学生・研究生によるブログ

学生・研究生による学びと発見のブログです。

最近感じている事

主体性と他力 遠くを感じるためには真っ直ぐそこに向き合わないと到達できない。 また、真っ直ぐになれたとしてもどこまでいけるか? 最終的な主体は自分だけども、自分だけの力では限界がありそうな気がする。 人は個体としていきなり出来上がったわけではなく、天地の交流から生まれた。 生きている間も色んなものを頂いている。 足元が浮ついていれば交流も途絶える気がします。 足の裏の勇泉、掌の労宮。 何かあるのかと気になります。 木が育っていくためには根が必要なのと一緒なのかな。 それにしても桜が散った後の新緑は元気です。 勢いを感じます。   先読み 歩行者を見ていて、あの人今からあの方向に行くのかなとか観察して勉強。 遠めの人の方が分かりやすい現象も勉強になります。   縮こまる 知識に捉われると大きな動きが出来なくなる。 溶け込むことが大切だなと思います。 自分も大きな流れの中の一部といった認識でいることにしてみました。   入浴 最近風呂に入る時電気を消して入っています。 静かさが増すのでとても良い感じです。 周りのザワつきは単純に騒がしい事もあるけど、自分が騒がしい事もある。   春の空気 浮ついているというか、フワフワしてる気がします。 今年は花粉がスゴイらしいのですが、例年に比べてそういった部分はどうなんだろうと気になっています。   歩くテンポ 現代人は急ぎすぎている。 早歩きしている時とゆっくり歩く自分の差も勉強になってます。 ゆっくりするからノロマになる訳でもないと思います。  

シズル感

レストランのメニューなどで見かける美味しそうな写真、新鮮な肉や野菜の色をした写真を「シズル感」といいます。 以前の仕事では、「本物を観て美味しそうな色は記憶しておきなさい!」と教わり、何百枚もの写真を「シズル感」のある写真に仕上げてきました。 鍼灸学校に入ってしまってからそんなことすっかり忘れていました… 健全な舌は「淡紅色」という教科書的な表現も、共通言語的なものかもしれませんが、色名というのは国や人によって曖昧なものです。 以前、寺子屋メンバーで舌の色を話していた時に「好感度のある色」「好感度がない色」と表現していましたが、とても感覚的なものでした。 それって、「美味しそう」と「不味そう」に当てはまらないかなと思いました。 スーパーの生鮮コーナーでも「あ、これ買わんとこう…」って思う物って、青みがかっていたり、褪せていたり、黒ずんでいたり、くすんでいたり。 文字を追ってばかりだと忘れてしまいます。 澤田健先生も仰っておられました。 「書物は死物なり. 死物の古典を以て生ける人体を読むべし.」 日々の生活にヒントは沢山あるので、もう少しシンプルに、素直に物を捉えていかないとなぁ、といつも気付かされます。   引用 「鍼灸真髄」代田文誌 著
淀屋橋

鍼治療をうけて②

2021/04/07 週に1回の治療 すっかり不眠の症状が表に出て来なくなった。 今週は体調が良く、下半身が軽いと感じていた。 歩く体が軽い すいすいと動く 軽いのに力が入る そういえば...と思い出した。先週は腹の調子が悪かった 今回の治療中に、体調について聞かれて、 腹の調子が悪いと自分が訴えていたことを思い出した。 先週 水曜日あたりに普段の量より多く食べる機会があって、それからのことだった。 とにかくガスの量が著しくて、便の出方はでたらめ、排便の周期もばらばら。 食事は食べれるし、出せるけどずっと(下痢や便秘はなく)軟便気味。 脾胃の気に一定の損傷が起きていることは明らかと感じられた。 パンクしたタイヤを交換せずそのままに走っているから、 車内でガタガタと揺れがひどい、まるでそんな有り様だった。 それも今、整えられている 今回の治療中には、何度も深い呼吸が起こった。 からだが積極的に欠伸を、深呼吸をしにいっているみたいに起こった。 ただ普段でる欠伸に似ているけど違う。 勢いよく吸って吐いてとやっているけど、自分が意図的にやる時の深呼吸とも違う。 (この前記録に残した、なにか栓が外れて空気が抜ける様な、あのときのとも違う) 結局、治療を終えて体を起こして動き出すまでその深い呼吸が続いた 気の巡り方は、体表を動くというよりじんわりと中にという感覚 腹部には湧いてくる様な動き (気が満ちるというのはこういうこを指すのか) 欠伸の時の様に涙が出た。じわりと出る、それが何度も続くので 流れ出たあとが温かく お腹が温かく 手と足が充実している 体の各所に温もりがあって、一瞬 のぼせの症状が出る体調の時の五心煩熱が想起されたが 手と足と、胸 じゃなくて腹。 それから温かさの種類が違う、対極とさえ感じる (こちらの状態を指す言葉はあるのだろうか?) ________________________ これまで鍼を受けたことがないという人から 鍼はどんなだと興味を持って聞かれることがあり、 こうした感覚を載せて伝えられないものか考えた 自然治癒力という言葉で表すのでは全然足りない からだそのものの力を持って癒える 体調が戻ったあとこそ自然を知る 紙飛行機がふわりと着地する光景が似合う
昨日が満月

学校の実技の時間で

授業で、あるテーマのもと、足部、腰部、腹部のツボにお灸を据えることに。 足部で太渓、水泉、復溜との指示だったけど 若干変更してクラスメイトの足で冷えが気になるところにやってると 先生から、場所が違う、(実際にやっていたツボが)陽経だからお灸は駄目、 との指摘をいただく。 陽経だから、とだけの説明では言葉が足らない・・ 消化するまでに少し時間がかかったけど、 指導の仕方にも色々あるのだなと考えることにしたら、 いま与えてもらっている環境について違う角度で見れることに気づく。 いよいよ週にひとコマだけになってしまった実技の時間を 次に活かせるように。

中国の思想(01)

老子 一章 真理は固定したものではない 道可道、非常道。 名可名、非常名。 無名天地之始、有名万物之母。 故常無欲以観其妙、常有欲以観其徼。 此両者同出而異名。 同謂之玄。 玄之又玄、衆妙之門。 道を可とする道は、常なる道に非ず。 名を可とする名は、常なる名に非ず。 無は天地の始まりの名、有は万物の母の名。 故に常なる無は其の妙を観さんと欲し、常なる有はその徼を観さんと欲す。 この両者は同じ出にして名を異とする。 同じく、これを玄と謂う。 玄のまた玄を、衆妙の門とす。 【参考文献】 『中国の思想[Ⅵ]老子・列子』徳間書店

暑邪

6月も後半、梅雨の時期真っ只中で、これから暑さも増してだんだん蒸し暑い季節になってきます。 テレビで、今年は3年間のコロナ生活明けなので、今まで屋内での閉じこもりがちな生活をしていたせいで、暑さに慣れていないため、熱中症になる人が激増するであろうと注意を呼びかけていました。 確かにそうかもしれないと思いました。 それにこのところの地球温暖化での猛暑化が追い討ち。   蒸し暑い日は、湿度が高いせいで、普段より汗が乾きにくく、乾くことで体を冷やすことがしにくくなるので、内熱がこもりやすくなります。   また湿度が高いと、喉の渇きも感じにくく、口渇を感じた時にはかなりの脱水状態になっているとも言われます。   健康な人は、暑い日が続くと身体は次第に暑さに慣れて、暑さに強くなっていきます。でもこれは一昔前の時代の話かもしれません。 現代人は近代的で便利な生活をしている上に、昨今の異常気象の影響も大いに受けています。 不規則な生活や、寝不足、暴飲暴食、七情過多などなど、ちょっとしたことで自律神経は乱れます。 自律神経がうまく働かない人は、汗をかくことや、心拍数の上昇、皮膚血管拡張によって身体の表面から空気中に熱を逃す熱放散がうまく働かなく、体温調整が難しくなります。 熱中症までにも行かなくても、暑熱が体内にこもってしまって体調を崩すきっかけになる人も増えるでしょう。院にもそんな患者さんが増えるのではと思っています。 暑邪によるリスクを回避するためにも、普段の生活を振りかえってみなくてはなりません。

臓腑の気

お久しぶりです。高山将一です。 風邪で長患いしまいました。 今日からどしどし疑問や、学び、気づきを述べていこうと思います。 初歩的な疑問が前々からあったのですが、「臓腑の気」とはいったい何を指すのでしょうか? 一つは臓腑の機能、もう一つは、気の一種を意味しているのか? 多くの本には、脾気や、肝気は、その臓腑の機能を指すと書いてあります。 しかし、病機には、たとえば、なんらかの原因で脾気が 化生出来なくなって、運化機能の失調で、食欲不振や、 精神疲労が見られるとあるが、 この場合、「脾気が化生出来なくなって」とあるので、 機能を指しているのではなく、物質としての気を指していると考える。 また、 臓腑の機能は、臓腑本体が機能しているのか?それとも 臓腑の気が臓腑の機能を果たしているのかも疑問です。 例えば、脾の運化、統血は脾本蔵が機能しているのか それとも、脾気が働いているのか、 それとも、両者共に働いて機能するのか、疑問です。 この捉え方の違いで大きく治療法が変わってくるような気がします。

コーヒー

先日勉強会で、寺子屋メンバーが コーヒー(約350ml)を飲む前と飲んだ後で 身体がどう変わるか実験をしてた。 (ブログにあるので、参照ください。)   以前、接客業をしていた時、 テンションがもたないので コーラ、コーヒー、エナジードリンクを 飲んでる人がとても多かった。 覚醒作用があり、一時的に気の流れも良くなるのだとか。 私はコーヒーや炭酸を飲むと 胸が痛くなったり、痞えたり動悸がする。 嗚咽したり、吐きそうになることも。 よっぽどのことがない限り飲まないです。 タンブラーに入れてコーヒーを飲む人がカッコよくて羨ましいのですが…   コーヒーは安寧作用があり、 温性で昇発と利尿作用がある。 それを知って、私は日頃から逆上せやすく 気が上りやすいため、 コーヒーを飲むと動悸が起きることに納得しました。   温性なので身体を潤す成分もなくなってしまいます。 便秘がちで乾燥肌の私にはよろしくありませんね。   下野先生曰く、日常から飲んでいると 脾が弱くても麻痺してくるそうです。 キンキンに冷えたアルコールを 飲むうちに慣れてくると 同じような感覚だそうです。   【脾胃の病因病機  一部抜粋】 外邪の侵入、情志的な要因、食生活の乱れ、労倦などの要因も 直接的・間接的に脾胃の疾患をもたらす原因となる。 また体内にある病理産物、痰飲、水湿、瘀濁なども脾胃の病変を続発させたり悪化させたりする内在要因となる。 【胃失和降】 胃腸の伝導機能の失調という症状と胃気上逆とあう症状の2種類が現れる。 ○ 胃腸の伝導機能の失調 便秘、脘腹脹満して痛む ○ 胃気上逆 悪心、嘔吐、げっぷ、胃酸過多、しゃっくり [原因] 外邪の侵入、食生活の不節制、思いどおりに事が運ばない、痰飲の停滞、脾胃虚弱、大小便の閉塞など   もう、どっからでも脾と胃を傷める可能性がある。 体質的に脾胃虚弱な人が抑鬱で肝胃不和となり、飲食不摂で辛い物、肉、酒、味の濃いものばかり食べたり、温補剤を飲みすぎたりする コーヒーも温補剤になるのかな? こんなケースもあり得そう。 ひどくなれば経に沿って頭痛や逆流性食道炎、清竅にまつわる症状が現れるのでは… と思いました。   参考図書 ○ 最新カラー図解 東洋医学 基本としくみ ○ 中医病因病機学

汗を絞りすぎない

肝陽上亢 肝陰虚のため陽気を抑えることができず、陽気が上昇し、主に上半身に動きがある熱性症状が出現した病態。陰虚の結果の陽気亢進であり、下部(肝)は陰証、上部は実証となる。めまい、耳鳴、頭痛、顔面紅潮、焦燥感、不眠、動悸、腰部下肢脱力感、紅色舌、弦細脈などを呈する。 実践漢薬学 三浦於菟 東洋学術出版社 p381 私的に肝陽上亢は前回の肝火上炎と混同しやすいです。 そうそう、肝陽上亢は肝陽上亢に似ているけれどもベースに陰虚あるのでした。 人間の身体はほとんどが水でできているとよく言われます。成人で体重の60%が水だとか。でも子供だと70%と多く、お年寄りだと50%に減ってしまうのだとか。 この身体の構成成分である水は、東洋医学でいう気血水の水であることは間違いないでしょう。水は陰陽に分けると、陰の性質のもの。それが加齢とともに減っていくということは、陰虚体質になっていくということ。 私はホットヨガに8年ぐらい通っていました。普段の生活ではほとんど汗をかくようなことはないので、デトックスにもなって身体にもいいと思っていました。そんなに頻繁に通った訳ではないですが、夏でも冬でも季節を問わず一年を通して汗をかき続けていました。 そうするうちに冷え性だった足が、冷えの感じがなくなってあったかく感じるようになっていいように感じられ、体質が変わったのだと喜んでいたのですが、どうやら良くない方向の陰虚体質になってたみたいです。その頃から寝汗をよくかくようになったり、生理が早まるようになっていました。(さすがに肝陽上亢の症状にまではなってませんが) なので気虚や血虚など虚証体質の人はホットヨガに気をつけてください。どんどん身体の潤いを失って陰虚体質になって老化が進んでしまうかも知れません。特に40歳以上の方は更年期が早まったり、更年期症状が悪化しやすくなるかもしれませんので注意をしたほうがいいと思います。

病因について(1)

人が病を持つに至る過程について考えたいと思います。 健康な状態からどの様に悪化していき病に至るのか? いわゆる病因について・・ ---病因の分類--- 〇三因方(三因極一病源論粋) ・外因     六淫、疫癘 ・内因     七情 ・不内外因   飲食不節、労逸、房事過多、外傷 〇現在 ・外感病因   六淫、疫癘 ・内傷病因   七情、飲食不節、労逸、房事過多 ・病理産物その他の病因  淡湿、瘀血、内生五邪、外傷 現実の病因については複合的に絡みあい、時間軸も重ねれば、 外因、内因など複数の要因が影響し合っているように思います。 病証から考えれば、キッチリと分ける事は出来無いのかもしれません。 人は思っているより強く、我慢や対処を常にされているのだと思います。 そして、悩みを持つに至るのかと・・ そこで、気になったのですが親からの影響は無いのか? 『素問 奇病論篇第四十七』 帝曰.人生而有病巓疾者.病名曰何.安所得之. 岐伯曰. 病名爲胎病. 此得之在母腹中時.其毋有所大驚.氣上而不下.精氣并居.故令子發爲巓疾也. 人、生まれながらにして巓疾(てんかん)を病む者あり、病名を何と言うか? いずこの所に之を得たるか? 病名は胎病となす。 此れ之を母の腹中に在りし時に得たるなり。 その母大いに驚く所ありて、気上がって下がらず、精気屏居(集中)す。 故に子をして発して巓疾とならしむ。 病因についての理解を時間軸で考えた場合に、今までより以上に長軸で考える必要がありそうです。 参考文献 『素問』明・顧従徳本 『図説 東洋医学〈基礎編〉』学習研究社 『新版 東洋医学概論』医道の日本社 稲垣英伸