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東洋医学・鍼灸医学の研究用ブログです。

突発性難聴、受付

  突発性難聴 先日突発性難聴になりました。   最初は何か辺だな?程度のものがいきなり詰まり、耳が塞がった。   片耳でしたがこの間オススメ頂いた映画の通りの体験で、トンネルの中に列車が入った時の耳の詰まりがずっと続く感じでした。   西洋医学的な原因を調べていくと早めの処置を行わないとずっと聞こえない様になる可能性もあるとの記事が多く、患者の視点に立つとこれは怖いことだと感じました。   同時に自身が施術者になった際は全て自己責任で行わなければいけないので、 「もし知識不足により患者の聴力を失わらせてしまったら…」と怖くもなった。   知っておかないと怖いことが沢山ある。   東洋医学一辺倒だとその辺の責任が取れない事もあるのでしっかり勉強しないとなと再認識させられる出来事でした。   東洋的に考えると脈も沈んでおり、臓腑の弱りから生まれた邪気が下焦に蓄積して清竅への気血を送れない様にしていると思いました。   治療していただいて面白いなと思った変化が 翌日、鏡で舌を確認した時、色が少し暗めだった。 確認後5分程度で急に唾液が溢れ出した感覚があったので急いで鏡をみると色が赤みを帯びてきたと同時に表面以外にも色の変化が見られた。   治り方としては一気に治るという訳ではなく、耳が抜けたと思ったら耳鳴りに変わった。   湿邪は取れにくいので、一定の残存は見られるのだと思う。   また、施術も状況に応じて変えていく必要性も感じました。   受付 対人関係でもお互いが尊重できていないと治療にならないと言った事を最近感じる。 素直な人は鍼も薬も効きやすいと聞いた事もあり、自身でもそれを感じる事がある。   受付の仕事としては先生の治療しやすい環境作りが主になるものだと思いますが、 案内する前の患者さんを治療の受けやすい状態で送り出す事も将来的な自身の治療に繋がると感じました。   一般的に正解とされる様な対応を一様に全ての人にとっていてもそれが下準備として正解になる訳ではない。   どの様に相手に映るかも考えていかないといけないと思います。   色んな人の空気、態度、言葉遣いが勉強になります。

動かし方など

  動かし方 自身の受けた治療について。 下焦を動かしたいからと言ってアプローチするところは下焦に直接的にアプローチすればいいとは限らない。 上からのアプローチは自身で受けたものでは2回目ですが、何故か新鮮に感じられ、治療翌日の動き方も今までと違う気がして勉強になりました。   標本? 症状には経絡・経筋など枝葉があるけども、それを考える時は臓腑でも同じ。 相剋・相生など五行では習いますがそう言ったものに限らない話で、あるのかもしれませんが書籍ではなかなか載っていない自身の知らない繋がりが隠れている。 何か教わった事で一つのキッカケで色んな関連したものが「バババっ!」と繋がっていく感覚。 自分の中で発見があるとても楽しい時間でした。 自分の体で灸を受けた時も同じ反応が出ます。   本体性振戦 調べると「原因はよく分からないけど震える状態」に付けられる病名。 場所は手指・頭・声に多いらしい。 薬はβ遮断薬が良く使われる。   陽明蓄血 現代語訳 宋本傷寒論 P422 「陽明の証があり、患者に健忘がある場合は、必ず蓄血がある。なぜかというと、その患者にはもともと瘀血があり、これが患者に健忘をおこさせている。大便は乾燥して硬くなっていても、かえって排便は容易で、しかも大便の色が必ず黒ずんでいる。この場合は、抵当湯で瘀血を攻下すればよい。」 役立ちそうなのでメモとして残します。 この本再販されないかな…   生き方 とても大切だと感じる出来事が最近多い。 どんな過酷な環境でも自分を失わず、自分の思う正しい生き方をして鍼灸師として治療にあたれる。 そういう治療家になりたい。   参考資料 現代語訳宋本傷寒論解説 東洋学術出版社 生島忍編著

淡々

菜根譚を読んでいると色々ヒントが散らばっていると感じる。   「醸肥辛甘非真味、真味只是淡。神奇卓異非至人、至人只是常。」   神農本草経を読んでいても、神農はあくまで1人ではないと思いますが、その人達はこういった感覚も持っていたように感じる。 もしくは美食に溢れた現代人だからこう思うのか。 また、それをどの様に表現したか。   切経を行う時も同じことだと思う。 何かをやろうとするではなく、無駄を削ぎ落として純粋でありたい。 雑音なんて知らない。 患者さんとの一対一。 一つ一つが淡々とした真剣勝負。 そういった気持ちで望みたい。   参考書籍 座右版 菜根譚  講談社 久須本文雄

今日の課題

今日の背候診で意識すること   ・手で広くみる事を意識 ・手の形をしっかり合わせる ・穴の反応を意識 ・腠理の状態をみる   ※考えながら行わないこと   勉強していて思ったこと 督脈は内熱をよく見立てるポイントらしい。 背中で臓腑の状態を確認する場合は第二行や第三行の方が重要なのではないかと思った。  

異名同穴への一考察。

稲垣さんが 以前に異名同穴①という記事を作ってくれた。 こういった勉強はやはり重要であり、 今後の為には必ずなると思う。 そういった訳で、僕も考察を挙げてみよと思う。 経穴は元々孔穴と呼ばれており、 『素問』以前の古代では 臓腑との関連性と言うものはほぼ分かっていなかったようだが、 それが『黄帝内経』(ここではこう記しておきましょう)の編纂により、 中国医学の基礎ができ、 それ以後『難経』や『傷寒論』へと続いたと考えられている。 それに合わせ経穴の研究も始まり、 夫々 名前がつけられたのだと。 これが、現在の基本的な考え方だと僕は思う。 ただ稲垣さんが記したように、 経穴には様々な名前(原文には一名●●と記す)があり、 これに関しては、 単純に様々な流派が存在したと考える。 これは真柳誠氏の書籍等も含め考えたのだが、 一例として『黄帝内経』を基礎とした”黄帝流派”、 そして鍼の名医であった”扁鵲流派”があったのだと思う。 流派が違うというのは、 現代の鍼灸流派で言うと、考え方、捉え方の違いくらいだと思うが、 当時は実際に『黄帝内経』だけでなく、 様々な治療集団があり(元々 統一されてない国であったし)、 全て根底から異なっていたのではないか。 そうなると、 治療に使う経穴名というものも全然変わり、 それを後世の医家達が『明堂』のような書物を編纂する際に 色々な書籍を参考にした結果、 こういうものになったのであろうと。 で、『黄帝内経』を基礎とした書物が遺っていたから これを基軸に経穴名もつくられたのでは?と考えた。 まぁ、どこにも確証がないので、 一意見として。

祖母への鍼灸ケア:温灸器

祖母(94歳。認知症あり。要介護4。脳梗塞後遺症あり。) に対する、スモークレス温灸器の動作テスト。 不定愁訴は便秘。 使用経穴は督脈の腰陽関と霊台あたり。 経穴は使わないと覚えられん…… ※7月14日に行いました。

素問 陰陽応象大論篇(第5)から その2

<学生向け 近日開催予定のイベント> 【学生向け勉強会のお知らせ】東洋医学概論をモノにしよう! →(随時お問い合わせ受付中です!) 【学生向け勉強会】「素問を読もう!」申込み受付中です →毎週火曜19時〜 または 毎週木曜13時〜(途中からの参加も可能です。) こんにちは、大原です。 前回の続きで、「素問を読もう!勉強会」でも 少し触れた内容になります。 (前回の記事→素問 陰陽応象大論篇(第5)から) 前回は、素問 陰陽応象大論篇(第5)の中の 人体を構成するものの、 それぞれの相互転化についての記述について 考えていきました。 ↓この一連の流れが重要であるという読み方をしてみました。 「味」→「形」⇄「気」→「精」⇄「化」 さて、素問の記述では、 最初の「味」は「陰」によって生じるとあります。 (「陰」→「味」) もう一度原文を確認してみましょう。この2行目にあります。 【原文と読み下し】 ・・・ 水為陰、火為陽。(水は陰となし、火は陽となす。) 陽為氣、陰為味。(陽は気となし、陰は味となす。) 味帰形、形帰氣、氣帰精、精帰化。(味は形に帰し、形は気に帰し、気は精に帰し、精は化に帰す。) 精食氣、形食味、化生精、氣生形。(精は気に食(やしな)われ、形は味に食(やしな)われ、化は生を生じ、気は形を生ず。) 味傷形、氣傷精。(味は形を傷り、気は精を傷る。) 精化為氣、氣傷於味。(精は化して気となし、気は味に傷らる。) ・・・ 2行目の「陽」や「陰」とは何を指すのかというと、 「陽」とは「天」のことで、 「陰」とは「地」のことであると、 この文章の前の部分の文脈から解釈できます。 すなわち「味」である飲食物とは、 「陰」すなわち大地のエネルギーによって 生じるということになります。 (「エネルギー」という言葉以外に良いキーワードが思い浮かびませんでした。 他に何か良い訳し方があるでしょうか、教えてください。) 形(肉体)や気、精は、正しい飲食によって得られると 前回の記事でまとめましたが、 さらに正しい飲食とは、 しっかりした大地のエネルギーから生じるということになります。 ちなみに、これらをまとめると 「陰」→「味」→「形」⇄「気」→「精」⇄「化」 となります。 現代の食生活における食材は、 大地のエネルギーをしっかり得たものかというと そうとも言いきれないのでは?と感じてしまいます。 例えばインスタント食品や人工的に作られた調味料などは、 大地のエネルギーがほとんど無いのではないでしょうか。 また、旬のものでない野菜も 現代はビニールハウスなどによる栽培技術によって 手に入りやすくなっていますが、このような季節外れの野菜は しっかりと栄養がとれるのでしょうか? 素問の内容から、そのような疑問をふと感じてしまいました。 (現代の農業の技術に関して私は全くの素人ですので、 このような疑問が間違ってましたら謝ります、すみません。) 参考までに、 「五味」の働きについての記述もこのあと出てきます。 辛散、酸収、甘緩、苦堅、鹹耎。 辛は散じ、酸は収め、甘は緩め、苦は堅くし、鹹は耎(やわ)らかにす。 (『素問 蔵気法時論篇』(第22)) さらに、 五味所入、 酸入肝、辛入肺、苦入心、鹹入腎、甘入脾、 是謂五入。 五味の入る所、酸は肝に入り、辛は肺に入り、苦は心に入り、鹹は腎に入り、甘は脾に入る、 是(こ)れを五入と謂(い)う。 (『素問 宣明五氣篇』(第23)) 五味の働きについては 現代の薬膳関係の書籍に書かれていますので、 薬膳に興味がある方はご存知かも知れません。 ですが、例えば、 いくら酸味や甘味のある食材を用いて調理したとしても、 その食材にしっかりとした陰がなければ、 味覚としては酸味や甘味を感じたりしても、 実際には身体を養うような本来の食物としての作用が 発現されないのではないでしょうか。 五味は大地のエネルギーから生じるという 原則的な内容について書かれた書籍は 個人的にあまり目にしたことがありませんが、 重要なことのように思います。 参考文献 『黄帝内経 素問』 東洋学術出版社

脾と胃の病証

脾と胃は表裏関係にあり、経脈を通じて関連しているため生理的にも病理的にも相互に影響を及ぼす。 脾は臓(陰)に属し、陰が旺盛で喜燥悪湿 胃は腑(陽)に属し、陽が旺盛で喜湿悪燥 脾は胃が熱化しないように胃に陰液の一部を供給し、胃は脾が冷えないように脾に陽気の一部を供給していて、これらの協調関係が正常な脾胃の機能を発揮させている。 脾胃湿熱(内生した湿熱が脾胃に影響を及ぼす病証) 症状:上腹部の膨満感、食欲不振、嘔吐、口苦、口粘、尿黄、舌苔黄膩 本証は虚実挟雑(虚証と実証が同一時期に出現している証のこと)だが、主に湿熱(実証)の症状が顕著である場合が多い。 a.中焦の気機(気の働き)が滞る 湿熱が中焦の気機を滞らせると、上腹部の膨満感が起こり、熱により上逆すると嘔吐が起こる。 中焦の気が滞るため食欲不振が起こる。 b.湿熱が鬱滞する 痰湿が存在すると、口は粘り(口粘)、乾燥するが多く飲めない(口乾)という特徴がある。 実熱により津液を損傷すると、口苦や尿黄などが起こる。 c.運化が失調する 湿熱の影響で脾気虚になると、運化が失調するため食欲不振となり、水液を吸収できないと下痢になる。下痢は湿熱の影響を受けると粘稠になり、臭いも強くなる。 d.舌脈所見 痰湿により舌苔膩になり、脈滑となる。内熱により舌苔黄となり、脈は速く(脈数)なる。 a-dは特徴的な臨床所見? 上腹部(胃脘部)の膨満感や食欲不振は、湿邪が引き起こし、もともと津液が、水がいっぱいになっているもので胃熱との違いは、食欲不振があるかないか 粘→湿、乾・苦→熱。2つが引き起こす状態が1度に出る。

妊婦さん

妊娠すると陰血は胎児を養うために使われるため妊婦の体は陰血が虚し、陽気偏亢という生理状態になる。 のぼせや眩暈、頭痛などの症状がでてくることがある。 胎児が大きくなると、気機を閉塞して昇降機能が失調する。 息切れ、動悸、不整脈が出てくることがある。 胎児を育むのに自分の精気が負けると不正出血が起きることがある。 安胎法は補腎培脾を主とする。 補腎は個胎を行う。 培脾は血の源を益し、血が充実することにより胎児は安定する。

紫色から色々探る

昔の人の認識を知るために。 神農本草経では霊芝を「青芝、赤芝、黄芝、白芝、黒芝、紫芝」と六種に分類している。 神農本草経攷異 青芝「味酸平。…補肝気。」 赤芝「味苦平。…益心気。」 黄芝「味甘平。…益脾気。」 白芝「味辛平。…益肺気。」 黒芝「味鹹平。…益腎気。」 紫芝「味甘温。…益精気。」 紫以外の五色に関しては通常の解釈でわかりやすい。 では紫の益精気とは何なのか。 まずは紫について考えたい。 これは高貴な位を表す事も多くある。 例えば紫禁城の名前の由来など。 日本でも儒教を学んでいたとされる聖徳太子が定めた冠位十二階では、紫(徳)・青(仁)・赤(礼)・黄(信)・白(義)・黒(智)との順位で位が定められている事から紫の立ち位置と文化の伝来が伺える。 人体にも紫宮という経穴があり、それが何を指すのか。 神仙思想でも度々出てくる紫。 五色以外にも着目する必要がありそう。   参考資料: 神農本草経攷異 有明書房 森立之著 煉丹術の世界 大修館書店 秋岡英行・垣内智之・加藤知恵著