学生・研究生によるブログ

学生・研究生による学びと発見のブログです。

風寒邪の咳嗽から穴性を学ぶ①

初めまして。 2月より寺子屋でお世話になり始めました日下と申します。 先生方の様な治療家になれるよう様々な事を学んで成長したいと思います。 よろしくお願い致します。 最近穴性学を学び始めたので勉強した内容をアウトプットさせて頂きます。 中医鍼灸 臨床経穴学 P25 「風寒外束、肺失宣降(風寒の邪による宣降失調) 症状:喉が痒い、咳嗽、痰は稀薄である。鼻閉、鼻水。声が重い。または発熱、悪寒、頭痛。無汗。舌苔薄白、脈浮など。 処方:中府、風門、大椎(瀉)…疏風散寒、宣肺止咳。」 この意味を考えていきたいと思います。 まずは穴性を調べる前に、風寒邪がなぜこの様な状況を引き起こすか考えていきます。 記載には2パターンありますが、処方が同じなので異病同治だと思います。 先にパターン①について考察していきます。 ①喉が痒い 霊枢経脈篇に肺経の流れが書かれていますが、その中に「従肺系横出腋下」とあります。 この肺系は喉嚨をさし、肺経の流れが悪くなれば経絡上にある喉にも影響すると考えられます。 また、痒みを感じるのは魄によるものだと思いました。 肺は魄を蔵すと言われますが、魄は魂と比べて、「本能的な、比較的低級な精神活動・神経活動のこと。」と言われ、 ここには痒いといった感覚も含まれます。 風寒邪によって肺経の流れが悪くなった結果、肺の蔵す魄にも影響が及んだのではないでしょうか。 ②咳嗽 肺失宣降とある様に、正常な状態では肺は宣散粛降という働きをしますが、その機能が弱ると気が上逆して咳が現れます。 ③痰は稀薄である。 肺が宣降失調を起こし、通調水道機能に影響を及ぼしたためかと思います。 中医病因病機学P448 「寒痰寒飲は肺に潜伏し、肺の宣降機能が失われる。症状は、咳嗽・喘息・澄んだ痰が出る・大量の白い痰が出る、などである。」 ④鼻閉 素問 金匱真言論篇に「入通於肺。開竅於鼻。」 肺の機能失調が鼻に影響しているのだと思います。 ⑤鼻水 ③と同じ理由かと思います。 ⑥声が重い 風寒喉瘖と言われるものです。 中医基本用語辞典 P209「風寒が外から襲い、肺気の宣発・粛降運動が失われ、風寒の邪気が喉部に停留し、声帯の開閉が不順になって本病証を生じる。」 穴性を学ぶにはその人に何が起こっているのかをまず知る必要があるかと思ったので調べてみました。 経絡の走行経路なども意識できるので勉強になります。 その他記載のない参考文献: 「臓腑経絡学」 アルテミシア 藤本蓮風監修 P39、42、44 「中医学って何だろう」東洋学術出版社 P194、196、211

同情

数週間ぶりに診せてもらって 復調した患者さんの姿に、 前回は浮き沈みする揺れる姿に 一喜一憂していたことに はっきりと気付かされる。 同情はしないー 以前教わっていたことが指していることが 少し分かった気がした。

舞台など

舞台 主役をどこに置くか。 そこが以前からずっと課題として残っている。 受付でもこのシーンはこの人にやってもらった方がいいかな?と考えたりもするが黒子になる意識が薄い。 これはチームで行っている事。 受付時、一緒に働いている方々にやって頂いている事を思い返す。 上手い人達はサラッとして作意がないが、落としたところを助けて頂いている。 そうなる為にまずは太極的に、先の動きも考える。 感じられるところまでいければいいが、まずは考えてみる。 考えた上で考える事が違っていれば考えを捨てる。 自分の場合、内省して答えを出すというより、他からヒントをもらって練度を上げていきたい。 外を見る目を養う為にも意識を変えなきゃいけないな。 やり方は色々試していきます。   舌の考察①     色:淡紅 形:軽く歯痕舌、軽く胖大 その他:斜舌 裏は出すのに苦労している様子も窺える。 正気が無くて出せないというより、緊張して舌を操作出来ていない印象。 口の開け方、舌下静脈は偏る     脾気虚。 口の開け方や斜舌など偏りを感じる。 気の偏りがあるかもしれない。 また、舌下を見せるのに歯が見えるまで出すところに真面目で気逆を起こしやすい要素があると思われる。   舌の考察②     前回よりも舌下静脈付近の細絡が目立つ。 これも瘀血の症候としてみれそうか。 以前として強い歯痕舌が見られ、気虚の程度が強い。   考察③ 暗紅色、裏に熱がこもり、瘀血。 自身の体なので他の情報と一致させられるが、舌先右の赤みは右の上焦の停滞と一致させられるかもしれない。

京都薬用植物園の呉茱萸(ごしゅゆ)

武田薬品工業(株)の京都薬用植物園で、年に4回行われている研修会があります。 今回は『晩秋の研修会』との事。 一般向けの研修会で、特に専門的な講義が行われるというものでは無いのですが、実体験もさせて貰えるのを楽しみに参加しています。 私は2回目の参加となります。 今回は漢方処方園、樹木園、温室を回りました。 「味見してみますか?」のコーナーでは呉茱萸(ごしゅゆ)を頂きます。 物凄く辛いのをご存知でしょうか?・・辛いです! 呉茱萸 [効能] ◦ 暖肝・散寒止痛 ◦ 下気止嘔  など この辛さを感じると”効能”になんとなく納得が・・ 前回の研修会でも味見をさせて頂きましたが、体験する度に植物のもっている”力”を強く感じます。 漢方薬においては、個々の植物を適切な配分でコーディネートする事で、服用の効果を最大にしているのだろうと考えさせられます。 逆に、個々の主張が強いので、調和をとる材料、飲み易くする材料を共に配合する必要があるのかとも思います。 鍼の調和は切経や刺鍼をする”その時”に、人間の手によって加減できるところなのでしょうか。 薬との違いであったりするように思うのですが、いかがなものでしょう? 薬草のあまりの刺激の強さに色んな事を考えてしまう『晩秋の研修会』でした。 【参考文献】 ・中医臨床のための中薬学(東洋学術出版社)

俯瞰

俯瞰 以前も先生からアドバイス頂き、出来ていなかったので院長に更に教えて頂いた。 ありがたい反面、申し訳ない。 言葉にしていただく以前に気づかないといけなかった。   今は動くといった形を使ってカバーしましたが、もっと俯瞰して遠くからでもわかる様にならないと。   先生方を見ると、会話しながらも周りの異変にすぐ気づく。   これもそういう事なんだろうなと思う。   ボランチの様になれる様に、その為にも冷静であるようにします。   舌の考察     先週と比べて舌の表面につく水分が減った。 そのまま湿が減ったと見るべきか。 ただ依然として胖大はあるので傾向としては同じか。 舌鑑弁正 P50 「微白滑苔舌。 図のように、中央が白っぽく光滑で、辺縁は淡紅色で津液がある。これは、脾胃に寒があり、心肝胆が虚しているのである。」 心胆気虚といったところか。 しかし胆虚だと物音にも敏感になるがどうなんだろう。 この感じだと違うかもしれないけど、こんな感じの事が書いていたとの事で記録として残す。   治療後の舌。 翌日の状態を考えると熱を溜め込んでいたのか。 それにしてもいつもに比べて色が薄めだ。 施術前の舌はどうだったんだろう。 このいつもと比べて色が薄い点が治療によって薄くなったか、治療前から薄かったかでも意味が変わってきそう。   参考資料 舌鑑弁正 訳釈                たにぐち書店 杉本雅子監訳 藤本蓮風訳釈  
木

内風

内風について

髄海

来週末に解剖生理のテストがありまして、 脳について頭の中を西洋医学に染めていってる最中ですが、 東洋医学ではどのように捉えられているのかな?ということで 髄海について。 ーーーーーーーーーーー 脳は奇恒の腑のひとつである。 脳は、生命活動を主宰し、精神活動および感覚や運動を主る。 これらは、心の神志を主るという機能に包括されるため、脳は元神の府とも呼ばれる。 また、腎精から化生した髄がおさまる場所であり、髄海とも呼ばれる。 このため、脳は心・腎と密接な関係にある。 奇恒の腑 奇恒は常と異なるという意味。形状が六腑に似ているが飲食物を伝化する作用はなく、生理作用は五臓に似ているため奇恒の腑と呼ばれている。 生命活動を主宰する 生理:脳は心拍・呼吸・排泄などの生理活動を発現し、生命力や健康の維持に寄与している。脳の機能の多くは心の機能に内包されており、これらの働きは、心の「神志を主る」という生理作用に含まれ、心と同様に生命活動を主宰すると認識されている。 病理:脳の機能が失調すると、臓腑の機能に影響を与え、様々な症状が起こり、重篤な場合は生命活動が停止する。 精神活動を主る 生理:神志を主るという心の生理作用は、脳(髄海)の機能を包括した概念であり、心の精神・意識・思惟活動の調節は、脳の働きによると考えられる。そのため、脳は精神活動を主るといわれ、生理物質の滋養を十分に受けることができれば、精神活動は安定する。 病理:生理物質による滋養が不十分であったり、内熱・瘀血・痰湿などにより生理機能が阻害されたりすると、精神活動に影響を及ぼし、健忘・情志の失調・意識障害などが起こる。 感覚と運動を主る 生理:感覚および運動機能は脳に帰属されており、脳の機能が維持されることにより、見る・聞く・嗅ぐ・言う・動くなどの活動を正常に行うことができる。 病理:脳の機能が失調すると、その程度に応じて感覚障害・言語障害・運動障害などが起こる。 腎精から化生された髄がおさまる場所である 生理:脳は髄海と呼ばれ、精から化生された髄によって耐えず滋養されている。髄が脳を十分に滋養することにより、精神活動は安定し、よく見え、よく聞こえ、身体も壮健となる。 病理:精が不足し、髄を十分に化生することができず、髄海を養うことができないため、目眩・耳鳴・健忘などが起こる。 ーーーーーーーーーーー それにしても、西洋医学はほんとに細かいですね。 それでもって、数冊しか文献に当たれていないのと、心・腎・精・神などについてあまり読み込めていないので もう少し深めていきます。 参考文献 『新版 東洋医学概論』 医道の日本 『やさしい中医学入門』 関口善太 西

肺の物語…

こんにちは、 クリステンです。 今日は雨で、学校のテストもあったので少し疲れています。 せっかく寺子屋なのでこの時間を充実にしたいのに、気づいたら文字を眺めているだけ頭に入ってこない。もったない。 でも、こういう日はありますよね。 “今日はがんばりすぎたらダメという合図のかな...” 先日の下野先生くださったアドバイス→ 「臓腑経絡学」を4回にサラっと読んで、5回目に熟読すること。 ただ、文字を読んでいても、頭に入ってこない今日ですので、何か工夫が必要。 →家に帰った後は絵として描いてみよう。 (絵を描くのが私にとってはリラックス手段ですし、視点を変えると何かの気づきやヒントが出てくる時もあります) ① 肺蔵象と経絡:肺 私のイメージだけですが、 「肺」は上品で美しい気配りの良い母親のように見えます。 デリケートでありながらも、皆を養って守れる女性ならでの強みを持つ。 「華蓋」ともいう、もっとも高位に位置、八葉っぱを有する花のような形をし、 上焦・陽中の陰・牝の臓である。 脾胃から水穀精微と自然界からの清気を受け取って、 それらに生み出された宗気・衛営気と津液を皆にくまなく宣発し、潤う。 衛気を主り、衛の気が充実となれば、 腠理が正常に開閉でき、体表を温め養い、 皮毛を潤沢に保つ。 そうなると、皆を外邪から守られる。(体表を防衛) 鼻に開竅する。香りを知る 魄を蔵し、本能的で感覚に関係が深い。 濁を排出。水液代謝。 (母親って、普段はデリケートで柔らかい人でも、日々弁当を作って、掃除する。カゼなどを引いていても自分より子供達の養うことを先にする。子供が危険な状態になると、ものすごい力を発揮し、全力で守る。というイメージ) 「メモ」 ・外邪や上逆の影響を受けやすい。 ・「表証で軽いものであれば、裏証症状はほとんどみられないが、唯一咳がでることがある」(←臓腑経絡学。これについて意味をもっと詳しく調べていきます)。 《肺と肝》 なぜか、描いた絵には、肝が蓮の花になっていました。 本では、肺が「蓮のような」と書いてあるけれど、 あまり考えずにこうなりました。 肺は西を属し、牝の臓。肝は東に属し、牡の臓。 私の頭の中、肺はお嬢さんであれば、肝はその主人である。 (心は君主) 日本人とは違うかもしりませんが、私にとって蓮の花は美しくて、たくましいイメージしますので、どちらかというと男性らしい。 ____ 肺の役割や、肺ー肝、肺―腎・肝―心の関係について、たくさんの話はありますが、 今日の物語・絵はここまで。 また次回。 参考した本:

医古文の学習(1)

一鍼堂(大阪本院)で行われる「素問を読もう!」(木曜日)に参加しています。 【黄帝内経素問】 《上古天眞論篇第一》 昔在黄帝.生而神靈.弱而能言.幼而徇齊.長而敦敏.成而登天. 廼問於天師曰.余聞上古之人.春秋皆度百歳.而動作不衰.今時之人.年半百.而動作皆衰者.時世異耶.人將失之耶. 岐伯對曰. 上古之人.其知道者.法於陰陽.和於術數.食飮有節.起居有常.不妄作勞.故能形與神倶.而盡終其天年.度百歳乃去. 今時之人不然也.以酒爲漿.以妄爲常.醉以入房.以欲竭其精.以耗散其眞.不知持滿.不時御神.務快其心.逆於生樂.起居無節.故半百而衰也. (読み下しや翻訳に関しては、沢山の先生方が訳した書物がありますので割愛させて頂きます。) 黄帝を表して 生   弱   幼   長   成 神靈  能言  徇齊  敦敏  登天 五進法から始まってます。「このリズムでいきますよ。」と感じます。 当時の発音も解れば、より以上感ずることも多いのかと、、残念な思いと探究心が交錯しますが。 法   和   節   常   不作 陰陽  術數  食飮  起居  妄勞 「昔の人は偉かった」との話の中に一つのモデルケースが示されています。 ここの”陰陽”をとってみても、具体的に話しているようで総論的な意味合いも含んでいるように思えます。 素問全体を通して理解が進む事を期待しつつ進んでまいります。 漿   常   入房  竭精  耗散  不知  御  快  逆   無節 酒   妄   醉   欲   眞   滿   神  心  生樂  起居 今度は”今時の人”のダメ出しパターン。 倍の10件も記されています。説教が長い・・・タイプのようです。 エジプトのピラミッドを作った労働者の落書きに「最近の若者はダメだ」とあったように聞いたことあります。 大古の昔より、「変わらぬものは変わらない」と感じた記憶があります。 医古文もまた共通の不変性を示しているように思います。 年を重ねて分かるからこそ、伝えるべき”無駄”を伝えようとしているように感じるのですが、 どうなのでしょうか? 参考文献 「現代語訳 黄帝内経素問 上」東洋学術出版社 「重廣補注 黄帝内経素問」天宇出版社 稲垣英伸

腹など

腹 中脘くらいを押すと痛む。 これを実という人もいるが、虚という人もいる。 喜按などは絶対的な法則ではないと思う。 そもそも虚実が混じれば判断できなさそう。   脾胃 考え事は脾胃を痛める。 でもその意は神がコントロール。 痛む背景には心が関わる。 心血が消耗。 この段階での舌を習った。 背景にあるものが環境だったり何らかの原因で思考が忙しくなった場合、それが取れなければ回復も遅れる。   そう考えると環境もしくは環境に対する捉え方の変化が脾胃を回復させる事もあると思いました。 忙しすぎて寝れなくても脾胃が痛む。 また、虚里は胃の大絡。 だから脈が弱くなる。   相手に対して 自身の課題をクリアする為にも自分自身の課題をとりあえず一旦横に置く。 相手を見て自身の課題を知る。 その前提で考える。 物事を考える時、自身を投影させて相手を考えると、結局思考の癖が自身と重なるところ以外見えない。 むしろ歪めてしまう事もある。 何かを解決したい時、相手が何を求めているか。 相手にどんな示し方をすればいいか。 様子を見ると相手は頭が働くからとても心配性。 色んな可能性を考えて答えがわからない。 頑張りすぎて出来るのにエンストを起こして出来なくなってる。 そんな時どんなトーンで、どんな言葉で接したらいいんだろう。 言い方キツくなかったかな。 まずは相手の話を聞いて、安心してもらえる様にしないと。 歩調を同じく合わせて一緒に作れる人がやりやすいかな。 相手の世界から見た景色はどうなっているんだろう。 相手から見た景色を見る必要がある。 その為にも主役を置き換える。 また、そこには患者さんと先生方といった主役も入ってくるのでそこも考えないと。 大変だ。   舌の考察① 舌根部に膩苔、真ん中に裂紋。 歯痕、いつもに比べ厚さも色も薄い舌になっている。 何らかの原因で気血が消耗され、脾胃が弱って必要なものが作られずゴミが溜まってしまう状態。 裏の色も薄い。 風邪をひかれたとの事なのでそれが原因として大きいか。 辺縁も邪在少陽と見るべきか。 腹、背中などが気になる。     舌の考察② 舌の色がいつもに比べ暗紅色かつ白さが目立つ。 裏も赤みが少ない。 舌先のみ変色。 心熱により陰分が焼かれて褪せているのか。