舌の考察 2023/11/22
最近は舌の考察を寺子屋生どうして写真をとってみたりして行なっています。
今までこんなにじっくり舌を観察する機会がなかったので、やはり勉強になるなと改めて思っています。
自習の方では難経鉄鑑の34難まで進みました。
以前読んだ時は33難が難しくて、一体何のことを言っているのかチンプンカンプンでしたが、今回改めて読み返してみると何となく全体像を理解できたような感じになり、繰り返し読み返す意味を再確認することができました。
舌質 胖大 やや淡白より。
厚みがあって、パンと張った気が充実している舌で、気滞があるのかなと思われる。
しかし舌尖の赤味が他の2人とは違ってみられない。
舌苔も薄く消化管も問題なさそうに見える。
舌の張り感がなく、だらんとした気が抜けた舌。
舌苔は粘稠で厚みがあり、低速モードで消化管の働きが追いついてない。中焦、下焦に停滞している。
備考:生理が終わって、口周りの吹き出物の活動が治ったように思う。
上の2人に比べると、舌の色が暗く、鮮やかさに欠ける印象をもつ。
舌の弾力性も以前の写真に比べると低下している雰囲気がして、気虚が増したように感じる。
舌裏も白抜け感があり、まだらで血の停滞が見られる。
脈診について
ある患者さんの脈を見せてもらった。
処置の前後で、自分には
脈の幅や硬さつまり形が(ほとんど)同じに思われた。
一方で
処置の後の脈には、
指腹を通りすぎた直後に伝わってくる
余波というか余力というか、
前に進む力の様なものが加わったと感じられた。
それが脈状の印象を確かに変える。
あるいは処置後であることを知る
自分の主観がそう感じさせるのか。
訓練を積んでいく中で、
今回の様なケースでも前後で形状の差異を
拾えるようになっていくのか。
大宇陀町。
店先のワゴンで販売されている処分品をよく目にします。
商店街を歩いていると、目に飛び込んで来たのは、
古本屋のワゴンの中に居た『大宇陀町史(資料編 第3巻)』。
こういった書物は、町役場や図書館などでめにする事はあっても、市中では珍しいのではないでしょうか。
思わず買ってしまいました。
鍼灸学生時代の探索の一つに、奈良県の宇陀市にある薬草園に行った事がありました。
ここには、日本最古の薬草園である『森野旧薬園』や
藤沢薬品工業(現アステラル製薬)の創業者:細川友吉の生家であり、
現在は資料館としての『薬の館』などがあります。
この地の薬草に関しての ”地の利” が大変興味深いです。
以前に探索した際に撮影した画像をご紹介します。
別の機会に各所を個別にご紹介できたらと思います。
【参考文献】
『大宇陀町史 資料篇 第三巻 近代』臨川書店
權・衡・規・矩
陰陽應象大論篇第五
善診者、察色按脉、先別陰陽、 審清濁、而知部分。
視喘息、聽音聽聲、而知所苦。
觀權衡規矩、而知病所主。
按尺寸、觀浮沈滑濇、而知病所生。
以治無過、以診則不失矣。
善く診る者は、色を察し脉を按じて、先ず陰陽を別ち、清濁を審らかにして、部分を知る。
喘息を視、音声を聴きて苦しむ所を知る。
權・衡・規・矩を観て、病の主たる所を知る。
尺寸を按じ、浮・沈・滑・濇を観て、病の生ずる所を知る。
以て治すれば過ちなく、以て診すれば則ち失せざらん。
※權衡規矩
→馬蒔の説「春は規に応じるとは、陽気の柔軟なのが、丸い規のようであることをいう。
夏は矩に応じるとは、陽気の強く盛んなのが、方形の矩のようであることをいう。
秋は衡に対応するとは、陰が昇り陽が降り、高下が必ず平となることをいう。
冬は權に応じるとは、陽気が下にあるのが、重い權のようであることをいう。』
權(ケン、ゴン)
(01) 木の名
(02) おもり。ふんどう。
(03) はかり。てんびん。
(04) はかりにかけて重量を知る。
(05) たいらにする。ならす。
(06) たいら。
(07) いきおい。
(08) はたらき。能力。
衡(コウ)
(01) よこ。よこたわる。
(02) 牛のつのぎ。牛の両角に横に結んで人に抵触するのを防ぐ木。
(03) くびき。轅の端に設けて牛馬の頸につける木。
(04) こうがい。
(05) よこぎ。はり・けた。
(06) てすり。
(07) はかり。はかりざお。
(08) はかる。
(09) たいら。ひとしい。
(10) ただしい。
(11) ひしゃくの柄のかしら。
☆權衡(ケンコウ)
(01) はかりの重りと竿。転じて、物事の釣り合いをいう。
(02) 事物を品評する標準。比較。
(03) 二星の名。軒轅と太微。
規(キ)
(01) ぶんまわし。円を畫く道具。
(02) まる。円形。
(03) まるい。まどか。
(04) そら。あめ。
(05) まるをかく。えがく。
(06) うつす。模写する。
(07) のっとる。
(08) かぎる。くぎる。
(09) たもつ。領有する。
(10) はかる。
(11) ただす。
(12) いさめる。
(13) のり。おきて。さだめ。
(14) ようす。風釆。儀容。
(15) てほん。儀範。
矩(ク)
(01) さしがね。四角形を正しく畫くのに用いるもの。
(02) 四角形。
(03) かど。
(04) のり。きまり。おきて。
(05) 地。(天圓地方の説:天は円くて、地は方形)
(06) さし。長さをはかる器。
(07) きざむ。しるしをする。
(08) 秋。
(09) 幅と長さ。たてよこ。
(10) 萬に通ず。
☆規矩(きく)
(01) ぶんまわしとさしがね。転じて、規則。てほん。常道。
(02) 戎(遊牧民族)の名。
(03) 高さが略々一様で綠色の毛氈を敷いたように生える草。
★
馬蒔のいわゆる”四季に応じる”とする説(規→春、矩→夏、衡→秋、權→冬)。
理解になじめず、一言ずつ調べてみました。
この”權衡規矩”ですが、馬蒔は四季との対応させる事を表現に用いておりますが、
計量や法則の意味と捉えられる単語を、四季に相応させる不思議を感じます。
四つの単語の權・衡・規・矩ですが、
実は權衡・規矩のような二字熟語の組み合わせで表現してみては、、
との仮説を考えてみます。
陰・陽も”陰陽”、清・濁も”清濁”で通りますので、
浮・沈・滑・濇も”浮沈”と”滑濇”にて。
『陰陽を別ち、清濁を審らかにして、喘息を視、音声を聴き、
權衡や規矩、浮沈や滑濇を観て、病の生ずる所を知る。』
より探求が進んで、洗練された答えにたどり着く事を夢見て、
内經を読みといていきたいと思います。
【参考文献】
『現代語訳 黄帝内経素問 上巻』東洋学術出版社
『黄帝内經』中医戸籍出版社
『大漢和辞典』大修館書店
(權:六巻605頁、衡:十巻165頁、規:十巻322頁、矩:八巻288頁)
『新版 東洋医学概論』医道の日本社
切経と艾
原穴診を学び始めました。
お腹や背中と違って凸凹だらけで場所も狭く、
上肢や身体の使い方ももっと工夫しなくちゃいけません。
ついつい手が硬くなります。
寺子屋先で練習しているときも、
指がピッタリはまった時は、
何と表現すれば良いのかわからないけど、
穴にも奥行きや方向のようなものがあり、
立体的に捉えることができました。
この景色が何を意味するのか?
この方向に鍼をしたらどうなるんやろ?
疑問が生まれ、発見がある度に好奇心が湧きます。
先日、学校で失眠穴にお灸をしていた時に、
患者さんの踵に対面する状態で艾炷を据えると
とてもやりにくいのです。
手の背屈位で可動域が狭く力が入ります。
どう頑張っても踵に艾炷を垂直に据えられません。
「場所変えて据えてみたらどうや」
と先生からアドバイスをいただき、
患者さんの左側に立って据えると良いとわかりました。
切経でも手や腕の可動域を考慮し、流れるように優雅に、疲れないやり方を見つけることも課題です。
どんな面に対しても艾炷を垂直に立てられるようになることは切経にも繋がりそうです。
さて、昨日は豊中院に行き、原穴診をさせていただきました。
太衝を触るとくすぐったいと患者さんが仰りました。
お腹はくすぐったいことがあっても、
足の甲は初めて聞きました。
「手が重たいのかもしれませんね」と新川先生。
姿勢や力加減、色々と課題を見つけることができました。
腹診、背候診、脈診、原穴診も別々のものとしてしか捉えることができませんが、
「積み重ねていくことで、別々だったものも一連の流れが診えてくるようになりますよ!」
と新川先生が仰りました。
今はあれもこれもと情報が錯綜し、
楽しいけれど時たま不安になります。
様々な先生の治療を見学させてもらい、
お話しを聞くことができる環境、
寺子屋で皆で学び共有できる環境は
本当に恵まれていると思います。
切経の勉強と共に、今までとは違った視点で艾を捻り艾炷を立てながら臨床に向けて積み重ねていこうと思います。
春
試験が終わり、色んなことに挑戦する余裕が出てきました。
色々調べていくと、1、2回生の時の様に好きな事に浸かっていき、その中で想像が膨らんで楽しいです。
最近は「生きるとは何なのか」といったテーマで調べ物を進めています。
その中で季節感というものも改めて取り入れたいと思いました。
今の季節で言うと春に何を感じるか。
1日1日と変わりますが、今は冬のキリッとした厳しさに比べてフワフワする日が多い様な…
色々体感しながら学びを進めていきます。
舌を観察して
ある患者さんの舌を観察してー
ピンク色に映った。
舌全体に、舌辺まで一面がピンク。
(発色が全く舌裏と異なる。)
うえに乗る白苔が対比でより白く映る。
自分にとって初めて(当然、継続的に
見させてもらっているその患者さん
においても)見る色味で印象に残った。
紅絳舌に分類した。
水気凌心
水気凌心とは、水湿が氾濫して心臓に影響し、そのために心機能が減退して起こる。
(中医弁証学 /東洋医学術出版社 p234 より引用)
水気とは、体内に発生した異常な水液のこと。(「新装版」中医学入門/神戸中医学研究会 p13 より引用)
凌は押し伏せる。下に抑えるようにする。おおいかぶさるという意味。
今日教えていただいた言葉。忘れないように覚え書きです。
合谷の穴性「生血」を考える
合谷の穴性について調べてみます。
穴性学ハンドブックでは補で生血の効果があるとの事です。
しかし「補血」ではなく「生血」である事に違和感を覚えます。
血を生み出す効果がある様なので、中医鍼灸臨床経穴学を中心に調べていきます。
P 65
<効能>
③補法:補気固表・益気固脱・益気摂血・行血・生血
湯液における黄耆、人参、党参、白朮、炙甘草、百合、黄精などの効に類似
P 79
「合谷を補すと補気の作用があり、瀉すと行気散滞の作用がある。したがって、気虚のために統血が悪くなっておこる失血証、「有形の血は自ずとは生じず、無形の気により生じる」という道理によって起こる血虚証、気虚による血行障害の病証に対しては、本穴を補して補気をはかると、摂血、生血、行血の作用をもたらすことができる。」
→つまり
「気血両虚の状態で補血だけ行っても自身の血を作る力は回復しない。
合谷による補気を行う事で血を生じさせる力を付けましょう。」
これが合谷の生血なのだと思いました。
実際どの様な使われ方をしているか見てみます。
P 69
「膿は気血が変化して生じる。久瘡には、膿が外溢して気血両傷となるものが多い。または瘡が長期にわたって治癒せず食欲も低下し、さらに膿が外溢することにより気血大傷、正気虚衰となり久瘡がおこる場合もある。
1.瘡面の肉芽の生成が遅い場合
合谷、三陰交(補)…気血の補益」
P229
三陰交
「本穴には、統血、凉血、全身の血分の虚損を補益する、全身の血液の運行をよくするなどの作用がある。」
中医臨床のための方剤学 P260
当帰補血湯
「皮膚化膿証が潰破したのち瘡口が癒合しにくいのは、気血が不足して肌肉の産生が悪いためである。」
医学三蔵弁解 P133
「気血は互いに根ざしていますので、これを気虚とするときにはすなわち血虚しているものであり、血虚するときには気もまた虚しているものです。
治法には標本の区別があります。
気虚によって血虚となっているものは、気虚を本として血虚を標とします。
血虚によって気虚となっているものは、血虚を本として気虚を標とします。」
→生血で血を生むと言っても血虚していれば、三陰交の様な補血の効果を持つ経穴との配穴が必要なのだと分かりました。
他に合谷・血海(補)などの配穴も見られたので、状況に応じた「補血」の効果を持つ配穴を行う必要があるのだと思います。
今のところは
生血=気の血を作る力をつける事で血を補う
補血=血を直接的に増やす事で補う
との認識になったのですが、間違っている可能性もあるので一穴一穴を確認しながら調べていきたいと思います。
参考資料
中医鍼灸臨床経穴学 東洋学術出版社
穴性学ハンドブック たにぐち書店
中医臨床のための方剤学 東洋学術出版社
医学三蔵弁解 たにぐち書店
舌の考察 2023/12/6
もう、気がついたら今年も残りわずかになってしまいました。また一年が過ぎようとしています。
この一年は毎日、やるべきことはやって、行くべきところに行き、家に帰ったら、家での作業をこなし、寝る。というルーティンを守って生活していた印象です。
もう少し余白の時間も作れればと思っていますが、来年の課題になるでしょうか。
点刺はありますが、前回ほどは舌先の密集度は低下した?かなと思います。でも舌辺に広がったようにも見えます。苔の色が黄色に傾いてきました。胃の停滞もありますが、下焦の停滞間の方が強く感じます。最近は便が硬い状態が続いています。
舌裏の怒張が濃くなっています。血の停滞が見られます。
院での治療直後です。
前回の舌の写真より舌全体に膨らみが増し、ふっくらした状態で、気血の巡りが良くなった様に感じます。色味も明るくなりました。舌の苔も程よくついています。通常のベースはこのような舌なのかなと思いました。
でもこの日に急な鼻水が湧き起こる現象が見られ、頻繁に鼻をかんでいたのが気にかかりました。本人曰く、風邪からでは無く、学校での実技でお灸を中脘に10壮をしたせいだと思うとのことでした。そのせいで気逆を起こし鼻水として上に溢れたようです。
そういうこともあるのですね。















