とある山中にて。
こんにちは、稲垣です。
修行の一環で、とある山中にて作業をさせて頂いております。
感じる事は多々あるのですが、この春に感じた事を記したいと思います。
今年の節分は例年よりも一日早い2月2日でした。
つまり立春は2月3日。
その翌日に山中に入りましたが、都市部の寒さとは違う空気を感じました。
気温は寒いのですが、間違いなく”春”。
ビルよりも、木に囲まれた方が、
季節を正確に教えて頂いているように感じます。
その春ですが、
藤沢周平の作品に出てきそうな
東北武士の気概のような力強さを感じました。
”長い冬に積もった寒さを、苦難を跳ねのけて芽を出す力強さ”的な。
車のギアでいうと1速、2速とかそんなギア比でしょうか。
そんな空気を感じながら作業をしていると。
肝氣の力強さを思い、疏泄機能・条達機能とはこういう事なのかな?と感じたり。
弦脉とはこういう事なのかぁ?と感じたり。
色々な事の辻褄があう感覚を得る事が出来て楽しい時間を過ごせます。
極めて価値ある時間を頂いています。
一人で黙々と作業をする事が、
そんな楽しく思考出来るコツのように思いえますが、どうなのでしょう。
この場所だけに限らず、様々な山を楽しみたいと思います。
腰・スピード・労宮など
気になった事を書いていきます。
①腰
重いものを持つ時どう持てばいいか。
それも体の使い方に繋がる気がしました。
灯油を持つ時も訓練になってます。
また、シャワーを浴びているときに手をだらんとさせてみたんですけど、自分で手の重さを感じれる事が発見出来たので色々体勢を工夫してどんな体勢でも診れる様にしたいと思います。
②スピード
手を動かすスピードを変える事で感じるものが変わった。
そこに集中すればするほど全体が失われていく。
中医学でも整体観念を大切にしますが、そういう事も繋がっている気がします。
③労宮
触り方としては、労宮に意識を持っていけば自然と腰の使い方も連動される。
そうなってくれば指の緊張が無くなって受け手も硬さを感じない。
そんな感じがしました。
④呼吸
呼吸は吐く息を意識すれば不必要な緊張が生まれにくくなる気がしました。
⑤肘までみる
切経の時なぜ肘までみた方が良いのか。
素問攷注の図の認識が少し繋がった気がします。
⑥橈入鍼法
やってみたいなと思って試していってるのですが切皮がうまくいかない…
多分前教えて頂いた銀鍼の話に繋がるのかと思いました。
練習します。
実験、公孫など
珈琲
私はコーヒーが合いません。
香りや苦味が好きなんですが、身体に合わない。
自分の感覚として体感しているのは肝の暴走。
散々書籍にあることなので発見でも何でもないのですが、体感としても感じます。
じゃあ、それを思いっきり飲んだらどうなるか。
ボトルコーヒーを一本一気飲みしてみた。
自分の体の反応と術者としての感覚を飲む前、飲んだ後と比較してみました。
術者として
普段から鋭くない感覚が更に鈍くなる。
全く相手を感じる事ができない。
身体を触らせて頂く時に頭に言葉が多くなる。
体感として
自意識が強くなる。
ナポレオンはコーヒーを勇気の出る飲み物として愛用していたらしいのですが、鈍感になっただけじゃないのか。と思った。
また、時間差があるので直後には出ない。
ただ影響がマックスになった時、酒で酔った感覚になる。
調べるとコーヒー酔いというものもあるらしいです。
気逆を起こすと気が大きくなる?
脈の寸には影響があった気がします。
頭には色んな言葉が浮かぶ様に。
エゴが強くなった感覚?
いつも以上に自分の世界だけで全てを完結させている気がしました。
家に帰って自分の肝経の経穴に鍼をしてある程度は和らぎましたが、躁鬱状態ってこんな感じなのかなと思いました。
手に受ける感覚
何か違和感を感じたとして、それぞれ種類が違ってくる。
細分化して言語化できればいいなと思いました。
体感として一つ重い感覚はあったので、まずはそれについて考えていく。
切経
術者と患者が合った時、そこに囚われ過ぎるのは良くないと思いました。
ベタベタ触ると段々反応も薄れ、よく分からなくなってくる。
即時即決、一回でどれだけ情報を頂けるか。
患者とどの様な意識で向き合うか、模索します。
深さも意識したい。
公孫
この穴の認識を深めたい。
奇経八脈考、症例から学ぶ中医婦人科などを中心に調べているのですが、まだイメージが掴めていません。
引き続き調べて行きます。
楽しむこと
表面的なものではなくて、この本質って何なんだろう。
考える事で遠のいていっているかもしれないけど、一旦はこの工程を踏みたいと思います。
東洋医学探訪(01)
もう夏の終わりですが、私の日焼けは遊びではありません。
修行の結果です。
京都を散策してまいりました。
『延命院』とは『医療施設』
御由緒
(引用:武信稲荷神社の”案内”より)
平安時代初期、清和天皇貞観元年(859年)
西三条大臣といわれた 右大臣左近衛大将 藤原良相(よしすけ)公によって創祀。
平安時代の古図には三条から南の神社附近一帯は
「此の地、藤原氏延命院の地なり」と記されている。
延命院とは藤原右大臣によって建てられた医療施設であり、
当社は延命院と勧学院(学問所)の守護社として創祀された。
後世、藤原武信(たけのぶ)公がこの社を厚く信仰し、
御神威の発揚につとめたので、武神神社と称されるようになる。
その後延命院・勧学院は失われるが神社だけが残り、
創祀以来一千余年にわたり広く人々に信仰されて今日に及んでいる。
撮影をけっこうしましたが、蚊にはご注意ください。(経験談!)
良かった感覚
面白い体験が出来た。
できる限り沈んだ感覚で相手を感じれた。
その時は問診で特に何も聞いてなかったのですが、患部側の反応が大きかったので感じる事が出来た。
一連の流れから明らかにおかしくなってる箇所があって、そこで自分の気が当たるとバチバチバチ!となる。
イメージ的には
ーーーーーーーーー物質ーーーーーーーーーーーーーー
この何かが流れを止めていて、その箇所に症状が出ていたイメージ。
良い状態で入れたので、自分と相手の境界線がなく、相手の事が自分の事の様に感じれた。
その時の自分の心の状態のイメージはどんよりした暗さではなく、澄んだ暗さのイメージだった。
どこかの鍼灸師さんの話で男性でも女性の生理痛がわかるって話を聞いた事があるけど、あの感覚なんだろうか。
こう言ったことをもっと探って理論化して治療に役立てていく様にしたい。
国試終わって、景岳全書。
標本論
『病気の本は一つであり、隠れて明らかにし難い。
病変は非常に多く、表面に現れているため明らかにし易い。
そのため最近の治療家には、本末を理解できないまま、ただ目前に現れている症状を根拠にして治療している者が、多いのである。』
『浅い部分を見て深い部分を洞察し、近くを見て遠くを察知する、
これを摽と本として語るなら納得できるが、市井に言われている摽と本はこの足元にも及ぶものではない。』
張景岳は周辺の医家の治療方針に警鐘をならしているようです。
本(病気の源)と摽(病変)を分割してとらえて、本から標に対しての繋がりに希薄な施術家への注意喚起を発しているように思います。
『標本が理解できないために、ただその肉体を見るばかりで、その七情を見ることができない。
緩急が理解できないために、急性の症状があっても、それが生命に関わっているものであるかどうかが理解できないのである。
このためにいつまでたっても標を見ながら本とし、緩を見ながら急として治療しているため完全に混乱し、摽・本・緩・急という四者の意義を全く失ってしまうのである。』
同じ過ちを犯さないためには、四診における正確な情報の取得から、標の奥にある本を逃さない様にすることの様に思います。
正確に本をターゲットと捉える事が出来るようになるのが、治療する上での核のような気がして、修行の重要な課題に思えます。
景岳全書を読んでいると張景岳の力強さを感じますが、万尚志先生の訳にも手助けされているのでしょうか。原文の探求の必要も感じました。
【参考文献】
『現代語訳 景岳全書 伝忠録』たにぐち書店
大宇陀町。
店先のワゴンで販売されている処分品をよく目にします。
商店街を歩いていると、目に飛び込んで来たのは、
古本屋のワゴンの中に居た『大宇陀町史(資料編 第3巻)』。
こういった書物は、町役場や図書館などでめにする事はあっても、市中では珍しいのではないでしょうか。
思わず買ってしまいました。
鍼灸学生時代の探索の一つに、奈良県の宇陀市にある薬草園に行った事がありました。
ここには、日本最古の薬草園である『森野旧薬園』や
藤沢薬品工業(現アステラル製薬)の創業者:細川友吉の生家であり、
現在は資料館としての『薬の館』などがあります。
この地の薬草に関しての ”地の利” が大変興味深いです。
以前に探索した際に撮影した画像をご紹介します。
別の機会に各所を個別にご紹介できたらと思います。
【参考文献】
『大宇陀町史 資料篇 第三巻 近代』臨川書店
脳についての復習
こんにちは、大原です。
脳に関して、解剖学・生理学の復習を行いました。
(以下、復習した内容をまとめたものになります。)
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脳は、脊髄と合わせて中枢神経系をなし、
解剖学的に
延髄、橋、中脳、小脳、間脳、大脳に分けられる。
脳の松果体はメラトニンを分泌し、
人の睡眠や生体リズムに関わる。
形態は、松かさ状の小体で、大きさはあずき粒大、
色は赤灰色である。
松果体の前方には
視床、視床下部があり、これらを間脳といい、
視床下部の下には下垂体という器官がある。
下垂体からは
成長ホルモン、プロラクチン、FSH、LH、TSH、ACTHと、
多くの種類のホルモンが分泌され、
これらの分泌の亢進や抑制を主っているのは
視床下部である。
参考文献
『解剖学 第2版』
『生理学 第2版』 医歯薬出版 東洋療法学校協会 編
怒りが病を生む
怒りというのは誰もが持つ感情だと思います。
しかし、慢性的にずーっと怒っていたり、急激な怒りが出ると、病を引き起こしてしまうと言います。
怒ってしまうと、顔面の紅潮や、頭が痛くなったり、我を忘れてしまって、理性を抑えられないことがあります。
これはなぜなのでしょうか?
怒りは肝が大きく関わっていると言います。
肝の機能は気を五臓六腑、全身に気を回し、昇降出入に大きく関わっています。
つまり、怒って顔が赤くなってしまうのは、
気が過度に上がって血も同時に上がって赤くなってしまうのではないでしょうか?
いわゆる気逆というものです。
この肝気による気逆は中焦にある脾胃を攻撃することがあるとあります。
気というのは、身体を守ったり、温めたり、栄養したり、
良いことづくしなイメージがありましたが、行くべきでないところに行くと、害になってしまうこともあると考えられます。
よく怒りやすい人がいますが、これは肝の疎泄作用が弱っている人に見られるのではないでしょうか?
怒ってしまうと気が上逆してしまう。肝がそれを抑える力が有れば、上逆してしまうこともないのかもしれません。
それとも他に怒りを抑える機能が生き物にはあるのでしょうか?あ
慢性的にイライラしたり、怒っている人は針で治せるのか?それとも、患者さんとよく対話して、怒りの原因を紐解いていくのか?
感情の異常は万病の元と言いますし、そこにアプローチすると、もしかしたら、治療効果も大きく上がるかもしれません。
本人は悲しみや、怒り、恐れなど、自分では気づいていないが、心の底でその感情を常にずーっと感じている人も居るかもしれません。
そこを気づかせて、治療するのも大事なのかもしれません。
六經病機(02)
太
(01)はなはだしい。
(02)とおる。
(03)おおきい。
(04)尊稱に用いる。→太后、太君など
(05)秦・大に通ず。
(06)夳に同じ。
(07)姓。
明
(01)あきらか。あかるい。
(02)あきらかにする。
(03)あきらかに。はっきりと。
(04)あける。夜がしらむ。
(05)よあけ。あけがた。
(06)あけて。つぎ。
(07)ひる。日中。
(08)あかるみ。
(09)おもて。そと。うわべ。
(10)ほがらか。
(11)おこる。ひらく。
(12)大きい。
(13)さかん。
(14)陽。陰の對。
(15)雄。雌の對。
(16)有形。
(17)この世。現世。
(18)かみ。神靈。
(19)日。月。星。
(20)天。
(21)賢人の述作をいう。
(22)よく治まる。ひらけた國。
(23)視力。
(24)たぐふ。
(25)水道。水の流れみち。
(26)ちかう。盟に通ず。
(27)萌に通ず。
(28)孟に通ず。
(29)猛に通ず。
(30)望に通ず。
(31)朝代の名。朱元璋が元を滅ぼし建てた國。
(32)諡。
(33)姓。
(34)眞言の異名。
少
(01)すくない。すこし。
(02)すこしく。わずか。やや。
(03)すくなしとする。不足に思う。
(04)そしる。かろんずる。
(05)しばらく。しばらくする。
(06)おとる。
(07)かすか。おとろえる。
(08)へる。
(09)かく。
厥
(01)石を発掘する。
(02)ほる。
(03)つくす。つきる。
(04)つく。突きたてる。
(05)病名。のぼせ。足が冷え、頭がのぼせる。
(06)その。それ。
(07)の。
(08)句調を調へる助辭。
(09)みじかい。又、尾の短い犬。
(10)石の名。
(11)ゆれ動くさま。
(12)蹶に通ず。
(13)橛に通ず。
(14)古は氒につくる。
(15)姓。
【参考文献】
『大漢和辭典』大修館書店
(太:第三巻763頁、明:第五巻763頁、少:第四巻89頁、厥:第二巻659頁)
『中医病因病機学』東洋学術出版社









