学生・研究生によるブログ

学生・研究生による学びと発見のブログです。

自習

新しい本に入りました。 今はこの本です。 今まで読んだことがなかった斬新な切り口で面白いです。 特に冒頭に書かれている六部定位の脈診の考え方に感心しました。 右手 肺→リンパ系 脾→消化吸収 腎陽→カテコールアミン 左手 心→アドレナリン系 肝→自律神経系 腎陰→コルチゾール系 ーー漢方治療の診断と実践 漢方水嶋塾講義録 三和書籍 よりーー 西洋医学での現象とリンクさせた考えはとても興味深いです。まだ読んでいる途中ですが、どうやら経方医学の著者の江部洋一郎先生の考えがベースのようです。 また宿題が増えそうです。  

メリハリ

腰がギクシャクして痛みがあり、 なんだか気持ちもナーバスで 心身共にコントロールが効きません。 臨床では忘れていますが、 その後でズウウウウウーンと疲れます。 きちんとシーンを分けていくこと。 自分を切替えていくこと。 それぞれの舞台があり、演じること。 (きっと声色とか表情とかの問題じゃない気もする) 役を演じながらも、一定の調子(リズム)が必要。 中々難しいことですが、メリハリを付ける。 これも今まで生きてきた癖であり、弱点ですね。       え?なんで? 自分が思った事以上の結果になったり 主訴とは違う所が改善されていく。 しっかり考察して証明していきたくとも まだまだ学術が追いついていきません。 この脈、お腹、足や手の感じ、なんか嫌だな。 こうなったら良いのかなぁ?! という感触は少しずつ手が覚えてきました。 解像度を自分で上げ下げ調整できたら最強かも。   「脈弱以滑、是有胃気」 本を読んでいても、ただの文字の羅列・暗記物ではなく、 臨床を重ねるうちに、学生時代に「?」と思いながら読んでいた内容が少しずつ立体的に見えることが増えてきました。 有名な先生が書いた本だからって 全てが正解というわけではないし、 何冊か本を見比べて臨床事例と擦り合わせながら、 自分なりに咀嚼していこうと思います。 面白くなってきました。

お灸のダメージを減らせるか など

  受付にて 仕事をしていて、ある時に先生にあるべき景色を見せて頂いた。 イメージされたのは波打たない湖の様な景色。 静かでどこまでも続く様でした。 頭ではわかったつもりでも体感して深みを知る。 以前院長も見せて下さった様に思うがまた違う景色。 とても良い経験になりました。     お灸のダメージを減らせるか 月曜の授業内容に百会に置鍼というものがあった。 切皮→弾入→5分くらい置鍼→抜針といった感じ。 ただやった事あるしあんまり置かれたくないので切皮したらすぐ抜いてとお願いした。 それだけだとあまり変化なし。   しばらくして自分で思うやり方ならどう変化するだろうと思って 同じ種類の鍼で置鍼はなしという基本的な条件は同じで施術してみた。 結果として起立性低血圧のような眩暈を引き起こす事ができた。   月曜、火曜に膀胱経辺りに過去最大量のお灸を受けるのでちょっとでも防止できないかなと実験してみました。 鍼の感覚も含めて勉強になりました。   左右対称 ずっと体の癖を治す為に色々工夫している。 その中でもふと自身の右目が乱視である事に気づく。 知らず知らず左ばかり使っていれば顔の中心から見ていない訳でズレも生まれやすい。 という事で今家で左目に眼帯をつけて過ごしています。 発見として面白い事が右目ばかり使うと体は右軸で動き始めるという事。 使っていない部分が使われたのか体のアチコチがバキバキいいます。  

印象的だったこと

日曜日、腹診と脈診の勉強会に参加させて頂きました。   その際驚かされた事がお腹の変化の早さ。   白石先生のお身体を衛気診で触らせて頂いた時に特に顕著に感じたのですが、左の肝相火のエリアで強い熱感があり、白石先生もそこを触られている時違和感を感じられる部分でした。   余りにも印象的だったのでここですかと確認していると段々熱感が冷めてきてなくなっていった。   次確認するともう残っていなく、お身体を触らせて頂く時にサッと診る必要性を感じました。   また、脈診を行う際、座った時に腰の角度を変えると左肩の窮屈さが無くなって診やすくなり、患者との距離感も今までよりいい感じに落ち着きました。   その感じで行うと今までと診ている時の景色も変わり、自分自身も小さく感じられた。   受け手にその際の感想を聞いても圧を感じにくかったそうで変化が感じられて嬉しかったです。   寺子屋で椅子に座って勉強させて頂いている時でも実践できそうなのでやっていこう。

単純化など

単純化 ありがたい事に最近色々やることをやらせて頂いている。 すると色んな余計なものが入りにくくなってきた。 余裕が無くなるとミスを起こしてしまう傾向は相変わらずですが、そうならない様に自分をコントロールしていきたい。 やるべき事に向き合ってさっさとクリアしていく。 そのためにも自分の中で色々単純化させていく必要あり。 バイアスを取っ払う。 治療にも繋がる。   批判的思考 自分は裏が見えていない事が多々ある。 何か形を受け取ったものも、内包されるものが違っている事がある。 その違和感に気付けるか。 先に起こるものへヒントが隠されている事もある。 思い返せばでは遅い。 ある種の健全な疑う心も必要。 清濁全て飲み込める様に。 それを瞬間に判断できる様に色々経験を積む必要あり。   繕うな 良いものを作ろうとした時、そこへ自分がどの程度関わる事が良いか。 まだ配分が上手くいっていない。 目的の達成のためにどうすればいいか。 人を信じてお任せするところはする。 お任せして良いかわからないなら相談する。 そこを任せられないのもある種のエゴ。 自分の弱さ。   人と向き合う どんな忙しかろうが寺子屋の時にお身体を貸して頂いている患者さんにきちんとで向き合う。 向き合い方が全然足りない。 患者さんに限らず、大切にすべき人たち全員に言える話だと思う。 となって来ると相手への話。 本質的に大切なのは相手の事をどれだけ考えれるか。 良い面も悪い面も向き合う。 というか善悪なんてないから。 それがどの様な現れ方をするかというだけ。 わかっていたら躱せるものも増えてくる。

感受性

人の感覚、感じ方、反応って個人差が大きいなと改めて感じています。 私はとても鈍感で、敏感な人の感覚に日々とても驚き、感心してしまいます。 学生の時に鍼を受けるのも、とても敏感な人がいて少しの刺激で悶絶するような激痛を受けるみたいで、辛そうにされていました。 そこまでの敏感さは要らないですが、もう少し繊細な感覚が知覚できるようになりたいです。 そう言えば以前、一ヶ月近く東南アジアを旅行した時は、私はお腹を壊したのは1回だけで、他の日本人旅行者はほぼずっと下痢が続いていると言っていたので、その時は私の鈍感力が功を奏したのでよかったですけど。    

痰飲(02)

脾虚湿盛 脾陽不足の為に運化機能が働くなった為に、水湿が停滞する病気変化。 食生活の不摂生や冷たいものばかりを飲む、寒湿を感受する、雨に濡れる、 湿潤な土地に長く住むなどすれば、寒湿の邪が表から理に入り込むので、脾陽不足となる。 【病理】 1、寒湿困脾 寒湿を外感したり、食生活の不摂生、生ものや冷たいものを好んで食べたりすれば脾陽を痛める。 運化機能が失調し寒湿の停滞により寒湿困脾という病理が起きる。 2、寒陰内停 寒湿の邪が脾を傷り、陽気を損傷するために湿が集まって陰となり中焦に停滞する。 3、湿聚生痰 湿が集まり痰になれば、様々な疾患を誘発する原因となる。 4、脾虚水泛 脾が虚して湿を制御することが出来ないという病理。 湿濁が中焦に塞がって痰飲となるが、悪化すれば蓄積した水湿が皮膚に溢れ浮腫となる。 漢方薬 【和解剤】 ・当帰芍薬散(金匱要略) 効能:補血調肝、運脾除湿 主治:肝氣乗脾(肝血虚、脾虚湿滞) 【補益剤】 ・参苓白朮散(和剤局方) 効能:益氣健脾、慈補脾陰、渗湿止瀉 主治:脾氣陰両虚、脾虚湿盛   瀕湖脉学四言訣 滑脉と渋脉の主病 滑脉主痰、或傷於食。 下為畜血、上為吐逆。 渋脉少血、或中寒湿。 反胃結腸、自汗厥逆。 滑脉は痰をつかさどり、あるいは食において破る。 下りて畜血をなし、上がりて吐逆をなす。 渋脉は少血なり、あるいは寒湿にあたる。 胃に反し便秘をなし、自汗し胸腹激痛に両足冷え苦しく食事もできない。   【参考文献】 『中医病因病機学』東洋学術出版社 『中医臨床のための 方剤学』医歯薬出版株式会社 『中医脉学と瀕湖脉学』たにぐち書店

気海と元気

気海を考察していきます。 生気の海と呼ばれる経穴で、 穴性学ハンドブックでは補で「諸虚に」「培補元気」などとあります。   この意味を中医鍼灸臨床経穴学を中心に調べていきます。 P661 「下焦の気会穴、元気の要穴であり、臓気虚、真気不足、下焦の気機の失調によりおこる病証を主治する。」 「<治療範囲> 1・元気不足の病証 元気は、先天の精気が化して生じるものであり、その源は腎にある。先天の精気は「後天の源」によりたえず充足、滋養されており、三焦の通路を通じて全身に到達して、臓腑などのすべての組織器官の機能活動を推動している。 元気は、人体の生命活動の原動力となっているのである。 この元気が不足すると臓気は虚し(衰え)、また臓気が虚すと元気も虚す。 心、肺、脾、腎などの臓気が虚しておこる機能減退(病証)は、気海穴の治療範囲に入る。」   これを知るには、まずそもそも元気とは何なのか?と知る必要があると思いました。 調べると、どうやらこの概念の出発点は難経の様で、後世では「命門元気三焦系統理論」と呼ばれています。   中医学ってなんだろう P279 「「難経」の元気観 ・元気の由来 元気の源は父母の精なので、人は先天的に元気をもって生まれてくる。 そして人が生まれた後は、元気はさらに後天の精の滋養を受けて命門から生まれる。 ・元気の働き(様々な面から生命を支える) ①臓腑や経絡の働きを活発にし、さらに臓腑や経絡の働きを維持する ②外から吸い込んだ気を納め、呼吸を支える。 ③三焦は様々な気化(気の運動による変化)の舞台となるが、それを支えているのは元気。 ④外界の邪気から、人間を守る。」 P278 「命門元気三焦系統理論は、蔵象学説ほど細かい理論ではありません。独自の視点でシステムを捉えているという意義はあっても、理論体系としては大雑把なものです。そこでいまの時点では、「蔵象学説の不足を補うことができるもの」と捉えるのがよいと思います。」   →つまり穴性学ハンドブックで「諸虚に」と書かれていたのは、 「元気が虚したら臓に影響しやすいのですが、その際は色々な現れ方をします。 状況に応じて気海と適切な配穴を行って対処してください。」 と言っている様に感じました。   参考資料 中医学ってなんだろう 東洋学術出版社 中医鍼灸臨床経穴学 東洋学術出版社 穴性学ハンドブック たにぐち書店

背中

ありがたい事に最近人の背中を触らせて頂く機会が増えてきました。   しかし現状として捉えることが出来ていない。   正直な感想としてはどうしたものか。   手が重いと仰って頂く事が多い。   ベターって感じで触ってしまっているのかな。   そんな感じなので何とか手を軽くする様に訓練しないといけないなと思っています。   前に脈診の際に教えて頂いた体勢も意識してみよう。   患者側が体験出来たことも勉強になりました。   なかなか人に背中を触られる経験ってしないので、触られたら嫌な部分ってあるんだと知れました。   また背候診と繋がるかは分かりませんが、自分の身体で食事を変えたら何か変化あるのかなと思って一回の食事量と肉をだいぶ減らして変化を追ってみています。   感覚の部分はあまり感じれていませんが、肉食の人の肌のキメが荒いということと筋肉が硬くなるという事は体感する事が出来ました。   なんの役に立つか分かりませんがせっかくやってみたので書いて残させていただきます。

せっかくなんで

最近、漢方薬を自分でアレンジして飲んでいます。 先月の強い寒波がやってきたくらいの時に、時々寒気に襲われていておかしいなと思っていた時期がありました。とりあえず桂枝湯も入ってるからと思い、以前にもらって余っていた柴胡桂枝湯を飲み始めたら、横隔膜下の引きつりが和らいでいるのに気がつきました。 改めて自分は胸脇苦満状態だったんだと思いました。 上半身を左右に伸展すると左側の方が硬く、左腸骨稜に付着している筋肉が引っ張られて痛みがあります。夢分流腹診でいう、左の肝相火が実しているということでしょうか。 とりあえず疏肝理気をしてあげたいです。 勤めている薬局に生薬があるので、今飲んでいる柴胡桂枝湯に生薬をプラスして、自分の身体を使って実験してみたいと思います。