現代語訳 景岳全書
現代語訳 景岳全書 伝忠録
著:張景岳 訳:伴尚志
今の自分のレベルを考えたら、”原文からのディテールの正確さ”よりも
精度が落ちたとしても全体像の把握を優先したいと考え、
たにぐち書店さんの景岳全書を選択しました。拝読いたします。
いきなり、劉河間や朱丹溪をディスっているので、
何故そういう考えに至ったのか・・理由を知りたいと思います。
【参考文献】
『現代語訳 景岳全書 伝忠録』たにぐち書店
鍉鍼・雰囲気
鍉鍼
今治療の現場で鍉鍼を使われている事もあり、私も気になったので知り合いの身体を借りて勉強させて頂いた。
舌を見ると辺縁が赤みをおび、舌先が他部分よりさらに赤い。
脈は少し沈み、硬く右の関が弱い。
お腹を見せていただくと胃の部分や臍周辺がカチコちに固まっていて、膨隆が見られる。
また、左下腹部が冷たく左脾募に変な膨らみがある。
目は緊張感を帯びていて、言葉には節々に鋭さがある印象。
本人曰く、左腰に腰痛がある。
足先の温度を見ても右足より左足が冷たい。
特に気になった点は足の真ん中あたりでガラッと雰囲気が違ってくるところ。
脾経を見ると足先周辺に黒ずみが見られる。
この腹部の板状とのつながりを見出して良いものか。
下焦には抜けた様な反応あり。
肝経と脾経の二箇所に鍉鍼を置いてみたのですが、お腹・脈・舌と変化がありました。
鍉鍼でも変化はあるんだなと改めて実感できました。
しかし胃の部分の硬さが取れず、どうしたものか。
また試させてもらおう。
雰囲気
テキパキと気持ちよく動く人ってやはり見ていると気持ちのいいものですし、そうありたいなと思います。
ふと頭に浮かんだ没頭という言葉、改めて考えると没という漢字が使われているところが面白いです。
「11/10(土) 漢方薬「桂枝湯」を学ぼう!」の感想
講師は大原先生より学びました。
傷寒論より太陽病~厥陰病を説明され、
実際に桂枝湯を煎じ、飲用を楽しみながら温かい時間を過ごさせて頂きました。
学生の身で、混沌の日々を過ごしておりますが
通行人や電車で同乗する人達を観る際に、仕草や素行を観察してしまいます。
例えば
この人は落ち着きがない、汗が多い、座り方が横柄、疲れてる、顔色が悪い、
歩き方、目の力強さ、物の持ち方、声の大きさ、、、、
その標は?本は?
虚している?、実している?、陽虚?、陰虚?、内熱?、肝気?、腎虚?、、、、と
しかし、本日の漢方講座を経験すると、今までは力の入り過ぎた感覚で見ていた様に思いました。
飲用より身体を整えていく感覚を思うと
力を抜いて観察し、全体像より症状とか異変の把握に努めなくてはならないと感じました。
臓腑を補した影響が、体全体へと達すると思えたからなのでしょうか。
この”『補する』を重点とする”という事を
「10/7(日) 学生向け勉強会」後半戦の院長特別講座で教えて頂きました。
その後半戦のフィーリングは一つの起点となっていますが、共通項を得られたのが本日の収穫の一つです。
大原先生、お疲れ様でした。
いつも配慮頂く院長に感謝いたします。ありがとうございました。
【番外編】
(講座が終了し、方剤の効能についての雑談中)
大原先生
「・・は腎陽と腎陰の両方を補うんですよ。逆じゃなくて両方を補えるんです!」
稲垣
「なるほど、太極を大きくするのですか・・」
と返答した際の大原先生の顔が
『稲垣、易経できやがったな』的な顔は脳裏から離れません( ̄▽ ̄)
五行大義(1)
第二辨體性
體者以形質爲名。性者以功用爲義。以五行體性資益萬物。故合而辨之。
木居少陽之位、春氣和、煦温柔弱。火伏其中。故木以溫柔爲體、曲直爲性。
火居大陽之位、炎熾赫烈。故火以明熱爲體炎上爲性。
土在四時之中、處季夏之末。陽衰陰長。居位之中、總於四行、積塵成實。
積則有間。有間故含容。成實故能持。故土以含散持實爲體、稼穡爲性。
金居少陽之位。西方成物之所。物成則凝强。少陽則淸冷。故金以强冷爲體、従革爲性。
水以寒虛爲體。潤下爲性。
洪範云、木曰曲直、火曰炎上、土曰稼穡、金曰従革、水曰潤下。是其性也。
淮南子云、天地之襲精爲陰陽。陰陽之専精爲四時、四時之散精爲萬物。
積陰之寒氣、反者爲水、積陽之熱氣、反者爲火。
水雖陰物、陽在其内。故水體内明。
火雖陽物、陰在其内。故火體内暗。
木爲少陽、其體亦含陰氣。故空虛、外有花葉。敷榮可觀。
金爲少陰、其體剛利、殺性在外、内亦光明可照。
土苞四德。故其體能兼虛實。
体は形式を以て名となす。性は、功用を以て義となす。
五行の体性を以て、万物を資益す。故に合してこれを弁ず。
木は少陽の位に居り、春氣和し、煦温にして柔弱なり。
火その中に伏す。故に木は、温柔を以て体となし、曲直を性となす。
火は大陽の位に居り、炎熾にして赫烈なり。
故に火は、明熱を以て体となし、炎上を性となす。
土は四時の中に在り、季夏の末に処り、陽衰へ陰長ず。
位の中に在り、四行を総じ、塵を積みて実を成す。積れば則ち間あり。
間あり、故に容を含む。実を成す、故に能く持す。
故に土は、含散・持実を以て体となすし、稼穡を性となす。
金は、少陽の位に居る。四方は物を成すのところ。物成れば、則ち凝強す。
少陽は則ち清冷なり。故に金は、強冷を以て体となし、従革を性となす。
水は、寒虚を以て体となし、潤下を性となす。
洪範に云う、木に曲直といい、火に炎上といい、土に稼穡といい、
金に従革といい、水に潤下というと。これその性なり。
淮南子に云う、天地の襲精は陰陽となり、陰陽の専精は四時となり、四時の散精は万物となる。
積陰の寒気、反する者を水となし、積陽の熱気、反する者を火となす。
水は陰物と雖も、陽その内に在り。故に水の体は内明らかなり。
火は陽物と雖も、陰その内に在り。故に火の体は内暗し。
木は、少陽たり。その体、また陰気を含む。故に内空虚にして、外花葉あり。敷栄して観るべし。
金は少陽たり。その体剛利にして、殺生外に在り、内また光明ありて照すべし。
【参考文献】
『五行大義』明德出版社
六經病機(01)
太陽病病機
【01】営衛不調
【02】表寒裏飲
【03】邪入經輸
【04】邪陥胸中
【05】実邪結胸
【06】邪陥心中
【07】邪熱下痢
【08】經邪入腑
【09】臓腑陽傷
【10】臓腑陰傷
【01】営衛不調
営は陰で、衛は陽である。衛営は拮抗する事によって、衛外を守り固め開闔を主るという生理機能をもつ。
外的要因により膚表の営または衛の力量に変化が生じ、陰陽昇降のバランスが崩れる。
成無己(金代)は「風は衛にあつまる。・・寒は営にあつまる。」(『注解傷寒論』)とする。
外邪(風)を感受すれば、衛の昇散活動が優位に立ち、衛強営弱病機を発生させる。
外邪(寒)を感受すれば、営の沈降し静かであるという性質が優位に立ち、営強衛弱病機を生み出す。
太陽表虚証。
衛の昇散性が優位となり、外表部に浮揚し、発熱する。
弱くなった営の沈降凝集し静かであるという特性が弱まり、内部を守れず自汗し脉が浮緩となる。
自汗がでれば、衛が散漫となり皮膚の温煦作用が失われ、悪風(風に当たると寒気)する。
太陽中風、陽浮而陰弱、陽浮者、熱自發。
陰弱者、汗自出。
嗇嗇悪寒、淅淅悪風、翕翕發熱、鼻鳴乾嘔者、桂枝湯主之。
方一。
太陽表実証。
営の沈降凝集し静かであるという性質が強くなり、衛が肌表の内側に抑鬱されて、膚表を温めることができなくなり、悪寒が現れる。
陽気が発散されず発熱する。
営の沈降凝集し静かであるという性質が、無汗・脉の浮緊となる。
血を滞らせれるので、頭痛や関節の痛みが現れる。
太陽病、頭痛、發熱、身疼、腰痛、骨節疼痛、惡風無汗而喘者、麻黄湯主之。
方五。
表寒裏熱証。
風寒両方を感受すれば、寒邪は営に入り、風は衛に入る。
営の沈降凝集し静かな性質が強くなり、悪寒ひどくなり無汗。
衛の昇散活動性が強くなるが、汗が出ないので熱を排出できず内部に鬱滞する。
その為に高熱して煩躁し、表裏とも実証となる。
太陽中風、脉浮緊、發熱、惡寒、身疼痛、不汗出而煩躁者、大青龍湯主之。
若脉微弱、汗出惡風者、不可服之。
服之則厥逆、筋惕肉瞤、此為逆也。
大青龍湯方。
八。
【参考文献】
『中医病因病機学』東洋学術出版社
『中医臨床のための 方剤学』医歯薬出版株式会社
『傷寒雑病論』東洋学術出版社
二つの気海と運動連鎖
学校の解剖学だけでは限界を感じ、春休みを期に運動連鎖の講座を受講しました。
関節にも球、臼、滑車関節など様々な形があり、可動性と安定性を保つため役割が各々違います。
(学校で教わる知識はここまで)
環椎と軸椎は可動性、C3〜C7は固定性と頚椎にもそれぞれ役割があり、その下へ続く胸椎は可動性、腰椎は固定性…
つまり、正しい運動連鎖とは、頸部から可動性→固定と隣合う関節は連動し、下肢まで続いていきます。
胸椎は可動性?そんなに動くの?と思いました。なぜなら、私の姿勢は、頸部が前傾し胸椎を凹ませ固定させていたからです。
本来可動性の役割を持つ関節が固定すると、隣合う固定性の関節が代償運動し、可動性の役割に転じ、さらに隣合う関節も役割が転じ…全身に影響を及ぼすと教わりました。
姿勢を良くするには「肩を寄せなさい」と言われましたが、本来可動性を持つ肩関節を固定すると呼吸が入りません。
関節の特性を踏まえ形態模写をすると納得ができました。
膻中穴あたりを軽く上方に上げると胸郭が開き鳩尾穴辺りの横隔膜が動き呼吸がしやすく、臍下丹田の力を入れなくても治まり、足の接地面が安定し、何より余計な緊張がなく楽な姿勢を保てます。ヨガの安楽座位に通じます。
そこで、膻中穴、気海穴、鳩尾穴に着目してみました。
“人身には気海が二つある。
いまひとつの気海は上気海といって膻中のことである。
上気海と気海は密接な関係があり、いずれも気病を治する大切な穴である。
膻中は上焦の中点であって、上焦の気の会する処である。而して上焦の気は宗気である”
「鍼灸治療基礎学」 代田文誌著
“膻中穴は上焦の気の病を治療することから「上気海」称されているのである。心包経の募穴である。
また任脈、足太陰、足少陰、手少陰の交会穴であり、気(宗気)の集まるところであるため気の会穴とされている。
“気海は諸気の海であり、元気を大いに補う効力と、下焦の気機を総合的に調節する効力を担っている。”
「臨床経穴学」 季世珍著
“気海は原気の海である。(中略)
原気の充実は一切の病の治を促進せしめ、原気の虚乏は全身に影響して諸病の治をおそからしめる。
古来心肺の病は膏肓の病といって、治しがたいものになっているが、肓の源は気海であり、膏の源は鳩尾である。
気海を整えれば従って鳩尾もととのい膏肓の病も治するわけである。
また、気海を一名下肓ともいう。上の膏肓に対する名である。気海は肓の源であるから、肓兪、肓門等に関する”
「鍼灸治療基礎学」 代田文誌著
東洋医学もしっかり繋がっていました!
「患者さんが院内に入った時から勝負です!」
以前、下野先生がお話しされていました。
摺り足や腰に負担が掛かる歩き方を真似してみたり、形態模写をしても他の部位にどう影響するか今ひとつ分からないままでした。
そこで解剖学の勉強をしに行ったのですが、東洋医学の知識を深めるきっかけとなり、望診や切診を勉強する上で役立つのではないかと感じました。
引用・参考文献
「鍼灸治療基礎学」代田文誌著 日本の医道社
「臨床経穴学」 珍世珍著 東洋学術出版
備忘録(1)
アルバイトとして障害者の介助や老人の介護をおこなっておりますが、
今回は、とある方の入浴を介助いたします。
洗髪の際、
ゴシゴシ、ゴシゴシ、、
Aさん「もっと強くして下さい。」
稲垣 「大丈夫ですか?それでは。」
ゴシゴシ、ゴシゴシ、、(結構強くしてるけど大丈夫かな?)
Aさん「もっと強くして下さい。」
稲垣 「(゚д゚)!えっ(マジで!)。わかりました。」
ゴシゴシ、ゴシゴシ、、
Aさん「強くやり過ぎて、昔は血が出たことがあるんですが、それが良いんです。
HAHAHAHAHAHA。」
稲垣 「・・・。」
Aさん「でも、寝不足の時は強さに耐えれない時があるんです。」
★ ”養蔵”できない事での、”皮毛”への影響を思う。
自習
新しい本に入りました。
今はこの本です。
今まで読んだことがなかった斬新な切り口で面白いです。
特に冒頭に書かれている六部定位の脈診の考え方に感心しました。
右手
肺→リンパ系
脾→消化吸収
腎陽→カテコールアミン
左手
心→アドレナリン系
肝→自律神経系
腎陰→コルチゾール系
ーー漢方治療の診断と実践 漢方水嶋塾講義録 三和書籍 よりーー
西洋医学での現象とリンクさせた考えはとても興味深いです。まだ読んでいる途中ですが、どうやら経方医学の著者の江部洋一郎先生の考えがベースのようです。
また宿題が増えそうです。
加味
先ずは一番気になっていた青皮から始めてみます。
柴胡桂枝湯のエキス顆粒にミルで潰した青皮を加え、お湯を注いで出来上がり。
ん〜〜、美味しくなっている。
柑橘系の香りで爽やかさが加わり、私の好きな味です。毎回飲むのが楽しみになりました。
2日ほどこの組み合わせで飲んでみたのですが、何となくいいかもしれないという感じで、もう少し長く検証した方が良かったんでしょうが、我慢できず他の生薬も気になって、陳皮を加えることにしました。
生薬の組み合わせに相須薬対というのがあって、同じ性能と効果を示す生薬を組み合わせることで、効果を強める考えもあるので、まあ、いいか。
柴胡桂枝湯+青皮+陳皮
そして数日経過。
上腹部は問題ない感じですが、まだ中・下腹部がどうもスッキリしない。
更に大腸に働く枳実も加えよう。
柴胡桂枝湯+青皮+陳皮+枳実
枳実が加わったら、少し苦くなったような感じがします。
そして数日経過。
悪くはないですが、でもまだ何かが足りないような感じ。
学ぶ事
耳障りの良い言葉、その時自分に合うと思っているものが自分の為になる訳ではなく、辛い経験も絶対に必要。
どんな状況でもそこから学ばなければいけない。
自分の周りに現れた現象には全て意味があると思う。
鍼灸師として生きようと考えているのなら出される答えは普通のものとは違うと思う。
それを学べたのは誰のお陰か。
ちゃんと考えれば分かる。
この経験を無駄にしないことが唯一できる恩返しだと思う。
とても価値のある大きいものを与えて頂いた気がします。
















