学生・研究生によるブログ

学生・研究生による学びと発見のブログです。

ただいま、寺子屋

国試と卒業式を終え 半年ぶりに寺子屋に帰って来ました。 そして本日国試の合格発表があり無事合格しました。 今日は国試でお休みしていた間のことを 書こうと思います。 寺子屋はお休みしましたが、 体調管理のため一鍼堂に通っていました。   秋の卒業試験前は胸痛、息切れ、動悸。 締め付ける服や下着が着れなくなりました。 コロナに罹患して以来、 のぼせと耳鳴りがひどく、 疲れるとすぐ喉が痛くなり ここで放置してしまうと 発熱して咳が止まらなくなります。 卒試直前は 「間食を避けるように」 と院長が仰っていました。 脾の負担を減らし、脳に気血が行くようにということかな? お世話になっていた漢方の先生が以前 「甘いもん食べたらアホになるし心が病む」 と言っていました。 しかし、この頃学校では脳に栄養が行くと ブドウ糖ラムネが大流行。 とにかく何事もほどほどにですね。   卒試が終わり、油断してファーストフードを食べた後、 コロナは陰性でしたが38度の熱が出て咳が止まらなくなりました。 下野先生が以前話していたことを思い出しました。 「クリスマス、正月明けは温病チックな人が多い」 去年高熱を出した時に、内科の先生が 「熱が出るのは胃腸を大切にせえへんからや」と 脂質カットメニュー表をくれました。 肝鬱で脾がコテンパに弱っているし 脂っこい食事、夜中のおやつ、 クリームと名のつくもの(アイス、ケーキ、チョコ)を避け 徹底的に和食生活することにしました。 冬になり、学校の暖房が暑くて逆上せが酷くなり 眠ることができなくなりました。 冬場寒冷となるべき時に反って温暖であったり、 厚着し過ぎたりしても精気を外洩れせしめ「陰虚」の体質を作ってしまう。 同気相求むですね。 香辛料を控えるように、 カイロ、ストーブ、入浴 直接熱に当たる事を避け 重ね着して暖をとる。 毎晩22時には寝る! 院長から生活指導もしていただきました。 「精を蔵さずして発生する所の温病」 精を蔵さず陰虚となり「陰虚伏熱」   国試が近づくにつれ 精神的に追い詰められ疲れがピークの中、 今年は立春と卒試が重なりました。 立春になると毎年決まって発熱する私は、 インフルもコロナの大流行もあり 異常に気が立っていて この頃から右の太白と公孫の間が痙攣し始めました。 脾が悲鳴を挙げてるのかなぁ・・・ 国試が終わるとピタッと止みました。 冬から春にかけての季節の変わり目 「木の芽時」に国試や入試がある日本は酷… 治療を通して面白いなぁ〜と思ったのが、 体の変化と治療後のリズムがわかってきたことでした。 そして鍼だけで乗り切れるか、 鍼の効果を妨げないように 秋頃からサプリも漢方もやめました。 治療の翌日は、力が抜けて木偶の棒になります。 「頑張れない日」ができました。 初めは勉強できへんやんか…と 嘆いたてましたが、 ちゃんと植物が育つように大地を整えて 上にばかり行こうとせんと 大地にも根を張れるように 敢えてそうしてくれてはるんやと思うようになりました。 翌々日からちゃんとヤル気スイッチが入りました。 コロナと切っては切れない3年間、 学校でマスクを外したのは卒業式が初めてでした。 コロナ世代やと悲観したこともありましたが、 後遺症に鍼が効くことも学べました。 師との出会い 鍼師を生業としたいと夢を抱く同志 応援してくれた家族や友人 満足いく学生生活が送れました。 これからやりたかった勉強をして 早く臨床に立てるようになります。 参考文献:「温病の研究」 楊 日超著  

目など

楽しむ どんな状況でも楽しむ気持ちは本当に大切だと感じる。 そうでなければその瞬間が勿体無い。 そこから学べる事は必ずある。 最近いい経験が出来ています。   気を使わせない お気持ちは感謝。 ただ自分が弱い人物になる訳にはいかない。 淡々と目の前の事に向き合うのみ。 甘えを持たず、誇りを持って仕事に臨もう。   捉える 反応をある程度でも捉えて鍼を置くと全然動き方が違う気がします。 具体的には自身の腎経の穴を使ったのですが、切経で捉えた感覚がいつもより深く感じれた気がします。 術後は腹の形も変化し、教えて頂いた事の復習にもなって大変勉強になりました。     目 弁病論治になりがちなので気をつけたいところだけど、腎虛になるとパンダ目になりやすい傾向にあると思う。 金匱要略の桂枝加竜骨牡蛎湯の文章も参考になります。 以前先生の患者さん(新患さん)で施術後人が変わったように雰囲気が明るくなった人を思い出しました。

逆子

テーマ「逆子」 逆子を治したいとご相談に来られたら。   西洋医学的に知っておくべきこと 医学用語「骨盤位」 ・骨盤位の分類(大きく分けて三種) ・骨盤位の誘因(母体側、胎児側) ・そのまま経膣分娩するリスク ・帝王切開によるリスク ・いつまでに自然回転しておいた方が良いのか ・回転しない時の対処法 など   踏まえた上で確認すること ・現在何周目 ・お医者さんの見解 など   自身の課題 帝王切開について調べ不足。 妊婦さんの不安も知っておく。 その他妊婦さんへの気遣い。 お腹が膨れたり、つわり、精神的な不安など状況に応じてその人が不安に思わない様に心がける。 医療人としての意識と知識と態度。 相手に対しての共感。 安心して頂ける様に。 相手に対する優しさが足りない。   調べてわかった事と考察 子宮筋腫も逆子の原因となる。 それが原因で回りづらい事も。 一般に至陰・三陰交の灸は逆子に良いとされる。 実際に治った例も沢山あるので体質に合う人には良いものなのだと感じる。 しかし合わない場合。 例えば三陰交(大陰)は書物によれば病がない場合は禁灸穴にも指定されている。   金匱要略解説 P575 婦人妊娠病脈治 「懐妊後、最も怖いのは湿熱が胎気を損傷することである。胎が湿熱を受けると、胎は不安定になる。」 中医鍼灸臨床経穴学 P 78 「妊娠期間の母体には、「血を以て用と為す」という特徴がある。臓腑経絡の血は、衝任に注ぎ胎児を滋養している。そのため、妊婦の全身には血分が不足し、気分が偏盛となっている。」   以上から場合によれば熱入血室も起こりえる。 すると衝任脈を通して他経に移り、他臓腑を傷つける可能性もある。 そうなった場合、直接的に湿熱になるケース、欝熱になり気の停滞を起こし血の巡りも悪くなって養胎しづらくなるケースなども考えられる。 そもそも逆子が血室で起こることなら直接的でなくとも間接的でもそこにアプローチをかければ治るのかもしれない。 ただし、動きやすいタイミングなどもあるのでそこは注意が必要。   参考資料 中医鍼灸臨床経穴学 東洋学術出版社 李時珍著 金匱要略解説 東洋学術出版社 何任著

体表観察メモ

9月27日 晴れ たしか先週末はまだ日中に暑ささえ感じていた筈が もうすっかり秋らしく夕暮れ時には肌寒さを覚えた。 切経の練習で自分の下肢に感じるはっきりとした冷え感にはっとする。 夏場にはどんな感じだったのか、少し前のことなのに思い出せない のが惜しい。左足での冷えがより強い。 ひだりに顕著な前脛骨筋部の過度な膨らみとのつながりは? 気になるところに鍼を置いてみる。左膝関 膝と足首、足部に感じる冷え。この時期にこの程度の強い冷えは、 上肢との落差は、どうなのか。体調が変わった時にどう変化していくのか。 備忘録として記録
苔を育成中

胖嫰舌の表裏から考察します。

  舌質・舌苔 淡白舌・嫰・胖大・歯痕・点刺 薄白苔が全体的にありますが、 舌根には白膩があるようにみえます。 舌裏 舌下静脈に怒張・蛇行はみられずに ぼんやりとしています。 外側には暗いところがみられます。 舌面の中央が凹んでいるのが特徴的と思いました。 胖嫰舌のうえに、舌を出すのに力がない為に 凹んでいるのだろうと考えています。 口の開け方にも力強さを感じません。 舌に赤みが少なく、 全身に栄養が行き届いているのか?と心配されます。 舌裏に暗いところがあり、滞りも感じます。 全体的にのっぺりしておりしているのが印象的で 気・血ともに、か細く感じております。 仮説として 裏に虚があり血の停滞がおこり、その表現として舌裏に 血の滞りがあらわれているように思います。 そこが原因となって水分が均等に末端まで届かずに 舌全体に溢れているのでは?と考えます。 原因は同じくして気の停滞もおこり、 力強さを得ることが出来ていないと考えます。 この湿が下焦に累積されていかないかと危惧されます。 舌のみで、想定を考えてみました。 今後も考察を深めたいと思います。  

テレビにおける鍼特集の直近の予定、と個人的な感想。

2018年12月31日 9時~13時 『YOUは何しに日本へ?』の再放送にて、YNSA(山元式新頭鍼療法)の紹介。 https://juku.teppennohari.info/post-7160/ 以下、東京大学付属病院に勤務しておられる、粕谷大智先生の公開Facebookページより。 2019年1月4日、NHKあさイチにて、鍼の特集あり。 https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=128705171477506&id=100030140710901 1月23日および2月13日、NHKためしてガッテンにて、鍼の特集あり。 https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=122722288742461&id=100030140710901 https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=128705171477506&id=100030140710901 また、上記文章から、詳細は不明ながらも、2018年にNHKであった「東洋医学 ホントのチカラ」の続編も企画中?らしい? …… 僕、個人的には、正直、怖くなってきました。 2019年以降における、日本の鍼灸および東洋医学の扱われ方、受け止められ方に。 特に、NHKで鍼灸の特集なんて、長年の鍼灸患者からしたら、驚天動地の出来事です。 国が、公共放送を使って、鍼灸をプロパガンダしている…… それは日本医師会も黙認している…… と個人的に受け止めてます。 国の予算が100兆円を越え、医療費が42.2兆円と、常軌を逸した予算配分になっており、 厚生労働省「平成29年度 医療費の動向」について https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177609.html また、柔道整復師の保険請求も、去年9月から非常に厳しくなり、整骨院・接骨院のハシゴ受診が非常に煩雑になったり。 (事実上のハシゴ受診不能。) ほぼ同時期に、はり師きゅう師の広告制限も非常に厳しくなったり。 「これらの動きの背後にある、思想・背景って、なんだろう?」 と、僕なりに推理すれば、乱暴な言い方をすれば、もはや、 「医者で治らない疼痛とか難病とか、もう知らん!!こっちはもう金がないんじゃ!!お前ら自由診療でなんとかせえ!」 という遠回しのメッセージにも感じられます。 当然、ターゲットとなる患者層は、今の若者よりお金を持っている「富裕層の老人たち」…ってところでしょうか。 国が勝手に、鍼灸の宣伝をしてくれるのであれば、なおのこと、今まで以上に、鍼灸で出来ることと出来ないことの線引き・リテラシーなどをしっかり確立しておかないと、患者さんから速攻で不信感を持たれかねませんね。 …… それは恐怖と不安の身震いか。 それとも……鍼灸医術に対する武者震いか…… 単に寒いだけで「ふるえ産熱」しているだけか…… …… それより、落としてる科目の単位認定試験、頑張ります。

噯と曖

読み物で、漢字の微妙な使い方の違いに時折立ち止まる事があります。 例えば、『井、滎、兪、經、合』の”滎”が”榮”となっていたり。 「ん?」となってしまう時です。 今回は”噯”と”曖”について 口へん、日へんの微妙な違いなのですが。 噯(あい) 1⃣いき。あたたかい氣。 2⃣おくび。 曖(あい) 1⃣かげる。かげって、ハッキリしない。 2⃣くらい。暗くて見えない。 ↓ 例:曖昧(あいまい)ハッキリしない。紛らわしい。 つまりゲップは ”噯氣(あいき)”であって”曖氣(あいき)”ではないのですが、この漢字の入れ替えが多いように思います。 因みに ”噫気(あいき)”もゲップ。 噫氣(あいき) 1⃣吐き出すいき。呼氣。 2⃣おくび。食べた過ぎた時など、胃にたまったガスの口腔外に出るもの。 噯氣(あいき) 1⃣おくび。吹呿。噫気。 噯の意味より、噫氣よりも噯氣の方が少し温度が高いゲップに感じるのは気のせいでしょうか。 【参考文献】 『大漢和辞典』(株)大修館書店

舌の考察 2023/12/20

先日、職場の薬局での出来事。 窓口でのやり取りの際、「処方箋に頼んでたお薬が記載されていない。先生が書き忘れている」と、患者様が言われました。 そのお薬の名前を尋ねると、「レイボー」だと言われるが、全く初めて聞く名前だったので、なかなか聴き取れませんでした。 当然薬局の在庫にはないお薬なので、処方医に問い合わせて追加処方してもらい取り寄せという形になりましたが、後で調べたところレイボーなるお薬は偏頭痛のお薬でした。2022年6月8日発売されたばかりの新しいタイプのようです。 今までのトリプタン系の偏頭痛薬とは異なった作用機序で、セロトニン1F受容体に結合して脳の神経に働き痛みを起こす物質の放出を抑えるとありました。 果たしてこの患者さんに効果があるのか。 もうすでに飲んでおられる様で、1錠では効かなかったとのこと。今回からは1回に2錠に増量してみるようです。 結局のところ、偏頭痛の原因や作用機序はまだはっきりわかっていないのが現状なので、あくまでもセロトニン仮説もその一つの考えであるため、その患者さんにフィットするかは未知数なのは必至でしょう。 偏頭痛もなかなか難しい症状です。それでいて結構多くの人が悩まされている頭痛の一つです。 そんな偏頭痛に対して鍼灸はかなり効果があることで知られていますが、実際受ける人はまだまだ少ないのかもしれません。 今週の舌です。 今週もお疲れの様子です。 色味も薄くて気血が足りてない感じです。気の不足により停滞感が見られ、むくんでいます。 脈は浮大滑 やや中空   苔はしっかりついていますが、通常に比べてば、まだまだ薄い方です。写真の写り方にもよりますが、色味はいつもより淡い様に見えます。生理後でやや淡白なのか。 そういえば最近は目が乾燥して疲れやすいです。スマホを見ると悪化します。

小児の舌診

地図舌について調べていると 地図舌は小児によくみられると記載されており(針灸舌診アトラス P46より) なぜ小児によくみられるのか疑問に感じたので考察します。 舌苔の剥落は陰虚、血虚、胃の気の衰を意味することから、 小児は陽の気が強いため熱により苔が剥げている。 また、臓腑がまだ発達しきれていないことから胃の気も不十分なため地図舌が多いのかなと思いました。 実際に小児の舌を診ることがなかなかないので、機会があればみてみようと思います。 参考資料 針灸舌診アトラス 緑書房

流れ

堰き止められた川が開放されるような感覚は初めてでした。 とてもシンプルなことなんだなぁ… と治療を受けた後はいつも思うのに、本を読んでいる時は一言一句に目が止まって、中々前に進めない。 わざわざ自分でダムを作っているんだなと思う。