温煦作用は気の生理作用?
気の生理作用について。
気には推動・温煦・防御・固摂・気化の5種類の生理作用があると授業で教わった。
その時は特に疑問を持つこともなかったが、中医学の本に、
「温煦作用は陰陽の「陽」の機能であり、「気」の機能ではない」と書かれていた。
”「陽」は温煦を主り「陰」は涼潤を主る。陽は温煦すなわち温熱性を主り五臓六腑・組織器官および気・血・津液・精を温暖にし、陰は涼潤すなわち寒冷と滋潤性を備え、陽の温熱性を抑制・調節し陽と共同協調して体温を一定に保っている。”
(『新装版 中医学入門』神戸中医学研究所より抜粋)
一方で、
”温煦作用は気の作用で、気は熱源として働き、気によって産生された熱により組織器官を温めすべての生理機能がスムーズに行われるようにする。”
(『新板 東洋医学概論』 医道の日本社より抜粋)
温煦作用は陰陽?気?結局どっちなのだろう
読んでも答えはわからないので、疑問のままおいておくことにします。
五行大義(3)
炎上
火曰炎上。炎上者南方揚光輝、在盛夏氣極上。
故曰炎上。王者向明而治。蓋取其象。
古者明王南面聽政、攬海内雄俊、積之於朝、以助明也。
退邪佞之人臣、投之於野以通壅塞。
任得其人則天下大治、垂拱無爲。
易以離爲火爲明。重離重明、則君臣倶明也。明則順火氣。
火氣順、則如其性。如其性則能成熟、順人士之用。
用之則起、捨之則止。
若人君不明、遠賢良進讒佞、棄法律疎骨肉、
殺忠諫赦罪人廢嫡立庶、以妾爲妻、則火失其性、不用則起、
隨風斜行、焚宗廟宮室燎于民居。
故曰火不炎上。
火は炎上という。炎上なるもの南方に光輝を揚げ、盛夏にあって氣が極まり上がる。
故に炎上という。王なるもの明りに向かって治る。およそ、その象をとる。
明王、南面し政を聴き、海内の雄俊をとり、朝廷に積み、もって明を助ける。
邪佞の人臣退き、これを野に投げ、もって壅塞を通ず。
得たその人に任せ、すなわち天下大きく治み、垂拱になすなし。
易は離をもって火となし、明となす。離を重んじ、明を重んじれば、則ち君臣ともに明らかなり。明、則ち火氣の順なり。
火氣の順、則ちその性のごとし。その性のごとくは則ち能く成熟し、人士の用に順ず。
これを用いて則ち起こり、之を捨てれば則ち止む。
もし人君、明からずして、賢良に遠く讒佞に進め、法律を棄て骨肉を疎み、
忠諫を殺し罪人を赦し、嫡を廢して庶をたて、妾をもって妻となせば、則ち火はその性を失い、用いざるに起こり、
風に随いて斜めに行き、宗廟・宮室を焚き、民居を燎く。
故に火に炎上せずという。
【参考文献】
『五行大義』明德出版社
『漢辞海』三省堂
『易経』徳間書店
生活癖
甘いものがやめられない。
それにジャンキーなものも・・・。
食べると確実に体調が悪くなるだろうと分かっているのに食べてしまう。
いったい何何でしょうか?
分かっているのにやめられない。
世の中にもそう言う人は多いのではないでしょうか。お酒やタバコもその代表かと思います。
私の場合はそう言う気分になるのは決まって夜です。
朝や昼間はそういうものを見ても何とも思わないのですが、夜になると無性に食べたくなってきます。そしてそんな時は必ず食べすぎてしまいます。
今、色々分析してみると、朝は睡眠から目覚め、身も心もリフレッシュしていて一番健全な状態なように思います。そんな時は気分も落ち着いていて穏やかで心に余裕があります。
昼間の活動時間になると、仕事モードに入り、自分の外のことに終始注意を払って集中している状態です。きっとこの時にかなりのエネルギー(気)を変に(正しくない方法で)消耗しているんだと思います。
そして夜になると何か昼間に失ったものを解消、穴埋めしたい気分になっているように思います。それが反動となって強刺激な甘いものやジャンキーな食べ物の欲に転化しているのではとの分析です。
東洋医学的に考えてみると
人の体は均衡を保とうとします。
昼間に陽気が旺盛になって、夜に陰分が充実する。
気は陰から転化してできる。
私の場合は、本能的に昼間に失った陽気を取り戻そうと夜に過食して(間違った方法)陰分を増やそうとしているのでしょうか? もともと陽気不足なもので。。
睡眠が陰分を増やす行為なら、過食するより早く寝た方が賢明ですね。
そしたら翌朝になって充電され、また心穏やかな朝に戻れるはず。
気鬱
こんにちは高山です。
気鬱について書こうと思います。
生き物は全身に気が流れていて、いろいろな活動に使われていますが、
この気がスムーズに流れなくなってしまう状態を気鬱といいます。
イメージ的には、ホースに水が流れていて、そのホースに何かが詰まって上手に水が流れない感じ。
そして、気鬱になると、気がいくべき場所に行かない状態になるのですから、あらゆる症状が出てくるのではないかと思います。
心に気が渡らなければ、精神に異常が出たり。
脾に気が渡らなければ、代謝異常を起こしたり。
頭に気が昇らないと、頭がボーっとしたり。
あらゆる器官が気をエネルギー元に活動を行なっているので、当然たくさんの病的症状が顕著になってくると考えます。
ではなぜ、気鬱になってしまうのでしょうか、これもたくさん理由があると思います。
一つ目が肝鬱気滞。
これはよく聞きます。
肝は気の流れのバランスを整える役割がありますが、この肝が虚してしまうと、この機能が失われます。
そうすると、気の流れに異常をきたし、よくあるのが、
胸脇部の痛み、太息、など
そこから、衝任脈へ波及し、月経痛が現れる。
二つ目が、感情による気鬱。
思い悩んだり、考えすぎたりしても気の流れが悪くなるようです。
自分はよく思い悩むことが多々あるのですが、
その時は、確かに頭がボーってしたり、体が普段よりだるくなります。
そして、三つ目が痰です。
痰というのは、どろどろねばねばした塊で、この痰が気の流れを滞らせるようです。
これだけでなく他にも気を滞らせる原因があると思います。
でも、一つ目、二つ目と三つ目の気鬱の形態の違いが見られます。
肝の疎泄と、感情の異常はホースと水で例えると、
ホースに流れている水の勢いが弱ってしまっているイメージが思い浮かびます。
痰の形成による気鬱は、ホースに石が詰まってしまって、水の出が悪くなっているイメージがあります。
この考え方であるならば治療のアプローチも変わってくる気がします。
そして、気鬱の病理の変移に気鬱が火に変わるとあるのですが、これもすごく興味深いなと思います。
これは五行的に考えて、肝が心になんらかの影響を与えて、火を生み出したのかなと考えました。
気鬱になった人が全員火に変化するという事もないと思いますので、それは体質からくるのものなのかなと思いました。
自分はよく、火が昇ったように上半身が熱くなるので、この体質に当てはまるのかなと思いました。
そう考えると自分はもしかしたら気鬱傾向が強いのかもしれません。
気鬱を、解消できる方法も考えていきたいと思います。
体表観察で②
前回書いた、体表観察で局所的にみられた冷えについて追記。
(若干の左右差はあれど)両方の足部 外側にみられたこと。
前腕では、三焦経 外関 支溝あたり。
体幹では、腋窩から肩甲骨下部にかけて。
これらはいづれも左右両側でみられた。
そもそも、両側に左右対称に表れた理由は?
(左右対称に走行する経絡と関連づけて考えても良い点に当たるのか?)
以前、自転車の転倒で左手を怪我して、左肩関節の外転制限があった時
その時には冷感は左腕でだけでみられた。
ふたつのケースの差異は起因・起源のためと、とらえやすい。
一方で、腹診で腹部を観察する時には、今のところ
左右対称に表れる状態は少ない様に感じているが、
特に今回、体幹部で冷感として観察され所と腹部との距離は近い。
これから経験を積む中でどのようにして
集積されていって
今後どのように考える様になるのか。(現段階の記録として)
鍼治療を受けて④
浮力が働いている様な感じと表現できるかもしれない
いつもの様に
置鍼中に一瞬眠った様な状態になったあと
ふと自分の体の感覚に戻るともうすっかり動いている動き回っている
体は動かしていないけど体が動いている
水のない風呂
今日そう感じたのは足の輪郭がぼわぼわと波たっており暖かく
温かい湯船に浸かっている時と似ているからかも知れない
ゆっくり静かに観じていられる体はベッドのうえで浮力が働いている様にやさしい
こうして完全に身を預ける時間を通して
反対に普段一体どれだけ抵抗を抱えて過ごしているのかについて思わされる
(忘備録として)
食べることについて②
皆さまこんにちは、イワイです。
前回の続きです。
〝後天の精〟とは生まれ持った〝先天の精〟とは別に
飲食物から補います。この後天の精の全身へのルートをみてみますと、
後天の精
↓
別名 水穀の精微といわれる
↓
一部は気、血に化生→全身の組織、器官に行き渡る
↓
残りの一部は 腎 に収まる
となっています。
次は〝精〟の作用についてです。①〜③
①生殖
②滋養→人体の組織、器官に滋養する
詳しくみてみると、
精は必要に応じて、血へ変化。
↓
血も旺盛、正常に各組織、器官を滋養。
精は気へ化生。
↓
人体の新陳代謝を推動、抑制し生命活動を維持する。
精は人体を構成する基本物質と捉えられており、
東洋医学では精が充足していると、
生理機能は正常に働くと考えられています。
③神の維持
神:広義では、生命活動の総称であり、精が充足することで、神の機能が保たれる。
狭義では、精神、意識 、思惟活動を主るもの。
ここからは、勉強した感想です。
飲食物を食べることで、西洋医学的に考えるとエネルギー源となるということ、一方で東洋医学的に考えると、エネルギー源という役割と五臓六腑が正しい働きを出来るようにしていたり、精神活動も主ることになるので、幅広い意味で捉えることが出来ることに気づきました。
【参考文献】
『新版 東洋医学概論 』東洋療法学校協会
易経 その1
東洋医学を学んでいると、易経の八卦の話が出てくることが、度々あります。それは東洋医学の陰陽五行の考え方が易経の陰陽の考え方をベースに発展してきた理論があるからです。
八卦にはそれぞれ象徴となるマークがあり、
「卦名」と「正象」
☰乾(けん)=天(てん)→金
☱兌(だ)=沢(たく)→金
☲離(り)=火(か)→火
☳震(しん)=雷(らい)→木
☴巽(そん)=風(ふう)→木
☵坎(かん)=水(すい)→水
☶艮(ごん)=山(さん)→土
☶坤(こん)=地(ち)→土
以上の関係性で結ばれています。
ずいぶん以前に初心者のための易経の入門書を勧められて購入したことがあり、それはある勉強会でそれを題材に講義をうけるためでした。その時パラパラと主要なところを開いて線を引いただけで、全体を読むこともなく、それ以降ずっと私の本棚に眠っていました。
今回こちらで学習をする自由な時間をいただいたこともあり、何年かぶりに本を開いて初めから最後まで一読したところ、少し興味を持つことができました。
つづく
姿勢
先週、臨床実習で手三里、中脘、足三里計5箇所に各5壮を5分以内でお灸をすえるというテストがあり、
そのときに先生から
ベッドサイドの奥側にお灸するとき腰が引けているので見た目もよろしくなく、患者さん役の生徒のお腹に腕があたっていたよと指摘を受けました。
もう2年生も終わりにさしかかっているのに、時間内におわらせることとお灸をうまくひねることしか考えておらず
自分の視野のせまさに少々情けなさを感じながら、指摘されたことを寺子屋で下野先生にお話し姿勢を見てもらいました。
やはり私は体幹が弱く腰が引けているとのこと。そういえば脈をとるときも私は脇が開き気味です。。
普段から体幹を意識して、練習するときも先生やクラスメイトや家族に姿勢もみてもらうようにします。
どうしても手技に注目しがちですが、患者さんへの細かい配慮も重要なので学生の間に寺子屋と学校で
たくさん学んでいこうと思います。
異名同穴①
一穴で異なった複数の名称をもつものをいう。経穴名は古い伝承から生まれたものであるが、
明らかにもともと異なった名称があったものと、伝承中に誤って伝えられたものなど、
成書によっていくつかの異なった名称が記載されている。異名同穴には次のようなものがある。
①1つの異名のあるもの
穴名 異名
頭の竅陰穴 : 枕骨穴
陰市穴 : 陰鼎穴
維道穴 : 外枢穴
陰胞穴 : 陰包穴
会陽穴 : 利機穴
解谿穴 : 鞋帯穴
関衝穴 : 関沖穴
間使穴 : 鬼路穴
下膠穴 : 下窌穴
曲差穴 : 鼻衝穴
氣衝穴 : 羊屎穴
玉堂穴 : 玉英穴
肩膠穴 : 肩窌穴
丘墟穴 : 坵墟穴
期門穴 : 肝募穴
侠白穴 : 夾白穴
肩井穴 : 膊井穴
下脘穴 : 下管穴
下廉穴 : 手の下廉穴
迎香穴 : 衝陽穴
下関穴 : 幽門穴
強間穴 : 大羽穴
曲鬢穴 : 曲髪穴
懸鍾穴 : 絶骨穴
後頂穴 : 交衝穴
合谷穴 : 虎口穴
巨闕穴 : 心募穴
五会穴 : 頭五会穴
五處穴 : 巨處穴
神庭穴 : 髪際穴
神道穴 : 臓兪穴
腎兪穴 : 高蓋穴
支溝穴 : 飛虎穴
志室穴 : 精宮穴
照海穴 : 陰蹻穴
至陽穴 : 肺底穴
上髎穴 : 上窌穴
上廉穴 : 手の上廉穴
少沢穴 : 少吉穴
少府穴 : 兌骨穴
小商穴 : 鬼信穴
商陽穴 : 絶陽穴
商曲穴 : 高曲穴
次膠穴 : 次窌穴
水分穴 : 分水穴
前谷穴 : 手の太陽穴
清冷淵穴 : 清冷泉穴
束骨穴 : 刺骨穴
大迎穴 : 髄孔穴
大包穴 : 大胞穴
大杼穴 : 背兪穴
大椎穴 : 百労穴
大巨穴 : 液門穴
大横穴 : 腎気穴
地倉穴 : 会椎穴
中衝穴 : 中冲穴
中緒穴 : 下都穴
中封穴 : 懸泉穴
中庭穴 : 龍頷穴
輙筋穴 : 神光穴
地機穴 : 脾舎穴
天衝穴 : 天冲穴
天鼎穴 : 天頂穴
天牖穴 : 天聴穴
天膠穴 : 天窌穴
天池穴 : 天会穴
天谿穴 : 天溪穴
手の三里穴 : 鬼邪穴
乳根穴 : 薜息穴
乳中穴 : 當乳穴
脳空穴 : 顳顬穴
魄戸穴 : 魂戸穴
扶突穴 : 水穴
風門穴 : 熱府穴
腹哀穴 : 腸哀穴
僕参穴 : 安邪穴
目窓穴 : 至栄穴
幽門穴 : 上門穴
兪府穴 : 輸府穴
陽白穴 : 揚白穴
陽池穴 : 別陽穴
陽交穴 : 足髎穴
梁丘穴 : 跨骨穴
蠡溝穴 : 交儀穴
列欠穴 : 童玄穴
霊墟穴 : 霊墻穴
顱息穴 : 顱顖穴
或中穴 : 惑中穴
和膠穴 : 和窌穴
学生の頃、経穴の覚え方として意味を考えて理解するようにしていました。
例えば
”至陽穴(督脈上、第7胸椎棘突起下方の陥凹部)”ですが、下から上がって膈に当たる所、
つまり「下焦からみて上焦との境目の横隔膜にたどり着いた所」なのかなと。
(この高さにある同列の経穴は”膈兪””膈関”)
”至陽穴”の異名として”肺底穴”とあり、これは上から下に向かって膈に当たる所、
つまり「肺臓から見た場合に横隔膜という底に突き当たる所」という事なのでしょうか。
下から見た場合、上から見た場合の別名があるのが面白いと思います。
歴代の治療家、地域、治療穴の用途の違いによって違いが表れているようで、
経穴の特性を覚えるいい手助けになりそうです。
【参考文献】
『鍼灸医学事典』医道の日本社
『新版 経絡経穴概論』医道の日本社














