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学生・研究生による学びと発見のブログです。

瘀血について

瘀血は病理産物であり、発病要因でもあり、疾病を引き起こす内部要因。 瘀血の症状は複雑多岐に渡るが、1番多いものが疼痛。 中医学では瘀血について統一された文献はないが 瘀血という病変には様々な名称があり、いずえの名称においても 病状の軽重、経過の新旧、性質などが表現されている。 (滞血、留血、閉血、蓄血、宿血、乾血、 老血、死血、敗血、悪血、賊血など) 滞血、留血、閉血:血液が蓄積して流れず、滞りふさがったもの 蓄血:一般に発病が急激で中・下焦の瘀血。全身性の瘀血を指す場合もある。 宿血、乾血、老血、死血:経過が長く、瘀積が古く短時間では散らせないもの 敗血:血が既に腐敗し正常な生理機能が失われた状態 悪血、賊血:瘀血が人体に及ぼす危害が凶悪で残忍であることの形容 たくさんの表現があるけど、どれも「瘀血」という1つの名称で まとめられている。 参考文献 新版 東洋医学概論 / 医道の日本社 中医病因病機学 / 東洋学術出版社

今週のこと

今月から学校が対面授業になり、月経1週間前とタイミングが重なりました。 ブログを何回書いても考えがまとまらないので、今週はこの状態でありのままに書くことにします。 私は感受性が高い方ですが、今週は実習や治療や自分でも、ほぼ毎日体に鍼をしたりお灸をしましたが、痛みや熱さをほとんど感じませんでした。 「ひびき」と言われる刺激でも、普段は不快なのに今週は何ともありません。 私の中でセンサーがポッキリ折れた感じです。表面は気を張って元気そうに見えても、中はグニャグニャです。 脈も同じような感じです。脈の輪郭(断面)は雫型のようでした。浮取りは尖っていて、中〜沈取りにかけて輪郭があやふやになります。 沈(虚証)、滑(痰湿)、弦、細(血虚・陰虚)でしょうか?輪郭がボケてしまうのはどれかわかりません。 週の初めは夜だけ火照っていたのが、週末には一日中火照り、体の中で熱風の竜巻が吹くようになりました。頭痛、耳鳴りもありました。 魚腰や印堂あたりは重くて雲がかかっているようです。 舌については、舌は歯痕・胖嫩舌、舌中舌根は淡、舌尖は紅。舌根にかけて厚白苔。 それから歯痕舌が次第に消えていき、舌尖に紅点が出てきました。舌苔も少し薄くなってきました。 週末には細かな裂紋が舌中から舌尖に向けて幾筋ばかり出現しました。 肝は月経を主り、疏泄が任脈と衝脈から女子胞(子宮)に紅血を送り出す役割を担っています。月経前は疏泄が変動しやすく、肝鬱気滞、肝火上亢の場合は頭痛、急燥、不安感、乳房の脹痛などの症状が出現し憎悪する。 と教科書では記されています。 生殖器系は「腎」が主ると思い込んでいました。 私の月経前症候群の症状を振り返れば、月経が「肝」が主るのも頷けます。 【参考文献】新版 東洋医学概論 医道の日本社  

脈診(06)

引用:『中医診断学ノート』P30 ” 3、正常な脈象 ” 平脈 正常な脈象のことをいう。 脈位は浅くも深くもなく、 脈拍は速くも遅くもなく(一呼吸4〜5ーーー60〜90分)、 ゆったりとおだやかで、しかも力強い。 さらに、脈拍の律動が規則正しい。 有胃・有神・有根 正常な脈象(平脈)の特徴は 有胃・有神・有根の三つに表現される。 有胃 脈位は浅くも深くもなく、 脈拍は速くも遅くもなく、規律が正しい。 有神 ゆったりとしていて、しかも力強い。 有根 尺脈を沈取したとき十分に力強い。 そもそも平脈を臨床上で知り得るのはいつなのか? 主訴をもって来られた初診時ではないので、いつ? ”尺脈の沈取で力強い”とするのが、有根とあるが 邪によって強くなることもあるのでは? 人の個性や今まで歩んできた歴史によっても異なり、 ”正常な脈象”の把握って実は難しいように思う。 【参考文献】 『中医診断学ノート』東洋学術出版社

院長の治療を受けて(平成30年12月)

院長の治療を受けております。 【主訴】 背中の痛み(肩甲骨内側と下部周辺の張痛)と 慢性腰痛(痛みは軽微で動作開始時痛)。 出来るだけ、些細な変化も記憶に留めておきたいと思い、身体の全体を観察します。 治療に関しての全てが”学び”です。 問診での着目するポイント、 舌など望診における情報をキャッチする速さ、 繊細でありながら落ち着いている切診の感覚。 そして、治療。 背中の痛み関しては即座に無くなります。 腰部の痛みについては、 朝の起きる際やソファーに長時間座った後などのスターティングペインなので、 この時には変化は分らなかったですが、効果は翌朝に十分感じ取れました。 伝えはしたものの、後回しでも良いと考えていた膝の痛みも同時に無くなります。 結果、 嘘のように無くなっています。 鍼を受けて寝ている際に、身体に集中すると 手指の末端がピクピクし、腹部も微妙に内部が動くのを感じます。 刺鍼と、この感覚。結果を思うと、 身体を巡る気血や臓腑からの学術と臨床の関係を感じるに十分です。 日頃学ぶ東洋医学の論理を目の当たりに体感できた素晴らしい時間です。 『開業以来、鍼一本。』 この”鍼一本”の可能性の楽しさを見せて頂いたように思います。  
根っこは

鍼治療を受けて④

浮力が働いている様な感じと表現できるかもしれない いつもの様に 置鍼中に一瞬眠った様な状態になったあと ふと自分の体の感覚に戻るともうすっかり動いている動き回っている 体は動かしていないけど体が動いている 水のない風呂 今日そう感じたのは足の輪郭がぼわぼわと波たっており暖かく 温かい湯船に浸かっている時と似ているからかも知れない ゆっくり静かに観じていられる体はベッドのうえで浮力が働いている様にやさしい こうして完全に身を預ける時間を通して 反対に普段一体どれだけ抵抗を抱えて過ごしているのかについて思わされる (忘備録として)

手を作る

近頃、切経を学んでいると、 高校でやっていたことに似ているなと思う。 デッサンでひたすら軽く腕を動かし、 極々白に近い灰色を描く練習をしていた。 ティッシュ、木、石、レンガ、瓶、おたま、布、長靴、林檎、ハンマー、フランスパン… 描きながらモチーフを執拗なくらい触って 寒熱燥湿軽重硬柔、形状や密度、奥行きを 手に染み込ませた。 なぜその形になったのか、 なぜそんな手触りなのか、 考えながら描いていた。 デッサンなんか修行みたいで好かんと思っていたけれど、段々と瞑想チックな面白いゾーンになってくる。 意識の持っていき方が 望経や切経もよく似ているのかもしれない。 でも、人体デッサンでは、モデルさんの身体に直接触れることは御法度だった。 鍼灸学校に入学するまで人体の感触は未知のゾーン。   鍼灸学校に入学した頃、 ある先生が「手を作りなさい」と仰った。 身体を切経していると色んな感触に出会う。 「あなたの肌肉は硬いね」 とある先生が仰り、初めて自分の肌は硬いのかぁと自覚した。 他の先生は、 「キメが細かいからあなたは感受性が高いね」「乾燥しているね」 と仰った。 なぜ、そんな風になるのか、 東洋医学を勉強し始めてから少し見えてきたと思う。 〇〇さんはプラスチックみたいやなぁ 〇〇さんは部分的に紙みたいなところがあるなぁ… 〇〇さんはお腹だけ黄色いなぁ… 肌肉の感触や色を捉えることに注力してみると、何が悪いかよくわからないけど、 直感的におや?っと思うことがある。 そして、似たような身体に出会うことがある。 共通する何かがあるのかもしれない。   ある日、TVで地形の成立ちみたいなものを観て、 肌肉=土なんだし、身体も地形みたいなものがあるのかもしれないなぁ… と思うようになってきた。 下野先生も、身体を大きく地形を捉えてみるのも良いですよ、と教えてくださった。 身体は面白い。 なぜこんな形になるのか? なぜこんな感触なのか? そこまで書いてる本はあるのかな? あれば興味があるけど、 手を作りながら自分で考えていくのも面白そうだ。

自分、胆経

  自分 頭ばっかり使うタイプなので、極力頭を使わずに1人で暗い世界で生きていこうと思ったけどその中で自分を失ったら意味がない。   人それぞれのやり方はあると思いますが、自分自身に過度な自己否定も行ってはいけない。   奥底にしっかりと自分を持ち、外は柔らかい状態で相手に合わせる。   つけ上がらせず、奥底の正しい位置でしっかり抱え込んでいれば外への興味も湧いてくる。   また、外界の物事に引っ張られてはいけないけど、形は合わせなければいけない。   形を合わせるために色んなことを学んでいかなければいけないし、全部できる様にならなければいけない。   しっかり抱え込んでいればどんな形にもなれる。   現状として、自分が崩れてしまったせいで弱いものへの合わせ方をさせてしまっている。   過去にあった事実は変えられないので、それはそれとして受け入れた上でやっていくしかない。   胆経 胆経で停滞が起こっている時、丘墟にも出るとは思うのですが、もう少し上の懸鐘あたりも反応が出る事もあると思いました。   表裏なので背景に肝鬱が絡んだ邪気かもしれません。   この状態を変えるにはどうするか、色んな角度からみていきたいと思います。

目線

目の前の現象に簡単に目が眩むのは、問診で聞きとった患者の言葉に一喜一憂するのと同じで目線に確固たる軸がないためだと知る。患者の先週と異なって冷え切った(そう表現してしまうことも含まれる)腹部に触れて、捉えやすい冷えの情報の向こうに別の情報を察知できずにいる。同じ腹部を診た先輩がまったく別の点で着目、記したカルテを見てまた気づかされる。

方剤学(03)

呉鞠通「・・胃陰を救えば、なお胃腑本来の下降の気を承るに系る、・・故に湯は承氣と名づく」 承気湯 方剤学に於いては「瀉下剤」に含まれます。 『中医臨床のための方剤学』によれば、「瀉下薬を主体として大便を通導し、腸胃積滞の排除・実熱の蕩滌(とうでき)・ 水飲寒積の攻逐などを行い、裏実を解消する方剤」とあります。 「瀉下剤」も種類に「寒下剤」「温下剤」「潤下剤」「逐水剤」「攻捕兼施」がありますが、 承気湯類は「寒下剤」に含まれます。 《寒下剤の一覧》 ・大承気湯 ・小承気湯 ・腸胃承気湯 ・複方大承気湯 ・大陥胸湯 ・宣白承気湯 ・陥胸承気湯   【大承気湯】 〈効能〉 峻下熱結 〈主治〉 熱血腸胃(陽明病腑実証) 発熱・悪熱・日晡潮熱・意識障害・うわごと・汗が出る・口渇・尿が濃く少ない・便秘あるいは悪臭のある水様下痢・ 腹満・腹痛・圧痛がつよく触れさせない・舌苔は黄厚で乾燥し甚だしいと焦黒色や芒刺すを呈する・脉は沈実あるいは沈遅で有力など。 手足の冷え・ひきつり・狂躁状態などがみられることがある。 《胃の生理と特性》 胃が飲食物を一時的に納める機能を受納、飲食物を消化する機能を腐熟という。 胃は飲食物がおさまるところなので、水穀の海と称される。 消化物を下降させる役割を担っている。この消化物を小腸・大腸に降ろす特性を降濁という。 胃は陽明に属し、六腑の中でも熱が旺盛であるため熱化しやすい。 そのため、胃が正常な機能するためには十分な潤いが必要であり、 水湿を好み、乾燥を嫌う特性を喜湿悪燥とよばれる。 (´ー`) 大承気湯とは少々荒っぽくはあるけれど、腑に対して一気にダウンバーストを起こし、 熱を吐き出すといったイメージでしょうか。 症状を取り除くというのは傷寒論によるとして、気になるところは「意識障害」「うわごと」「狂躁状態」。 修行中に稀な舌を拝見できる機会を頂きましたが、 上がるものは上がり(昇清・脾)、下がるものは下がる(降濁・胃)、 中焦の重要性を思います。 なんとなくですが、”臓” と ”腑” の問題からくる症状に、違いがあるように感じられます。 【参考文献】 『中医臨床のための方剤学』東洋学術出版社 『傷寒雑病論』東洋学術出版社 『中医病因病機学』東洋学術出版社 『新版 東洋医学概論』医道の日本社

4月のこと。

4月から臨床現場で問診、切経をさせていただく ことになりました。 先生が「5分で帰って来てください」 と仰っても、 患者さんのペースに嵌ると易々とタイムオーバー。 寺子屋の日の問診は 初日は2人、翌週は4人、今週4人。 え?問診はひとりじゃないの? と内心焦りながらもやるしかない。 先生からの「愛ある鞭」です。   その後、証立てをするようにと ご指導いただいていますが、 興奮して全くまとまりません。 問診、切経「だけ」だと思っていましたが 体力の消耗がとてつもなく激しいのです。 恥ずかしながら、問診と問診の合間の 考察中、寝てしまいました。 【4月の反省と課題】 1週目: ただ症状を聞いてるだけ。 突っ込んで聞かないといけないこともある。 2週目: 自分を衛ること学ぶ。 切経の手の形の工夫を学ぶ。 3週目: 主訴に引っ張られ思い込んではならない。 本質が見えなくなる。 無心で5分短期決戦は集中できる。   色んな先生の言葉が寺子屋で飛び交います。 言葉で聞いていて分かった風になっていても、 自分で実際に体験しない事には分からんのだなぁと思うのです。 めちゃくちゃ緊張します。 緊張状態やと上手くいったためしがありません。 院長が「楽しんで」と仰っても 果たして、そんな日が来るのだろうか? 自問自答することもあります。 しかし、臨床を見学させていただくと 楽しくてたまらない。 そして、毎度毎度へこたれていても 身体がもちませんから、 学ぶ時、遊ぶ時、寝る時…と メリハリをつけて、 心身共に解放する時間を作っていきます。     最近、通勤電車で 「老中医の診察室」 著:柯雪帆 を読んでいます。 先生たちが症例検討したり、 治療過程やカルテが記載され、 非常に興味深くワクワクします。 一鍼堂の臨床見学でも芽生える気持ちと同じです。 私もこんな風に寺子屋の仲間と 症例検討できるようになりたいなぁと思います。 先ずはひとつひとつ、 与えて下さった機会を大切に。 失敗を恐れず現場を「楽しむ」気持ちを 数%ずつ増やしていけばいきたいです。