舌診(08)
治療家のT先生に舌の研究の為にご協力頂きました。
舌を撮影させて頂く時は、
念のために表だけで2枚、裏だけで2枚撮影します。
色調の違いを考えて今回はこの画像を選択しました。
表
裏
舌質
淡白舌
嫰・点刺・歯痕
舌苔
白苔
全体・薄苔
仕事終わりに撮影をさせて頂こうかと思っておりましたが、
時間がありましたので、業務の前に撮らせて頂きました。
舌尖の紅が痛々しいですが、”朝” というのも要因の一つかと思います。
裂紋が出来てからかなりの時間が経過しているのかと思います。
T先生の舌は昨年より診させていただいておりますが、
瘀斑の境目が緩やかに感じます。
状況により変化があるのでしょうが、
安定している好転反応を感じます。
脈
脈(奇恒の腑)は血脈・血府とも言われる。
脈は主に気血などの生理物質を運搬し、心の機能により送り出された後、肺や肝の機能により推動され全身をめぐり、組織・器官を滋養している。
生理物質および各臓腑の状態を表すだけでなく、内外の環境や病因の特性を反映するため、脈診によって臓腑の機能失調および内在する病態を推察することが可能となる。
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五臓の働きや生理物質の種類・作用に関して、
異なる臓器や生理物質なのに同じような働きを持っているように見えたり、
一つの生理物資の代謝にいくつかの臓器が関与していたりで、
入り組み過ぎてそれぞれを独立して認識しづらかったため、五臓のことは横目で見つつ
イメージが付きやすい奇恒の腑について学んでました。ですが
「中医学において、生理代謝の中心は五臓六腑にあり、その生理活動をみていくと
ただ1つの臓器が中心となって行っているものがあったり、2つの臓器が関与して行っているものや、さらには3つ以上の複数の臓器が関与しているものもある。
そして生理活動の中では、関与する臓器の数が多いものほど重要度が高くなっている。
このことは気・血・津液の代謝がどれも3つ以上の複数の臓器が協調して行っていることからも分かる」
ということで、複雑に絡み合ったままでもいいんだなと分かったので、
引き続き進めていきます
「新版 東洋医学概論」医道の日本
「やさしい中医学入門」関口善太
西
先週の患者さん
先週の患者さん
以前見たことのある空気感だった。
脾虚がベースにあり気遣いをされる方。
ストレスを受けていてもどこか他に気を使われている。
ストレスを受けたとしても体質や本人の処理の仕方で傷つく臓腑は違う。
また、自身がここが気になると先生に報告した穴で治療するとどうなるか。
以前別の患者さんで聞いた話を思い出した。
匙加減を間違うときっと暴発してしまう。
直接的、表裏と二つの側面から難しいのかと想像。
フットサル
鍼灸とは全く別の話です。
フットサル選手の感覚を知りたくて、
「ガチガチの個サルより緩い個サルの方がドリブルが難しくないか?」と聞いてみた。
帰ってきた答えがブレースピードが早すぎると相手によっては反応できないから、そういう時は自身のプレースピードも下げてプレーするらしい。
ガチガチならガチガチ、小学生なら小学生とそこに応じたスピードでプレーすると上手くいく。
とは言ってもやはり自身に近い方が楽で、小学生相手が一番難しいらしいです。
色々役立てそうな感覚だと感じました。
手
手で覚える。
この事を明日はより強く意識いこうと思います。
その為にもきちんと集中します。
周辺
どんな状況でも周りへの意識を忘れずに。
そこが抜けた瞬間治療どころでは無くなる。
気遣い
受付をしていて、診察券を返すときに予約時にメールアドレスを伝える。
その時に自身が不親切な案内だった。
その事実が自身の課題を表していると思った。
改めるべき点。
優しくないといけない。
『舌鑑弁正』書き下し 白苔総論
大原です。
『舌鑑弁正 訳釈』という書籍が最近出版され、
舌診の復習をしておりますが、この中に
原文の書き下し文がありませんでしたので、
自分の勉強を兼ね、かつ備忘録として
書き下し文を記していきたいと思います。
『舌鑑弁正』自体は、もとは中国の書籍です。
こちらについては
おいおい書いていきたいと思います。
白舌総論
<書き下し文>
①白舌は寒となす、表証これ有り、裏証これ有りて、
虚なる者、熱なる者、実なる者もまたこれあり。
(ゆえに白舌で病を弁ずるは較べ難し。)
独り傷寒始めて白舌にあらずして、
白舌もまたもって傷寒を弁ずべし、そのたぐい一ならず。
②白で浮、滑、薄苔、刮り去りてすぐ還る者、大陽表寒邪なり。
③白で浮、滑にして膩を帯び漲を帯び、色は各経に分かれ、
これを刮れば浄あり浄ならずある者、邪は半表半裏にあるなり。
④全舌白苔にして、漲浮き膩浮き、暫く積もりて乾き、
微かに厚く削って脱せざる者
(浮の面を刮り去りてその底になお有る)、
寒邪化火せんと欲するなり。
⑤傷寒の舌を弁ずるに大約かくのごとし
(傷寒にもまた黄舌、黒舌あり、分けて後に論ず)。
⑥もし雑病に至りては、舌は白く嫰滑、これを刮りて明浄なる者は
裏の虚寒なり。
(無苔で津あり、湿にして光滑、その白色と舌は一をなす、
これを刮りて垢泥起こらざるは、これ虚寒なり、口唇必ず潤沢で縫無し)。
⑦白で、厚粉、湿滑膩苔、刮ればやや浄にして、
また積むこと麺粉の水形を発するがごときものは、
裏寒湿滞なり。
⑧白で粗渋、朱点あり、罅紋の苔あり
(粗渋なれば則ち光沢ならず、朱点なれば則ちその臓腑に熱有を顕す、
裂罅紋の多くは誤りて温薬を服するがゆえによる)、
白く乾き膠焦燥の満苔、
刮るも脱せず、あるいは脱して浄ならず者
(垢泥を刮り去りて後、底子になお汚質を留め、膩渋にして鮮紅見(あらわ)れず。)
は裏熱が実を結するなり。
(この舌すこぶる多く、この苔舌にありて、この面上に
これを刮れば垢多く、その白色と舌は二物をなす、これ熱なり。
前論の虚寒舌と相反す、まさに認明すべし。
この苔浅きよりして深く、まさに黄にならんとし未だ黄ならず。
あるいは黒に変ずる境なし、温補薬を用いるべからず。)
⑨もし白苔に、変わりた別の色が挟まれば、
即ちこの経に重き病が某経に見(あらわ)る。
およそ表裏寒熱虚実証みな同じく、
舌を弁ずる者は
望聞問切の四事をこれにかんがえ参ずるが宜し、
あやまらざることを庶幾す。
参考文献
『舌鑑弁正 訳釈』 たにぐち書店
『舌診アトラス』 緑書房
『舌鑑辨正』 中医古籍出版社
背中・寺
姉の身体を触らせて貰いました。
気になったのは右の腎兪のあたりのエリアが落ち込んでいると思った。
お腹を向けてもらうと夢分流腹診の表で左の腎に当たるエリアが右に比べて力がなく柔らかかった。
実際のところ背中の臓腑の反応は腹とリンクするのか、またリンクするとしたらそこに規則性はあるのか気になります…。
腹、背中と触っていたら左の踵が痒いと掻き始めたのでこれも何なのか考えてみます。
また、背候診とは別件ですが、先日京都の法然院に行ってきました。
銀閣寺から哲学の道をしばらく歩いていった場所にあるお寺なのですが、行ってみると観光客もおらずゆっくり見て周ることが出来ました。
静かなのでセミや鳥の鳴き声、水の音などをじっくり聴け、生えている苔などもとても綺麗でいい場所でした。
また気が向いた時に行こうと思います。
写真撮影可能なお寺でしたのでアイキャッチ画像に設定しています。
『閃く経絡』を読んで
以前より、SNSで噂になってた本『閃く経絡』を読んでみました。
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『閃く経絡』
”現代医学のミステリーに鍼灸の”サイエンス”が挑む!”
著者:ダイエル・キーオン
発行:日本の医道社
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ダニエル・キーオンさんは医師として救急の現場に立ちながら、
キングストン大学で中医学を学び、後に北京に渡り就業を行ないました。
医師でありながら鍼灸師であるという立場で、経絡の謎を解明しようと試まれています。
鍼灸学校で習う解剖学・生理学の復習になり、
学生の立場としてはテストされているような感覚も正直あるのですが。。
医師としての立場らしく、淡々と表現されるグロテスクさも楽しむ事が出来ました。
彼の経絡に対するこの論証の一つ一つは、なかなか見ごたえがある様に思います。
実はこのような生々しい論理は好きだったりします。
この本の素晴らしいところは東洋医学に対する敬意が感じられるところです。
東洋医学の軸を動かさずに西洋医学の詳細を詰めていく方法は、
解明する探検の大変さも感じられますが、気持ち良さを同時に覚えます。
そして、医古文などを読む際に手助けとなるのが、現在の医学への探求があるという事は
太古の昔も医学に燃える医家がいるのだろうと信じる事ができるところでしょうか。
未来の優秀な方々によって、東洋医学の証明がなされていくことに夢をはせます。
以前に一鍼堂ブログの番外編として院長が挙げられていた三焦に関してのブログも添付します。
↓
https://www.1sshindo.com/blog/zenith16946/
鍼治療を受けて
先日鍼治療を受けて感じたこと
鍼を置かれた後、
即座に足底の方に向けて動き出す
勢いがあってまるで足から抜けていくような動き
同時に大きな呼気が生じる、
呼吸が何度か続けて起こる。
ふと治療に入る前に心に抱えていた、感情的なこだわり
(直近で起こった事について「解せない」と思う、苛立ち、怒りに似た感情)
が手放せて軽くなったことに気づく
(これは気滞に当てはまるのか?)
この直後に体の別の部位、
肩の力みについて意識が入り、肩の緊張が緩む。
この肩の力みは腰の弱さ(慢性腰痛あり)と関連していると自覚する
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ある部分の滞りが他の部位にも波及していくように
ほどける時にも推進力のようなものが働くのだろうか
普段はおとなしい腰痛が悪化する時には、
体が疲労倦怠の状態にあることが多い。
腰に違和感を感じ始めた後に続くのが、
上半身と下半身の疎通不良、からだ全体の動きの硬さや気鬱の症状
(気虚が先で、気滞が後か?)
記事を書きながら、考えていたが
「どちらが」という検討に意味がないと思えてきた
ただ、はっきりとしたこと
これまでは気病が4種に分類されていること、
この4つをこれまで概念的にしか見てこなかった。
表れる症状を単語と結んで並べていただけだった。
状態・姿勢・腰陽関など
いい状態
この前の寺子屋はいい状態で入れた。
色々発見があって勉強になりました。
背中って横に出るんだなと新たな発見がありました。
季肋部からサイドにかけても繋がって反応あり。
その他教えて頂いた事とも繋がって大変いい経験が出来ました。
姿勢
椅子に座る時に両坐骨に体重が均等に分散され、仙骨が立っているか。
ちょっと姿勢を変更中。
自然と肛門は上がります。
腰陽関
一時期便秘で下剤で無理やりひねくり出していた人の背中を見せて頂いた。
腰陽関のラインで腰痛が起こっていて、触った後に見て確認してみても凄い陥没+黒く変色。
その上の突起間は詰まっているというよりもはや盛り上がっていてなんだこれって感じでした。
膝が痛いとも仰っていたので、もし刺したら利腰膝になるかもしれない。
そこへの絡みが分かっていなければ意味がない気もしますが…
お腹は天枢に反応があった気がします。
大腸の募穴であるから腰陽関も関連してる?
下剤は長期的に使用すると大腸メラノーシスが起こり、大腸癌のリスクも跳ね上がるとの事ですが、腸単位で気虚血瘀を起こす?
背景
その方、見ると背景には肝鬱を抱えている。
太衝にも出るし、お腹も悪い意味でモデル体型。
歩くと母指球が痛いそうで、肝経の影響かなと想像。
改めて考えると「あれ?天枢はこちらを表しているのか?」と判断がつかない。
募穴という意味では大腸だけれども…
他にも分かっていなければいけない所を置き去りにして考えているので、課題として置いておきます。
足元
足元からガラガラっと崩れ落ちる感覚。
これをセルフで作れないか思考錯誤中。
言葉の距離感
丁寧過ぎても相手に気を使わせる。
いい面も悪い面もある。
状況によって変えなければな。
形だけ守っている時は、ジャケットを着ている時の感じと似てます。
大切なのはそこじゃないだろうと反省。
食事制限
寺子屋に入ってから一度やり過ぎては良くないと判明した僧侶の様な食事。
以前と認識を変えたので、補助になるかと思って再度挑戦。
ある程度までいくと自汗→軽度の気虚発熱と言った事が起こる。
やっぱりダメでした。
ただその中でもゆっくり、しっかり噛むと言った事は自分のテンポを落とせる事が実感出来て良かったです。
しっかり味の向こう側も体験できました。
相手
人と接する時、相手ときちんと交流する。
感情ではなく向き合う。
お互いが準備ができていなければ通じない。
受付の仕事はその下準備なのに、最近は最低です。
下準備をおろそかにして先生にお渡ししてしまっている。
なぜと考えてミスした日付と時間帯を追ってその時の自分の状態を思い返す。
大体のシーンで状態が良くない。
自身の余分なものが多い。
空回りです。
表情
表情や顔の状態を弁証に結びつけても面白いかもしれないと思った。
鬱症状では表情筋が固まるが、頬のあたりを肝あたりに配当できないか。
素問刺熱論篇
「肝熱病者、左頬先赤」
緊張すると上手く笑えないといった現象を人の停滞と見れないか。
学校の教科書では肝は下焦と習いますが、あれは温病学だけの話だと思う。
昔ガンの人の本を読んだ時、例え面白くなくても頬を上げるだけでも状態が良くなるといった内容があった。
どうしてもガンになると気鬱は入り易いので、現象としてはそこの解除といった意味なのかなと思いました。
学術資料が少ない中での試論なので、追っていくものとします。
参考資料 「現代語訳黄帝内経素問 中巻」P22、23 東洋学術出版社 南京中医学院編著
肺陰虚証を勉強していて思った事
授業で肺陰虚証について勉強したので、その時に思った事を書いていきます。
陰虚:乾燥/内熱
1.発熱→乾燥→陰虚
燥熱
2.五志の化火→乾燥→陰虚
体内で熱が生じ、次第に乾燥して、陰虚になっていく。日本では湿熱が多いですが、
砂漠のような地域には燥熱が多い。
五志の化生は、情緒、感情から生じる熱
というような話だったかと思います。
私は1は外因の影響で、熱証になり、2は内因の影響によるもので、
燥熱は気化熱みたいなものなのかと思い、燥熱の意味?を調べてみると
"燥邪を受けて津液が消耗しておこる病証。内熱と合わさることで更に消耗する"とありました。
気化熱は、感覚として身体についた水分がすぐに蒸発し、体感的には涼しくなる感覚でいましたが、
気化熱についても改めて言葉で見てみると
"1モルまたは1グラムの液体を、同温度の気体にするのに必要な熱量。液体が気体になる際に周囲から吸収する熱のこと。"とあり、
話の流れから受け取った雰囲気とは少し違いました。
情緒、感情から熱が生じることで乾燥し陰虚になるというのは、ぱっと思いついたのは、
怒りの感情が、肺や頭の方へ上昇していくイメージでした。
ただ五志には怒だけではなく喜笑、思、憂悲、恐驚があり、他のものが原因だとどうなのか、と考えました。
考え過ぎると気は滞り、それに伴って何かが熱に変わるのか。
驚いたときには心が消耗してバランスが崩れてどこかで熱が生まれるのか。
喜は…小さい子どもが遊びに行くのを楽しみにしていた日に熱を出すこと、は関係があるのか。その場合は何が熱化したといえるのか。
小さい子は脾が未熟であることから涎が出やすい、と習いましたが、大人と比べて
身体が未成熟なために五志の化生が起こりやすいことはあるのか。
施術日記(02)
T.I 先生との治療練習2回目です。
前回の経験を元に、同穴への刺鍼にて変化をとります。
舌診の鍛錬
【目的】
① 前回と同穴で、少し深めへの刺入を試して違いを診る。
② 事前・事後の同じところ、違うところを診る。
舌は右に傾いているが、ほぼ正中線上に出ている。
前回のように舌尖が細くなっているような力が入っている姿ではない。
舌根あたりの苔の薄い黄色が、舌診の際にとりにくく工夫を必要とする。
舌の先端より舌辺への淡い斑点が特徴的。
一週間前より、やや歯痕が発生しかけのようにも思える。
陰陵泉(右)に3番鍼にて置鍼(10分)
刺鍼について疼痛があったせいか、
舌尖が細くなり力が入っているように感じる。
この穴であるかどうかが不明であるが、
舌の周囲にあった斑点が目立たなくなるのは前回と同様。
わずかな歯痕はほとんど無くなり、
舌全体に水分の量が調整されたように感じる。
出来る限り、専門用語を使わずに表現する事で、
発見があればと考えております。









