学生・研究生によるブログ

学生・研究生による学びと発見のブログです。

街灯

血分病機

こんにちは、稲垣です。 血分病機についてまとめます。 【血分病機】 血は営より深層にあり、血分病変は営分病変よりもさらに重くいとされ、 心・肝・腎などに重大な障害の可能性があるとされる。 ・熱深動血 熱邪が血分まで深く入りこんで火に変わり、火毒が燃えあがり、血絡を損傷し、血流を混乱させる。 血熱が心を傷れば、主神の蔵ゆえに意識障害・譫語・狂躁が現われる。 ・血瘀血畜 血熱が気を損傷し、気滞をつくり血瘀に発展させる。 邪熱が血とぶつかる、陰液を熱邪が損傷させて営血を消耗させた場合、など瘀血となる。 さらに発展し、邪熱と瘀血がぶつかりあえば「血結胸」「下焦畜血」などとなる。 ・血熱動風 血熱が盛んになり、厥陰まで入り込み、肝を犯して筋脈を焼く。 陰血を消耗させ、火より風を生じさせる。痙攣などが発生する。 少火は壮火となり、風を起こして、さらに火を煽る。 意識の混迷や厥証を発生させる。 ・耗血動血 熱の血分侵入では、耗血・血竭・亡血・動血を起こす。 血の不足により筋を潤すことが出来ず、また陰が陽を抑えられずに 血虚生風、虚風内動を起こす。   【参考文献】 『中医病因病機学』東洋学術出版社

中国の思想(02)

老子 八章 水にまなべ 上善若水。 水善利万物而不争、処衆人之所悪。 故幾於道。 居善地、心善渕、与善仁、言善信、正善治、事善能、動善時。 夫唯不争、故無尤。 上善は水のごとし。 水はよく万物を利して争わず、衆人は悪なる所におる。 故に道にちかし。 居は地に善し、心は渕に善し、与は仁に善し、言は信に善し、正は治に善し、事は能に善し、動は時に善し。 夫れただ争わず、故にとが無し。 上善は水のごとし 「水は方円の器に随う」といい、「行雲流水」という。 いずれも水の流動してやまぬところをひいてのたとえだが、 老子は水にダイナミックな「不争の徳」を象徴させた。流動するからこそ力をもつのである。 (引用:『中国の思想[Ⅳ]老子・列子』P42) 【参考文献】 『中国の思想[Ⅵ]老子・列子』徳間書店

ぽっこりお腹など

  ぽっこりお腹 幼児体型みたいな上腹部のお腹が気になっています。   食べすぎた訳ではないのに胃脘部がぽっこりしている。   食生活を聞いてもそんなに食べすぎている訳ではない人も多い気がする。   二竅までの流れでどこかへの停滞。   すぐに起こるゲップやしゃっくり。   新たに入ろうとしても入らないのかな。   この間、自身に鍼を刺して状態を悪くしたのですが、その時の体型変化も勉強になりました。   もう一度、同じ状態を作ってみたのですが、同じ事が起こった。   人の足の状態でも内果の黒ずみなどもサインになるのかな。   追っていってみます。     他の人を見ていて 以前も書いた事ですが、一鍼堂にいる先生や先輩は色んな事によく気付かれる。   当たり前だけど必要なことだし、そうなる為のやり方は散々教わっていると思います。   「じゃあどうやって実践していこうか。」   その考えに結びつく事が間違いなのかもしれない。   恐らく自分が何かをしなくても、それに気づけるヒントは転がっているんだと思う。   だからわからない事だらけですが、とにかく今の境遇から教わっている事で、自分に現れた変化を感覚に結びつけていく様にしたい。   また、どんな事があっても揺らがない様に、きちんと自分につけた名前であれる様にしよう。   方向があっているかも分かりませんが、何か変化がある状態は楽しいですし、楽しみです。  

肺と皮毛の関係

前回につづいて呼吸に関してまとめてみます。 蔵象として、肺は皮毛との関係が深いとされます。 (皮毛とは体表部のことをいい、 皮膚、および皮膚に付着する豪毛/ほそい毛 などを指す) 『肺は皮毛を主る』 皮毛が潤沢であるかどうかは肺気の機能で決まります。 肺はその宣発の働きを通して、 体の表面に気や栄養を行き渡らすことをしています。 なので正常な状態では、皮膚のキメが細かくて色艶もよく 体には抵抗力があって簡単に風邪を引いたりしません。 そして『肺は体に在っては皮毛に合す』ともいわれます。 この文について “肺は皮毛とリンクしている“ 参考にした書籍では、このようにあらわされていました。 とても分かりやすい表し方だと思いました。 リンクしているー つまり 皮膚もまた肺と共同で(衛気の働きの元で)呼吸ををしている、 ということ。 「呼吸は、宣発・粛降という気の流れを生み出しますが、  宣発という流れは、皮膚の呼吸がなければ完成しない」 考えてみると、とても当たり前のことにも思えるのですが、 そこから、皮膚(つまり体のいちばん外側)の状態という情報のもと、 肺気の働き方をみていく考え方が導かれることに改めて 面白さを感じました。   ____________________________________________ 【参考文献】 『図説東洋医学‹基礎編›』学研 『中医学ってなんだろう』東洋学術出版社 『中医基本用語辞典』東洋学術出版社

頭痛と舌の記録

少し前になりますが、頭痛が一週間ほど続いた後、38度発熱しました。 PCR検査を受けたところ陰性で、胃腸炎と診断を受けました。 頭痛は日を追うことに痛みが悪化し、拍動性と動作時痛みが側頭部から後頭部にかけてあり、片頭痛とばかり思っていましたが、激しい痛みで立てなくなった後、発熱しました。 頭痛が起きる数日前は急に気温が下がり風がとても強かったです。 下肢に熱を持ち転筋、易怒、焦燥感、耳鳴り、更に光が眩しく感じられるようになり、発熱と共に目が抉られるように痛み立てなくなりました。 肝火からくる頭痛と考えました。 それと共に悪心、食欲不振、便秘、歩くと身体の中が痛いという症状も現れました。 肝気が鬱結して疏泄失調を起こしていた時に、脂っこい物を食べて肝胃不和の状態を起こしていました。 当時は何が起きていたか全く考えられず、舌の写真を記録しました。 発熱と共に苔が一斉に広がり、黄膩苔、裂紋が長くなり舌体が紅く膨張しました。 舌の状態が刻々と変わることに驚きました。

正邪の闘争

教科書などで病因論の基礎的な説明の中で 「外邪の侵襲を受けて正気が傷られる」 そんな表現を目にする。 そこに何か違和感を感じていた。 それは「闘争」に互い(敵と味方として)の境界が はっきりとしたイメージを付加していたから だと気づくことがあった。 代わりに、重なりあったそれらが 濃淡の違いで明滅するところをイメージする。

施術日記(02)

T.I 先生との治療練習2回目です。 前回の経験を元に、同穴への刺鍼にて変化をとります。 舌診の鍛錬 【目的】 ① 前回と同穴で、少し深めへの刺入を試して違いを診る。 ② 事前・事後の同じところ、違うところを診る。   舌は右に傾いているが、ほぼ正中線上に出ている。 前回のように舌尖が細くなっているような力が入っている姿ではない。 舌根あたりの苔の薄い黄色が、舌診の際にとりにくく工夫を必要とする。 舌の先端より舌辺への淡い斑点が特徴的。 一週間前より、やや歯痕が発生しかけのようにも思える。 陰陵泉(右)に3番鍼にて置鍼(10分) 刺鍼について疼痛があったせいか、 舌尖が細くなり力が入っているように感じる。 この穴であるかどうかが不明であるが、 舌の周囲にあった斑点が目立たなくなるのは前回と同様。 わずかな歯痕はほとんど無くなり、 舌全体に水分の量が調整されたように感じる。 出来る限り、専門用語を使わずに表現する事で、 発見があればと考えております。

中国の思想(08)

老子 六十三章 聖人は大をなさず 為無為、事無事、味無味。 大小多少、報怨以徳。 図難於其易、為大於其細。 天下難事必作於易、天下大事必作於細。 是以聖人終不為大。 故能成其大。 夫軽諾必寡信、多易必多難。 是以聖人猶難之。 故終無難矣。 無為をなし、無事を事とし、無味を味わう。 小を大とし少を多とし、怨みに報ゆるに徳をもってす。 難きをその易きに図り、大をその細になす。 天下の難事は必ず易きより作り、天下の大事は必ず細より作る。 ここをもって聖人はついに大をなさず。 故によくその大を成す。 それ軽諾は必ず信寡く、易きこと多ければ必ず難きこと多し。 ここをもって聖人すらなおこれを難しとす。 故についに難きことなし。 (引用:『中国の思想[Ⅳ]老子・列子』P101~103) ” 怨みに報ゆるに徳をもってす。” 解説の中には「大戦後の蒋介石による対日政策の基調をこの言葉に置いたのを 民族の総意の表現だったと見られる。」とある。 中国大陸に残留孤児が多かったのを 民族性と連ねる説を読んだことがあり、符合するように思います。 その地域性を感じる事ができたようで、面白く思いました。 そして日々の生活の中で 決して偉そうにしない”立場ある人”と出会う度に、 丁寧に一つ一つを対応される姿をみて感心することがあります。 この延長線上に大事ができるのだろうな、、と思います。 先ずは、小さな事をおろそかにしないように心がけたいと思います。 【参考文献】 『中国の思想[Ⅵ]老子・列子』徳間書店

振り返って

○ 3/29 合格発表も終わり、 同じ県同士のクラスメイトとピクニック。 空と土と風と樹々の中で なんと爽快なことか。 どんな鍼灸師になりたいか 進路のことも語り合った。   ○ 3月下旬 繰返し基礎 国試では西洋医学ばかり勉強していたので 東洋医学をもう一度復習した。 各疾患を勉強をしたら、 臓腑の解剖学や生理作用や流注に戻る。 ほうほう、 基礎 ⇄ 応用の繰返しの必要性を改めて痛感。   ○ 4/2 直感 一鍼堂でお腹や背候診をすると 気色が浮き上がって見えます。 触れずとも「ここだ!」という時がある。 探そうと念じるのではなく、 とても冷静で素直な心持ち。 寧ろ、「ここだよー」って 自然と患者さんが教えてくれる という例えが近いかもしれない。   ○ 4/3 ① 脈診(寺子屋にて) 生まれつき脾が弱い人の 施術前と後の変化を診せてもらいました。 健康人の脈とは… 「胃の気の旺盛な脈」 しなやか、潤いがある、生々として力みがない “名状を以てするに難しき脈象のこと” (言葉にすること表現し難い脈) 施術前に寸・関を重按しても 僅かに触れるような脈でしたが、 施術後、脈形が細くても脈力が戻ってきた。 相対的に正気が上がり、これも善しとする。 「そもそもの体質を考慮すべきだ」 という先生の言葉を 心に留め、これから意識していきたい。   ○ 4/3 ②尺膚診 (寺子屋にて) 鍼治療を続けると 身体の変化に敏感になる。 あまり治療をしていない方の体は 言葉にし難い何か鈍い感覚があった。 尺膚診で足裏がジットリと濡れた感触、 陥凹すべき所が隆起している感触から 邪の性質を知ることで、 治療方針を立てていく。 一見肝鬱のように聞こえるが、 そもそもの本質は何か。 生体の中でどのような駆引きを展開させるか 先生の治療を聞くとワクワクした。     ○ 4/3 ③ 問診 初めて患者さんに問診させてもらいました。 「5分で問診から切経まで診てきて下さい」 と先生からお達しがあったが、10分オーバー… その後先生の問診を扉越しに聞く。 「花粉症はありますか?」 ではなく、 「花粉症は目、鼻、喉、頭痛などどこに出ますか?」 具体的な例を挙げると その後の弁証に役立つなと 教えていただけました。   ○ 4/5 色々あった日 新年度、新しい環境。 もう学生じゃないんやなと 急に襲う例えようのない不安。 勝手に緊張してピリピリ。 具合も悪くなって 集中できなくてまたピリピリ。 でも指摘されるまで気付かなかった。 「好きなものってなんですか?」 と受付さんに聞かれてハッとした。 Pinterestで密かに貯めている 好きなものコレクションが頭に浮かんだ。 自然と気持ちがアガる。 鍼灸の世界にいるから 鍼灸のことだけ考えなくちゃと 雁字搦めになって 肝心な時に気が散漫になり 集中できず空回りしていた。 「焦らんとやっていこう」 「楽しんで」 院長の言葉がありがたい。 自分のやり方で気持ちを切り替える方法を 模索していこう。 帰宅後、ノートの走り書きを目にする。 「和敬静寂」 静かな荘厳さの中に 何か穏やかな 人間の気が交流できるような雰囲気 脈診の心得の時に書き留めたものだが、 夜な夜な心に沁み渡る言葉でした。

施術日記(03)

T.I 先生との治療練習3回目です。 週ごとに、同じ経脈上に刺鍼する事で変化をとります。 舌診の鍛錬 【目的】 ① 一週間前と同穴にて、鍼の番号を変えて違いを診る。 ② このシリーズは今回で3回目。 鍼の ”前後” という短期的にできる変化とは違う、中期的な変化を探す。   舌の中央の苔・裂紋には長い歴史を感じるので、 この変化を狙うのは、 長期的に考えなくてはならないのかもしれません。 舌尖と舌辺の赤みは、ぼんやりといつものようにある。 舌の出し方に、強張った感じはみられない。 陰陵泉(右):0番鍼にて置鍼(5分) 一段と力が抜けたように感じる。 刺鍼後には舌尖と舌辺の赤みは、淡く穏やかになるのはいつもの通り。 舌の水分量の違いが、事前事後で間違いなく変化する。 2週間前は・・ この2週間前に舌診した際、 舌の出し方が右へ傾いていたのが特徴的でした。 舌尖の尖がり具合や舌の周辺の赤みは現在もありますが、 現在は少しマイルドになっているように感じます。 ご自身で治療をされているのもあり、 このシリーズでの正確なエビデンスという訳ではありませんが、 変化は感じられます。