院長の治療を受けて(平成30年12月)
院長の治療を受けております。
【主訴】
背中の痛み(肩甲骨内側と下部周辺の張痛)と
慢性腰痛(痛みは軽微で動作開始時痛)。
出来るだけ、些細な変化も記憶に留めておきたいと思い、身体の全体を観察します。
治療に関しての全てが”学び”です。
問診での着目するポイント、
舌など望診における情報をキャッチする速さ、
繊細でありながら落ち着いている切診の感覚。
そして、治療。
背中の痛み関しては即座に無くなります。
腰部の痛みについては、
朝の起きる際やソファーに長時間座った後などのスターティングペインなので、
この時には変化は分らなかったですが、効果は翌朝に十分感じ取れました。
伝えはしたものの、後回しでも良いと考えていた膝の痛みも同時に無くなります。
結果、
嘘のように無くなっています。
鍼を受けて寝ている際に、身体に集中すると
手指の末端がピクピクし、腹部も微妙に内部が動くのを感じます。
刺鍼と、この感覚。結果を思うと、
身体を巡る気血や臓腑からの学術と臨床の関係を感じるに十分です。
日頃学ぶ東洋医学の論理を目の当たりに体感できた素晴らしい時間です。
『開業以来、鍼一本。』
この”鍼一本”の可能性の楽しさを見せて頂いたように思います。
症状の記録として②
2021/03/18
前回記した不眠の症状について、この数日で動きが見え始めたので経過を記録
・夜間覚醒時に自汗、煩悶などを伴う激しい熱感あり(発症当初はこの連続だった)
・依然として目覚めてしまうが状況に変わりはないが、暴れるような熱感はなく
落ち着いている(しばらくすればまた眠れる)
・落ち着いている、が再度入眠できない。仕方なく起きて活動を開始する(昼間眠たくなる)
・朝方に目覚めて、そういえば夜間1度か2度起きたなと思い出す
(夜間に「また起きてしまった」と考えは抱かず精神的な負荷が少ない)
・それまで長く眠れても3時間くらいだったのが、5時間半くらい眠れる
何より起床時の安心感というか体の充実感が違う
日ごとに見ると、一進一退で改善に向かっているのか分からず
精神的にもしんどく感じる期間がありながら、
大きなスパンで経過を振り返って見ると、点が線に繋がり緩やかなカーブで
調子を取り戻していることが分かる
刻々と変わる
移り変わる
同じでない
急性の症状だけでない、
こうした緩やかな症状においても
細かく見れば変化の仕方はダイナミックであることを体験的に認識
教科書的には陰虚の時には舌苔が少なくなって現れるとある
自分の体を通してみた時、
紫舌にびっしりとついた膩苔に黄苔が載ることが多い普段の状態が
朝まで問題なく眠れた朝には、膩苔はなく程よく潤った舌体には歯痕も少なかった
医古文の学習(1)
一鍼堂(大阪本院)で行われる「素問を読もう!」(木曜日)に参加しています。
【黄帝内経素問】
《上古天眞論篇第一》
昔在黄帝.生而神靈.弱而能言.幼而徇齊.長而敦敏.成而登天.
廼問於天師曰.余聞上古之人.春秋皆度百歳.而動作不衰.今時之人.年半百.而動作皆衰者.時世異耶.人將失之耶.
岐伯對曰.
上古之人.其知道者.法於陰陽.和於術數.食飮有節.起居有常.不妄作勞.故能形與神倶.而盡終其天年.度百歳乃去.
今時之人不然也.以酒爲漿.以妄爲常.醉以入房.以欲竭其精.以耗散其眞.不知持滿.不時御神.務快其心.逆於生樂.起居無節.故半百而衰也.
(読み下しや翻訳に関しては、沢山の先生方が訳した書物がありますので割愛させて頂きます。)
黄帝を表して
生 弱 幼 長 成
神靈 能言 徇齊 敦敏 登天
五進法から始まってます。「このリズムでいきますよ。」と感じます。
当時の発音も解れば、より以上感ずることも多いのかと、、残念な思いと探究心が交錯しますが。
法 和 節 常 不作
陰陽 術數 食飮 起居 妄勞
「昔の人は偉かった」との話の中に一つのモデルケースが示されています。
ここの”陰陽”をとってみても、具体的に話しているようで総論的な意味合いも含んでいるように思えます。
素問全体を通して理解が進む事を期待しつつ進んでまいります。
漿 常 入房 竭精 耗散 不知 御 快 逆 無節
酒 妄 醉 欲 眞 滿 神 心 生樂 起居
今度は”今時の人”のダメ出しパターン。
倍の10件も記されています。説教が長い・・・タイプのようです。
エジプトのピラミッドを作った労働者の落書きに「最近の若者はダメだ」とあったように聞いたことあります。
大古の昔より、「変わらぬものは変わらない」と感じた記憶があります。
医古文もまた共通の不変性を示しているように思います。
年を重ねて分かるからこそ、伝えるべき”無駄”を伝えようとしているように感じるのですが、
どうなのでしょうか?
参考文献
「現代語訳 黄帝内経素問 上」東洋学術出版社
「重廣補注 黄帝内経素問」天宇出版社
稲垣英伸
学ぶ事
耳障りの良い言葉、その時自分に合うと思っているものが自分の為になる訳ではなく、辛い経験も絶対に必要。
どんな状況でもそこから学ばなければいけない。
自分の周りに現れた現象には全て意味があると思う。
鍼灸師として生きようと考えているのなら出される答えは普通のものとは違うと思う。
それを学べたのは誰のお陰か。
ちゃんと考えれば分かる。
この経験を無駄にしないことが唯一できる恩返しだと思う。
とても価値のある大きいものを与えて頂いた気がします。
閃輝暗点
先日、閃輝暗点というものを経験しました。
今までに経験したことがなかったので正直焦りました。
仕事をしていたら、右目の視野の真ん中が見えにくくなっていることに気がついて、ちょうど太陽などの強い光を直視した後に、その部分が緑っぽくなって見えにくい感じです。
おかしいなと思って目をつぶってみたらギザギザした半円状のものが見えてプリズムみたいに光ってました。それがだんだん大きくなってきてますます見づらい状態になってきたので、とりあえず近くに眼科があったので診てもらいました。眼科に着いた頃にはその症状はなくなっていましたが、診てもらった結果は片頭痛の前兆によく起こる症状の閃輝暗点だということでした。
私の場合は片頭痛は起きなかったですが、そういう人も多いそうです。とりあえず失明などの重症の前兆でなかったのでひと安心でした。
眼科では脳血管の痙攣が原因だといわれましたが、あとでネットで調べると発生のメカニズムはまだよく解明されていないようですが、今は視覚野の血管痙攣説よりも大脳皮質神経の機能不全が、視覚中枢の後頭葉から始まり、徐々に周辺に広がるという脳神経細胞の機能不全説が有力となっているようです。
何だか機能不全説の方が重症に聞こえるんですけど・・・
要するにその部分で気血不足が起こったんでしょう。そして原因はストレスです。
ストレスと言われると何でも納得させてしまう力がありますね。
先日の症状より
先日の症状の記録
就寝時に目を閉じると、上焦とくに頭部に詰まった感じを非常に強く覚え、のぼせとは異なるチラチラと小刻みにかかる圧のため思考がまとまらない。直後に、それが胸の辺りの強いムカつきとなって現れるとただ横になっているのが辛くなる。
ままならず咄嗟に押圧した合谷穴の刺激で、圧が上焦より下方に一気に降りていくのが感じられた。さっきまで混乱でしかなかった思考に文字通り余白が生まれて頭がスッキリとした。
ムカつきを端に発した一連の症状はこの後も展開していくことになったけれど、その最中に少し新しい視点で考える機会を得た。穴性について、その性質が言葉に置き換えられた経緯について。気が流れるときに生む推進力が体に与える作用について。
「11/10(土) 漢方薬「桂枝湯」を学ぼう!」の感想
講師は大原先生より学びました。
傷寒論より太陽病~厥陰病を説明され、
実際に桂枝湯を煎じ、飲用を楽しみながら温かい時間を過ごさせて頂きました。
学生の身で、混沌の日々を過ごしておりますが
通行人や電車で同乗する人達を観る際に、仕草や素行を観察してしまいます。
例えば
この人は落ち着きがない、汗が多い、座り方が横柄、疲れてる、顔色が悪い、
歩き方、目の力強さ、物の持ち方、声の大きさ、、、、
その標は?本は?
虚している?、実している?、陽虚?、陰虚?、内熱?、肝気?、腎虚?、、、、と
しかし、本日の漢方講座を経験すると、今までは力の入り過ぎた感覚で見ていた様に思いました。
飲用より身体を整えていく感覚を思うと
力を抜いて観察し、全体像より症状とか異変の把握に努めなくてはならないと感じました。
臓腑を補した影響が、体全体へと達すると思えたからなのでしょうか。
この”『補する』を重点とする”という事を
「10/7(日) 学生向け勉強会」後半戦の院長特別講座で教えて頂きました。
その後半戦のフィーリングは一つの起点となっていますが、共通項を得られたのが本日の収穫の一つです。
大原先生、お疲れ様でした。
いつも配慮頂く院長に感謝いたします。ありがとうございました。
【番外編】
(講座が終了し、方剤の効能についての雑談中)
大原先生
「・・は腎陽と腎陰の両方を補うんですよ。逆じゃなくて両方を補えるんです!」
稲垣
「なるほど、太極を大きくするのですか・・」
と返答した際の大原先生の顔が
『稲垣、易経できやがったな』的な顔は脳裏から離れません( ̄▽ ̄)
目など
楽しむ
どんな状況でも楽しむ気持ちは本当に大切だと感じる。
そうでなければその瞬間が勿体無い。
そこから学べる事は必ずある。
最近いい経験が出来ています。
気を使わせない
お気持ちは感謝。
ただ自分が弱い人物になる訳にはいかない。
淡々と目の前の事に向き合うのみ。
甘えを持たず、誇りを持って仕事に臨もう。
捉える
反応をある程度でも捉えて鍼を置くと全然動き方が違う気がします。
具体的には自身の腎経の穴を使ったのですが、切経で捉えた感覚がいつもより深く感じれた気がします。
術後は腹の形も変化し、教えて頂いた事の復習にもなって大変勉強になりました。
目
弁病論治になりがちなので気をつけたいところだけど、腎虛になるとパンダ目になりやすい傾向にあると思う。
金匱要略の桂枝加竜骨牡蛎湯の文章も参考になります。
以前先生の患者さん(新患さん)で施術後人が変わったように雰囲気が明るくなった人を思い出しました。
どうなんだろう
勉強で母親の身体を診させてもらった。
特に気になる点は左少腹急結・左少腹部や股関節あたりの色が黒くなっている・中脘あたりが緊張・舌は腐膩があり、全体的に紫舌・舌下脈絡の特に左側の怒張・脈は渋・左のみ深く沈めると脈が確認出来なくなる・左太渓の顕著な陥没と発汗・足先は冷えている。
以前脈を取らせてもらった時は疲れると脈が7回に一回飛んでいた。
問診はせずに症状で気になる点を後で確認すると左腰に違和感があり、まれに左少腹部に張った感じが起こるとの事。
根本は腎の弱りなのか。
瘀血を取るにしても正気を立て直す必要があると感じた。
よくゲップが出る人なのですが、この胃の働きの低下にも腎虛・瘀血が関係してそうな気がする。
治療穴としては左太渓で腎の立て直しを行うシーンかなと想像。
また、活血も組み合わせる必要があるのかと思った。
左の三陰交を抑えると軽い圧痛があるとの事だったのでここも治療穴に含めることができるのか。
色々考えてみたものの分からない点だらけで難しい。
湧く泉
最近、母親に鍼をしています。
体表観察の練習に観させてもらってるうちに、ちょっと打っておこうかなと選んだツボが湧泉でした。足裏にあるので普通は他人に打つのには躊躇しがちなツボかと思いますが、そこは家族なので変な遠慮もありませんでした。本人も痛くないとも言っているので、実家に寄った時にはお決まりのように打っています。
何年も前から、母親から足の異常は聞いていて、足の裏から指先にかけて痺れた感じがあり、本人にとってかなり気持ちが悪く気になっているみたいでした。病院で診てもらったことがありましたが、特に異常はないと言われて治療はされなかったようです。ひどい時には指先が赤く腫れた感じになったり見た目の変化も現れるとも言っていました。
私としては、老化が原因で足の屈筋支帯のような神経の通るトンネルがダメになって神経を圧迫して痺れてるのかな?と漠然と想像していました。だからもう治らないのでは?と。
そしたら一回打ったあと、また打って欲しいとお願いしてきました。
本人曰く、鍼を一回打った翌日に何だか足の裏の感覚がいつもと違ったようで、歩いていても足裏の感覚が良くなってる感じがしたそうです。それは回を重ねるごとに改善していると今は喜んでいます。足の甲の氷を載せたような冷えも取れたとも言っています。
湧泉
本穴は足心に位置する腎経の井穴であり、脈気が湧き出す処であるため、湧泉と命名された。
~鍼灸学 東洋学術出版社~
湧泉にそんな力があるんでしょうか。















