異名同穴への一考察。
稲垣さんが
以前に異名同穴①という記事を作ってくれた。
こういった勉強はやはり重要であり、
今後の為には必ずなると思う。
そういった訳で、僕も考察を挙げてみよと思う。
経穴は元々孔穴と呼ばれており、
『素問』以前の古代では
臓腑との関連性と言うものはほぼ分かっていなかったようだが、
それが『黄帝内経』(ここではこう記しておきましょう)の編纂により、
中国医学の基礎ができ、
それ以後『難経』や『傷寒論』へと続いたと考えられている。
それに合わせ経穴の研究も始まり、
夫々 名前がつけられたのだと。
これが、現在の基本的な考え方だと僕は思う。
ただ稲垣さんが記したように、
経穴には様々な名前(原文には一名●●と記す)があり、
これに関しては、
単純に様々な流派が存在したと考える。
これは真柳誠氏の書籍等も含め考えたのだが、
一例として『黄帝内経』を基礎とした”黄帝流派”、
そして鍼の名医であった”扁鵲流派”があったのだと思う。
流派が違うというのは、
現代の鍼灸流派で言うと、考え方、捉え方の違いくらいだと思うが、
当時は実際に『黄帝内経』だけでなく、
様々な治療集団があり(元々 統一されてない国であったし)、
全て根底から異なっていたのではないか。
そうなると、
治療に使う経穴名というものも全然変わり、
それを後世の医家達が『明堂』のような書物を編纂する際に
色々な書籍を参考にした結果、
こういうものになったのであろうと。
で、『黄帝内経』を基礎とした書物が遺っていたから
これを基軸に経穴名もつくられたのでは?と考えた。
まぁ、どこにも確証がないので、
一意見として。
臓腑生理の学習
皆さまこんにちは、鍼灸学生のイワイです。
東洋医学概論の臓腑生理について復習している中で、分からなかった問題について調べてみました。
【問題】情報伝達に関与する働きを持つのは、どの臓腑によるものか?
これに関して、当初は心の働きだと思っていましたが、どうやら心ではなく、奇恒の腑の一つである「脈」の働きだったようです。
(寄り道しての復習です↓)
奇恒の腑とは?
水穀と直に接することない密閉した中腔器官であるとともに、精気を蔵するという機能も持っている。
胆、脳、脈、骨、髄、女子胞
話を戻しますと、脈は奇恒の腑の中でも心と関係があるというわれており、
脈は血脈、血府ともいわれ、生理物質が運行する通路であり、全身に分布し、臓腑と直接連絡しています。
脈の主な機能は、
①生理物質の運行 ②情報の伝達 です。
ここでは、上記の問に対して
②情報の伝達 について学んだことを記します。
【生理】脈は、臓腑の機能や病態を反映するため、気血などは生理物質を通じて、情報の伝達に関与している。
また、脈は経絡の概念に内包された組織、器官であり、経絡の機能である情報伝達に関与する。
奇恒の腑の働きについて触れることが少なかったので、この機会に学べて良かったです。
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【参考文献】
「新版 東洋医学概論」東洋療法学校協会 編
相反①
先日診せていただいた患者様の状態がとても勉強になったと同時に少し嫌な気持ちにもなった。
対症療法ばかり行って正気を虚損させて戦う元気もなくなり症状が治ったと豪語する。
自身の体験も含め好きではない治療法です。
さらにそこに作用の反する薬を飲んでカバーしてもプラスマイナスゼロにしているだけで何もなっていない。
やっている事はトリカブト保険金殺人事件と同じだと思う。
この事件、大体の内容としては
「トリカブト(附子)の毒が入ったカプセルを飲ませパートナーに保険金をかけ手に掛ける。」
といったもの。
しかし附子を服用すると普通5分そこら早い時間で亡くなる。
現場には死亡推定時刻の1時間前くらいに前まで一緒にいた加害者が急用でいなかったのでアリバイがある。
しかし怪しい。
するととある魚関係の業者から連絡があり、
「草河豚を大量に買った人がいた。」
との事。
そこで容疑者の自宅を捜索すると大量の草河豚が見つかった。
何故草河豚を使ったのか。
後から調べると実は
附子毒(アコニチン)と河豚毒(テトロドトキシン)はどちらも神経毒だが全く逆の働きをする。
具体的にはアコニチンはナトリウムチャネル活性化、テトロドトキシンは不活性化。
これを一つにまとめたカプセルを飲むとどうなるか。
アコニチンとテトロドトキシンが拮抗している内は毒と毒が相殺され生きています。
しかし代謝時間の差でテトロドトキシンの効果が無くなるとアコニチンが効いて結局死に至ります。
加害者はアリバイ時間を作る為にその二つが入ったカプセルを飲ませたのでした。
恐らくこの仕組みを昔の中国人は経験から理解していたのか
国訳本草綱目 10巻 P603
「荊芥、菊花、桔梗、甘草、附子、烏頭と相反し…」
相反とは作用が逆で拮抗することなので、打ち消し合う関係。
実際、
同書籍 P603
「物類相感志には「凡そ河豚を煮るには、荊芥と共に煮て五七沸して水を換える。かくすれば毒が無くなる。」とある。これは二説しているように見えるが、実は河豚の毒は荊芥に入るから毒がなくなるのではないか。」
荊芥で無毒化していましたが、これを附子で行っただけの様に思えます。
私はこの内容、臨床にとても関係すると思っています。
このテトロドトキシンがナトリウムチャネルを不活性化する働き、心療内科やてんかんなどの薬で同じ働きをするものが多いからです。
薬剤師で漢方メーカー東洋薬行の社長である惠木弘先生は
著書「体がよろこぶ!「効く」漢方の正体」P 57、58で
「向精神薬というのはすべて体を冷やす作用があり、その結果、腎のエネルギーが一気に失われて落ち込んだ気分がますます落ち込むことになるのです。気分が躁状態なら向精神薬で一定の効果は期待できますが、うつの場合は逆効果。「死にたい」という気持ちを強くしかねません。これは東洋医学の「心肝気虚」という状態で、悲観傾向をますます助長してしまうのです。」
と書かれています。
私もてんかんと診断されてテグレトール(カルバマゼピン)を10年ほど飲んでいた時は最悪な気分でした。
その様な時は四逆湯など逆の作用をする薬を飲むと低体温と共に気持ちも上がり、いろいろ楽になりました。
こういった薬はミトコンドリア機能も低下させるので染色体異常による不妊症、成長期おいては身長が伸び辛くなる、アトピー性皮膚炎を招くなど症状をとる為にさまざまな事を知らず知らず犠牲にしがちだと思っています。
そんなこんなでどんな薬を飲んでいるか、この前診せて頂いた患者様からとても大切なことだと思いました。
他の先生方も学んだ事を生かして治療しているので人の治療批判は良くないと思うのですが、元患者側からすると複雑な気持ちです。
参考資料
「国訳本草綱目 第十冊」 春陽堂
「体がよろこぶ!「効く」漢方の正体」 草降社 惠木弘著
脈診(03)
S.T先生 より四診について教授を受ける。
四診をさせて頂いた、ある患者さんの尺位の洪脉は不可欠な情報であるとの事。
そこで『中医脉学と瀕湖脉学』(たにぐち書店)を読んでみる。
瀕湖脈学七言訣(十一、洪脈)
寸洪在左主心診、
右寸洪時肺不堪。
肝火胃虚関内察、
腎虚陰火尺中看。
寸に洪あり 左心診を主る、
右寸洪の時 肺たえざる。
肝火、胃虚 関内を察し、
腎虚、陰火 尺中を看る。
この「洪脉=大脉」が発生する病機が重要なのかと思います。
【参考文献】
『中医脉学と瀕湖脉学』(株)谷口書店
切脈一葦 序文1
こんにちは、大原です。
『切脈一葦(せつみゃくいちい)』という書物を読んでいきます。
今回は、一番はじめの序文からになります。
原文には二つのカナ文字が一つに合わさった
「合略仮名」という文字があるので、
慣れない内は読みにくいかも知れません。
<読み方>(以下の読み方は、原文をもとにした拙者の解釈によります。(後述))
切脈一葦 序
脈は実事にして、脈色声形四診の一つなり。
その状、弁しやすからずといえども、指下に心を留めて診するときは、
その掌を指すが如し。
ただその弁じ難き者は、
脈状を全証に参考して邪気の緩急と精気の虚実とを弁ずるにあるのみ。
その法素問霊枢及び扁鵲仲景二氏の書に備わるといえども、
皆分配家のために真面目を失する所多し。
故に活眼を開いてこれを観るにあらざれば、
その真面目を観ることあたわざるなり。
晋の王叔和、これを弁ずることあたわず。
ただ分配家の説を論じて、脈経を著わす。
その書詳なりといえども、ただ文字を論じて脈を論ぜず。
その言に曰く、脈理精微にして、その体は弁じ難く、弦緊浮芤、展転相類す。
心に在りて了し易く、指下明らかにし難し。
沈を謂いて伏と為し、則ち方治永くそむき、緩を以て遅と為すごときは、
則ち危殆(きたい)立ちどころに至ると。
この説出てより以来、脈を診する者、脈状を明むることあたわず。
その弊遂に脈状は明じ難き大業と為すに至る。
これ医門の大厄なり。
それ道は大路のごとくにて、知り易く行なえ易し。
いわんや脈は、実事にして顕然(けんぜん)たる者、
何ぞ指を以て明じ難きの理あらんや。
ただ心に在りて了し難きのみなり。
弦緊浮芤は相類すといえども、
重き脈は、その状分明にして、診し易く、
ただ軽き脈のみ相類して、分明ならさる者あり。
然れども、分明ならざる者は、固(もと)より相類する者にして、
その証異ならざれば、通し用いゆといえども害あることなし。
伏は沈の極みなり。
遅は緩の極みなり。
故に弦緊浮芤の分明ならざる者は、
その証に因りて、沈を伏とし、緩を遅と為すといえども、
また害あることなし。
これ指を以て明にし難きにあらざる所以(ゆえん)なり。
たとえ沈伏緩遅たがわずといえども、
その脈状を全証に参考するの時に当たって、
もし医の心動くときはその証を決断することあたわず。
いわんや病毒に痞塞(ひそく)せられて、
虛脈をあらわし虛損の極み、反って実脈をあらわす者においては、
脈状の疑似に論なく医の心を以て取捨して、
決断するにあらざれば、決断することあたわず。
何ぞただ脈の一診に止らんや。
これ心に在りて了し難きゆえんなり。
手は心を得てよく探り、足は心を得てよく踏む。
もし心手足に在らざれば、探れどもその探る所を知らず、踏めどもその踏む所を知らず。
今その探る所を知り、
その踏む所を知る者は心よくこれを明むるを以てなり。
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<用語の意味>
真面目:本来のすがた、ありさま
活眼:物事の道理をはっきり見通す眼識、見識
上の<読み方>ですが、現代の読み方に近づけるため
個人的な解釈で、
原文をもとに以下のように変更しています。
・漢字の送り仮名を補足
・口読点「。」を、文脈から「、」「。」に分別
・読み方が難しい漢字の読み方を補足、またはひらがなに変更
序文はまだ続きますが、
長くなりますので、続きは次回になります。
参考文献
『切脈一葦』(京都大学附属図書館所蔵)
画像は京都大学デジタルアーカイブより
冬休みに入りました!
こんにちは高山です。
冬休みに入りました。
今は東洋医学の病因と病機について勉強しています。
聞いたこともない物質や構造を学び、そこからさらに深掘りしていく、理解するのがむずかしいことが書いてあったり、量も多いです
でも、病気がなぜ起こってしまったか、やその病気の症候などが記されていて、治療する上で、きっと大切になることが、書かれています。ちょうど冬休みですし、じっくり時間をかけて勉強しています。
まだ僕は一年生で、脈診や舌の色、腹診などの仕方や、
感触は全然知りませんが、いずれ学ぶ時が来ると思いますので、今はまだ机上の知識ですが、どんどん吸収していきたいと思います。
患者さんをしっかりと治療できて、喜ばれる日を夢見て日々前に進み続けます。
足など
足
細かいことは書きませんが、これから足への理解を深めていきたいと思います。
自身の体の使い方と経穴の理解も深まる気がしています。
刺したとき
さっきの話とは別ですが、自分の足で実験で刺した時に何を感じるか。
もっと捉えれる様にしていきます。
先生
どの仕事でもそうですが、その中でも緊張が多い大変な仕事だと思う。
色んな事を考えなかればいけないし、責任が生じる。
同じ重圧を受けていても感じ方は人それぞれだと思いますが、この間みせて頂いた方にとっては負荷がかかるだろうなと感じました。
様々な不安も重なっているのかもしれない。
勢い
何かをする時、内容を伴わずに自分が作った勢いに乗ってどうにかしようとする。
今の自分にとっては特に気をつけなければいけない部分。
祖母の脈を診る。
祖母。94歳。要介護4。今年2月に脳梗塞。
30年前ぐらいに大腸癌→人工肛門。
発声はあれど会話は覚束ない。
食欲旺盛。
六部定位脈診……の真似事をしてみる。
……
肝心脾肺腎のうち、腎が沈なのは予想通りだったか、脾がやたら強いのには腰を抜かした。
次いで、肺も強い。
肝心はかなり弱かった。
うーん、もっと色んな人の脈を診ないと比較ができん。
背中・寺
姉の身体を触らせて貰いました。
気になったのは右の腎兪のあたりのエリアが落ち込んでいると思った。
お腹を向けてもらうと夢分流腹診の表で左の腎に当たるエリアが右に比べて力がなく柔らかかった。
実際のところ背中の臓腑の反応は腹とリンクするのか、またリンクするとしたらそこに規則性はあるのか気になります…。
腹、背中と触っていたら左の踵が痒いと掻き始めたのでこれも何なのか考えてみます。
また、背候診とは別件ですが、先日京都の法然院に行ってきました。
銀閣寺から哲学の道をしばらく歩いていった場所にあるお寺なのですが、行ってみると観光客もおらずゆっくり見て周ることが出来ました。
静かなのでセミや鳥の鳴き声、水の音などをじっくり聴け、生えている苔などもとても綺麗でいい場所でした。
また気が向いた時に行こうと思います。
写真撮影可能なお寺でしたのでアイキャッチ画像に設定しています。
心血虚証
心の血不足によって血脈が空虚になり、身体を滋養することができなくなる。
心血が不足すれば「神」にも影響が出る。
思慮過多、心労過多、目の使い過ぎ、血の生成不足(脾胃の失調からくる)などが原因。
心悸、怔忡、胸悶、眩暈、健忘、不眠多夢、顔面蒼白などの症状が現れる。
心血虚が痩せやすいのは、脾胃からの影響を受けて血の生成不足が起こり、
身体が栄養を吸収できないため。(舌もやせてくる)
心血が不足し、神を滋養できなくなると落ち着かなくなり、不安になる、心悸怔忡がおこる。
(眩暈や健忘が現れるのは血が少なくなり、髄海を養えないため)
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