感覚と理論
ふたりの先生と寺子屋生の方に背侯診をしてもらった。
触られた瞬間に、あ!ここ嫌だなって把握できる手。
うーん、私自身もどこが不快かわからないなぁという手。
不快な所を術者が吸い込んでいくような手。
不快な所が術者と呼応するけど、
吸い込まれず淡々と通り過ぎる手は、
観察力と客観力のある手に思えた。
点、面、3D感のある触り方。
特定の線上をなぞる触り方。
体全てを覆うような触り方。
触り方から受ける印象がそれぞれに違った。
圧痛を探るような切経が当たり前と思っていたけれど、どこに重きを置くかで、常識が覆され全く違った景色が見えて興味深い。
後日、実技の授業にて。
私が痛いと言ったエリアを、パートナーが経絡の流れに沿って触れるか触れないかの力で切経した。
ある部分で腸脛靭帯から侠渓にかけてビリビリと走る点があった。
次は押圧で探していったが同じ現象は起こらず、最初の触り方でやっても何度も触っていくうちに反応点は分からなくなった。
押圧を続けているうちに順応して新鮮味がなくなってしまったのか。
反応というのは、探そうと意識すると見えなくなってしまうのかもしれない。
感覚を研ぎ澄まし精神を集中させるために相応しい環境や、光量も大切だと思った。
薄暗い灯りの中の方が陰影が生まれて
望診の時も肌肉の色が浮き上がってよく見える。
世の中はとにかく明るすぎるのかもしれない。
便利さと引換えに、感覚や感性みたいなものが
失われてしまったのかもしれない。
この間の勉強会の後、寺子屋メンバーで話していた。
“感覚的に選んだら、理論的に証明できる。
理論的に選んだら、感覚的に判断できる。”
「スクールオブグラフィックデザイン2」
水野学 著
感覚一点張りの私が、デザインの仕事をしていた時に訓練していたこと。
鍼灸の世界でも通じることだなと思う。
まだまだ磨かねばならないことがいっぱい。
今、この学びが楽しくて仕方がない。
背中と手
豊中院にて
患者さんから東洋研の記事を見ていますよと嬉しいお声がありました。
いつも見て頂いてありがとうございます。
最近書けてなかったので、また時間があるときは書いていこうと思います。
臨床にて
背中をみせて頂いて、情報を追っていくのですが、この間みせて頂いた方の脊中を見た時に、虚の反応が大きく、広がっていた印象が強かったです。
一連の流れでみないとわからず、手の当て方を変える事で以前よりわかりやすくなった景色でした。
また、変化を感じる前提条件としては、頭で考えるのではなく、患者さんに良くなっていただくために一心不乱になる必要があり、そこで初めて得られるものがあるというものを感じています。
手の当て方も事前にそうしようとしていたわけではなく、自然とそうなった印象です。
スポーツでも集中していたら無意識のアドリブで最適解?に近いものが出るので、同じ感覚だと思います。
この状況になると無我夢中なので、自分なんてものはないですね。
臨床から日々、大切な事を身をもって教わっています。
また、一つ発見したことにも深さはあり、その先があるはずなので、わかった気にならない事を肝に銘じて進めていく必要があるかと思います。
学びとして、枠を作った瞬間にその先の事は答えてくれない気がします。
舌の観察 その2
家族の舌を引き続き観察。
ぎっくり腰になった日だったので、舌以外も観察し原因となるものは何なのかを考えてみました。
【舌】
舌尖:紅色
舌中:裂紋苔
乾燥→津液不足
痩薄→熱盛傷津
舌裏の静脈がはっきりしている→瘀血
【脈】
実脈?浮脈?しっかりと力のある脈
【腹診】
ぽちゃぽちゃ音がする以外はよくわからなかった。
下痢している。
背中に熱をもっていて触るとすごく熱い!
背中の色もところどころ暗いところがあり→瘀血
背中の質感はかさかさしておらずしっとりしている。あせもがありかゆみがひどい。左腰のはりが強い。
ぎっくり腰になる1週間前に口唇ヘルペスを発症しており仕事の忙しさからの疲れがあり。→脾胃の弱り?
脾胃の弱りから熱が生じて津液が不足? 瘀血はどこから??
まず脾胃を立て直せば良いのか?
経過観察していきます。
生薬
薬の考え方を見ていると画一化されすぎている。
人によって色んな事を言っているので、一種の生薬単位でももっと可能性を秘めているはず。
多様な理論根拠を知っておけば自由な使い方ができそう。
また、薬を使うと言っても必ず食前がベストではない。
場合によっては、あえて食後に飲ませたり、酒を飲んでもらって薬効を変えたり増強したりもできるはず。
何が正解かは状況による気がします。
y=sinθ(1)
素問 六微旨大論篇 第六十八
帝曰.
遲速往復.風所由生.而化而變.故因盛衰之變耳.
成敗倚伏.遊乎中.何也.
岐伯曰.成敗倚伏.生乎動.動而不已.則變作矣.
帝曰.有期乎.
岐伯曰.不生不化.靜之期也.
帝曰.不生化乎.
岐伯曰.
出入廢.則神機化滅.升降息.則氣立孤危.故非出入.則無以生長壯老已.
非升降.則無以生長化收藏.
是以升降出入.無器不有.
故器者生化之宇.器散則分之生化息矣.
故無不出入.無不升降.化有小大.期有近遠.四者之有.而貴常守.反常則災害至矣.
故曰.無形無患.
此之謂也.
帝曰善.有不生不化乎.
岐伯曰.悉乎哉問也.與道合同.惟眞人也.
帝曰善.
帝曰く、遅速と往復とは、風の生ずる故由にして、しかして化し、しかして変ずるは、故より盛衰に因るの変のみ。
成敗倚伏して中に遊ぶとは、何ぞや。
岐伯曰く、成敗は倚伏して、動より生じ、動きて已まざれば、すなわち変作こる。
帝曰く、生化せざるか。岐伯曰く、出入廃されれば、すなわち神機は化して滅し、升降息めば、すなわち気立は孤にして危うし。
ゆえに出入するにあらざれば、すなわちもって生・長・壮・老・已するなく、升降するにあらざれば、すなわちもって生・長・化・収・蔵するなし。
ここをもって升降・出入は、器としてあらざるなし。ゆえに器なる者は生化の宇にして器散ずればすなわちこれを分かち、生化息まん。
ゆえに出入せざるなく、升降せざるなし。
化に小大あり、期に近遠あり。四者これあれば、常の守らるるを貴び、常に反すれば、すなわち災害至る。ゆえに曰く、形なければ患いなし、と。
此れをこれ謂(『現代語訳 黄帝内経素問 下』P91より抜粋 訳:松村巧)
『生・長・壮・老・已』
『生・長・化・収・蔵』
韻を踏んだ二つの言葉。
この章においては『化する』という”ターニングポイント”としての動詞が重要に思います。
生長【陽】から収蔵(老已)【陰】への変換に着目してみた訳を考えてみました。
『生長・壮・老已』
『生長・化・収蔵』
『生長・壮・老已』
生長して→壮じて(大人になって)→老已(年老い亡くなる)する
『生長・化・収蔵』
生長して→化して(変化して)→収蔵する
【参考文献】
『黄帝内經』中医古籍出版社
『現代語訳 黄帝内経素問 下』東洋学術出版社
歯が痛い日々
歯が痛い。
歯痛ってこんなに辛いものんなんですね。
昔に虫歯で治療した歯が疼くので、被せを外して再度削ってもらったのですが、その歯が痛すぎる(泣)
仮歯状態なんですが、麻酔が切れた後から痛みが始まってずっと痛いんですけど。歯が気になって集中できず、何事もやる気が起きなくなっています。もちろん勉強も・・・
再度かかってる歯医者さんに相談したら、恐らく歯髄炎でしょうと言われました。通常は一週間くらいで痛みは治るそうです。
歯の神経を抜くのは嫌なので、この痛みに耐えるためにロキソニンを毎日飲んでいます。
それでも痛くて気になってしまうので、何かいい方法はないかと思いついたのが針麻酔でした。昔行った勉強会でそんな実技もしたはずだと、資料を引っ張り出し、電気パルスをつなげて取り敢えずやってみようかと。
患部は下の歯なので、三叉神経の第3枝の大迎と下関。あと合谷と曲池。
パルスを行っている時は何となく痛みが薄らいでいるような感じがするものの、鍼を抜くとやっぱり歯の痛みは消えてなかったです(泣)
やり方がマズかったのでしょうか。
痛みが去るまで、我慢するしかなさそうです。
四診(1)
四診とは、望診・聞診・問診・切診からなる4つの診察法の総称である。
四診法
①望診(神技):術者の視覚を通じて病態を診察する方法
②聞診(聖技):術者の術者の聴覚・嗅覚を通じて病態を診察する方法
③問診(工技):患者との対話を通じて病態を診察する方法
④切診(巧技):術者の触覚を通じて病態を診察する方法
望診
望診は、視覚的に観察することにより心身の状態を知る診察法である。患者の神・色・形・態の観察を基本とし、身体全体や局所の状態、分泌物・排泄物や舌象などを視覚的に観察する。
望診は、患者に対する第一印象から始まり、問診や切診の際にもあわせて行われる。
聞診
聞診は、聴覚と臭覚により患者の身体から発する音と臭いを聞き、心身の状態を知る診察法である。
患者から聞く音として発語時の音声、呼吸音やその他異常音がある。そのうち、音声を聞くことで診察することを声診という。
臭いには体臭、口臭、排泄物・分泌物の臭いなどがあり、臭いのことを気味という。
聞診は問診を行なっている際にあわせて行われ、術者が直接確認できないものは問診により患者に尋ねて確認する。
問診
問診は患者やその付き添いの者に質問し、対話によって得られた情報から心身の状態を知る診察法であり、弁証に必要な情報を収集するために行うものである。
問診では、まず患者の主訴について確認し、それに関連する事項を掘り下げながら質問し、情報を集める。
東洋医学では各種病因により気血津液・経絡・臓腑に虚実・寒熱といった変動が起こり、その結果、各種の愁訴が発生したものと考えるため、各種愁訴を全身的な病態と関連づけて推察することが重要である。そこで患者本人が主訴と関連のないように思っている全身症状や生活状況などについても確認する。
東洋医学的な問診の内容をまとめたものに、『景岳全書』(張介賓、1640年)の「十問歌」がある。この「十問歌」を参考に各項目について問診を行なう。
問診において、受容・共感的態度、傾聴的態度は患者との良好な信頼関係の構築に重要であり、信頼関係が得られているか否かは治療効果や患者の治療継続の意思などに影響する。
問診時には、状況に応じて患者の表情や仕草、動作などの望診、音声や口臭などの聞診、脈診などの切診もあわせて行う。
切診
切診は、手指や手掌を直接患者の身体各部に触れ、術者の触覚や患者が術者に触れられた際に感じた感覚により心身の状態を診る診察法で、腹診、切診、経穴診、脈診などが含まれる。
切診は、触れる、撫でる、擦る、押す、摘まむなどして得られる反応を病態推察の材料とし、反応点を治療点としても考慮する。
★
先輩の先生と共に、病室に入らせてもらい、患者さんとの四診の場を共有させて頂いております。
実際に患者さんが発する情報をメモし、病証把握や仮想の治療を考えたりしておりますが、自分でも緩いところが多いと痛感しております。
そんな中でも、鍼を打った後から暫くし、先生が「いかがですか?」と患者さんの様子を伺う際に、微妙に変化を感じれる時があり、貴重な時間を頂いております。診療に来られた時と帰る際との変化、顔色や目の表情、舌の様子、声色・・
患者さんの変化を頭の中で情報処理にはまだまだ時間を要しますが、前進して参りたいと思います。
【参考文献】
『新版 東洋医学概論』医道の日本社
最近試していること
最近試してる事①
目に頼らなかったらどうなるんだろうって事で色々試してみています。
目を瞑って10分程度過ごす。
その際ゆっくりでもいいから歩きながら、猫の位置を探ってみる。
分からなかったら目を開けて場所を確認。
当たったら触ってみる。
いつもと違う感覚で面白いです。
しかし物にぶつかるかもしれない恐怖で歩くのが中々怖いです。
視覚障害の方は点字ブロックに対して杖が当たった時の音と触覚で歩行を行っているそうなのですが、神経張ってないとできないなと思いました。
できれば目を開けながら研ぎ澄まそう。
使わない事はできると思う。
道の物為る、惟れ恍惟れ惚。惚たり恍たり、其の中に象有り。恍たり惚たり、其の中に物有り。
窈たり冥たり、其の中に精有り。其の精甚だ真なり、其の中に信有り。
老子21章とも繋がるのかな。
最近試してる事②
じゃあそれを目を開けながら近づけようとして、色々方法はあると思うのですが目を背けながら対象物に触るという事を行ってみています。
また違った印象を受けます。
最近試している事③
会話する時、伝えたい事が伝わった瞬間を探る。
トーン、テンポ、躱しかたなど。
また、伝わりにくい状態はどんな状態?
自分がその状態ならどうなる?
この前最悪な精神状態だった時の自分の感覚も参考になります。
妊婦
妊婦さんを見て、もし「治療してくれ」と言われたらどうするんだろうと思った。
1人ではなく、2人分の命を見なければいけないので状況が違う。
母体も分け与えている状態。
そもそもの目的が違うので、脈なども正常時とは違う。
臍も参考になりそう。
ここで胃気などにも踏み込むことになると思うが、今勉強している傷寒論とも関連させていきたい。
まだ多分何かあるんだろうなと言った段階です。
フロイト
最近ちら〜と見ていっているのですが、面白い考えの人だと思いますし、勉強になってます。
舌診(07)
受付のNさんに舌の研究の為にご協力頂きました。
即答にて快諾いただける皆さんに感謝しております。
表
裏
舌質
舌色:淡紅舌
舌形:嫰・胖大・点刺
舌苔
苔色:白黄苔
苔質:全体・薄苔
全体的に苔が少なく薄いのと、舌尖・舌辺に対しての点刺がみられる。
それより、各所に少なからず熱化の可能性をみます。
舌の出し方に力が無いように思える。
舌裏を観るときに舌の薄さが気になる。
舌態の力なき姿と薄さより生気の弱りを感じます。
臓腑配当は控え、舌象に注視し経過を観察したいと思います。
















