難経十六難
先日、難経十六難を読みました。
印章に残ったところを書き留めてみます。
肝は色を司ります。
色は眼を喜ばせる原因となるもので、目は鮮麗なもの(鮮やかで美しいもの)をみるのを好みます。これが人情です。
→ふむふむ
芸術肌の人は肝タイプが多いのかも知れません。あくまでも個人の感想です。
肝が病んでいる時は、肝の本質的な性質が現れて、浄潔なもの(清浄で清潔なもの)を喜ぶようになります。
→いたって普通ではないでしょうか。これも人情だと思います。不潔で汚いものを好む人は少ないと思います。ひょっとして病んでいる時だから偏って過剰に好むようになるということでしょうか。例えば潔癖症みたいな感じ?
怒りは自分の思いと異なる時に表れます。自分の思いは陽であり、それと異なるものは陰です。陰が陽を抑える時、陰中の陽となり、春の少陽の状態と合致することになります。陽が抑鬱されると逆します。怒りは逆上の気ですので、肝木の本気が現れたものと考えることができます。
→肝気が条達できるように、自分の思いも大切にしてあげないといけませんね。
『難経鉄鑑』第十六難 たにぐち書店より引用
平胃散
先日家の近所へランチに行った。
出てきた量が予想外のボリュームだった。
炭水化物のオンパレード。
この時代に600円でありがたい話ではあるんだけれども、自分の胃の許容量は完全に超えてしまった。
翌日、舌を見るとまあ大きくなっている。
胖大。
腹の様子も変わっている。
ただ水分で多くなっているわけではないので潤ったテカテカな様子は見受けられず。
治療対象がはっきりした平胃散で対処して腹や経穴などの反応を追ってみた。
胃経の様子と腹が変わった。
腹証奇覧だと六君子湯の腹に近かった様に思いますが、平胃散でも対処できました。
便への影響もあり。
先週見させて頂いた患者さんの状態も過食だったのでいい勉強になりました。
実験、公孫など
珈琲
私はコーヒーが合いません。
香りや苦味が好きなんですが、身体に合わない。
自分の感覚として体感しているのは肝の暴走。
散々書籍にあることなので発見でも何でもないのですが、体感としても感じます。
じゃあ、それを思いっきり飲んだらどうなるか。
ボトルコーヒーを一本一気飲みしてみた。
自分の体の反応と術者としての感覚を飲む前、飲んだ後と比較してみました。
術者として
普段から鋭くない感覚が更に鈍くなる。
全く相手を感じる事ができない。
身体を触らせて頂く時に頭に言葉が多くなる。
体感として
自意識が強くなる。
ナポレオンはコーヒーを勇気の出る飲み物として愛用していたらしいのですが、鈍感になっただけじゃないのか。と思った。
また、時間差があるので直後には出ない。
ただ影響がマックスになった時、酒で酔った感覚になる。
調べるとコーヒー酔いというものもあるらしいです。
気逆を起こすと気が大きくなる?
脈の寸には影響があった気がします。
頭には色んな言葉が浮かぶ様に。
エゴが強くなった感覚?
いつも以上に自分の世界だけで全てを完結させている気がしました。
家に帰って自分の肝経の経穴に鍼をしてある程度は和らぎましたが、躁鬱状態ってこんな感じなのかなと思いました。
手に受ける感覚
何か違和感を感じたとして、それぞれ種類が違ってくる。
細分化して言語化できればいいなと思いました。
体感として一つ重い感覚はあったので、まずはそれについて考えていく。
切経
術者と患者が合った時、そこに囚われ過ぎるのは良くないと思いました。
ベタベタ触ると段々反応も薄れ、よく分からなくなってくる。
即時即決、一回でどれだけ情報を頂けるか。
患者とどの様な意識で向き合うか、模索します。
深さも意識したい。
公孫
この穴の認識を深めたい。
奇経八脈考、症例から学ぶ中医婦人科などを中心に調べているのですが、まだイメージが掴めていません。
引き続き調べて行きます。
楽しむこと
表面的なものではなくて、この本質って何なんだろう。
考える事で遠のいていっているかもしれないけど、一旦はこの工程を踏みたいと思います。
舌の考察 2023/12/13
難経は54難まで進みました。
本当はもっと進んでいるべきだったのですが、年末になってくると、いろいろと用事ができたり、雑用が増えたりと今での生活リズムが変則してしまってます。
本来は難経は今年中に終わらせる予定でしたが、このままだと来年にまでずれ込みそうです。でも変にあっせて雑に済ませるよりは、しっかり向き合って終えた方がいいので、気にしないようにします。
以下、今週の舌です。
ちょうど生理前だったで、顎周りにまた吹き出物が出始めています。いつもに比べて寝汗も多少気になるようになってきました。舌の苔は先週よりは厚みが減りました。その分点刺の広がりがあるようにも見えます。腰も立ち仕事が長くなると重だるい感じでしたが、下野先生の治療後はお陰様でなくなりました。
先週の舌の状態に比べると、締まり感が薄れ、緩んだぽってりとした舌になっています。そのせいか歯痕もやや大きいように見えます。苔も少し厚くなりつつある様です。
本人曰く、いろいろお疲れだったようで、上唇にヘルペスの痕が見られます。
以前に見させていただいた時より、裂絞が深い感じで、舌自体も乾燥している様に見えます。一時的な陰液不足で慢性化はしていません。
補瀉
補寫に関して気になったので調べていきます。
《現代語訳 黄帝内経霊枢上巻》P 14 九鍼十二原篇
「針の技術の要は、刺鍼の部位が適当であることと徐疾の手法の正確な運用にあります。」
「気の働きの虚実変化を理解すれば、補瀉の手法を正確に運用でき、毛筋ほどの間違いも起きる様なことがありません。」
「気の往来の時期を理解してはじめて刺鍼の正確な時間を理解できるのです。」
「気が去るとき経脈が空疎になるのを『逆』、気が来るとき経脈が充実するのを『順』といいます。」
《現代語訳 黄帝内経霊枢上巻》P 18、19 九鍼十二原篇
「瀉法を用いるときは、かならず鍼を素早く刺入して気を得たのちゆっくり抜き去り、大いに鍼孔を揺らして、表用を開けば、邪気を外に洩らすことが出来ます」
「補法を用いるときは、経脈の巡行方向にしたがって鍼を向け、ゆっくりと散漫な様子でそっと刺します。鍼をめぐらして気を導き、経穴を按じて鍼を刺すとき、あたかも蚊が皮膚の上を刺しているようなあるかなきかの感覚があります。鍼を抜き去るのは速く、矢が弦から放たれたかのように、右手で鍼を抜き、急ぎ左手で鍼穴を按ずれば、経気は留まり、外は発散せず、中は充実し、留血の弊害もありません。」
「鍼を刺すときは経気の到来を候わなくてはなりません。」
《現代語訳 黄帝内経素問》P272 鍼解篇
「虚証を鍼治療する際には、鍼下に熱感がなくてはなりません。なぜなら正気が充実すると熱感が生まれるからです。
実証を治療するときには、鍼下に涼感を感じなくてはなりません。なぜなら邪気が衰えてはじめて涼感が起こるからです。」
→補寫どちらにおいても気が至ったり去ったり、熱感・涼感を感じる感覚が重要。
手技としては、どういった速度で刺し抜きするか・どの様な角度で刺すか・揺らすか・案じるか。
《鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇》P344
「臨床的には、かつては太い鍼をゆっくり入れて気を温め集めて、スッと抜いていた。抜くときにゆっくり抜くと、鍼穴が余計に広がって、気が漏れやすく散りやすくなるためである。現在の鍼は細くなっているのでその必要がない。ゆっくり入れてゆっくり抜けば良いのである。」
→古代と現代の違いを感じました。昔と全く同じ条件ではないので、形ではなくそれが何を意味するのかきちんと理解していないとこれからズレた認識が生まれてきそうです。
また、ここから補瀉の際にどんな鍼を選ぶかなどのヒントにもなっていそうな気がします。
読んでいて、昔の人はどんな方法で鍼を作って保管していたのか。
現在は鍼をどの様にして作っているのか。
現在の鍼になった分岐点などはいつなのか。
なども気になってきました。
参考資料
《現代語訳 黄帝内経霊枢 上巻》 東洋学術出版社 南京中医学院編著
《現代語訳 黄帝内経素問 中巻》 東洋学術出版社 南京中医学院編著
《鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇》 緑書房 一般社団法人 北辰会学術部編著
逆子
テーマ「逆子」
逆子を治したいとご相談に来られたら。
西洋医学的に知っておくべきこと
医学用語「骨盤位」
・骨盤位の分類(大きく分けて三種)
・骨盤位の誘因(母体側、胎児側)
・そのまま経膣分娩するリスク
・帝王切開によるリスク
・いつまでに自然回転しておいた方が良いのか
・回転しない時の対処法
など
踏まえた上で確認すること
・現在何周目
・お医者さんの見解
など
自身の課題
帝王切開について調べ不足。
妊婦さんの不安も知っておく。
その他妊婦さんへの気遣い。
お腹が膨れたり、つわり、精神的な不安など状況に応じてその人が不安に思わない様に心がける。
医療人としての意識と知識と態度。
相手に対しての共感。
安心して頂ける様に。
相手に対する優しさが足りない。
調べてわかった事と考察
子宮筋腫も逆子の原因となる。
それが原因で回りづらい事も。
一般に至陰・三陰交の灸は逆子に良いとされる。
実際に治った例も沢山あるので体質に合う人には良いものなのだと感じる。
しかし合わない場合。
例えば三陰交(大陰)は書物によれば病がない場合は禁灸穴にも指定されている。
金匱要略解説 P575 婦人妊娠病脈治
「懐妊後、最も怖いのは湿熱が胎気を損傷することである。胎が湿熱を受けると、胎は不安定になる。」
中医鍼灸臨床経穴学 P 78
「妊娠期間の母体には、「血を以て用と為す」という特徴がある。臓腑経絡の血は、衝任に注ぎ胎児を滋養している。そのため、妊婦の全身には血分が不足し、気分が偏盛となっている。」
以上から場合によれば熱入血室も起こりえる。
すると衝任脈を通して他経に移り、他臓腑を傷つける可能性もある。
そうなった場合、直接的に湿熱になるケース、欝熱になり気の停滞を起こし血の巡りも悪くなって養胎しづらくなるケースなども考えられる。
そもそも逆子が血室で起こることなら直接的でなくとも間接的でもそこにアプローチをかければ治るのかもしれない。
ただし、動きやすいタイミングなどもあるのでそこは注意が必要。
参考資料
中医鍼灸臨床経穴学 東洋学術出版社 李時珍著
金匱要略解説 東洋学術出版社 何任著
腹をうかがうにあたって
腹診を学ぶにあたって理解があやふやな用語をまとめてみました。
心下痞(しんかひ)=心下痞満(しんかひまん)
心下とは胃脘部を指す。胃脘部に気機の阻滞によって痞えたような不快がある。患部に疼痛はなく押さえると軟らかい。
心下痞硬(しんかひこう)=心下痞鞭(しんかひこう)
硬と鞭は同意語。気機の阻滞により胃脘部に痞えたような不快感があり、患部を押さえると硬く抵抗感がある。また心下痞硬の一種として心下部が菱形状に抵抗が強い心下痞堅がある。
どうやら心下痞は自覚症状のみですが、痞硬の方は他覚的に抵抗があって場合によっては疼痛もある感じです。
心下支結(しんかしけつ)
胃脘部が詰まったような不快な煩悶感がある。
少腹急結(しょうふくきゅうけつ)
左の前上骨棘と臍を結んだちょうど真ん中あたりに索状物を触れ、押したり按じると響くように痛むもの。瘀血の症の一つ。
小腹腫痞(しょうふくしゅひ)
右の腰骨と臍を結んだ線の上から3分の1あたり、回腸部付近にしこりや圧痛があるもの。瘀血の症の一つ。
一語でわかる中医用語辞典(源草社)
はじめての漢方診療十五話(医学書院)
切経と艾
原穴診を学び始めました。
お腹や背中と違って凸凹だらけで場所も狭く、
上肢や身体の使い方ももっと工夫しなくちゃいけません。
ついつい手が硬くなります。
寺子屋先で練習しているときも、
指がピッタリはまった時は、
何と表現すれば良いのかわからないけど、
穴にも奥行きや方向のようなものがあり、
立体的に捉えることができました。
この景色が何を意味するのか?
この方向に鍼をしたらどうなるんやろ?
疑問が生まれ、発見がある度に好奇心が湧きます。
先日、学校で失眠穴にお灸をしていた時に、
患者さんの踵に対面する状態で艾炷を据えると
とてもやりにくいのです。
手の背屈位で可動域が狭く力が入ります。
どう頑張っても踵に艾炷を垂直に据えられません。
「場所変えて据えてみたらどうや」
と先生からアドバイスをいただき、
患者さんの左側に立って据えると良いとわかりました。
切経でも手や腕の可動域を考慮し、流れるように優雅に、疲れないやり方を見つけることも課題です。
どんな面に対しても艾炷を垂直に立てられるようになることは切経にも繋がりそうです。
さて、昨日は豊中院に行き、原穴診をさせていただきました。
太衝を触るとくすぐったいと患者さんが仰りました。
お腹はくすぐったいことがあっても、
足の甲は初めて聞きました。
「手が重たいのかもしれませんね」と新川先生。
姿勢や力加減、色々と課題を見つけることができました。
腹診、背候診、脈診、原穴診も別々のものとしてしか捉えることができませんが、
「積み重ねていくことで、別々だったものも一連の流れが診えてくるようになりますよ!」
と新川先生が仰りました。
今はあれもこれもと情報が錯綜し、
楽しいけれど時たま不安になります。
様々な先生の治療を見学させてもらい、
お話しを聞くことができる環境、
寺子屋で皆で学び共有できる環境は
本当に恵まれていると思います。
切経の勉強と共に、今までとは違った視点で艾を捻り艾炷を立てながら臨床に向けて積み重ねていこうと思います。
施術日記(05)
T.I 先生との治療練習5回目。
舌診での、軸を作りたいと考えて継続しております。
脉や腹診も含めて考察いたします。
舌診の鍛錬
【目的】
① 同經への刺鍼であるが、経穴を変更してみる。
② 舌の理解の為に、脉や腹診との共通項を考える。
問診にて「少々、お疲れ」との事。
この先生がダメージを体に受けている場合には、
舌の右への偏向がみられるようです。
ついでにいえば舌だけに限らず、
立ち居振る舞いにも、ある動きにも特徴が出てきます。
また、脈診においても右腕の脈に特徴を診ました。
舌尖の赤みはあるにせよ、舌辺の赤い斑点はかなり少なくなっています。
ただ、歯痕の凸凹が強く感じられました。
(左)地機:0番鍼にて置鍼(5分)
今回は(04)回までの経穴ではなく、別の経穴を試しました。
切経において、昔の教科書の取穴と現在の教科書の取穴の違いを
議論しながらの刺鍼となりました。
右脚と左脚の経穴を診た感じ、左の地機の方がウブな感じを受けたので、
刺鍼を試します。
舌の出し方が穏やかになり、正中線上に近くなりました。
歯痕も少なくなっております。
今回、特徴的だったのは写真では表現できていないかもしれませんが、
舌に溢れんばかりの潤いが出てきました。
おおよそ、水が引く事のイメージをもっていたので、少し驚いております。
腹診においては前回の治療(04)回と同じように
刺鍼後になってから、脾募へ特徴的な何かを感じました。
ミルフィーユのように階層があるようにも思え、
何かをどかしたら、何かが見えるようになった。のでしょうか。。
今後も経過を見てみたいと思います。
こんにちは高山です。
頭痛や、食欲不振も、不眠も、疲れも、風邪も、
全てが五臓の弱りや、働き過ぎ、
そして、切診や望診、ツボの反応はその五臓の失調を表しているのだと感じます。
しかし、ツボに至っては特殊で、そこに針を刺すと
その五臓の失調が改善されたり、体の熱を取り除けたり、
外邪を撃退することができるようです。
これに関しては、なかなかの不思議です。
お腹の中に全て収まっている五臓が、なぜ手や足、背中、
体中のある特定の部位で反応が出るのか。
五臓と経絡は繋がっているからというかのもありますが、
それだけでじゃないような気もします。
そして、一鍼堂の先生たちは、そこに小さい鍼で刺して
大きい五臓を動かす。小さい力で大きなものを動かす。
それだけツボには大きな力があると言うことでしょうか。
「ツボにはこんな効果があって、こういう症状の時に使うといいよ」って学校では単純に教えられていますが、
実際そういうものでもない感じがします。
そこが、西洋医学との大きな違いかもしれませんね。
いくらツボの部位を見たって自分には目では見えませし、よくわかりません。
わからないことがありすぎます。笑
でも今は、目でも見える、頭でも考えられる弁証ををしっかり学びます。
















