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東洋医学・鍼灸医学の研究用ブログです。

苔を育成中

胖嫰舌の表裏から考察します。

  舌質・舌苔 淡白舌・嫰・胖大・歯痕・点刺 薄白苔が全体的にありますが、 舌根には白膩があるようにみえます。 舌裏 舌下静脈に怒張・蛇行はみられずに ぼんやりとしています。 外側には暗いところがみられます。 舌面の中央が凹んでいるのが特徴的と思いました。 胖嫰舌のうえに、舌を出すのに力がない為に 凹んでいるのだろうと考えています。 口の開け方にも力強さを感じません。 舌に赤みが少なく、 全身に栄養が行き届いているのか?と心配されます。 舌裏に暗いところがあり、滞りも感じます。 全体的にのっぺりしておりしているのが印象的で 気・血ともに、か細く感じております。 仮説として 裏に虚があり血の停滞がおこり、その表現として舌裏に 血の滞りがあらわれているように思います。 そこが原因となって水分が均等に末端まで届かずに 舌全体に溢れているのでは?と考えます。 原因は同じくして気の停滞もおこり、 力強さを得ることが出来ていないと考えます。 この湿が下焦に累積されていかないかと危惧されます。 舌のみで、想定を考えてみました。 今後も考察を深めたいと思います。  

澤田流鍼灸術に正式入門。

澤田流聞書、鍼灸真髄。 学校の先生からオススメされて、図書室で細々と読んでましたが、自分や家族の治療で頻繁に参照するので、思い切って買いました。 …… P143「古道研究の態度」より引用。 ある時、私は先生より、 「あなたは和漢三才図会を読んだことがありますか。」 と聞かれ、何気なく「読みました」と答えたところ、非常に叱られた。 その際、先生はこう仰っしゃられた。 【今の人間は本の数だけ沢山よめばそれで良いと思っているが、それでは本当のことはわからん。三才図会のような良い本になると、一通りや二通り読んだだけでは駄目です。百ぺんでも二百ぺんでも読んで、生きた人間に当て嵌めて診て、わからん処のなくなるまで読まねばなりません。あなた方の、読んだ、というのは、それは本当に読んだのではない。ただ眼で見ただけにすぎない。】 こう言われ、私の軽率な態度を戒められた。 (中略) 古医学を学ばんとするものは、まず現代の医学的知識を【一応】投げ捨てて、我見を去り、無私なる虚心に帰ることが必要である。 (後略) …… この本は、鍼灸専門学校一年修了(経絡経穴・東洋医学概論・灸術)ぐらいの実力で、そこそこの?治療ができるレベルにまで導いてくださる上に、伝統鍼灸術における学習の仕方まで叩き込んでくれます。 おかげで、母や弟の治療に役立ってます。 …… 澤田先生の檄を胸に、もっかい、気合、入れ直そう。 ロックンロール。

中国の思想(07)

老子 四十三章 無為のはたらき 天下之至柔、馳騁天下之至堅。 無有人無間。 吾是以知無為之有益。 不言之教、無為之益、天下希及之。 天下の至柔は、天下の至堅を馳騁す。 無有は無間に入る。 われここをもって無為の益あるを知る。 不言の教、無為の益、天下これに及ぶもの希なり。 (引用:『中国の思想[Ⅳ]老子・列子』P82) 《私議》 一休さんのとんち話の中で出てくる 「生ある者は必ず死す、形ある物は必ず滅す。」 これは諸行無常を説いていたように思いますが、 老子のこの一節を読んで、ふと思い出しました。 日常生活の中で”自然体であること”の強さを日々感じています。 【参考文献】 『中国の思想[Ⅵ]老子・列子』徳間書店

脈診(02)

四季の脉(瀕湖脉学) 春弦夏洪、秋毛冬石。 四季和緩、是謂平脉。 太過実強、病生於外、不及虚微、病生於内。 四時百病、胃気為本。 脉貴有神、不可不審。 春は弦脉、夏は洪脉、秋は毛脉、冬は石脉。 四季に和緩して、これを平脉という。 太過し実強は病が外より生じ、不及し虚微すれば病が内より生ずる。 四時の百病は、胃気を本となす。 脉貴は神を有し、詳しく知ろうとしないという事はあってはならない。 (゜-゜) 院長はじめ、先生方にご教授をうける中において、脉中を問われることがあります。 正直、悶絶しますが、詳細を感受するのに精一杯であったりします。 四季に脉があり、個体差があり、 脉が強くなるという事だけが、治療後において正とは限らないように思います。 【参考文献】 『中医脉学と瀕湖脉学』たにぐち書店 『大漢和辞典(第三巻、P1101「審」)』大修館書店

手の置き方 など

礼儀 こちらがどう思おうが、伝わらなかったら意味がない。 過剰なものは不必要だけど、最低限の事を伝えられなかったら相手にも失礼だし、自分の心持ちも悪くなる。 気をつけます。   空気感 体質によって作られる空気感を言語化できる様になれればなと思います。 心脾両虚の人はどこか「心が丸裸」で繊細な印象で、 肝火がある時は「空気が怒気(?)を孕んでて見てて怖い」など 言動、様子などでもある程度弁証できる気がしています。 先入観になってはいけないので、実際の体の反応と結びつけて勉強していければなと思います。   熱 学校の授業で灸を行ったり、熱を持たせられる様な実技が多いです。 先週受けた授業で、自身の体に熱が籠っていた。 後の反応として、翌日「こうなるかも?」と伝えて頂いていた事と、一時的に体が熱くなり放熱する様な感覚を覚えた。 どこかに出口はあると改めて実感しました。   手の置き方 先週ご指摘頂いた腹診時の手の置き方、問題は自分の意識にあると感じた。 もし患者さんに 「ここの手を置いて下さい」 と言われたらああいった感じにはならないと思う。 問診・切経に合意してご協力頂いたのだから、患者さんにとっての失礼はあってはいけないけど、こちら側で作った問題を持ち込む訳にはいかない。   明日の課題です。

脈診(04)

瀕湖脉学七言訣(二十、弱脉) 弱来無力按之柔、 柔細而沈不見浮。 陽陥入陰精血弱、 白頭猶可少年愁。 弱脉は力無く来て、按じても柔、 柔は沈にして細、浮では見られず。 陽は陥入し、陰精血は弱、 白頭(老人)は考えられるが、少年なら愁う。 脉が骨周辺まで沈む理由が何なのか.. 自問自答してみる。 年老いて骨が弱くなり営気を必要としているから、 骨への栄養補給の為に沈下する? いや、肌肉の中空を維持出来ない為に沈む? 衛気が衰えて、エマージェンシー発生の為に 脉が皮毛に栄養補給にやってくるのが浮脈? 現象に対しての理由は多々ありそう。 【参考文献】 『中医脉学と瀕湖脉学』(株)谷口書店

備忘録(1)

アルバイトとして障害者の介助や老人の介護をおこなっておりますが、 今回は、とある方の入浴を介助いたします。 洗髪の際、 ゴシゴシ、ゴシゴシ、、 Aさん「もっと強くして下さい。」 稲垣 「大丈夫ですか?それでは。」 ゴシゴシ、ゴシゴシ、、(結構強くしてるけど大丈夫かな?) Aさん「もっと強くして下さい。」 稲垣 「(゚д゚)!えっ(マジで!)。わかりました。」 ゴシゴシ、ゴシゴシ、、 Aさん「強くやり過ぎて、昔は血が出たことがあるんですが、それが良いんです。 HAHAHAHAHAHA。」 稲垣 「・・・。」 Aさん「でも、寝不足の時は強さに耐えれない時があるんです。」   ★ ”養蔵”できない事での、”皮毛”への影響を思う。  

花粉症

今年の花粉量は去年の10倍以上の量みたいです。 花粉症ってほんとに辛いですよね。 医学用語では「季節性アレルギー鼻炎」というみたいです。 今の時期はスギとヒノキがきついようです。 症状はくしゃみ、鼻水、目の痒み、喉の痒み、鼻詰まりなど 個人差はありますが、単独の症状であったり、複数の症状であったり。 ではなぜこのような症状が出てくるのでしょう。 考えられるのが 一つ目、水液の代謝異常です。 身体が刺激に反応して、余分な水が体内から出てしまっているのか、それとも必要な水が鼻から排出してしまっているのか? 水液の代謝で言うと、脾と腎が直接関わってくるのではないでしょうか? 腎は水液代謝や水液を体内に散布する作用があるので、もしこの機能が失調すると水身体にが溜まったり、溢れ出したりします。 それがなんらかの影響で上に昇ればサラサラした鼻水や 鼻づまりといった症状が現れるのではないでしょうか? 脾に関しては、運化機能の失調によって、水湿が停滞し、それがなんらかの影響で上に昇り症状が出ているのかもしれません。 また、刺激に過度に反応する点に置いては、 身体の防衛機能をもつ衛気に弱りがあるのかもしれません。 鼻や目、喉などは衛気がほかの部位よりも働きが弱かったり、衛気が薄かったりするのかもしれません。 花粉症は色々な原因が重なって発症していたり、個人によって症状の出方や、大元の原因が異なっていたり、 複雑な病気だなと感じました。 そのため、治療方針も患者さんによって異なる点も難しいイメージです。 脾から治すのか、腎から治すのか、それとももっと違う場所から直していくのか? 花粉症を考える余地がまだまだあるとかんしまし

相手

  リアルタイム 腹がリアルタイムで変化を表す場所だという事が実感できました。 場所的に当たり前ですが、逆にそこまで臓腑との結びつきが強い場所であれば腹診時は少し怖いものがあります。 気をつけたいと思います。 また、先日学校の授業で神門へ灸を受けたのですが、似たような場所の腹の変化が見られました。 脈も心の原穴にやられたからと言って寸に反応が出る訳ではない現象も見られて勉強になりました。   脈 お腹も変化していましたが、あの時脈はどう変わったのか。 今まで似た体質のお二人を見せて頂いたので、整理して治療のイメージができればなと思います。   労宮 ここでみる様にしていたのですが、この前の当て方はきちんと当たっていないというか、自分が良いなと思っていた時に感じた当て方とズレていました。 手で探る様な仕草に近づいている印象があったので改善します。 また、右手の方が感度が低いので普段から合掌して変化しないかやってみます。   案内 最初に先生に案内の仕方を教わった時、患者さんの歩くペースに合わせる事を教わりました。 意識はしていたのですが、そこの意識が甘い事に気付かされました。 改善します。     鍼灸師 きちんと人を治せる様になるために足りないものが多すぎる。 できていないことだらけですが、頑張って出来る様になりたいと思います。 相手があっての事ですが、最終的には全て自己責任。 変わるも変わらないも崩れないも自分次第。 全部受けとり、向き合い、幅広く合わせられる様に努力します。 また、本に全てを頼る訳ではありませんが、必要性を感じたので論語の勉強もやっていきます。 変わらなければいけないきっかけにまた遭遇できて本当に良かったなと思います。 気を引き締めて頑張ろう!

初学者の心得

「予想外なことが起きるとパニックになり思考停止するのは治さないといけないことだね。」 とご指摘いただきました。 また、ある日は、 「ネガティブな思考にハマるとどんどん引っ張られる」とも。 また、ある日は、 「甘えや恐れは禁止」 とも。 自分の心情を優先してしまい 患者さんの事を置き去りにしてしまっている。 なにより治療に集中できていないことです。 患者さんとの距離感、問診、切経、刺鍼、 治療が終わるまで… ひとつひとつの流れの中で この間できなかったことだから、 今日は直そうと取組むが、 打開できず、悔しい日々。 課題が山積みで、パニック、ネガティブになり もどかしくて凹みます。 患者さんと術者の距離感、 今まで自分がやっていた人間関係を築く方法は、 鍼の効力を下げてしまうと教わり、 これはマズイと思うものの、 あれもこれもと課題があって 今はどうすれば良いかわかりません。 恐れ、迷い、揺らぎがある時に鍼をすると、 悪い方向に傾くとので、 鍼はとても繊細だと思い知りました。 自分を鼓舞して挑んで失敗しても、 先生方がリカバリーしてくださり、 その失敗から多くを得る事もできました。 これは甘えなのか? ふと、心配になりますが、 挑んだ結果得られた物なのだから、 一旦今日は良しとします。 初学者だけど、これから将来 治療者として絶対にブレてはいけない 大切な心構えを教わっています。 まずは、凹んだことを引きずったり ネガティブモードに「執着」することを辞めます。