学生・研究生によるブログ

学生・研究生による学びと発見のブログです。

気鬱

こんにちは高山です。 気鬱について書こうと思います。 生き物は全身に気が流れていて、いろいろな活動に使われていますが、 この気がスムーズに流れなくなってしまう状態を気鬱といいます。 イメージ的には、ホースに水が流れていて、そのホースに何かが詰まって上手に水が流れない感じ。 そして、気鬱になると、気がいくべき場所に行かない状態になるのですから、あらゆる症状が出てくるのではないかと思います。 心に気が渡らなければ、精神に異常が出たり。 脾に気が渡らなければ、代謝異常を起こしたり。 頭に気が昇らないと、頭がボーっとしたり。 あらゆる器官が気をエネルギー元に活動を行なっているので、当然たくさんの病的症状が顕著になってくると考えます。 ではなぜ、気鬱になってしまうのでしょうか、これもたくさん理由があると思います。 一つ目が肝鬱気滞。 これはよく聞きます。 肝は気の流れのバランスを整える役割がありますが、この肝が虚してしまうと、この機能が失われます。 そうすると、気の流れに異常をきたし、よくあるのが、 胸脇部の痛み、太息、など そこから、衝任脈へ波及し、月経痛が現れる。 二つ目が、感情による気鬱。 思い悩んだり、考えすぎたりしても気の流れが悪くなるようです。 自分はよく思い悩むことが多々あるのですが、 その時は、確かに頭がボーってしたり、体が普段よりだるくなります。 そして、三つ目が痰です。 痰というのは、どろどろねばねばした塊で、この痰が気の流れを滞らせるようです。 これだけでなく他にも気を滞らせる原因があると思います。 でも、一つ目、二つ目と三つ目の気鬱の形態の違いが見られます。 肝の疎泄と、感情の異常はホースと水で例えると、 ホースに流れている水の勢いが弱ってしまっているイメージが思い浮かびます。 痰の形成による気鬱は、ホースに石が詰まってしまって、水の出が悪くなっているイメージがあります。 この考え方であるならば治療のアプローチも変わってくる気がします。 そして、気鬱の病理の変移に気鬱が火に変わるとあるのですが、これもすごく興味深いなと思います。 これは五行的に考えて、肝が心になんらかの影響を与えて、火を生み出したのかなと考えました。 気鬱になった人が全員火に変化するという事もないと思いますので、それは体質からくるのものなのかなと思いました。 自分はよく、火が昇ったように上半身が熱くなるので、この体質に当てはまるのかなと思いました。 そう考えると自分はもしかしたら気鬱傾向が強いのかもしれません。 気鬱を、解消できる方法も考えていきたいと思います。

姿勢

先週、臨床実習で手三里、中脘、足三里計5箇所に各5壮を5分以内でお灸をすえるというテストがあり、 そのときに先生から ベッドサイドの奥側にお灸するとき腰が引けているので見た目もよろしくなく、患者さん役の生徒のお腹に腕があたっていたよと指摘を受けました。 もう2年生も終わりにさしかかっているのに、時間内におわらせることとお灸をうまくひねることしか考えておらず 自分の視野のせまさに少々情けなさを感じながら、指摘されたことを寺子屋で下野先生にお話し姿勢を見てもらいました。 やはり私は体幹が弱く腰が引けているとのこと。そういえば脈をとるときも私は脇が開き気味です。。 普段から体幹を意識して、練習するときも先生やクラスメイトや家族に姿勢もみてもらうようにします。 どうしても手技に注目しがちですが、患者さんへの細かい配慮も重要なので学生の間に寺子屋と学校で たくさん学んでいこうと思います。

福音

こんにちは、高山です! 先日、数少ない仲のいい友人から嬉しいお知らせが届きました! 大学受験に合格しました! 3年間の受験勉強の末、医学部受験に合格したみたいです。 彼とは、16歳の時に修学旅行でバスの席がずっと一緒で、意気投合して仲良くなりました。 話に毒とクセがあって面白い奴で、気弱でちょっと変な ところも、自分と似ていて、いいやつです。 共通点は自然と生き物が好きというところ。 その後も、一緒に山や川、池に行って虫取り網を持って 生き物取りをしました。いい思い出です。 卒業後の進路は医学部を目指すと言って、その後は 連絡をとらなくなり、成人式にも来ませんでした。 そして、去年の夏休み、インスタグラムで連絡が取れて、 久しぶりに遊ぼうって事で、滋賀の山奥にザリガニ取りに行きました。 相変わらず面白いやつで安心しました。笑 終始、話で爆笑していました。 見送る際、「今年は絶対合格できる」って後押ししました。 そして先日、彼から「終わったー、受かった!」って連絡がきて 自分のことのように嬉しくて、そして、賞賛しました。 血の滲むような努力、絶え間ない時間、親からの期待、 いつ終わるのかという恐怖、が言わなくても感じ取れました。 彼の姿は、これから、自分が目指すべきものの励みになりました。 彼は西洋医学で、自分は東洋医学を極めようと語りました。 受験に終わりがあっても、 東洋医学に終わりはあるのかは正直わかりませんが、 絶えず、勉学と新しい発見に 向き合おうと思いました。

平胃散

先日家の近所へランチに行った。 出てきた量が予想外のボリュームだった。 炭水化物のオンパレード。 この時代に600円でありがたい話ではあるんだけれども、自分の胃の許容量は完全に超えてしまった。   翌日、舌を見るとまあ大きくなっている。 胖大。 腹の様子も変わっている。 ただ水分で多くなっているわけではないので潤ったテカテカな様子は見受けられず。   治療対象がはっきりした平胃散で対処して腹や経穴などの反応を追ってみた。 胃経の様子と腹が変わった。 腹証奇覧だと六君子湯の腹に近かった様に思いますが、平胃散でも対処できました。 便への影響もあり。   先週見させて頂いた患者さんの状態も過食だったのでいい勉強になりました。

夙川にて

図書館、公民館など、外で勉強する事が殆どです。 好きな場所で、夙川沿いの静かなところに”西宮市立中央図書館”があります。 休憩に川沿いで新鮮な空気を吸うのですが、ふと思い出した事がありましたので。 以前に、六甲山からの鉄砲水で犠牲者が出たことがありました。 その時に『山上が曇れば大蛇が通る』という伝承を知ります。 古人が鉄砲水を大蛇に例えて後世に伝えやすくしたのだと思います。 それをきっかけとして、スサノオノミコトがヤマタノオロチ退治を ”治水対策の比喩”であるとの仮説にも出会う事になりました。 クラスメイトが話の中で「東洋医学=スピリチュアル」との認識に違和感を覚えたのを覚えています。 東洋医学を学ぶという事は災害の地に建つ石碑のように、 古人が未来へ向けた思いに耳を傾ける事のように思います。 とか、思い出しながら国家試験に向けての勉強の年末です。

暑邪

6月も後半、梅雨の時期真っ只中で、これから暑さも増してだんだん蒸し暑い季節になってきます。 テレビで、今年は3年間のコロナ生活明けなので、今まで屋内での閉じこもりがちな生活をしていたせいで、暑さに慣れていないため、熱中症になる人が激増するであろうと注意を呼びかけていました。 確かにそうかもしれないと思いました。 それにこのところの地球温暖化での猛暑化が追い討ち。   蒸し暑い日は、湿度が高いせいで、普段より汗が乾きにくく、乾くことで体を冷やすことがしにくくなるので、内熱がこもりやすくなります。   また湿度が高いと、喉の渇きも感じにくく、口渇を感じた時にはかなりの脱水状態になっているとも言われます。   健康な人は、暑い日が続くと身体は次第に暑さに慣れて、暑さに強くなっていきます。でもこれは一昔前の時代の話かもしれません。 現代人は近代的で便利な生活をしている上に、昨今の異常気象の影響も大いに受けています。 不規則な生活や、寝不足、暴飲暴食、七情過多などなど、ちょっとしたことで自律神経は乱れます。 自律神経がうまく働かない人は、汗をかくことや、心拍数の上昇、皮膚血管拡張によって身体の表面から空気中に熱を逃す熱放散がうまく働かなく、体温調整が難しくなります。 熱中症までにも行かなくても、暑熱が体内にこもってしまって体調を崩すきっかけになる人も増えるでしょう。院にもそんな患者さんが増えるのではと思っています。 暑邪によるリスクを回避するためにも、普段の生活を振りかえってみなくてはなりません。

個人的によく読む、東洋医学・鍼灸関係のBlog

ツボ探検隊 http://www.shinkyu.com/index.html 兵庫県神戸市東灘区住吉にある、松岡鍼灸院さんの、各種Blog記事です。 香杏舎銀座クリニックさんの各種Blog記事です。 漢方医 https://www.higasa.com/blog/kanpoui 漢方医2 https://www.higasa.com/blog/kanpoui2 香杏舎ノート https://www.higasa.com/blog/note 保険漢方の終焉 https://www.higasa.com/blog/endik 民間治療見聞録 https://www.higasa.com/blog/memoirs 神戸東洋医学研究会 http://kobeemf.com/ 気功や鍼灸について、阪神間で色々と活動されてるようです。 清明院院長のブログ 最高の鍼灸の追求 http://www.seimei-in.com/wp/ 東京都、新宿駅の近くで「清明院(せいめいいん)」という鍼灸院を営んでおられる、竹下先生のブログです。 このブログに初めて訪れた方へ http://www.seimei-in.com/wp/b1017/ 一鍼堂さんのブログは、当然よんでます。 随時、追加、編集していきます。 他にも良いブログがあれば、ご紹介していただければ嬉しいです。

問診

  問診をさせて頂いたが、要点を抑えて聞くことが出来なかった。   まず、主訴もそうだけどもそれがどう原因とリンクしているか。   本来のきっかけであろう可能性が大きいものではなく、枝葉の部分を主訴として来られる事も多々ある。   ただそれだと「ここが痛いから鍼して」というやり方と変わらない。   患者さんからしたら当たり前の話なのだけれども、施術者がそれじゃいけない。   重要であろう情報を汲み取り、そこから時期や広がり方、症状の特徴や進行具合、悪化条件やその他参考になるものも聞いていく。   そこから要点をまとめてパッと先生にお渡しできるぐらいでいい。   他、聞き方としてもクローズドにならない様に気をつけたい。   ありのままの情報を聞き出せないこともそうだし、患者さんの緊張に繋がりそうなものでもある気がする。   また、この間問診させて頂いた人のキッカケを考えても全員がそうなるとは思えない。   背景にある臓腑の状態も考察できそうなものではある。   ただし、弁病論治になれば見落としにつながるので臨床の場では持ってこない様にする必要があると思う。     仮説として置いておき、臨床を重ねて答えを出せる様にストックしておく。   しかし記憶系の問題は日常生活にも支障を来しやすいし、その悩みが続くと別の疾患にもつながるので大変なものだと感じた。     早く治ります様に。

五行大義(2)

曲直 洪範傳曰、木曰曲直者東方。 易云、地上之木爲觀。 言春時出地之木、無不曲直、花葉可觀。 如人威儀容貌也。 許愼云、地上之可觀者、莫過於木。 故相字目傍木也。 古之王者、登稿輿有鸞和之節、降車有佩玉之度、 田狩有三驅之制、飲餞有獻酢之禮。 無事不巡幸、無奪民時、以春農之始也。 無貧欲姦謀所以順木氣。 木氣順、則如其性、茂盛敷實、以爲民用。 直者中繩、曲者中鉤。 若人君失威儀、酖酒淫縦、重徭厚税、 田獵無度、則木失其性、春不滋長、不爲民用、橋梁不従其繩墨。 故曰木不曲直也。 洪範伝に曰く、木に曲直というは東方。 易にいう、地上の木を観となす。 言うこころは、春時、地に出づるの木は、曲直ならざるなし、花葉観るべし。 人の威儀容貌のごときなり。 許慎いう、地上の観るべき者は、気に過ぐるはなし。 故に相の字は、目、木の傍らにするなりと。 古の王者は、輿に登るに鸞和の節あり、車を降りるに佩玉の度あり、 田狩に三駆の制あり、飲餞に獻酢の礼あり。 事なきときは巡幸せず、民の時を奪ふなし。 春は農の始めなるを以てなり。 貪欲姦謀なきは、木気に順う所以なり。 木気順なれば、則ちその性のごとく、茂盛敷実し、以て民の用をなす。 直なる者は縄に中り、曲なる者は鉤に中る。 若し人君、威儀を失い、酒に酖りて淫縦し、徭を重くし税を厚くし、 田獵度なければ、則ち木は、その性を失い、春滋長せず、民の用をなさず。 橋梁は、その縄墨に従わず。 故に木に曲直せずというなり。 【引用文献】 『五行大義』著者:中村璋八、発行:明德出版社

観察のしかた

舌診の撮影をさせてもらった。 色と苔と形に必死で、 厚みはどうだっけ? あまり覚えていないし写真にも残っていなかった。 舌診の本の写真は正面がほとんど。 本は平面。 人体は立体。 これからは色んな角度から観察しよう。