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東洋医学・鍼灸医学の研究用ブログです。

状態・姿勢・腰陽関など

いい状態 この前の寺子屋はいい状態で入れた。 色々発見があって勉強になりました。 背中って横に出るんだなと新たな発見がありました。 季肋部からサイドにかけても繋がって反応あり。 その他教えて頂いた事とも繋がって大変いい経験が出来ました。   姿勢 椅子に座る時に両坐骨に体重が均等に分散され、仙骨が立っているか。 ちょっと姿勢を変更中。 自然と肛門は上がります。   腰陽関 一時期便秘で下剤で無理やりひねくり出していた人の背中を見せて頂いた。 腰陽関のラインで腰痛が起こっていて、触った後に見て確認してみても凄い陥没+黒く変色。 その上の突起間は詰まっているというよりもはや盛り上がっていてなんだこれって感じでした。 膝が痛いとも仰っていたので、もし刺したら利腰膝になるかもしれない。 そこへの絡みが分かっていなければ意味がない気もしますが… お腹は天枢に反応があった気がします。 大腸の募穴であるから腰陽関も関連してる? 下剤は長期的に使用すると大腸メラノーシスが起こり、大腸癌のリスクも跳ね上がるとの事ですが、腸単位で気虚血瘀を起こす?   背景 その方、見ると背景には肝鬱を抱えている。 太衝にも出るし、お腹も悪い意味でモデル体型。 歩くと母指球が痛いそうで、肝経の影響かなと想像。 改めて考えると「あれ?天枢はこちらを表しているのか?」と判断がつかない。 募穴という意味では大腸だけれども… 他にも分かっていなければいけない所を置き去りにして考えているので、課題として置いておきます。   足元 足元からガラガラっと崩れ落ちる感覚。 これをセルフで作れないか思考錯誤中。   言葉の距離感 丁寧過ぎても相手に気を使わせる。 いい面も悪い面もある。 状況によって変えなければな。 形だけ守っている時は、ジャケットを着ている時の感じと似てます。 大切なのはそこじゃないだろうと反省。   食事制限 寺子屋に入ってから一度やり過ぎては良くないと判明した僧侶の様な食事。 以前と認識を変えたので、補助になるかと思って再度挑戦。 ある程度までいくと自汗→軽度の気虚発熱と言った事が起こる。 やっぱりダメでした。 ただその中でもゆっくり、しっかり噛むと言った事は自分のテンポを落とせる事が実感出来て良かったです。 しっかり味の向こう側も体験できました。   相手 人と接する時、相手ときちんと交流する。 感情ではなく向き合う。 お互いが準備ができていなければ通じない。 受付の仕事はその下準備なのに、最近は最低です。 下準備をおろそかにして先生にお渡ししてしまっている。 なぜと考えてミスした日付と時間帯を追ってその時の自分の状態を思い返す。 大体のシーンで状態が良くない。 自身の余分なものが多い。 空回りです。   表情 表情や顔の状態を弁証に結びつけても面白いかもしれないと思った。 鬱症状では表情筋が固まるが、頬のあたりを肝あたりに配当できないか。 素問刺熱論篇 「肝熱病者、左頬先赤」 緊張すると上手く笑えないといった現象を人の停滞と見れないか。 学校の教科書では肝は下焦と習いますが、あれは温病学だけの話だと思う。 昔ガンの人の本を読んだ時、例え面白くなくても頬を上げるだけでも状態が良くなるといった内容があった。 どうしてもガンになると気鬱は入り易いので、現象としてはそこの解除といった意味なのかなと思いました。 学術資料が少ない中での試論なので、追っていくものとします。   参考資料 「現代語訳黄帝内経素問 中巻」P22、23 東洋学術出版社 南京中医学院編著

勉強会など

先日勉強会で症例検討を行いました。 その際に気になった点を書いていきます。   舌 状態から考えて陰液の欠乏、熱、正気の弱りが考えられる。   脈 Oさんから教えていただいた感覚から 瘀血、虚熱、正気の弱りが伺えた。   切経も含めて、まずは脾と胃の関係を考え直したい。   また、症状からして脾気虚を原因とした脾陰虚の様なニュアンスも感じます。 これが原因で病理産物も生成されたのか。   現代語訳 黄帝内経素問上巻 太陰陽明論篇 「四肢は皆気を胃に稟くけども、経に至ることを得ず。必ず脾に因りて、乃ち稟くることを得るなり。 今 脾病みて胃の為に其の津液を行らすこと能わざれば、四肢水穀の気を稟くるを得ず。」   「黄帝がいう。「脾と胃とは、一つの膜を挟んで連ねているだけであるが、脾が胃に変わって津液を輸送するというのはどういう理由か。」 岐伯がいう。 「足の太陰脾経は、三陰と言いますが、その経脈は胃を貫いて脾に連属し、咽喉を絡っています。 このため太陰経の脈は胃の水穀の精気を手足の三つの陰経に送ることができるのです。 一方、足の陽明胃経は、足の太陰脾経の表にあたり、五臓六腑の栄養の供給源です。 このため太陰脾経が胃に変わって津液を送るといわれています。 五臓六腑はいずれも脾経を経て胃の水穀の気を受けています。 このため太陰脾経が胃に変わって津液を送ると言われています。」」     切経から陽明の熱の様な存在も気になったのですが、脾が立て直され陰液が生成される様になれば自然と落ち着くのか? 上の文、気になったので書き残します。 他に瘀血のできる位置もとても勉強になりました。   課題 相手を感じれた?時なんとなく相手の気持ちが移ってきて同じ様な状態になる事が少し増えたのですがこれはまた自分の課題とするところと違うのか。 良い事なのか悪い事なのかわかりませんし、一向に問題をクリアできていないのですが今までにはなかった感覚なので新鮮です。
木

臓腑生理の学習

皆さまこんにちは、鍼灸学生のイワイです。 東洋医学概論の臓腑生理について復習している中で、分からなかった問題について調べてみました。 【問題】情報伝達に関与する働きを持つのは、どの臓腑によるものか?  これに関して、当初は心の働きだと思っていましたが、どうやら心ではなく、奇恒の腑の一つである「脈」の働きだったようです。 (寄り道しての復習です↓) 奇恒の腑とは? 水穀と直に接することない密閉した中腔器官であるとともに、精気を蔵するという機能も持っている。 胆、脳、脈、骨、髄、女子胞 話を戻しますと、脈は奇恒の腑の中でも心と関係があるというわれており、 脈は血脈、血府ともいわれ、生理物質が運行する通路であり、全身に分布し、臓腑と直接連絡しています。 脈の主な機能は、 ①生理物質の運行 ②情報の伝達 です。 ここでは、上記の問に対して ②情報の伝達 について学んだことを記します。 【生理】脈は、臓腑の機能や病態を反映するため、気血などは生理物質を通じて、情報の伝達に関与している。 また、脈は経絡の概念に内包された組織、器官であり、経絡の機能である情報伝達に関与する。 奇恒の腑の働きについて触れることが少なかったので、この機会に学べて良かったです。 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 【参考文献】 「新版 東洋医学概論」東洋療法学校協会 編
『舌鑑弁正』白舌総論より

『舌鑑弁正』書き下し 白苔総論

大原です。 『舌鑑弁正 訳釈』という書籍が最近出版され、 舌診の復習をしておりますが、この中に 原文の書き下し文がありませんでしたので、 自分の勉強を兼ね、かつ備忘録として 書き下し文を記していきたいと思います。 『舌鑑弁正』自体は、もとは中国の書籍です。 こちらについては おいおい書いていきたいと思います。 白舌総論 <書き下し文> ①白舌は寒となす、表証これ有り、裏証これ有りて、 虚なる者、熱なる者、実なる者もまたこれあり。 (ゆえに白舌で病を弁ずるは較べ難し。) 独り傷寒始めて白舌にあらずして、 白舌もまたもって傷寒を弁ずべし、そのたぐい一ならず。 ②白で浮、滑、薄苔、刮り去りてすぐ還る者、大陽表寒邪なり。 ③白で浮、滑にして膩を帯び漲を帯び、色は各経に分かれ、 これを刮れば浄あり浄ならずある者、邪は半表半裏にあるなり。 ④全舌白苔にして、漲浮き膩浮き、暫く積もりて乾き、 微かに厚く削って脱せざる者 (浮の面を刮り去りてその底になお有る)、 寒邪化火せんと欲するなり。 ⑤傷寒の舌を弁ずるに大約かくのごとし (傷寒にもまた黄舌、黒舌あり、分けて後に論ず)。 ⑥もし雑病に至りては、舌は白く嫰滑、これを刮りて明浄なる者は 裏の虚寒なり。 (無苔で津あり、湿にして光滑、その白色と舌は一をなす、 これを刮りて垢泥起こらざるは、これ虚寒なり、口唇必ず潤沢で縫無し)。 ⑦白で、厚粉、湿滑膩苔、刮ればやや浄にして、 また積むこと麺粉の水形を発するがごときものは、 裏寒湿滞なり。 ⑧白で粗渋、朱点あり、罅紋の苔あり (粗渋なれば則ち光沢ならず、朱点なれば則ちその臓腑に熱有を顕す、 裂罅紋の多くは誤りて温薬を服するがゆえによる)、 白く乾き膠焦燥の満苔、 刮るも脱せず、あるいは脱して浄ならず者 (垢泥を刮り去りて後、底子になお汚質を留め、膩渋にして鮮紅見(あらわ)れず。) は裏熱が実を結するなり。 (この舌すこぶる多く、この苔舌にありて、この面上に これを刮れば垢多く、その白色と舌は二物をなす、これ熱なり。 前論の虚寒舌と相反す、まさに認明すべし。 この苔浅きよりして深く、まさに黄にならんとし未だ黄ならず。 あるいは黒に変ずる境なし、温補薬を用いるべからず。) ⑨もし白苔に、変わりた別の色が挟まれば、 即ちこの経に重き病が某経に見(あらわ)る。 およそ表裏寒熱虚実証みな同じく、 舌を弁ずる者は 望聞問切の四事をこれにかんがえ参ずるが宜し、 あやまらざることを庶幾す。 参考文献 『舌鑑弁正 訳釈』 たにぐち書店 『舌診アトラス』 緑書房 『舌鑑辨正』 中医古籍出版社

方剤学(1)

八法 『医学心悟』(程鍾齢)には「病の源を論ずれば、内傷外感の四字によりこれを括る。病の情を論ずれば、すなわち寒熱虚実表裏陰陽の八字をもってこれを統べる。しかして治病の方は、すなわちまた汗・和・下・消・吐・清・温・補の八法をもってこれを尽くす」とある。  温法   温法とは、温裏・散寒・回陽・通路などの効能により、寒邪を除き陽気を回復し経路を通じて、裏寒を解消する治法である。裏寒の成因には外感と内傷の別があり、外来の寒邪が裏に直中するか、陽気不足や誤治による陽気の損傷によって陰寒が内生する。このほか、裏寒には臓腑経絡という部位の違いがある。それゆえ、温法にも温中散寒・回腸救逆・温経散寒の別がある。 ○温中散寒剤 中焦虚寒や中焦の裏寒に適用する。 脾胃の陽気が虚衰して、運化と昇陽が不足し、腹痛・腹満・食欲不振・口渇がない・下痢・悪心・嘔吐・舌苔が白滑・脈が沈細、沈遅などの症候がみられる。このほか外寒が中焦に直中して裏寒が生じることもあり、素体が陽気不足の場合に発症することが多い。 (01)理中丸《傷寒論》 (02)呉茱萸湯《傷寒論》 (03)小建中湯《傷寒論》 (04)大建中湯《金匱要略》 ○回腸救逆剤 心腎の陽気衰弱による内外倶寒の陰寒証に適用し、陰寒内盛によって生じる陰盛格陽・戴陽などの真寒仮熱にも用いる。 陽気衰微の内外倶寒では、元気がない・四肢厥冷・畏寒・身体を縮めて寝る・不消化下痢・舌質が淡・脉が沈細、沈で無力などがみられる。悪化し、陽気が格拒されると、体表部の熱感・煩躁など格陽の症状や口渇・煩部紅潮など戴陽の症候があらわれ危急状態となる。 (01)四逆湯《傷寒論》 (02)参附湯《正体類要》 (03)回陽救急湯《傷寒六書》 (04)黒錫丹《和剤局方》 ○温経散寒剤 陽気の不足や陰血不足で経脉に寒邪を受け、血の運行が阻滞された状態に用いる。 手足の抹消の冷えや肢体のしびれ痛み・脉が沈細などの症候がある。 (01)当帰四逆湯《傷寒論》   大建中湯(温中散寒剤) 〔主治〕 中焦陽虚・陰寒上逆 〔組成〕 蜀椒・乾姜・人参・膠飴 〔方意〕 急いで温中補虚・散寒降逆して止痛・止嘔する。 主薬は辛・大熱の蜀椒で、脾胃を温め散寒除湿・下気散結に働く。 大辛・大熱の乾姜は、温中散寒して中陽を振奮し、逆気を散じて止痛・止嘔する。 甘温補中の人参・膠飴は脾胃を補益して本治し、膠飴は緩急にも働く。 辛甘の薬物のみで中陽を温建し、補虚散寒の力は小建中湯より峻烈であるので「大建中湯」と名付けられる。   後天の本 脾と胃とはともに中焦にあり、脾は陰であり、胃は陽であるので、両者は表裏の関係にある。 胃は受納を担当し、脾は運化を担当し、互いに協力しあっている。 そのため、どちらかに病変が発生したときには、もう一方に害が及んでしまう。 したがって実際に脾胃の病変が起きた時には、水穀の受納・運化・配布機能の全てに渡って影響が現れる。 脾胃は気血を化生し、五臓六腑と体内外を潤して肌肉を満たし、四肢を壮健にするので、後天の本といわれる。 【参考文献】 『中医臨床のための方剤学』医歯薬出版株式会社 『中医病因病機学』東洋学術出版社

督脈

背中で診断する際、督脈と臓腑の関係が少し整理できそうです。   中医臨床 臨床経穴学 P729 第15章 督脈 「本経経穴の効能面では、各経穴ともその経穴の所在部位とその近隣の局部の病証、穴下にある関連臓腑・器官の病証を治療することができるという共通性がある」   つまり膀胱経だけではなく督脈の経穴もしっかり臓腑の状態が反映するので診なければいけないし、そちらを治療穴にする場合があるので確認する必要があることがわかりました。 先週の記事で書いた疑問を少し深掘りできた気がします。   現代語訳 奇経八脈考 P194 「各陽脈はすべて足太陽に従属し、足太陽は督脈と連係しているので、各経の陽気を主治することができるのである。足太陽と督脈の作用を、明確に分けることは非常に難しい。 例えば古代に経穴画「十二人図」を作った際に、督脈は足太陽に入れ、任脈は足少陰に入れているが、これは両者の関係が密接なことの反映である。」   ここからも何か学べる気がしますが、まだ掴めないのでとりあえずメモとして残させて頂きます。   参考資料 「中医鍼灸 臨床経穴学」 東洋学術出版社 李世珍著 「現代語訳 奇経八脈考」 東洋学術出版社 李時珍著 現代語訳・和訓 勝田正泰
切脈一葦

切脈一葦 序文1

こんにちは、大原です。 『切脈一葦(せつみゃくいちい)』という書物を読んでいきます。 今回は、一番はじめの序文からになります。 原文には二つのカナ文字が一つに合わさった 「合略仮名」という文字があるので、 慣れない内は読みにくいかも知れません。 <読み方>(以下の読み方は、原文をもとにした拙者の解釈によります。(後述)) 切脈一葦 序 脈は実事にして、脈色声形四診の一つなり。 その状、弁しやすからずといえども、指下に心を留めて診するときは、 その掌を指すが如し。 ただその弁じ難き者は、 脈状を全証に参考して邪気の緩急と精気の虚実とを弁ずるにあるのみ。 その法素問霊枢及び扁鵲仲景二氏の書に備わるといえども、 皆分配家のために真面目を失する所多し。 故に活眼を開いてこれを観るにあらざれば、 その真面目を観ることあたわざるなり。 晋の王叔和、これを弁ずることあたわず。 ただ分配家の説を論じて、脈経を著わす。 その書詳なりといえども、ただ文字を論じて脈を論ぜず。 その言に曰く、脈理精微にして、その体は弁じ難く、弦緊浮芤、展転相類す。 心に在りて了し易く、指下明らかにし難し。 沈を謂いて伏と為し、則ち方治永くそむき、緩を以て遅と為すごときは、 則ち危殆(きたい)立ちどころに至ると。 この説出てより以来、脈を診する者、脈状を明むることあたわず。 その弊遂に脈状は明じ難き大業と為すに至る。 これ医門の大厄なり。 それ道は大路のごとくにて、知り易く行なえ易し。 いわんや脈は、実事にして顕然(けんぜん)たる者、 何ぞ指を以て明じ難きの理あらんや。 ただ心に在りて了し難きのみなり。 弦緊浮芤は相類すといえども、 重き脈は、その状分明にして、診し易く、 ただ軽き脈のみ相類して、分明ならさる者あり。 然れども、分明ならざる者は、固(もと)より相類する者にして、 その証異ならざれば、通し用いゆといえども害あることなし。 伏は沈の極みなり。 遅は緩の極みなり。 故に弦緊浮芤の分明ならざる者は、 その証に因りて、沈を伏とし、緩を遅と為すといえども、 また害あることなし。 これ指を以て明にし難きにあらざる所以(ゆえん)なり。 たとえ沈伏緩遅たがわずといえども、 その脈状を全証に参考するの時に当たって、 もし医の心動くときはその証を決断することあたわず。 いわんや病毒に痞塞(ひそく)せられて、 虛脈をあらわし虛損の極み、反って実脈をあらわす者においては、 脈状の疑似に論なく医の心を以て取捨して、 決断するにあらざれば、決断することあたわず。 何ぞただ脈の一診に止らんや。 これ心に在りて了し難きゆえんなり。 手は心を得てよく探り、足は心を得てよく踏む。 もし心手足に在らざれば、探れどもその探る所を知らず、踏めどもその踏む所を知らず。 今その探る所を知り、 その踏む所を知る者は心よくこれを明むるを以てなり。 ------------------------------------------------------------------ <用語の意味> 真面目:本来のすがた、ありさま 活眼:物事の道理をはっきり見通す眼識、見識 上の<読み方>ですが、現代の読み方に近づけるため 個人的な解釈で、 原文をもとに以下のように変更しています。 ・漢字の送り仮名を補足 ・口読点「。」を、文脈から「、」「。」に分別 ・読み方が難しい漢字の読み方を補足、またはひらがなに変更 序文はまだ続きますが、 長くなりますので、続きは次回になります。 参考文献 『切脈一葦』(京都大学附属図書館所蔵) 画像は京都大学デジタルアーカイブより

脈診(01)

二十八脉 浮脉 ・軽く指を当てると拍動が感じられ、按じると感じ方が弱くなる、もしくは感じられなくなるもの。 ・風邪が表にある場合、陽邪が存在する場合、陰陽の制約関係が失調した場合。 沈脉 ・軽く指を当てただけでは拍動は感じられず、筋骨の間まで按じると感じるもの。 ・病邪が裏に入った場合、内生の邪がある場合、陽気が損傷した場合。 遅脉 ・脈拍が遅く、1呼吸に3拍以下のもの。 ・陽気の損傷など。 数脉 ・脈拍が速く、1呼吸に6拍以上のもの。 ・陽邪(暑邪。火邪)を感受した場合、内熱・内火がある場合など。 虚脉 ・浮・中・沈いずれも無力で、指を押し返す力の弱いもの。 ・気血が不足した場合など。 実脉 ・浮・中・沈いずれも力強く指を押し返すもの。 ・正気が充実している場合、邪正相争がある場合。 伏脉 ・沈脉より深く、骨につくほど重按して初めて触れるもの。 疾脉 ・脉拍が極めて速く、1呼吸に7,8拍以上のもの。 滑脉 ・脉の流れが滑らかで、円滑に指に触れるもの。 濇脉 ・脉の流れが悪く、ざらざらとして、渋滞したようなもの。 短脉 ・脈の長さが短く、寸・関・尺の範囲に満たないもの。 ・気の推動作用が低下、気血の運行が滞った場合など。 長脉 ・脉の長さが長く、寸・関・尺の範囲を超えるもの。 ・陽邪を感受した場合、内熱・内火がある場合など。 弦脉 ・琴の弦に触れたような、長く真っすぐで緊張したもの。 ・肝の疏泄失調により気機が失調した場合など。 緊脉 ・張った縄に触れたような、緊張した有力なもの。弦脉に似る。 ・寒邪の侵襲を感受した場合など。 細脉 ・脈幅が小さく、細かいが指にはっきり感じられるもの。 ・陰血が消耗した場合、陰血が相対的に減少した場合。 微脉 ・極めて細く、柔らかく、拍動がはっきりせず、按じると絶えそうなもの。 洪脉 ・浮位で触れ、脈幅が大きいもの。拍動が勢いよく触れ、去る時に勢いが衰える。 結脈 ・脈拍がやや遅く、不規則に時々止まるもの。 代脉 ・脈拍が規則的に止まり、拍動が回復するまでの間欠時間がわりと長いもの。 促脈 ・脈拍が速く、不規則に時々止まるもの。 緩脈 ・脈拍が1呼吸に4拍と緩やかで、遅脈より少し速いもの。 芤脉 ・浮位で触れ、脈幅が大きく、軟らかい。按じると中空で、脉の輪郭を触れるが中が空虚なもの。 革脉 ・浮位で触れ、脈幅が大きく、緊張していて、按じると中空なもの。弦脉と芤脉を合わせたような脉。 濡脉 ・浮位で触れ、脈幅が小さく、軟らかい。少し按じると絶えそうなもの。 弱脉 ・沈位で触れ、脈幅が小さく、軟らかい。少し按じると絶えそうなもの。 散脉 ・浮位で触れ、拍動のリズムが一定せず、按じると消えてしまうもの。 動脈 ・脉の長さが非常に短く、関の一点に現れ、脉が速く、円滑に触れるもの。 牢脉 ・沈脉あるいは伏脉のように沈んでいて、弦脉のように緊張していて、拍動が強く有力なもの。 ★ 時間のある時に、先生がたと練習させて頂いておりますが、ダメ出しやアドバイスを忘れない為に、”脉とり器”を自作しました。 脉診での悪い癖の再確認と、教えて頂いた事の癖をつけるために。 【参考文献】 『新版 東洋医学概論』医道の日本社

肺陰虚証を勉強していて思った事

授業で肺陰虚証について勉強したので、その時に思った事を書いていきます。 陰虚:乾燥/内熱 1.発熱→乾燥→陰虚 燥熱 2.五志の化火→乾燥→陰虚 体内で熱が生じ、次第に乾燥して、陰虚になっていく。日本では湿熱が多いですが、 砂漠のような地域には燥熱が多い。 五志の化生は、情緒、感情から生じる熱 というような話だったかと思います。 私は1は外因の影響で、熱証になり、2は内因の影響によるもので、 燥熱は気化熱みたいなものなのかと思い、燥熱の意味?を調べてみると "燥邪を受けて津液が消耗しておこる病証。内熱と合わさることで更に消耗する"とありました。 気化熱は、感覚として身体についた水分がすぐに蒸発し、体感的には涼しくなる感覚でいましたが、 気化熱についても改めて言葉で見てみると "1モルまたは1グラムの液体を、同温度の気体にするのに必要な熱量。液体が気体になる際に周囲から吸収する熱のこと。"とあり、 話の流れから受け取った雰囲気とは少し違いました。 情緒、感情から熱が生じることで乾燥し陰虚になるというのは、ぱっと思いついたのは、 怒りの感情が、肺や頭の方へ上昇していくイメージでした。 ただ五志には怒だけではなく喜笑、思、憂悲、恐驚があり、他のものが原因だとどうなのか、と考えました。 考え過ぎると気は滞り、それに伴って何かが熱に変わるのか。 驚いたときには心が消耗してバランスが崩れてどこかで熱が生まれるのか。 喜は…小さい子どもが遊びに行くのを楽しみにしていた日に熱を出すこと、は関係があるのか。その場合は何が熱化したといえるのか。 小さい子は脾が未熟であることから涎が出やすい、と習いましたが、大人と比べて 身体が未成熟なために五志の化生が起こりやすいことはあるのか。

膩苔が強い舌を観察します。

こんにちは稲垣です。 舌診について研究を重ねてまいります。 【前】 舌体は紫舌で、 舌尖から舌辺にかけての歯痕の部分に 赤みが強く感じらます。 舌尖に点刺が多く、舌尖より舌根にかけての 中央部分に黄膩苔が強い。 潤いが少ないように思います。 舌裏に関しては舌下静脈がハッキリと見え、 両側が暗く血の滞りを感じます。 【後】 今回は、刺鍼中もコミュニケーションをとりながらでしたので、 ゆっくりと休んで頂く形ではありませんでした。 舌面に関しては、変化は少ないですが 舌尖あたりの苔が少し引いて 舌体の色が見やすくなったように感じます。 舌裏の色調が明るくなったように感じるのと 両側の暗さが少し明るくなっていうように思います。   舌面の黄苔や潤いの少なさより 熱が強く津が焼かれているように感じます。 その熱の所在が重要に思いますが、 舌尖の点刺との共通点が気になります。 以前より練習として診させて頂いており ひどい時は紫舌と膩苔が極めて強くなります。 化火をどのように抑えるのかが課題と思いますが、 舌裏からみえる瘀血が下焦を滞らせ、 気機を上昇させてる要因と考えております。 熱化させずに自身でセーブできる力を持つ事 を長期的に考えて施療を行っております。 経過を観察していきます。