学生・研究生によるブログ

学生・研究生による学びと発見のブログです。

六甲山

とある山中にて。

こんにちは、稲垣です。 修行の一環で、とある山中にて作業をさせて頂いております。 感じる事は多々あるのですが、この春に感じた事を記したいと思います。 今年の節分は例年よりも一日早い2月2日でした。 つまり立春は2月3日。 その翌日に山中に入りましたが、都市部の寒さとは違う空気を感じました。 気温は寒いのですが、間違いなく”春”。 ビルよりも、木に囲まれた方が、 季節を正確に教えて頂いているように感じます。 その春ですが、 藤沢周平の作品に出てきそうな 東北武士の気概のような力強さを感じました。 ”長い冬に積もった寒さを、苦難を跳ねのけて芽を出す力強さ”的な。 車のギアでいうと1速、2速とかそんなギア比でしょうか。 そんな空気を感じながら作業をしていると。 肝氣の力強さを思い、疏泄機能・条達機能とはこういう事なのかな?と感じたり。 弦脉とはこういう事なのかぁ?と感じたり。 色々な事の辻褄があう感覚を得る事が出来て楽しい時間を過ごせます。 極めて価値ある時間を頂いています。 一人で黙々と作業をする事が、 そんな楽しく思考出来るコツのように思いえますが、どうなのでしょう。 この場所だけに限らず、様々な山を楽しみたいと思います。
松の新芽

教科書の読み方を考える

傷寒の邪が人に中る場合、一般に浅い部分から徐々に深い部分に入っていくとされる。 あくまで基本の型として教科書的な説明として受けとめ理解したら良いとは分かりつつも、引っかかる。 鍼灸学校1年の冬、日暮れ時に学校を出たところで激しい悪寒戦慄に見舞われたことがあったが、 からだは反射的に手腕に力を込めて項に緊張状態を作り出そうとしているようで、 ガタガタと震える体は自分の意思で全く抑えが効かず、 やばい、やばい と声も漏らしながら多分まっすぐ歩くこともできていなかったはずで、 その時のことを思い返すと、自分の経験と「徐々に入ってくる」と表される様相は印象がかけ離れている。 太陽病の説明として、正気と邪気が体表において抗争する病証とのまとめは綺麗すぎてよく分からなくなる。 今後、この点についてどのような見方をもつようになるのか。 現状として記録 ______________________________________________________ 【参考文献】 新版 東洋医学概論/医道の日本社

脾胃に優しく過ごしてみました

1月7日は無病息災を願って七草がゆを食べる日!と短絡的に考えていましたが、調べてみると中国から渡ってきた風習とのこと。「人日」という五節句(陰陽五行説に由来して定着した日本の暦における年中行事を行う季節の節目の日)の1つで、「人を大切にする日」なのだそうです。 一般的に春の七草(せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ)が使われていますが、何を使ってもいいみたいです。食材には五味、五性があり、春の七草は涼性の性質を持つものが多く、熱証(陽盛、陰虚)にいいとされているため、食べ過ぎて熱を持っている胃腸に優しいのかな。胃が熱を持つと過食になり、脾に負担がかかる、脾の働きが弱まると胃にも影響がでる?そもそも胃は疲れてるのになぜ過食がちになってしまうのか…と色々考えてしまいました。 人を大切にする=自分や家族のからだを大切にする日ということでもいいのかな?と私は思います。普段めったにキッチンに立つことがない私ですが、せっかくなので七草セットを買ってきて七草がゆを作ってみました。作りすぎたので明日の朝も脾胃に優しく過ごしたいと思います。

夙川にて

図書館、公民館など、外で勉強する事が殆どです。 好きな場所で、夙川沿いの静かなところに”西宮市立中央図書館”があります。 休憩に川沿いで新鮮な空気を吸うのですが、ふと思い出した事がありましたので。 以前に、六甲山からの鉄砲水で犠牲者が出たことがありました。 その時に『山上が曇れば大蛇が通る』という伝承を知ります。 古人が鉄砲水を大蛇に例えて後世に伝えやすくしたのだと思います。 それをきっかけとして、スサノオノミコトがヤマタノオロチ退治を ”治水対策の比喩”であるとの仮説にも出会う事になりました。 クラスメイトが話の中で「東洋医学=スピリチュアル」との認識に違和感を覚えたのを覚えています。 東洋医学を学ぶという事は災害の地に建つ石碑のように、 古人が未来へ向けた思いに耳を傾ける事のように思います。 とか、思い出しながら国家試験に向けての勉強の年末です。

本音と建前

東洋医学では、当然のように弁証を立てることを行なわれているが、弁証で心火があるから…と 心にアプローチする事が正解とは限らないようだ。 心包経を触って状態が悪い方向に行ってしまう。 状態と穴性しか診ていなかった。 考察する事は難しく、先生にアドバイスをいただいてばかりだが、 自分の失敗を機に、大切な事を教わった。 本音と建前 原因と結果 よく混同してしまうので、 ここに書き留めておこうと思う。   -------------------------------------------------- 「恋愛みたいなもの」 と院長が仰っていたが、 聞いた時はよく分からなかった。 最近失恋が続いたので ちょっと気持ちが滅入ってしまった。 何故そうなったか。 考えてもわからない時、 離れていくことがわかる時もある。 失恋しても、グズグズするよりか、 自分を磨くしかない。

EBV

■EBウイルス(EBV:エプスタイン・バール・ウイルス) 国家試験は終わりましたが、確認の為に調べておりました。 今までは出題中の4択より1つを見つける知識に重点がありましたが、国試が終わって疾患を調べていると、欲しい情報が異なってきます。 例えば国家試験を見てみると~ (科目でいえば”衛生”や”病理”で出てきやすいのですが) 【過去問】 ウイルスが原因となる腫瘍はどれか? 1、甲状腺腫瘍 2、バーキットリンパ腫 3、ウィルムス腫瘍 4、グラビッツ腫瘍 《正解 2》 1、甲状腺腫瘍←ヨウ素不足、腺腫誘発物質の過剰摂取など 2、バーキットリンパ腫←EBウイルス 3、ウィルムス腫瘍(腎臓がん)←遺伝子異常など 4、グラビッツ腫瘍(腎細胞がん)←喫煙、高血圧、肥満、長期透析など キーワードとして、EBウイルスに関しては 『伝染性単核球症(B細胞にEBウイルスが感染)、バーキットリンパ腫、上咽頭がん、キス病』 ぐらいの知識が把握できていれば、正とするのか、誤とするのかは対応できると思います。 しかし、実際に疾患をお持ちの患者さんが来られたら、 国試のテクニックではなく、悩みに寄り添える知識が必要になってくるな・・と、 因みにバーキットリンパ腫を発見したのはデニス・パーソンズ・バーキット。 イギリス軍の外科医として植民地のアフリカで従事する際に、ウガンダで子供のリンパ腫と出合い、発見することになります。 そこから地理学的相関関係を調査する為に1万5千キロに及ぶ調査を行い、地域分布を調べる事となります。   ■戻気(れいき) 戻気は、癘気(れいき)・異気・疫気・疫毒・乖戻の気(かいれいのき)とも呼ばれる生物要因。 六淫以外の発病要因で、自然界あるいは生物体内に存在し、生命力と発病作用を備えおり伝染性と流行性をもつ。 『素問』   刺法論篇      「五疫の至るや、みな相染易し、大小を問うなく、病状相似たり」 『諸病源候論』疫癘病候篇     「病は長幼の別なく、ほとんどみな似ている」 『温疫論』  原病篇       「この気が来ると、老幼や強弱にかかわりなく、これに触ったものは発病する」 『温疫論』  原病篇       「都市に発生するものもあれば、村落に発病するものもあり、ほかに安全なところはない」 『温疫論』  原病篇       「邪は口鼻から入る」「呼吸する間に、外邪はこれに乗じる」 『諸病源候論』温病令人不相染易候篇「人が乖戻の気を感受して発病すると、病気は伝染し、ついに一門が滅亡し、外部にまで及ぶ」   【参考文献】 『中医病因病機学』東洋学術出版社
20210617

鍼治療を受けて⑤

刺激というとき、まず物理的な接触(による操作)を想起する。 力、力量、力の方向を連想する。 学校の授業で取り扱われたのは専らこちらで 刺激量の調節が大事とされた。(自分は学生時代にはそう解釈していました) もし自分が誰かに腕を掴まれたのなら、 もっと大きな力を出せればそれを振り払うことをする様に 加えられた力には一定の抵抗が生まれるはずで、 痛くないように打鍼する技術は教わりながら 学生時代に感じていた違和感は、 ニュアンスがこれに近いのかも知れない。 でも実際は治療を受けているからだのうえに起こるのは、 ほんの些細な“刺激“でそれまで経験しない、想定していない反応が始まる。 ぜんぶ内側で起こっていて、自分の一番静かなところ から大胆に動かされる様な感覚。 定期的に治療を受けていても、 今日どんなふうに展開するのか分からない(のでドキドキする) (疑問も募る。これだけのエネルギーは普段いつどこで発露しているのか) ツボの存在について、ひとつ新しい気持ちで検討できそうな気がします。

東洋医学探訪(01)

もう夏の終わりですが、私の日焼けは遊びではありません。 修行の結果です。 京都を散策してまいりました。 『延命院』とは『医療施設』 御由緒 (引用:武信稲荷神社の”案内”より) 平安時代初期、清和天皇貞観元年(859年) 西三条大臣といわれた 右大臣左近衛大将 藤原良相(よしすけ)公によって創祀。 平安時代の古図には三条から南の神社附近一帯は 「此の地、藤原氏延命院の地なり」と記されている。 延命院とは藤原右大臣によって建てられた医療施設であり、 当社は延命院と勧学院(学問所)の守護社として創祀された。 後世、藤原武信(たけのぶ)公がこの社を厚く信仰し、 御神威の発揚につとめたので、武神神社と称されるようになる。 その後延命院・勧学院は失われるが神社だけが残り、 創祀以来一千余年にわたり広く人々に信仰されて今日に及んでいる。 撮影をけっこうしましたが、蚊にはご注意ください。(経験談!)

最近わかってきたこと。

毎週、先生方々から治療を受けるのですが、 どういう手順で治療を行っていくのかが少しずつわかってきました。 脈や舌、腹を見て人の状態を知り、そしてその人の身体の状態を理解する。 そして、弁証を立てる。しかし、弁証を立てるだけでは終わらない。 その病機の原因を探す。 表面上の治療で終わらせてはいけない。根本的な原因を見つける。 ここが肝であり、難しいところ。 これは下野先生がよくおっしゃってくださります。 これができるかできないかで治療のレベルが大きく。変わるような気がします。 林先生が言う「美しく治す」の一つの要素だと思います。 この病機の真意を理解するのは、合理、論理力と直感力の賜であるような気がします。 本に書いてある机上論だけでは培われない。 臨床の技術だけでは培われない。 直感だけでは、確信することができない。 これら全てが培われて、臨床で発揮できる感じがします。 まだまだひよっこですが、今のうちから意識し、臨床に立って本当の治療ができるよう励みます。

肺陰虚証を勉強していて思った事

授業で肺陰虚証について勉強したので、その時に思った事を書いていきます。 陰虚:乾燥/内熱 1.発熱→乾燥→陰虚 燥熱 2.五志の化火→乾燥→陰虚 体内で熱が生じ、次第に乾燥して、陰虚になっていく。日本では湿熱が多いですが、 砂漠のような地域には燥熱が多い。 五志の化生は、情緒、感情から生じる熱 というような話だったかと思います。 私は1は外因の影響で、熱証になり、2は内因の影響によるもので、 燥熱は気化熱みたいなものなのかと思い、燥熱の意味?を調べてみると "燥邪を受けて津液が消耗しておこる病証。内熱と合わさることで更に消耗する"とありました。 気化熱は、感覚として身体についた水分がすぐに蒸発し、体感的には涼しくなる感覚でいましたが、 気化熱についても改めて言葉で見てみると "1モルまたは1グラムの液体を、同温度の気体にするのに必要な熱量。液体が気体になる際に周囲から吸収する熱のこと。"とあり、 話の流れから受け取った雰囲気とは少し違いました。 情緒、感情から熱が生じることで乾燥し陰虚になるというのは、ぱっと思いついたのは、 怒りの感情が、肺や頭の方へ上昇していくイメージでした。 ただ五志には怒だけではなく喜笑、思、憂悲、恐驚があり、他のものが原因だとどうなのか、と考えました。 考え過ぎると気は滞り、それに伴って何かが熱に変わるのか。 驚いたときには心が消耗してバランスが崩れてどこかで熱が生まれるのか。 喜は…小さい子どもが遊びに行くのを楽しみにしていた日に熱を出すこと、は関係があるのか。その場合は何が熱化したといえるのか。 小さい子は脾が未熟であることから涎が出やすい、と習いましたが、大人と比べて 身体が未成熟なために五志の化生が起こりやすいことはあるのか。