肺陰虚証を勉強していて思った事
授業で肺陰虚証について勉強したので、その時に思った事を書いていきます。
陰虚:乾燥/内熱
1.発熱→乾燥→陰虚
燥熱
2.五志の化火→乾燥→陰虚
体内で熱が生じ、次第に乾燥して、陰虚になっていく。日本では湿熱が多いですが、
砂漠のような地域には燥熱が多い。
五志の化生は、情緒、感情から生じる熱
というような話だったかと思います。
私は1は外因の影響で、熱証になり、2は内因の影響によるもので、
燥熱は気化熱みたいなものなのかと思い、燥熱の意味?を調べてみると
"燥邪を受けて津液が消耗しておこる病証。内熱と合わさることで更に消耗する"とありました。
気化熱は、感覚として身体についた水分がすぐに蒸発し、体感的には涼しくなる感覚でいましたが、
気化熱についても改めて言葉で見てみると
"1モルまたは1グラムの液体を、同温度の気体にするのに必要な熱量。液体が気体になる際に周囲から吸収する熱のこと。"とあり、
話の流れから受け取った雰囲気とは少し違いました。
情緒、感情から熱が生じることで乾燥し陰虚になるというのは、ぱっと思いついたのは、
怒りの感情が、肺や頭の方へ上昇していくイメージでした。
ただ五志には怒だけではなく喜笑、思、憂悲、恐驚があり、他のものが原因だとどうなのか、と考えました。
考え過ぎると気は滞り、それに伴って何かが熱に変わるのか。
驚いたときには心が消耗してバランスが崩れてどこかで熱が生まれるのか。
喜は…小さい子どもが遊びに行くのを楽しみにしていた日に熱を出すこと、は関係があるのか。その場合は何が熱化したといえるのか。
小さい子は脾が未熟であることから涎が出やすい、と習いましたが、大人と比べて
身体が未成熟なために五志の化生が起こりやすいことはあるのか。
【用語集】腎不納気
腎不納気
腎気が虚したり、
腎精の不足により腎陽や腎陰に影響が出ると、
「納気」の作用(摂納とも)が働かなくなる状態となる。
「摂納」が出来なくなると、
肺が吸入した気を、
腎に納めることができなくなり、
自然な呼吸が行えなくなる。
そのため、
少し動いただけで息があがるといった症状が出てくる。
このことからも、
「呼吸」は肺だけでなく、
腎が深く関わって行われていることが分かる。
尺膚診で混乱中
最近は黄帝内経をじっくり読もうと思って勉強中です。
霊枢から始めているのですが、邪気蔵府病形篇まで進めると一つの大きな難関が待ち構えていました。
尺膚診です。
まだ理解できていませんが現時点での解釈をアウトプットしていきます。
『現代語訳 黄帝内経霊枢 邪気蔵府病形篇』 P89
<そもそも病人の顔色と、脈のようす、尺膚のようすはみな疾病と一定の相応関係があり、あたかも太鼓とばちとが相応じるように、一致しないではいられないものなのです。>
→相関関係があるなら尺膚の様子から脈の予想を立てる事も可能なのではないでしょうか。
どの様な関わりがあるのかを見ていきます。
『現代語訳 黄帝内経霊枢 邪気蔵府病形篇』 P 92
<脈状が急であれば、尺部の皮膚もまた緊張しています。脈状が緩であれば、尺部も弛緩しています。脈状が小であれば、尺部もまた痩せ、脈状が大であれば、尺膚も大きく隆起しております。脈状が滑であれば、尺膚もまた潤滑、脈状が濇であれば、尺膚も枯れてまいります。>
『現代語訳 黄帝内経霊枢 邪気蔵府病形篇』 P 102
<「五臓が病変を表わす六種の脈状、鍼を刺す方法はどのようか。」
「およそ脈状が緊急であるようなら、多くは寒邪であり、脈状が緩であるようなら、多くは熱であり、脈状が大であるようなら、多く気が有余で血が不足です。脈状が小であるようなら、多く気血がどちらも不足です。脈状が滑であるなら、陽が盛んで、僅かに熱があります。脈状が濇であるようなら、瘀血であり気が虚であって、微かに寒があります。…」>
→文字が多いので簡単にすると
脈 尺膚 病変
急 緊張 寒邪
緩 弛緩 熱
小 痩せる 気血両虚
大 隆起 気が有余で血不足
滑 潤滑 陽盛、僅かに熱
濇 枯れる 瘀血・気虚・微かに寒
となります。
しかし実際尺膚診の運用を見てみると
『鍼灸治療 上下左右前後の法則』 P 63
<尺膚診の出典は、『霊枢』論疾診尺、『素問』脈要精微論などにあり、森立之の『素問攷注』中に、尺膚診の資料が掲載されています。『霊枢』論疾診尺の尺膚診に関わる部分をみていきましょう。>
とあり、邪気蔵府病形篇の内容はあまり反映されていない模様。
両篇を読んでもしっくりこない…
私の認識が不足している可能性も大いにあるので、一旦置いておいて先に読み進めていこうと思います。
参考資料
現代語訳 黄帝内経霊枢 上巻・下巻 東洋学術出版社 南京中医薬大学編著
鍼灸治療 上下左右前後の法則 メディカルユーコン 藤本蓮風著
単純化など
単純化
ありがたい事に最近色々やることをやらせて頂いている。
すると色んな余計なものが入りにくくなってきた。
余裕が無くなるとミスを起こしてしまう傾向は相変わらずですが、そうならない様に自分をコントロールしていきたい。
やるべき事に向き合ってさっさとクリアしていく。
そのためにも自分の中で色々単純化させていく必要あり。
バイアスを取っ払う。
治療にも繋がる。
批判的思考
自分は裏が見えていない事が多々ある。
何か形を受け取ったものも、内包されるものが違っている事がある。
その違和感に気付けるか。
先に起こるものへヒントが隠されている事もある。
思い返せばでは遅い。
ある種の健全な疑う心も必要。
清濁全て飲み込める様に。
それを瞬間に判断できる様に色々経験を積む必要あり。
繕うな
良いものを作ろうとした時、そこへ自分がどの程度関わる事が良いか。
まだ配分が上手くいっていない。
目的の達成のためにどうすればいいか。
人を信じてお任せするところはする。
お任せして良いかわからないなら相談する。
そこを任せられないのもある種のエゴ。
自分の弱さ。
人と向き合う
どんな忙しかろうが寺子屋の時にお身体を貸して頂いている患者さんにきちんとで向き合う。
向き合い方が全然足りない。
患者さんに限らず、大切にすべき人たち全員に言える話だと思う。
となって来ると相手への話。
本質的に大切なのは相手の事をどれだけ考えれるか。
良い面も悪い面も向き合う。
というか善悪なんてないから。
それがどの様な現れ方をするかというだけ。
わかっていたら躱せるものも増えてくる。
気になった事を色々と
《標本》
色んなパターンを思考してみる。
例えば、方剤では「芍薬甘草湯が腓返りに効く」とされる。
以前勤めていたところは整形外科の処方箋がバンバン来るので反応聞いてみると確かに症状は緩和されている。
しかし、効かない人やいつまでも服用する人も発生する。
全く効かない一つのパターンとして存在したものが「脾胃が弱って痩せ細っている人」
《現代語訳 黄帝内経素問 P375》
「食物が胃に入って消化されると、一部分の精微な気は肝臓に送られ、そこで浸みこみ溢れた精気は筋に滋養を与えます。」
ここから脾胃の弱りから肝が関わる腓返りが発生すると想像すると、じゃあ※太衝を使って肝血を増やしたとする。
でも発生した肝血虚が副次的なもの何だったら繰り返し起こる事になる。
方剤でも抑肝散の構成をみると
〈柴胡・甘草・川芎・当帰・白朮・茯苓・釣藤鈎〉
説明では、
《中医臨床のための方剤学 P428》
「健脾薬の配合は、脾の健運を通じて肝の陰血を補充し、柔肝する目的である。」
元々脾胃が未成熟である乳幼児の処方であった事を考えると、本は脾胃であると考えられる。
※まだ刺して治した経験がないので、穴性学の知識で仮定しています。
《自身の治療変化》
ここ最近の治療で体がまた変わってきた事を感じる。
自身がほんのり感じていた右の違和感に変化あり。
治療後の自分のお腹を触る。
右の邪が溜まっている部分が熱くなっている。
きっとしっかり治っていってるんだなと嬉しくなる。
そういえば、臍の形も変わったな。
変化を感じた箇所
太白周辺が赤みを帯びている
何か走ったなと思う箇所の付近にある経穴
腎経…兪府
胆経…京門、風市、帯脈、環跳、頭臨泣
脾経…血海、三陰交、商丘、大包、四白
肝経…曲泉
色々あるが使われた手数はとても少ない。
《電車の中で》
電車に乗っていると
こちらが逃げたくなる様なかなりの圧を感じる人がいる。
おそらく警戒心の様なものなのかな。
自身が投影されている部分もあるのかも…
患者さんの体を触るときも気をつけたい。
《臍》
神厥で起こる様な変化は果たして神厥に限った話なのかな。
他の経穴にも起こるのかもしれない。
そうなってくるときっと本に乗っていない様な色んな見方ができる様になるかもしれない。
それが合っているかどうかはまずはきちんと診れる様になった先にある話だけれど。
参考資料
「中医臨床のための方剤学」 東洋学術出版社 神戸中医学研究会著
「現代語訳 黄帝内経素問 上巻」 東洋学術出版社 南京中医学院編
手の置き方 など
礼儀
こちらがどう思おうが、伝わらなかったら意味がない。
過剰なものは不必要だけど、最低限の事を伝えられなかったら相手にも失礼だし、自分の心持ちも悪くなる。
気をつけます。
空気感
体質によって作られる空気感を言語化できる様になれればなと思います。
心脾両虚の人はどこか「心が丸裸」で繊細な印象で、
肝火がある時は「空気が怒気(?)を孕んでて見てて怖い」など
言動、様子などでもある程度弁証できる気がしています。
先入観になってはいけないので、実際の体の反応と結びつけて勉強していければなと思います。
熱
学校の授業で灸を行ったり、熱を持たせられる様な実技が多いです。
先週受けた授業で、自身の体に熱が籠っていた。
後の反応として、翌日「こうなるかも?」と伝えて頂いていた事と、一時的に体が熱くなり放熱する様な感覚を覚えた。
どこかに出口はあると改めて実感しました。
手の置き方
先週ご指摘頂いた腹診時の手の置き方、問題は自分の意識にあると感じた。
もし患者さんに
「ここの手を置いて下さい」
と言われたらああいった感じにはならないと思う。
問診・切経に合意してご協力頂いたのだから、患者さんにとっての失礼はあってはいけないけど、こちら側で作った問題を持ち込む訳にはいかない。
明日の課題です。
テレビにおける鍼特集の直近の予定、と個人的な感想。
2018年12月31日 9時~13時 『YOUは何しに日本へ?』の再放送にて、YNSA(山元式新頭鍼療法)の紹介。
https://juku.teppennohari.info/post-7160/
以下、東京大学付属病院に勤務しておられる、粕谷大智先生の公開Facebookページより。
2019年1月4日、NHKあさイチにて、鍼の特集あり。
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=128705171477506&id=100030140710901
1月23日および2月13日、NHKためしてガッテンにて、鍼の特集あり。
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=122722288742461&id=100030140710901
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=128705171477506&id=100030140710901
また、上記文章から、詳細は不明ながらも、2018年にNHKであった「東洋医学 ホントのチカラ」の続編も企画中?らしい?
……
僕、個人的には、正直、怖くなってきました。
2019年以降における、日本の鍼灸および東洋医学の扱われ方、受け止められ方に。
特に、NHKで鍼灸の特集なんて、長年の鍼灸患者からしたら、驚天動地の出来事です。
国が、公共放送を使って、鍼灸をプロパガンダしている……
それは日本医師会も黙認している……
と個人的に受け止めてます。
国の予算が100兆円を越え、医療費が42.2兆円と、常軌を逸した予算配分になっており、
厚生労働省「平成29年度 医療費の動向」について
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177609.html
また、柔道整復師の保険請求も、去年9月から非常に厳しくなり、整骨院・接骨院のハシゴ受診が非常に煩雑になったり。
(事実上のハシゴ受診不能。)
ほぼ同時期に、はり師きゅう師の広告制限も非常に厳しくなったり。
「これらの動きの背後にある、思想・背景って、なんだろう?」
と、僕なりに推理すれば、乱暴な言い方をすれば、もはや、
「医者で治らない疼痛とか難病とか、もう知らん!!こっちはもう金がないんじゃ!!お前ら自由診療でなんとかせえ!」
という遠回しのメッセージにも感じられます。
当然、ターゲットとなる患者層は、今の若者よりお金を持っている「富裕層の老人たち」…ってところでしょうか。
国が勝手に、鍼灸の宣伝をしてくれるのであれば、なおのこと、今まで以上に、鍼灸で出来ることと出来ないことの線引き・リテラシーなどをしっかり確立しておかないと、患者さんから速攻で不信感を持たれかねませんね。
……
それは恐怖と不安の身震いか。
それとも……鍼灸医術に対する武者震いか……
単に寒いだけで「ふるえ産熱」しているだけか……
……
それより、落としてる科目の単位認定試験、頑張ります。
脈・意識・腹・動作など
初めての脈診の感覚
寺子屋で脈診をさせて頂いた。
その時脈がフワッと乗ってきたのだけど、それがいつも以上に指ではなく身体に感じた様な気がして新鮮だった。
良い経験ができた。
また、最初の感じたあれは滑か。
患者さんの問診で仰っていた内容と一致。
それが何なのかまだまだ考察がいるな。
ただ材料が少ないので一旦ここまで。
取り逃しは沢山あると思うけど感覚として置いておく。
課題
自分が柔らかい状態でいられる様にしなければなと思う。
人を触らせて頂いて触り方がどうとか自分との引っ掛かりがある時点でダメなんだよな。
対話する相手が違う。
邪魔しないで欲しい。
でも自分を操作する経験上、それを過度にどうこうしようとしたらもっとダメになる。
表面的な否定は避けたい。
それも許容していきたい。
お腹を触って
触らせて頂いた患者さんの術後、術前と触らせて頂いたお腹の様子が違った。
あの印象、イメージでも復習して手に叩き込まなきゃな。
体で覚える様にする。
また、そこから弁証する時は下から上への関係も判断できる様にする。
脈診でも尺部に違和感を覚えていたはずなのに何でその考えになってしまったのか。
自分の身体
シャワーを浴びている時よく動作確認をする。
その時にふと教えて頂いた事と自分の身体が頭ではなく体で繋がった気がした。
そうなると良くいう胆経で左右のバランスが崩れるとか本当か?というか本当なんだろうけど本質なのか?とかも思う。
また、筋肉の発達でも一つの指標にはなる気がする。
色々訓練していかなきゃいけないんだけれども、そうなった時日本から和式便所が無くなったことが悔やまれて仕方ない。
舌診(06)
舌形について整理する
【舌形】
老
粗糙(そそう) :舌面の紋理のきめが粗い。
堅斂(けんれん):舌体が堅くしまった感じ。
蒼老(そうろう):色が濃い。
嫰
細膩(さいじ):舌面の紋理がきめ細やかで潤いがある。
浮胖嬌嫰(ふはんきょうどん):舌体がはれぼったくて柔らかい感じ。
胖大
舌体が正常よりはれぼったくて大きく、舌を伸出した時に口の幅いっぱいになる。
腫脹
舌体が堅く腫脹し、甚しければ口腔内を満たしたり、
口外に出たままで回縮・閉口ができない。
歯痕
舌体の辺縁に見られる歯による圧迫痕。
痩薄
舌体がやせて小さくなったり薄くなったもの。
裂紋
陰血が不足して舌面を栄潤できなかったり、陰津の散布を阻滞したりして発生する。
苔のみの裂紋と混同に注意が必要。
光滑
舌面に苔が無く乳頭が消失し、光ったように見える。
点刺
点は紅・白・黒色を呈し舌面の点状隆起であり、熱入営血や心肝火旺などを示す。
刺は舌面に立ち上がった軟刺や顆粒のことで、気分熱盛や胃腸熱盛などを示す。
瘀点、瘀斑
舌面より隆起しない斑点で、点状のものを「瘀点」、斑状のものを「瘀斑」という。
紫舌と同意であったり、熱入営血での斑疹出現の前兆であったり、血瘀であったりする。
舌下脈絡
舌下静脈の怒張・蛇行があれば気滞血瘀の可能性。
重舌、舌衄、舌癰、舌疔、舌瘡、舌菌
・重舌
腫脹などにより小舌が生じたように見えるもの。
小児などにみられ、心経化熱の上衝によったりする。
・舌衄
舌面からの出血で、血熱妄行や脾の不統血。
・舌癰
舌面の化膿症で大きく腫脹するのが”癰”
・舌疔
舌面の化膿症で紫色であったり小豆大であったりするのが”疔”
・舌瘡
舌面に生じるアフタ。
・舌菌
舌面から隆起する新生物。
【参考文献】
『中医臨床のための 舌診と脈診』医歯薬出版社
『新版 東洋医学概論』医道の日本社
膩苔が強い舌を観察します。
こんにちは稲垣です。
舌診について研究を重ねてまいります。
【前】
舌体は紫舌で、
舌尖から舌辺にかけての歯痕の部分に
赤みが強く感じらます。
舌尖に点刺が多く、舌尖より舌根にかけての
中央部分に黄膩苔が強い。
潤いが少ないように思います。
舌裏に関しては舌下静脈がハッキリと見え、
両側が暗く血の滞りを感じます。
【後】
今回は、刺鍼中もコミュニケーションをとりながらでしたので、
ゆっくりと休んで頂く形ではありませんでした。
舌面に関しては、変化は少ないですが
舌尖あたりの苔が少し引いて
舌体の色が見やすくなったように感じます。
舌裏の色調が明るくなったように感じるのと
両側の暗さが少し明るくなっていうように思います。
舌面の黄苔や潤いの少なさより
熱が強く津が焼かれているように感じます。
その熱の所在が重要に思いますが、
舌尖の点刺との共通点が気になります。
以前より練習として診させて頂いており
ひどい時は紫舌と膩苔が極めて強くなります。
化火をどのように抑えるのかが課題と思いますが、
舌裏からみえる瘀血が下焦を滞らせ、
気機を上昇させてる要因と考えております。
熱化させずに自身でセーブできる力を持つ事
を長期的に考えて施療を行っております。
経過を観察していきます。








