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東洋医学・鍼灸医学の研究用ブログです。

臓腑について学ぶ(01)

肺 上焦にあり、静粛下降の役割を持つ 気や水液が下降し全身を巡る事によって五臓の気機は昇降のバランスを保つ。 《肺が粛降機能を失う阻害要因》 実の病理変化:外邪や瘀血痰湿などの病理産物により水道が塞がる→痰水壅肺 虚の病理変化:虛寒などにより津液を宣発散布することが出来なくなる→肺虚失制 【痰水壅肺】 息切れ・咳逆・喘息で横になれない。胸脇満痛。飲邪の氾濫による水腫。など 【肺虚失制】 遺尿・頻尿。など ーーー関連領域より病理を考えるーーー 鼻・涕:鼻閉、鼻汁。呼吸や嗅覚に影響あり。 皮・毛:易感冒。皮膚の乾燥。掻痒感。 魄  :感覚・運動・情志などの本能的な精神活動の失調。 憂・悲:憂う。悲しむ。 辛  :気の消耗や熱化。大腸の機能に影響あり。 【参考文献】 『中医病因病機学』東洋学術出版 『新版 東洋医学概論』医道の日本社

舌が教えてくれること

舌診の本には舌の裏側のことや、舌下静脈のことなどが書かれていることがあまりないので、臨床で学ぶことがほとんどです。 今回は臨床で学んだ舌のことについて書いていきます。 瘀血の反応には暗紅舌や舌下静脈の怒張がある。 しかし、暗紅舌がみられても舌下静脈の怒張がなかったり、舌色が褪せているのに、舌裏は赤く、舌下静脈の怒張があるなど表裏で異なる反応が現れる場合は、正気の著しい低下が考えられる。 家族歴に消化器疾患や喘息などがみられる場合は、体質的に正気が弱い傾向をもともと有している可能性がある。 こういった場合は臓腑をたてることを優先する。 瘀斑は強い気逆の証であり、舌先にみられても必ずしも肺や心の病変を示すとは限らない。脾腎の弱りによる気滞や瘀血が原因となる場合もあるため、部位だけで病変を断定せず、総合的な判断材料の一つとして捉えることが重要である。

肺陰虚証を勉強していて思った事2

乾燥する、という部分について思うところがあったので書いていきます。   咳をし過ぎる: 水分を失っていき乾燥する。 肺が乾燥し肺の熱が上逆することで咳になり、下気道、上気道、口腔内が 熱を受けて乾燥し、乾咳がでる。 津液が減るため?痰はない、または少量。   しゃべり過ぎ、エアコン、喫煙によっても乾燥する、また 久病によっても身体の潤いが失われることがあるとのこと。 煙が陽熱にあたり、その熱で乾燥すると聞きましたが 煙にあたることによって熱を受けるということなのか、それとも 煙を身体に取り込むことによって肺が熱を受けることなのか。 灸実技の授業で教室が煙だらけになっているときは、すごく 陽熱にあたっているということになるのか?   脾で作られた津液が肺にいき、乾燥により、粛降機能が働かなくなると 大腸や腎に影響がおきる。腎は根源的な陰をもつといわれていて そこが働かなくなることで、再利用できる津液を上昇させることができず 肺や全身に津液を運べなくないために熱を持った肺を冷ますことができなくなる。 肺は津液が少なくなってもひたすら上気道や体表に運んで発散させる。 (この機能は熱で弱まったりしないのでしょうか…?) 腎は再利用できない濁は膀胱を通じて尿となって排出される。 (再利用できる出来ないは、腎の機能?作用?の具合にも関係がある?)   身体が乾燥する病は「痩せる」場合が多いということですが 津液が減り、身体に潤いが足りないためにやせるということは 身体が海藻のように乾くと干からびていくような感じなのか。 色々考えていたら肺陰虚証を忘れそうになってきました。。  

どうなんだろう

勉強で母親の身体を診させてもらった。   特に気になる点は左少腹急結・左少腹部や股関節あたりの色が黒くなっている・中脘あたりが緊張・舌は腐膩があり、全体的に紫舌・舌下脈絡の特に左側の怒張・脈は渋・左のみ深く沈めると脈が確認出来なくなる・左太渓の顕著な陥没と発汗・足先は冷えている。   以前脈を取らせてもらった時は疲れると脈が7回に一回飛んでいた。   問診はせずに症状で気になる点を後で確認すると左腰に違和感があり、まれに左少腹部に張った感じが起こるとの事。   根本は腎の弱りなのか。   瘀血を取るにしても正気を立て直す必要があると感じた。   よくゲップが出る人なのですが、この胃の働きの低下にも腎虛・瘀血が関係してそうな気がする。   治療穴としては左太渓で腎の立て直しを行うシーンかなと想像。   また、活血も組み合わせる必要があるのかと思った。   左の三陰交を抑えると軽い圧痛があるとの事だったのでここも治療穴に含めることができるのか。   色々考えてみたものの分からない点だらけで難しい。

督脈

背中で診断する際、督脈と臓腑の関係が少し整理できそうです。   中医臨床 臨床経穴学 P729 第15章 督脈 「本経経穴の効能面では、各経穴ともその経穴の所在部位とその近隣の局部の病証、穴下にある関連臓腑・器官の病証を治療することができるという共通性がある」   つまり膀胱経だけではなく督脈の経穴もしっかり臓腑の状態が反映するので診なければいけないし、そちらを治療穴にする場合があるので確認する必要があることがわかりました。 先週の記事で書いた疑問を少し深掘りできた気がします。   現代語訳 奇経八脈考 P194 「各陽脈はすべて足太陽に従属し、足太陽は督脈と連係しているので、各経の陽気を主治することができるのである。足太陽と督脈の作用を、明確に分けることは非常に難しい。 例えば古代に経穴画「十二人図」を作った際に、督脈は足太陽に入れ、任脈は足少陰に入れているが、これは両者の関係が密接なことの反映である。」   ここからも何か学べる気がしますが、まだ掴めないのでとりあえずメモとして残させて頂きます。   参考資料 「中医鍼灸 臨床経穴学」 東洋学術出版社 李世珍著 「現代語訳 奇経八脈考」 東洋学術出版社 李時珍著 現代語訳・和訓 勝田正泰

欲しかった本入手

  以前から欲しかった意訳黄帝内経太素が安値で売られていたので手に入れる事ができました。   まだ読み始めたところですが自身が内経を読んで疑問に思っていたところがハッキリ書かれていたりして勉強になります。   今回は勉強用のブログとして、書籍から学んだ事を書いていこうと思います。   本一辺倒にならない様に、モードを切り替えながら生活していこうと思います。   まだパラパラ読み始めたところですが、気になった部分の一部を書いていきます。   意訳黄帝内経太素 P131 五臓命分 「志・意と者(は)精・神を御し魂・魄を収め、寒・温を適え喜・怒を和す所以者也。」 P132 「志・意が和す則(と)精・神は専直(すなお)となり魂・魄は散ぜ不、悔・怒も至ら不、五臓が邪気を受けることは不矣(ない)」   ここでは志・意が切り離されていない点も気になる。   現代語訳 黄帝内経霊枢 上巻P161 本神篇 「物を任うゆえんの者これを心と謂う。意の存する所これを意と謂う。意の存する所これを志と謂う。」 全訳 内経講義 P201 「李中梓の注「意がすでに決まり、堅固になったものが志である。」」   記憶などで例えられた場合、意は短期記憶力で志は長期的記憶力と説明されていました。 (意の在する所これを志と謂う。)   医学三蔵弁解 P151 帰脾湯 「人参は心気を補い、遠志は腎中の志気を補います。心腎の二気がよく交通すると、脾気がその昇降の間を保ち、三臓の気が自然と充実してきます。」   帰脾湯は心脾両虚の薬ですが、心神不交も兼ねる。 しかし帰脾湯の物忘れの特徴的な現れ方は「直前の記憶がない」という点。 さっきまで何をしていたのか分からなくなる。(意病) でも、意志は切り離せるものではなく、実際に遠志という生薬で腎気(志気)を心に届ける過程で脾気(意)を巻き込んで治している。 この後のストーリーとして意志が安定して魂・魄なども安定、喜・怒も過剰なものが無くなればいいなと思いました。   参考書籍 意訳黄帝内経太素 第一巻 築地書店 小曽戸丈夫著 現代語訳 黄帝内経霊枢 東洋学術出版社 南京中医薬大学著 全訳 内経講義 たにぐち書店 田久和義隆訳 医学三蔵弁解 たにぐち書店 伴尚志 現代語訳

6月のこと

モデル患者さんが来てくださるおかげで 臨床に出る機会が増えて、 毎回新たな発見と気付き、失敗、課題にと 毎度ボリューム満載で 実りのある時間を過ごしています。 何事も経験であり、積み重ねしかありません。 自分の意識の在り様は鍼に伝わるし 悪い方にも出てしまう。 それは経穴の所為ではないことも。 一鍼同体なんだと思い知りました。 自分は横に置いて、と言い聞かせてる間は コントロールできていないことだと思う。 無意識のレベルに達するまで 何度も練習していかねばなりません。 沢山思いはありますが、 この心境を言葉に表すことが今も難しく、 ブログを中々書けずにいました。

傷寒論の学習 その2

傷寒論で、六経病における各々の 主となる病(「提綱証(ていこうしょう)」)は 以下のようになると 前回の記事(傷寒論の学習 その1)でまとめました。 ①太陽病:表寒証 ②陽明病:裏実熱証 ③少陽病:半表半裏証 ④太陰病:裏虚寒証(脾陽の虚) ⑤少陰病:裏虚寒証(心腎の虚) ⑥厥陰病:外感病の末期で陰陽の失調 上のまとめの内容は 学校の東洋医学概論の教科書にも載っていますが、 実際に傷寒論の条文において これらの主となる病は どのように書かれているのかを 確認してみましょう。 ①太陽病:表寒証 第1条 太陽之為病、脈浮、頭項強痛、而悪寒。 (太陽の病たる、脈浮、頭項こわばり痛みて、悪寒す。) ②陽明病:裏実熱証 第180条 陽明之為病、胃家実也。 (陽明の病たる、胃家実なり) ③少陽病:半表半裏証 第263条 少陽之為病、口苦、咽乾、目眩也。 (少陽の病たる、口苦く、咽乾き、目眩(くるめ)くなり。) ④太陰病:裏虚寒証(脾陽の虚) 第273条 太陰之為病、腹満而吐、食不下、自利益甚、時腹自痛。 若下之、必胸下結鞕。 (太陰の病たる、腹満して吐し、食下らず、自利益(ますます)甚しく、 時に腹自(おの)づから痛む。 若し之を下せば必ず胸下結鞕(けっこう)す。) ⑤少陰病:裏虚寒証(心腎の虚) 第281条 少陰之為病、脈微細、但欲寐也。 (少陰の病為る、脈微細にして、ただ寐(いね)んと欲するなり。) 第282条 少陰病、欲吐不吐、心煩、但欲寐、五六日、自利而渇者、属少陰也、虚故引水自救、 若小便色白者、少陰病形悉具、小便白者、以下焦虚、有寒、不能制水、故令色白也。 (少陰の病、吐かんと欲して吐かず、心煩し、ただ寐(いね)んと欲し、 五六日、自利して渇する者、少陰に属する也、虚故に水を引いて自ずと救い、もし小便色白なる者、少陰の病形悉(ことごと)く具(そな)わり、 小便白なる者、もって下焦虚、寒あり、水を制することあたわず、ゆえに色をして白せしむなり。) ⑥厥陰病:外感病の末期で陰陽の失調 第326条 厥陰之為病、消渇、気上撞心、心中疼熱、饑而不欲食、食則吐、下之利不止。 (厥陰の病たる、消渇し、気心に上撞し、心中疼熱し、饑(う)えて食欲せず、食すればすなわち吐き、これを下せば利止まず。) まず太陽病について、 現代の中医学では 「太陽病は表(寒)症について述べている」とされています。 これは第1条の 太陽之為病、脈浮、頭項強痛、而悪寒。 の中の「脈浮」「頭項強痛」「悪寒」がその根拠となるということです。 その中でも「脈浮」とは、 気血が外に向かって邪に抵抗しようとするもので、 すなわち邪が表層部にあることを示し 重要な所見となります。 この表証の場合の治療法は発汗法であると 後の条文に記されていますので、 表証かそうでないかを鑑別することは 治療法を決定する上で重要になります。 また、この後の条文に、 症状の一つとして「体痛(体痛み)」とあり、 太陽病で 手足の関節や腰なども痛んだりするとあります。 以上まとめると、 腰痛、肩こり、首の痛みのような症状でも、 表証であれば発汗法を用いるということになります。 逆に、一見カゼのような症状でも 表証でなければ発汗法は用いないことになります。 参考までに「表熱証」という病についても 太陽病篇の中に記述がありますが、 表証ですので治療はこれも発汗法になります。 ・・・熱証なので、熱の反対の「寒涼剤」が良い、 と誤った判断をするとどうなるか。 「寒」には「凝滞性」、すなわち 収縮させ固まらせるという性質があるので、 表熱に対しては、表にある 発すべき熱が発散されず凝固してしまい、 さらに悪化を招くことになるようです。 <続く> (追記)2019/12/04 表熱症には発汗法を用いると書きましたが、 他の文献を調べると、 発汗法は津液を損傷するため熱証には禁忌であり、 治法は益気生津であると書かれていました。 この辺りについては、また追って書いていきたいと思います。

お腹と体型

  最近は腹診を中心に勉強しています。   まず自分の体験として一鍼堂で治療を受けさせて頂いて外形の変化で一番感じたところがお腹でした。   下っ腹と側面の形が特徴的なお腹です。   治療を受けていくとだんだんとフラットになり、自分では別人のお腹の様になったと思っています。   そこから似たような人を意識して観察する様にしているのですが、反り腰、股関節の動きが悪いという特徴がある気がします。   まだ例が少ないし勘違いかも知れませんが…   循行的には胃経が絡んでくる場所で、私自身も食や消化器官に関するトラブルが発生しやすいので関連があるかもしれないなと思っています。   また、胃関連の気になったところで、普段はそんなに舌が濡れていていないのにその日はとても唾液が多い人がいた。   腹部を触らせて頂くと胃の部分がとても冷たかった。   お話を聞くと冷たいものが多くなっているらしく、食欲不振も起こっているらしい。   残念ながら背中は触れませんでしたが、反応があるのか気になるところでした。     PS今回のブログで使用している写真ですが淀川花火大会のものです。 自宅付近のとある場所から見えるのですが、3年ぶりでしたのでじっくり観ました。 とても綺麗で、フィナーレの打ち上げではたくさんの歓声が上がっていました。 自宅の近くで毎年行われるイベントなので正直最近はしっかり観れていませんでしたが、やはり行なって頂いた方が8月!って感じで楽しいです。
日光が綺麗に見えました(記事の内容とは関係ありません)

脳についての復習

こんにちは、大原です。 脳に関して、解剖学・生理学の復習を行いました。 (以下、復習した内容をまとめたものになります。) -------------------------------------------------- 脳は、脊髄と合わせて中枢神経系をなし、 解剖学的に 延髄、橋、中脳、小脳、間脳、大脳に分けられる。 脳の松果体はメラトニンを分泌し、 人の睡眠や生体リズムに関わる。 形態は、松かさ状の小体で、大きさはあずき粒大、 色は赤灰色である。 松果体の前方には 視床、視床下部があり、これらを間脳といい、 視床下部の下には下垂体という器官がある。 下垂体からは 成長ホルモン、プロラクチン、FSH、LH、TSH、ACTHと、 多くの種類のホルモンが分泌され、 これらの分泌の亢進や抑制を主っているのは 視床下部である。 参考文献 『解剖学 第2版』 『生理学 第2版』 医歯薬出版 東洋療法学校協会 編