学生・研究生によるブログ

学生・研究生による学びと発見のブログです。

中国の思想(04)

老子 二十六章 ”静”は”動”を支配する 重為軽根、静為躁君。 是以聖人、終日行不離輜重。 雖有栄観、燕処超然。 奈何万乗之主、而以身軽天下。 軽則失本、躁則失君。 重は軽の根たり、静は躁の君たり。 ここをもって聖人は、終日行けども輜重を離れず。 栄観あるといえども、燕処して超然たり。 いかんぞ万乗の主にして、身をもって天下より軽んぜん。 軽ければすなわち本を失い、躁なればすなわち君を失う。 (引用:『中国の思想[Ⅳ]老子・列子』P63) 《私議》 修行中の身において患者さんを診させて貰う際、 ”上逆下虛”の場合には、陰陽の重りの方をしっかりと保つ事を考えます。 四診合算において、そのままスタンダードで良いのか悪いのか、、 足りていない情報をかき集めるのに必死になってしまいます。 問診に於いても、患者さんとの間合いに注意しないといけないな・・と思う日々です。 【参考文献】 『中国の思想[Ⅵ]老子・列子』徳間書店

フットサル・イチロー・歩き方

フットサル 週末あたりに時間を見てフットサルをする事が多いです。 その時に勉強になる事が体の確認と駆け引き。 知らず知らず走るフォームが崩れていると非常に疲れやすくなる。 どういった動き方がいいのか確認出来ます。 疲れにくい時の走り方の感覚としては、物凄い重いものを力を使わずに持っている感覚です。 そういった時は地面と一体感がある。 これを普段の歩き方にも反映させよう。 不動明王みたいなドッシリさが欲しいところです。   もう一点、駆け引きの部分。 初心者が相手DFの時は全く通じないのですが、ある程度の経験者が相手になると出方を伺う読み合いになってくる。 読み合っている中、相手に一番通じるフェイントが空気感を出すこと。 行くぞ!といった空気感を出すフェイントと動作だけのフェイントは引っ掛かり方が全く違う。 鍼を打つとき、これがいい感覚なのかむしろ邪魔になるものなのか。 試してみない事には分かりませんが、こういった事を鍼にも落とし込んでみたいと思います。   イチロー262のメッセージを読んで とても勉強になる本でした。 イチローさんの遊び心も見えて楽しかったです。 考え方だけでなく体の使い方でも参考になる部分は多く P207 「腕の振りは、前後だよ。 体が伝わる、体の中で振る。 中心線の中で力が伝わるよう、 そこから、外れてはならない。」 といった内容も勉強になりました。   包む感覚 人の体を触らせていただくときに大切になる感覚じゃないのかと感じています。 こう触った方が相手が答えてくれている気がします。   仙骨 ナンバ歩きとモデルのウォーキングの映像を見ました。 どちらにも共通する事は腰の落とし方と上半身の連動。 ただ感覚として掴めないのでお尻歩きで訓練中してみます。 ベッドに座る姿勢に繋げる、体幹の強化、上半身と下半身の動きの連動、体の左右のズレの矯正が狙いです。   新鮮な感覚 起きたてに自分に鍼を刺してみた。 いつもと違った感覚で新鮮で、手が運ばれた気がする。   参考書籍 自己を変革するイチロー262のメッセージ  「自己を変革するイチロー262のメッセージ」編集委員会 ぴあ株式会社

気虚

  先日知り合いの体を見せてもらった。   責任のある立場で頭を使う事が多く、時間や食欲の関係もあり朝食抜きが多い、手首足首が細い、声が小さい、食欲不振、低血圧、真面目など   脈は微かに弦数だけども大きな問題は脈がとても弱い事   舌は辺縁に赤みが見られるが薄く小さく、微かに膩苔が乗る程度   お腹は氣滯もあるが、脾胃を示すところが頼りないのが1番の問題。   太衝、足三里がメインで太谿に軽い反応も気になった。   ここからが自分の課題の本番で、翌日相手の状況を再現してみた。   まずは同じ条件にしてみようと 朝食抜きで16時まで外でひたすら勉強で 頭脳労働+脾胃の弱り   という状態を作ってみた。 腹部は弱々しい感じになり、足三里にも反応が出て、脈も弱々しくなった。   この時、精神状態としては本当に絶望的。 経別が心と直接連絡しているからかな。   相手の立場に立ってみる。 こんな気持ちの時には相手にどう接して欲しい? その時の自分の振る舞いはどうだったか? あの時の相手の体勢は何を意味する?   省みて気をつけるべき点が沢山出てくる。   脾という点から見ても 臓腑経絡学P111 「臨床的にみても、脾の陽気を増す事が如何に重要であるかを示している。脾に陰虚・血虚がほとんどないのはこの為であり、脾の臓を動かす場合は、乾かす事がポイントとなってくる。 漢方薬でも茯苓、白朮をよく使うのはこの為で、穴では足三里が重要になってくる。」   自宅に戻り、食前に足三里に鍼を5分置鍼。   刺した直後にお腹にも変化が出ていました。   食欲、精神ともに上手く戻ったのですが置鍼時間が長かった為か逆上せてくる感覚もあった。   繊細な操作が必要だと思いました。       興味 色んなことを知っていかなければいけない。 体験するのが一番手っ取り早いんだろうなと思います。 色々遊ぼう。   参考資料:臓腑経絡学 アルテミシア  監修 藤本蓮風

周囲

気をどこに使うか。   それも一つの自分の課題な気がした。   受付の時も自分は必要以上に気を分散させてしまっている気がする。   そんな事に気を取られている場合ではない。   周りと自分の境界線を考え直さなきゃいけないと思った。   それが自分の心のありようも繋がってくると思う。   いかに無駄を省けるか。   でもそこに無駄を省くための作為が生じない様にしたい。   また精神状態の変化と手の感覚の変化を追っていても勉強になっている。   どんな時でも手を含め何かを感じる事は忘れない様にしたい。   その為にもっと心を柔らかい状態に保たなければなとも思う。

脈診(02)

四季の脉(瀕湖脉学) 春弦夏洪、秋毛冬石。 四季和緩、是謂平脉。 太過実強、病生於外、不及虚微、病生於内。 四時百病、胃気為本。 脉貴有神、不可不審。 春は弦脉、夏は洪脉、秋は毛脉、冬は石脉。 四季に和緩して、これを平脉という。 太過し実強は病が外より生じ、不及し虚微すれば病が内より生ずる。 四時の百病は、胃気を本となす。 脉貴は神を有し、詳しく知ろうとしないという事はあってはならない。 (゜-゜) 院長はじめ、先生方にご教授をうける中において、脉中を問われることがあります。 正直、悶絶しますが、詳細を感受するのに精一杯であったりします。 四季に脉があり、個体差があり、 脉が強くなるという事だけが、治療後において正とは限らないように思います。 【参考文献】 『中医脉学と瀕湖脉学』たにぐち書店 『大漢和辞典(第三巻、P1101「審」)』大修館書店

五行大義(07)

昔、バイクに乗っておりました。 ビンテージなスタイルを好んで、トライアンフとかノートンとかに憧れておりました。 空冷の単気筒が、エンジンの状態も分かりやすくて好きなのですが、 冬ですと、エンジンが大気で冷えるのと、インテークエアが冷たく燃焼が好調なので、 私は「バイクの最適な季節は冬だ」と考えておりました。 (冷たい空気がエンジンに良い理由は”空気の密度が高い”とか”酸素濃度が高い”とかあるようです。) 五行大義の中、 『少陰則淸冷。故金以强冷爲體、従革爲性。』とあり、 金については冷たいことの優位性を説いてるように思います。 私たちが日々取り込む空気なり飲食なりが、過度に温度が高かったり低かったり、、 東洋医学を考える上でも、重要なのかもしれません。   第二辯體性 つまり形体と性質について 體者以形質爲名。性者以功用爲義。 五行體性、資益萬物。故合而辯之。 木居少陽之位、春氣和、煦溫柔弱。火伏其中。 故木以溫柔爲體、曲直爲性。 火居大陽之位、炎熾赫烈。 故火以明熱爲體、炎上爲性。 土在四時之中、處季夏之末。陽衰陰長。 居位之中、總於四行、積塵成實。 積則有間。有間故含容。成實故能持。故土以含散持實爲體、稼穡爲性。 金居少陰之位。西方成物之所。物成則凝强。 少陰則淸冷。故金以强冷爲體、従革爲性。 水以寒虛爲體。潤下爲性。 洪範云、木曰曲直、火曰炎上、土日稼穡、金曰従革、水曰潤下。 是其性也。 体なるもの形質をもって名となす。性なるもの功用をもって義となす。 五行の体制、万物を資益す。故に合してこれを弁ず。 木は少陽の位にあり、春気 和し、煦温し柔弱する。火はその中に伏す。 ゆえに木は温柔をもって体となし、曲直を性となす。 火は大陽の位にあり、炎熾し赫烈する。 ゆえに火は明熱をもって体となし、炎上を性となす。 土は四時の中にあり、季夏の末のところ。陽は衰し陰は長ず。 位の中にあり、四行を総じ、塵を積もりて実をなす。 積もれば則ち間を有す。間がるがゆえに容を含む。実をなすがゆえに持も能う。 ゆえに土は含散・持實をもって体をなし、稼穡を性となす。 金は少陰の位にあり。西方は物を成すところ。物を成せば則ち凝強す。 少陰は則ち清冷なり。故に金は強冷をもって体となし、従革を性となす。 水は寒虚をもって体となす。潤下を性となす。 洪範云、木は曲直といい、火は炎上といい、土は稼穡といい、金は従革といい、水は潤下という。 これはその性なり。 【参考文献】 『五行大義』株式会社 明德出版社
さかな

形態模写

=========================== 2021/11/27 『形態模写』 形態模写をすることで、患者さんの(動作時の)状況・状態を自分の体を通して得ることができ、より生の情報として取り入れて、考察に活かすこともできる為重要。下野先生からこのことについて様々な角度から指導してもらっている。 自分なりにやってみる中で、いま、ある患者さんの症状について、これにより、何か手がかりが得られそうな事があり、でも、そこに届きそうで届かない。もどかしい… =========================== 2021/11/28 『ツボの反応』 ある患者さん、霊台穴に触れたとき、こちらの指先を通して刺す様な細さで伝わってくる。確認のため上下の穴にずらして確認するも沈黙。再度触れると同じく顕著な反応。それが何を顕すものなのか、今は手がかりがなく、ただ経験としてストックする。 =========================== 2021/11/29 『見通し』 痛みや辛さは結果であってあくまで表層ということなのか。生じた後の結果ばかりに焦点を当てているから見通しが悪くてなるのか。

天秤

こんにちは高山です。 バランスが取れいてる状態が健康だと思います。 あらゆる病気はバランスが崩れて、引き起こされていると思います。 バランスが崩れない方法はあるのでしょうか? 食べすぎても、食べなさすぎてもよくない 過労や精神的苦痛は良くなくても、ぐーたらな生活も良くない。 汚すぎても、綺麗すぎてもいけない。 暑すぎても、寒すぎてもいけない。 全てがバランスよくある状態が健康の秘訣なのかもしれません。 でも全てバランス良くできる人間なんていないと思います。 だからこの世に本当にバランスが良く、完全なる健康体の人の方が少ない気がします。 鍼灸師はその崩れたバランスを均等に持っていく、仕事で、繊細な技術が必要になると最近感じました。 バランスの崩れを理解し、そしてバランスを取る技術を磨いていきます。

異名同穴②

経穴名は古い伝承から生まれたものであるが、 明らかにもともと異なった名称があったものと、伝承中に誤って伝えられたものなど、 成書によっていくつかの異なった名称が記載されている。 ②2つの異名のあるもの 穴名         異名 淵液穴    :   腋門穴、泉液穴 温溜穴    :   逆注穴、蛇頭穴 顴髎穴    :   兌骨穴、権髎穴 侠谿穴    :   夾谿穴、侠谿穴 帰来穴    :   谿穴、谿谷穴 金門穴    :   関梁穴、梁関穴 気穴穴    :   胞門穴、子戸穴 魚際穴    :   鬼心穴、太淵穴 瘈脉穴    :   資脈穴、体脉穴 懸顱穴    :   髄孔穴、米噛穴 血海穴    :   百虫窠穴、血郄穴 欠盆穴    :   天蓋穴、尺蓋穴 下巨虚穴   :   巨虚上廉穴、下廉穴 三間穴    :   少谷穴、小谷穴 四満穴    :   臓腑穴、髄中穴 申脈穴    :   陽蹻穴、鬼路穴 少衝穴    :   経始穴、少冲穴 尺沢穴    :   鬼受穴、鬼堂穴 絲竹空穴   :   巨髎穴、目髎穴 承泣穴    :   谿穴、面髎穴 少海穴    :   曲節穴、合水穴 日月穴    :   胆募穴、神光穴 二間穴    :   間谷穴、周谷穴 衝陽穴    :   会原穴、会湧穴 承筋穴    :   腨腸穴、直腸穴 水突穴    :   水門穴、水天穴 石関穴    :   石闕穴、右関穴 太衝穴    :   大沖穴、太沖穴 大赫穴    :   陰維穴、陰関穴 大敦穴    :   水泉穴、大順穴 肘髎穴    :   肘尖穴、肘窌穴 築賓穴    :   腿肚穴、腨腸穴 中都穴    :   中郄穴、太陰穴 聴宮穴    :   多所門穴、窓籠穴 天窓穴    :   窓籠穴、窓聾穴 天泉穴    :   天温穴、天湿穴 飛陽穴    :   厥陽穴、飛揚穴 然谷穴    :   然骨穴、龍淵穴 臂臑穴    :   頭衝穴、頸衝穴 伏兎穴    :   外勾穴、外丘穴 跗陽穴    :   附陽穴、付陽穴 陽交穴    :   別陽穴、足髎穴 陽谿穴    :   中魁穴、陽渓穴 廉泉穴    :   本池穴、舌本穴 漏谷穴    :   本陰絡穴、陰経穴 【参考文献】 『鍼灸医学事典』医道の日本社 『新版 経絡経穴概論』医道の日本社 『大漢和辞典』大修館書店

脾胃が弱くなる

食べる量が充分ではない状態が続くことによって 脾胃が弱くなる、とは?(→水穀が入ってきても生気が精製されなくなる) =虚弱になる?ということ? =病気になる?→昇降異常? =機能が弱くなる? 脾胃の機能の主なもの:「納運(受納機能/運化機能)」 運化:飲食物を消化し吸収する過程であり胃と小腸が関わる。 失調すると消化吸収が阻害され食欲不振になる。 受納:水穀を受け入れる場所。水穀を腐熟させ水穀の精微へと変化させる。 胃は水穀で満たされることから水穀の海と呼ばれる。 胃が受納できる⇒食欲がある、ということ。 教科書ではそれぞればらばらに習っていることも、実際には 同じ身体の中で起こっていることであって機能が対立し、融合し合っている、のは 脾胃だけでなく他の臓腑もそうなのかもしれないな、と思いました。 臓腑の生理や機能についてあやふやになっていることが沢山あると感じたので しっかりと復習することにします。