ホーム Blog ページ 17

Blog

東洋医学・鍼灸医学の研究用ブログです。

扶正祛邪

扶正祛邪(ふせいきょじゃ) これは簡単に言うと、 体の回復する力を高め、不調の原因を取り除く力を高めること。 例えば、風邪をひいたときでも、疲れ切って体力が落ちている人に強い治療ばかりをすると、かえって体が消耗してしまうことがあります。 また、肩こりや腰痛、しびれ、便秘などの慢性的な症状でも、体の中に「滞り」があるからといって、それを無理に動かそうとしても、もともとの体力や回復力が不足していると十分な効果が出ないことがあります。 そこでまず大切なのが、体の回復力を高めることです。 この回復力を「正気(せいき)」と呼びます。 正気が充実すると、 東洋医学には「正気存内、邪不可干(正気が体内にしっかりあれば、邪気は侵すことができない)」という考えがあります。 正気が満ちてくると、体は自分自身でバランスを整え、自然治癒力が十分に働くようになるため、症状が改善するだけでなく、再発しにくい体質へと変わっていきます。 もちろん、すべての人がこのように治療するというわけではありません。 炎症が強い場合や熱がこもっている場合などは、先にその原因を取り除く治療が必要なこともあります。 大切なのは、その日の体の状態をしっかり診て、今は回復力を高めることが先なのか、それとも原因を取り除くことが先なのか、 を見極めることが大切です。
早朝の緑地公園から北の空をのぞむ

【用語集】心腎不交

心腎の関係をあらわす言葉として、 「心腎交通」がある。 本来、 「火」の性質をもつ心と、 「水」の性質をもつ腎とが互いに制約する関係にあり、 心陽が腎に下り、腎水を温め、 腎精が蒸されて上にあがることで、 心が滋養を受けるといった循環が見受けられる。 このような関係を「水火相済」ともいう。 この循環が崩れる事により、 心腎が交通しなくなることを 「心腎不交」という。 心火が上炎することで上に偏ったり、 心気が不足し下に降りきらないことで 心が腎に下らず交わらなくなる。 その結果、 腎水を心の熱で枯らすことで、 腎水も心に上ることが出来なくなり、 心火がますます盛んとなる。 このような状態を 「水火不済」ともいう。 参考文献: 『黄帝内経素問』 『黄帝内経霊枢』 『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社 『基礎中医学』 神戸中医学研究会 『中国医学辞典』 たにぐち書店 『臓腑経絡学』 アルテミシア 『鍼灸医学事典』 医道の日本社

実験、公孫など

珈琲 私はコーヒーが合いません。 香りや苦味が好きなんですが、身体に合わない。 自分の感覚として体感しているのは肝の暴走。 散々書籍にあることなので発見でも何でもないのですが、体感としても感じます。 じゃあ、それを思いっきり飲んだらどうなるか。 ボトルコーヒーを一本一気飲みしてみた。 自分の体の反応と術者としての感覚を飲む前、飲んだ後と比較してみました。   術者として 普段から鋭くない感覚が更に鈍くなる。 全く相手を感じる事ができない。 身体を触らせて頂く時に頭に言葉が多くなる。   体感として 自意識が強くなる。 ナポレオンはコーヒーを勇気の出る飲み物として愛用していたらしいのですが、鈍感になっただけじゃないのか。と思った。 また、時間差があるので直後には出ない。 ただ影響がマックスになった時、酒で酔った感覚になる。 調べるとコーヒー酔いというものもあるらしいです。 気逆を起こすと気が大きくなる? 脈の寸には影響があった気がします。 頭には色んな言葉が浮かぶ様に。 エゴが強くなった感覚? いつも以上に自分の世界だけで全てを完結させている気がしました。   家に帰って自分の肝経の経穴に鍼をしてある程度は和らぎましたが、躁鬱状態ってこんな感じなのかなと思いました。   手に受ける感覚 何か違和感を感じたとして、それぞれ種類が違ってくる。 細分化して言語化できればいいなと思いました。 体感として一つ重い感覚はあったので、まずはそれについて考えていく。     切経 術者と患者が合った時、そこに囚われ過ぎるのは良くないと思いました。 ベタベタ触ると段々反応も薄れ、よく分からなくなってくる。 即時即決、一回でどれだけ情報を頂けるか。 患者とどの様な意識で向き合うか、模索します。 深さも意識したい。     公孫 この穴の認識を深めたい。 奇経八脈考、症例から学ぶ中医婦人科などを中心に調べているのですが、まだイメージが掴めていません。 引き続き調べて行きます。   楽しむこと 表面的なものではなくて、この本質って何なんだろう。 考える事で遠のいていっているかもしれないけど、一旦はこの工程を踏みたいと思います。

胞宮

髄海と同じく、奇恒の腑である胞宮について。 ーーーーーーーーーーー 女子胞は通常子宮のことを指すが、機能的には卵巣や輸卵管を含めた生殖器全体を統括するものと考えられ、胞宮・子宮・血室とも呼ばれる。 心・肝・脾・腎および衝脈(十二経脈の血が集まるところで十二経の海・血海と称される)・任脈・督脈と関連し、月経・妊娠・出産に関与する。 衝脈・任脈・督脈ともに胞中より起こる。 〈月経〉 月経は衝脈を通じて胞宮から出る血液であり、天癸の働きにより衝脈が盛んになり、心の推動と肝の疎泄によって暢行になった血が下泄して月経が来潮し、脾の統血によって月経が停止するので、定期的な月経になる。 健康な場合は、血の量も十分であるため症候として現れないが、血虚や気血両虚の場合、症状の出現や憎悪が起こる場合がある。 また、肝の疎泄は、衝脈・任脈に流れる血を女子胞に送り出す役割を担っているため、月経が近付くと疎泄が変動しやすい状態となる。肝鬱気滞や肝陽上亢の場合、頭痛・急躁・不安感・乳房の脹痛・眩暈などの症状が出現または憎悪しやすくなる。 また、精の不足や腎陽の虚損、脾気の虚損によっても、月経異常が起こる。 〈妊娠〉 女子胞は、懐妊後は胎児を保護し発育させる。 胎児が女子胞の中にいる間の栄養供給は、衝脈・任脈によって行われる。 妊娠の有無に関わらず、女子胞の機能維持には肝・腎の機能が正常であることが必要であり、肝・腎に何らかの機能失調が起こると、不妊症となる場合がある。また、肝・腎の機能失調により精血が不足すると、衝脈・任脈の機能が低下し、女子胞を滋養・固摂することができなくなり、流産する場合がある。 妊娠時は、胎児に精血を供給しているために、母体は精血の不足が起こりやすい。また、胎児は陽盛であるため、母体も陽に編盛しやすい傾向にある。 出産は、正常分娩であっても少なからず生理物質を消耗するため、正気の不足を招くことが多い。そのため、出産の回数が多い、堕胎の既往がある、出産後の養生が不十分であることなどは、気・血・精の不足が起こり疾病の原因となり得る。 ーーーーーーーーーーー 胞宮=子宮、不妊=腎虚といったような認識しかほぼなかったので...  調べていて合点いくことも多く、面白かったです。 『新版 東洋医学概論』医道の日本 『やさしい中医学』関口善太 『基礎中医学』神戸中医学研究会 西

肺・大腸

    9/26 大腸兪に1cm刺入するという授業があった。   そこまで刺すとやはりどうしても強刺激になりやすく、自身の体には負荷が大きい。   ただ良くなるだけが勉強ではないと思ったし、その時の変化を追うにはいい穴なんだろうなと思ったので状態を探ってみた。   まずはざっくり感じた変化は左半身。   左だけ2回刺入したという事もあるし、ビン!といった感覚を覚えたのも左だったからか左半身に反応が出る。   左扶突、天鼎あたりにスッと清涼感がきて自汗があった。   仕事終わり院でバイトだったので、到着して汗が引いたくらいのタイミングで左右触ってみるが左のみ汗が引きにくい。   左膝がバキ!と音がなったがあれが何を指すのかはまだ分からない。   原穴を探ってみると合谷が冷えて左の方が発汗が強い。   また大腸経を一連の流れで広く探ると合谷あたりに出やすいが、そこに限った話でもないんだなと感じた。   力のない咳が数回でるといった症状もあった。   表裏関係にある肺にきたのかと思って太淵を探ると同じような感じでした。   また、気虚症状も伴い、倦怠感も発生。   精神変化としては、憂が近い感じがする。   とりあえずフ〜といった感じで、少なくともいつもに比べて元気な精神!って感じではない。   じゃあ帰宅して自身に鍼でカバーと行きたいところだけれども、その技術もないし明日治療して頂ける日なのでそこは触らなかった。   ただこういった時は冬虫夏草と黄耆を使えばある程度良くなる事は患者さんで経験した事があるので、 自宅にある冬虫夏草と黄耆建中湯(メーカーの考え?で膠飴の入っていないもの)を使うと幾分かマシになりました。     9/27 大腸の反応が昨日より広がっている気がする。   朝から泄瀉で少し口渇がある。   大腸の穴埋めをしないといけないな。   右足の上巨虚にひんやり感があるのだけど使えるんだろうか。   生薬では止瀉薬である山薬や肉荳蔲を使うシーンな気がする。    

治療と勉強の狭間

◯ 治療の合間に勉強させてもらう 寺子屋で勉強会を開きました。 お互いの主訴から治療まで一連の流れを再現してみました。 「練習相手」と思うから、ダラダラやる。 寺子屋で患者さんの問診から切経を 「5分以内に終わらせるように」 と下野先生に何度指導いただいているのに、 守らず切経を終えて帰ってくる。 やはり『甘え』みたいなものがあったと思います。患者さんも不快に思いますね。 ストップウォッチで測りながらどこに時間がかかっているのか、寺子屋生にも客観的にも見てもらいました。 更に寺子屋生の施術を受けることで モデル患者さんの治療をしている時の 自分を重ね合わせて、俯瞰して見ることができます。 無意識にやっていることを 改めて意識して修正し、 修正したものをブラッシュアップさせながら、 最終的には無意識でできるようになりたいです。 また、お互いの施術でたまたま選穴が同じだったのですが、気を付けなけれざならないと先生が仰ってた場所だけど、(なぜそうなのかわかっていない)悪い方向に向いた時、体験を共有することができました。     ◯“治療の流れ”を意識しすること 私は舌→カルテ→脈→カルテ→お腹…と 診て書いての間に流れが途切れてしまいます。 空間やリズムに何か歪みなようなものが出て違和感が出ます。 それは患者さんも感じていることと思います。 書く、聞く、話すことに気を取られてしまうので、流れを止めないために鍼の袋を捨てる動作ひとつにしても色々と引き算していこうと思います。

異名同穴④

腧穴(しゅけつ)とは、いわゆる「つぼ」と呼ばれるものの総称である。 腧穴には、十四経脉上(正経十二經脉・督脈・任脈)にある「經穴(正穴)」、経脉に所属せず治療効果から発生し名称と部位が定まっている「奇穴」、奇穴の中でも1901年以降になってから定められた「新穴」、押すと心地がよかったり、圧痛を感じたりするが、名称も部位も定まっていない「阿是穴(天応穴、圧痛点)」などが含まれる。 經穴(正穴)      : 十四經脉上にあり名称、部位が定まっている。 奇穴          : 十四經脉上になく名称、部位、主治症が定まっている。 (新穴         : 1901年以降に定められた奇穴) 阿是穴(天応穴、圧痛点): 名称や部位は定められていないが、病態と深く関わって出現したり、治療点となる部位がある。   ④4つの異名のあるもの 穴名         異名 陰交穴    :   少関穴、横戸穴、丹田穴、小関穴 陰都穴    :   食呂穴、食宮穴、石宮穴、通関穴 横骨穴    :   下極穴、屈骨穴、曲骨穴、下横穴 客主人穴   :   上関穴、客主人穴、客王穴、太陽穴 曲地穴    :   鬼臣穴、陽沢穴、鬼臣穴、鬼腿穴 頬車穴    :   機関穴、鬼牀穴、曲牙穴、鬼林穴 曲骨穴    :   尿胞穴、屈骨穴、曲骨端穴、回骨穴 三陰交穴   :   承命穴、太陰穴、下三里穴、女三里穴 心兪穴    :   背竅穴、俉焦の間穴、心の兪穴、背兪穴 上脘穴    :   上管穴、上紀穴、胃脘穴、胃管穴 衝陽穴    :   会原穴、趺陽穴、会湧穴、会骨穴 神門穴    :   兌衝穴、中郄穴、鋭中穴、兌骨穴 身柱穴    :   知利気穴、散気穴、塵気穴、知利毛穴 臑会穴    :   顴髎穴、臑交穴、臑輸穴、臑兪穴 太谿穴    :   昌細穴、照海穴、陰蹻穴、大系穴 中府穴    :   膺中兪穴、肺募穴、府中兪穴、膺兪穴 中極穴    :   気原穴、玉泉穴、膀胱募穴、気魚穴 瞳子髎穴   :   太陽穴、前関穴、後曲穴、童子髎穴 命門穴    :   属累穴、竹杖穴、石門穴、精宮穴 腹結結    :   腹屈穴、腸結穴、腸屈穴、陽屈穴 陽関穴    :   関陽穴、寒府穴、陽陵穴、関陵穴 湧泉穴    :   地衢穴、地衝穴、蹶心蹶、涌泉穴 労宮穴    :   五里穴、鬼路穴、掌中穴、鬼窟穴 【参考文献】 『新版 経絡経穴概論』医道の日本社 『鍼灸医学事典』医道の日本社

告知!第7回 鍼灸学生の為の勉強会

【参加資格】 ・鍼灸学生 ・本年4月からの新卒鍼灸師 ・これからこの業界を目指す方 (※免許を取得し鍼灸師になった方は今回はご遠慮頂いております。) 【日時】 2018/3/18(日) 15時〜17時頃 【内容】 参加者の意向に沿った内容を設定 【場所】 一鍼堂 二階 【費用】 一人3,000円 【募集人数】 一鍼堂内部で患者さんのいない時間に行います。 目のみえる範囲でやりますので、 一定の人数制限を行います。 ————————– 今年もやります! 第7回の未来の鍼灸師のための勉強会です。 1・2年生の鍼灸学生さんは 学生生活にも慣れ、 将来自分が進むべき道というのが 少し見えて来たかも知れません。 また新に鍼灸学生さんになる方は 夢を大きく持ってこの業界に進もうと 思っておられると思います。 そして国家試験が終わった 3年生の皆さんはここからが本番であり、 希望とともに不安も多いかと思います。 そんな皆さんの為に、 また勉強会を開催することとなりました。 日々臨床で苦悩、喜びを感じている 鍼灸師に聞きたいことがあれば どんどん聞いて下さい! 今回も相手の呼吸がきちんと感じられる 少人数での講座とします。 一定数に達した場合は 定員とさせていただきますので、 ご容赦下さいませ。 また皆さんから、 こういうことをやって欲しいという お題も受け付けますので、 仰って下さい。 エントリーはこちら ↓ ↓ ↓ 学生向け討論会フォーム Facebookでの告知ページはこちら。 コメントを残して頂く事も可能です。 https://www.facebook.com/events/1749825538389987/ 一鍼堂

中国の思想(07)

老子 四十三章 無為のはたらき 天下之至柔、馳騁天下之至堅。 無有人無間。 吾是以知無為之有益。 不言之教、無為之益、天下希及之。 天下の至柔は、天下の至堅を馳騁す。 無有は無間に入る。 われここをもって無為の益あるを知る。 不言の教、無為の益、天下これに及ぶもの希なり。 (引用:『中国の思想[Ⅳ]老子・列子』P82) 《私議》 一休さんのとんち話の中で出てくる 「生ある者は必ず死す、形ある物は必ず滅す。」 これは諸行無常を説いていたように思いますが、 老子のこの一節を読んで、ふと思い出しました。 日常生活の中で”自然体であること”の強さを日々感じています。 【参考文献】 『中国の思想[Ⅵ]老子・列子』徳間書店

春

試験が終わり、色んなことに挑戦する余裕が出てきました。 色々調べていくと、1、2回生の時の様に好きな事に浸かっていき、その中で想像が膨らんで楽しいです。 最近は「生きるとは何なのか」といったテーマで調べ物を進めています。 その中で季節感というものも改めて取り入れたいと思いました。 今の季節で言うと春に何を感じるか。 1日1日と変わりますが、今は冬のキリッとした厳しさに比べてフワフワする日が多い様な… 色々体感しながら学びを進めていきます。