五行大義(04)
稼穡
土爰稼穡。稼穡者、種曰稼、歛曰穡。
土爲地道、萬物貫穿而生。故曰稼穡。
土居中、以主四季、成四時。
中央爲内事。宮室夫婦親屬之象。
古者天子至於士人、宮室寝處、皆有高卑節度。
與其過也寧儉。禹卑宮室孔子善之。
后夫人左右妾媵有差、九族有序、骨肉有恩、
爲百姓之所軌則、則如牝。
順中和之氣、則土得其性。
得其性、則百穀實、而稼穡成。
如人君縦意、廣宮室臺榭、鏤雕五色、罷盡人力、
親踈無別、妻妾過度、則土失其性。
土失其性則氣亂、稼穡不成、故五穀不登、風霧爲害。
故曰土不稼穡。
土は稼穡。稼穡とは、種を稼といい、歛を穡という。
土は地道。万物は貫穿して生ず。故に稼穡という。
土は中にあり、四季を主り、四時を成す。
中央を内事となす。宮室、夫婦、親属の象なり。
古なる者、天子から士人に至るまで、宮室、寝処、皆が高卑の節度を有する。
その過を興するよりは、むしろ倹なり。禹は宮室を卑し、孔子はこれを善とす。
后、夫人、左右の妾媵に差を有し、九族に序を有し、骨肉に恩を有し、
百姓の軌則のところとなす、すなわち牝のごとし。
中和の氣に順じ、すなわち土はその性を得。
その性を得れば、すなわち百穀を実して、稼穡をなす。
もし人君の意をほしいままにし、宮室、台榭をひろめ、五色の鏤雕、人力を罷つくし、
親踈に別を無くし、妻妾の度を過ぐれば、すなわち土はその性を失う。
土はその性を失えば氣が乱れ、稼穡ならず、ゆえに五穀を登せず、風霧の害をなす。
ゆえに曰く、土は稼穡せず。
【参考文献】
『五行大義』明德出版社
『漢語林』大修館書店
『新版 東洋医学概論』医道の日本社
先ずは基礎から
ほぼ10年ぶりに東洋医学の基礎理論の本を開いてみました。
結構忘れています。
東洋医学、特に中医学の言い回しって独特ですよね。元々が中国語の表現からの解釈になるせいもあるんだと思いますが、それが余計に理解するのを困難にさせます。
例えば
肝についての記載
陰を体とし、陽を用とす (基礎中医学 神戸中医学研究会 p45参照)
なんのこっちゃです。抽象的すぎて困ります。もっとハッキリ具体的に書いて欲しいものです(笑)
柔肝という文字もよく見ます。
肝の陰血を補うことで、肝陽を調整する治法
肝の陰血をもとに陽気が作動(陰を体とし、陽を用とす)し、肝陰の柔潤によって肝陽の剛強を抑制し、和らげている。 (基礎中医学 神戸中医学研究会 p46参照)
肝陰がなくなると柔→剛強に変貌するとあります。何だか物騒なことになりそうです。
そういえばC型肝炎の治療にインターフェロン療法が行われますが、昔に医療の現場で聞いたことがあります。治療を受けている患者さんの性格がだんだん変貌するそうです。怒りっぽくなったり、抑鬱症状が出たり、そうなると家族は大変なようで、そういう症状が強いと治療を一旦中断することも多いそうです。もしかしたら東洋医学的に考えてみると、インターフェロンによって肝陰が傷つけられてしまうのかもしれません。
舌診で
以前から白膩苔は見られることはあった。
但し、いつもは舌体中央から舌根部にかけて
広くみられるもので、左右の偏りは目に付かなかった。
舌裏では時折、
静脈が左側のみ膨張して見られることはあった。
今回はその所見に重ねて、
舌体の左側を中心に薄い白膩苔が乗る。(右側には白苔)
右利きで、普段から左側に重心をおいた座り方を好む。
一過性のものであるなら、単に事象のひとつとして
捉えて問題はないのか。
他と絡めて捉えるために、どんな所見を拾うことが必要かー
脾胃が弱くなる
食べる量が充分ではない状態が続くことによって
脾胃が弱くなる、とは?(→水穀が入ってきても生気が精製されなくなる)
=虚弱になる?ということ? =病気になる?→昇降異常?
=機能が弱くなる?
脾胃の機能の主なもの:「納運(受納機能/運化機能)」
運化:飲食物を消化し吸収する過程であり胃と小腸が関わる。
失調すると消化吸収が阻害され食欲不振になる。
受納:水穀を受け入れる場所。水穀を腐熟させ水穀の精微へと変化させる。
胃は水穀で満たされることから水穀の海と呼ばれる。
胃が受納できる⇒食欲がある、ということ。
教科書ではそれぞればらばらに習っていることも、実際には
同じ身体の中で起こっていることであって機能が対立し、融合し合っている、のは
脾胃だけでなく他の臓腑もそうなのかもしれないな、と思いました。
臓腑の生理や機能についてあやふやになっていることが沢山あると感じたので
しっかりと復習することにします。
『閃く経絡』を読んで
以前より、SNSで噂になってた本『閃く経絡』を読んでみました。
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『閃く経絡』
”現代医学のミステリーに鍼灸の”サイエンス”が挑む!”
著者:ダイエル・キーオン
発行:日本の医道社
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ダニエル・キーオンさんは医師として救急の現場に立ちながら、
キングストン大学で中医学を学び、後に北京に渡り就業を行ないました。
医師でありながら鍼灸師であるという立場で、経絡の謎を解明しようと試まれています。
鍼灸学校で習う解剖学・生理学の復習になり、
学生の立場としてはテストされているような感覚も正直あるのですが。。
医師としての立場らしく、淡々と表現されるグロテスクさも楽しむ事が出来ました。
彼の経絡に対するこの論証の一つ一つは、なかなか見ごたえがある様に思います。
実はこのような生々しい論理は好きだったりします。
この本の素晴らしいところは東洋医学に対する敬意が感じられるところです。
東洋医学の軸を動かさずに西洋医学の詳細を詰めていく方法は、
解明する探検の大変さも感じられますが、気持ち良さを同時に覚えます。
そして、医古文などを読む際に手助けとなるのが、現在の医学への探求があるという事は
太古の昔も医学に燃える医家がいるのだろうと信じる事ができるところでしょうか。
未来の優秀な方々によって、東洋医学の証明がなされていくことに夢をはせます。
以前に一鍼堂ブログの番外編として院長が挙げられていた三焦に関してのブログも添付します。
↓
https://www.1sshindo.com/blog/zenith16946/
食べることについて①
皆さま、初めまして。
受付をしております、鍼灸学生のイワイです。
ここでは、日々の学習のことやそこで生じた疑問など様々なことについて、学生なりに書いていきます。
どうぞよろしくお願いします。
早速ですが、新年度になりました。
桜が満開で見頃を迎えてますね!
春といえば、「新しいこと」を始めるのに適した季節だというわれています。新しいチャレンジや生活など、楽しみな気持ちと新しいことに取り組む不安もあると思います。
私達の身体は何か取り組むとき必ずエネルギー、気力、体力が必要になります。
そこで、新しいことに向き合うために、日々の生活の中で欠かすことのできない〝食事〟について勉強し、食べることで身体へどういう影響がでるのか、西洋医学と東洋医学での、それぞれの概念について勉強しました。
西洋医学的には、私達が食事した際、口から入った食べ物は 口→食道→胃→小腸→大腸→肛門 という順ではいって、外で便として出て行きます。この過程の中で、体内に栄養素を取り込み、身体に必要な物資に再合成し、吸収されています。
では、東洋医学的にはどういう概念でしょうか?
東洋医学的に考えると、まず人体の構成や生命活動を維持するのに最も基本的な物資のことを〝精〟といいます。
この〝精〟には、父母から受け継いだ〝先天の精〟と飲食物を摂取することにより得られる〝後天の精〟の2つから成り立ちます。先天の精の量は生まれたときから決まっていますが、後天の精は飲食物を摂取することで絶えず補充されています。
次回は、後天の精について勉強したことを書いていきたいと思います。
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【参考文献】
「生理学 第3版 」東洋療法学校協会 編
「新版 東洋医学概論」東洋療法学校協会 編
気海と元気
気海を考察していきます。
生気の海と呼ばれる経穴で、
穴性学ハンドブックでは補で「諸虚に」「培補元気」などとあります。
この意味を中医鍼灸臨床経穴学を中心に調べていきます。
P661
「下焦の気会穴、元気の要穴であり、臓気虚、真気不足、下焦の気機の失調によりおこる病証を主治する。」
「<治療範囲>
1・元気不足の病証
元気は、先天の精気が化して生じるものであり、その源は腎にある。先天の精気は「後天の源」によりたえず充足、滋養されており、三焦の通路を通じて全身に到達して、臓腑などのすべての組織器官の機能活動を推動している。
元気は、人体の生命活動の原動力となっているのである。
この元気が不足すると臓気は虚し(衰え)、また臓気が虚すと元気も虚す。
心、肺、脾、腎などの臓気が虚しておこる機能減退(病証)は、気海穴の治療範囲に入る。」
これを知るには、まずそもそも元気とは何なのか?と知る必要があると思いました。
調べると、どうやらこの概念の出発点は難経の様で、後世では「命門元気三焦系統理論」と呼ばれています。
中医学ってなんだろう P279
「「難経」の元気観
・元気の由来
元気の源は父母の精なので、人は先天的に元気をもって生まれてくる。
そして人が生まれた後は、元気はさらに後天の精の滋養を受けて命門から生まれる。
・元気の働き(様々な面から生命を支える)
①臓腑や経絡の働きを活発にし、さらに臓腑や経絡の働きを維持する
②外から吸い込んだ気を納め、呼吸を支える。
③三焦は様々な気化(気の運動による変化)の舞台となるが、それを支えているのは元気。
④外界の邪気から、人間を守る。」
P278
「命門元気三焦系統理論は、蔵象学説ほど細かい理論ではありません。独自の視点でシステムを捉えているという意義はあっても、理論体系としては大雑把なものです。そこでいまの時点では、「蔵象学説の不足を補うことができるもの」と捉えるのがよいと思います。」
→つまり穴性学ハンドブックで「諸虚に」と書かれていたのは、
「元気が虚したら臓に影響しやすいのですが、その際は色々な現れ方をします。
状況に応じて気海と適切な配穴を行って対処してください。」
と言っている様に感じました。
参考資料
中医学ってなんだろう 東洋学術出版社
中医鍼灸臨床経穴学 東洋学術出版社
穴性学ハンドブック たにぐち書店
外邪の侵入経路
2022/02/01
外邪の侵襲に関する説明で、経絡より進入というところがピンとこないのは自分の体験が伴わないことが大きいからか。四肢にとるツボは同じ経絡上の痛みを緩和したり動かしたりすることから導かれた考えにあたるのか。そうならば他覚的に捉えられた事柄とそうでないものとが並列で列挙されていることが余計に捉えにくくしているように感じる。
2022/02/05
ある患者さんの所見からー腹壁が全体に気滞がきつかった印象の初診から3日、そのときとはガラリと印象とが違っていた。臍下の一部を除く他は適度な張りが見られる、その程度になっていた。自汗と各所に反応が見られた下腿もまるきり違っていた。状態の違いの裏にあるものが何か、結論は出ないが次回の経過を追う。
2022/02/06
丁寧に説明する、丁寧にやる、そんなことばかりに注力するのはもうやめだ。
腹診で 1
同じ方のお腹を定期的にみる中、
お腹全体に何か分厚い膜でも被さった様に
感じられる場合がある。
普段の
お腹の柔らかさが感じられる時に
受け取れる、内からの感覚が感じ取れず、
温冷どちらも特に立っておらず、
鈍さ・硬さとして感じる。
(続く)
施術日記(03)
T.I 先生との治療練習3回目です。
週ごとに、同じ経脈上に刺鍼する事で変化をとります。
舌診の鍛錬
【目的】
① 一週間前と同穴にて、鍼の番号を変えて違いを診る。
② このシリーズは今回で3回目。
鍼の ”前後” という短期的にできる変化とは違う、中期的な変化を探す。
舌の中央の苔・裂紋には長い歴史を感じるので、
この変化を狙うのは、
長期的に考えなくてはならないのかもしれません。
舌尖と舌辺の赤みは、ぼんやりといつものようにある。
舌の出し方に、強張った感じはみられない。
陰陵泉(右):0番鍼にて置鍼(5分)
一段と力が抜けたように感じる。
刺鍼後には舌尖と舌辺の赤みは、淡く穏やかになるのはいつもの通り。
舌の水分量の違いが、事前事後で間違いなく変化する。
2週間前は・・
この2週間前に舌診した際、
舌の出し方が右へ傾いていたのが特徴的でした。
舌尖の尖がり具合や舌の周辺の赤みは現在もありますが、
現在は少しマイルドになっているように感じます。
ご自身で治療をされているのもあり、
このシリーズでの正確なエビデンスという訳ではありませんが、
変化は感じられます。
















