239
「小腸の蔵象
内部の状態 小腸が清濁を分けられなくなり、余計な水分が大便に混入する。または濁ったものが尿に混入する。
→現象 ・大便が緩い ・下痢 ・尿がにごる など。
内部の状態 小腸から、水分がきちんと吸収されない。
→現象 ・尿の量が減る
内部の状態 小腸の働きが悪くなり、濁ったものが下へ送られなくなる。
→現象 ・お腹が張る ・腹痛 ・嘔吐 ・便秘 など。」
《穴性学ハンドブック》P159
「下巨虚 湿 分清濁、祛湿邪、燥湿、滲湿」
《全訳 経絡学》P 52
「李東垣は張元素に学んだが、その著書である『薬類法象』で、昇降や浮沈により薬性を論じて、茯苓は手の太陽(小腸)へ入り、麻黄は手の太陰(肺)へ入るとし、それぞれの経脈に導く引経薬、報使薬、向導薬を打ち出している。」
→胃からドロドロになって降りてきたものを小腸が受け取る。
受け取ったものを清・濁に小腸が分別する。
清は水穀の精微で、脾の運化へ
濁は大腸へ送られる
小腸の働きが悪いと分別ができず、そこに留まる。
すると下へ送ることができないので留まり、張って痛む。
穴性学ハンドブックで分清濁とある様に、下巨虚によって小腸の働きが改善すると清は脾、濁は大腸へと送られていく。
結果として小腸の張りなども改善される。
また、祛湿邪 滲湿とある様に利水滲湿薬で小腸に入る茯苓の様な一面もあるかもしれない。
邪気蔵府病形篇の寒熱の現象がなぜ起こるのかがもっと調べていく必要があると思います。
参考資料
《現代語訳 黄帝内経素問上巻》 東洋学術出版社 南京中医学院編
《現代語訳 黄帝内経霊枢上巻》 東洋学術出版社 南京中医学院編
《中医学ってなんだろう》 東洋学術出版社 小金井信宏著
《全訳 中医基礎理論》 たにぐち書店 印合河主編
《全訳 経絡学》 たにぐち書店 李鼎主編
《穴性学ハンドブック》 たにぐち書店 伴尚志編著
客氣の”客”
景岳全書 伝忠録
夏月伏陰續論
『主氣と異なるものとして、客氣がある。天は五氣を周らし、地は六氣を備えている。・・
・・この客氣は冬であろうと夏であろうと、その季節とは異なる氣を引き起こして、人々を病気にさせる氣である。・・』
『夏期になると陰気は伏して内にある。これは本来、天地の間における陰陽消長の理である。・・』
の冒頭から始まるこの篇ですが、
朱丹溪との陰陽の考え方の違いを解説し、張景岳の持論を展開している章になります。
この章を咀嚼した内容は別の機会に上げさせて頂くとして、
ときおり出てくる”客”が気になりましたので、調べてみる事としました。
【客氣(かくき)】
1⃣一時のから元気。血氣の勇。假(仮)勇。
2⃣其の歳の運を動かす外部から來る運気。主気に對(対)していふ。
客
①よせる。よる。身を寄せる。
②まらうど(客人)。主の對。
③上客。一座の尊敬する人。
④かかり人。
⑤外來人。
⑥あひて。
⑦たびびと。
⑧たび。
⑨居處(いどころ)の定まらない者。
⑩人。士。
⑪とくい。得意。顧客。
⑫來しかた(過ぎ去った時)。過去
⑬姓。
この夏月伏陰續論の客氣に関していえば、主たる氣とは別の
「病をもたらす得体の知れない氣」といったところでしょうか。
景岳全書の後の章、「命門余義」の中には
『・・三焦の客熱として邪火がある場合も火が原因となっているのであり、・・』
とあります。この客熱もまた、主体の火化とは異質の火に感じられます。
經穴では、
小陽胆経の經穴で上関穴を別名:客主人といいますが、この場合は
「頬骨弓を挟んだ、下関穴の相手方」という意味として、鍼灸学校で教えて頂きました。
その意味合いだけなのかどうか、今後の新たな発見を目指したいと思います。
【参考文献】
『大漢和辞典』大修館書店
『新版 経絡経穴概論』医道の日本社
『現代語訳 景岳全書 伝忠録』たにぐち書店
告知!第7回 鍼灸学生の為の勉強会
【参加資格】
・鍼灸学生
・本年4月からの新卒鍼灸師
・これからこの業界を目指す方
(※免許を取得し鍼灸師になった方は今回はご遠慮頂いております。)
【日時】
2018/3/18(日) 15時〜17時頃
【内容】
参加者の意向に沿った内容を設定
【場所】
一鍼堂 二階
【費用】
一人3,000円
【募集人数】
一鍼堂内部で患者さんのいない時間に行います。
目のみえる範囲でやりますので、
一定の人数制限を行います。
————————–
今年もやります!
第7回の未来の鍼灸師のための勉強会です。
1・2年生の鍼灸学生さんは
学生生活にも慣れ、
将来自分が進むべき道というのが
少し見えて来たかも知れません。
また新に鍼灸学生さんになる方は
夢を大きく持ってこの業界に進もうと
思っておられると思います。
そして国家試験が終わった
3年生の皆さんはここからが本番であり、
希望とともに不安も多いかと思います。
そんな皆さんの為に、
また勉強会を開催することとなりました。
日々臨床で苦悩、喜びを感じている
鍼灸師に聞きたいことがあれば
どんどん聞いて下さい!
今回も相手の呼吸がきちんと感じられる
少人数での講座とします。
一定数に達した場合は
定員とさせていただきますので、
ご容赦下さいませ。
また皆さんから、
こういうことをやって欲しいという
お題も受け付けますので、
仰って下さい。
エントリーはこちら
↓ ↓ ↓
学生向け討論会フォーム
Facebookでの告知ページはこちら。
コメントを残して頂く事も可能です。
https://www.facebook.com/events/1749825538389987/
一鍼堂
施術日記(03)
T.I 先生との治療練習3回目です。
週ごとに、同じ経脈上に刺鍼する事で変化をとります。
舌診の鍛錬
【目的】
① 一週間前と同穴にて、鍼の番号を変えて違いを診る。
② このシリーズは今回で3回目。
鍼の ”前後” という短期的にできる変化とは違う、中期的な変化を探す。
舌の中央の苔・裂紋には長い歴史を感じるので、
この変化を狙うのは、
長期的に考えなくてはならないのかもしれません。
舌尖と舌辺の赤みは、ぼんやりといつものようにある。
舌の出し方に、強張った感じはみられない。
陰陵泉(右):0番鍼にて置鍼(5分)
一段と力が抜けたように感じる。
刺鍼後には舌尖と舌辺の赤みは、淡く穏やかになるのはいつもの通り。
舌の水分量の違いが、事前事後で間違いなく変化する。
2週間前は・・
この2週間前に舌診した際、
舌の出し方が右へ傾いていたのが特徴的でした。
舌尖の尖がり具合や舌の周辺の赤みは現在もありますが、
現在は少しマイルドになっているように感じます。
ご自身で治療をされているのもあり、
このシリーズでの正確なエビデンスという訳ではありませんが、
変化は感じられます。
脈診(03)
S.T先生 より四診について教授を受ける。
四診をさせて頂いた、ある患者さんの尺位の洪脉は不可欠な情報であるとの事。
そこで『中医脉学と瀕湖脉学』(たにぐち書店)を読んでみる。
瀕湖脈学七言訣(十一、洪脈)
寸洪在左主心診、
右寸洪時肺不堪。
肝火胃虚関内察、
腎虚陰火尺中看。
寸に洪あり 左心診を主る、
右寸洪の時 肺たえざる。
肝火、胃虚 関内を察し、
腎虚、陰火 尺中を看る。
この「洪脉=大脉」が発生する病機が重要なのかと思います。
【参考文献】
『中医脉学と瀕湖脉学』(株)谷口書店
淡々
菜根譚を読んでいると色々ヒントが散らばっていると感じる。
「醸肥辛甘非真味、真味只是淡。神奇卓異非至人、至人只是常。」
神農本草経を読んでいても、神農はあくまで1人ではないと思いますが、その人達はこういった感覚も持っていたように感じる。
もしくは美食に溢れた現代人だからこう思うのか。
また、それをどの様に表現したか。
切経を行う時も同じことだと思う。
何かをやろうとするではなく、無駄を削ぎ落として純粋でありたい。
雑音なんて知らない。
患者さんとの一対一。
一つ一つが淡々とした真剣勝負。
そういった気持ちで望みたい。
参考書籍
座右版 菜根譚 講談社 久須本文雄









