学生・研究生によるブログ

学生・研究生による学びと発見のブログです。

20210617

鍼治療を受けて⑤

刺激というとき、まず物理的な接触(による操作)を想起する。 力、力量、力の方向を連想する。 学校の授業で取り扱われたのは専らこちらで 刺激量の調節が大事とされた。(自分は学生時代にはそう解釈していました) もし自分が誰かに腕を掴まれたのなら、 もっと大きな力を出せればそれを振り払うことをする様に 加えられた力には一定の抵抗が生まれるはずで、 痛くないように打鍼する技術は教わりながら 学生時代に感じていた違和感は、 ニュアンスがこれに近いのかも知れない。 でも実際は治療を受けているからだのうえに起こるのは、 ほんの些細な“刺激“でそれまで経験しない、想定していない反応が始まる。 ぜんぶ内側で起こっていて、自分の一番静かなところ から大胆に動かされる様な感覚。 定期的に治療を受けていても、 今日どんなふうに展開するのか分からない(のでドキドキする) (疑問も募る。これだけのエネルギーは普段いつどこで発露しているのか) ツボの存在について、ひとつ新しい気持ちで検討できそうな気がします。

東洋医学探訪(02)

鍼灸学生の授業の一環で解剖実習があります。 東洋医学を学ぶ者として 『太古の医家達も、間違いなく解剖実習で学んでいるだろうな』 と考えておりました。 京都で医学史の1ページに触れてまいりました。 山脇東洋觀臓之地 ーーーーーーーー碑文ーーーーーーーーー 近代医学のあけぼの 観臓の記念に 1754年 宝暦4年閏2月7日に 山脇東洋(名は尚徳 1705~1762)は所司代の官許をえて この地で日本最初の人体解屍観臓をおこなった。 江戸の杉田玄白らの観臓に先立つこと17年前であった。 この記録は5年後に『藏志』としてまとめられた。 これが実証的な化学精神を医学にとり入れた成果のはじめで 日本の近代医学がこれから めばえるきっかけとなった東洋の この一業をたたえるとともに 観臓された屈嘉の霊をなぐさめるため ここに碑をたてて記念とする。 1976年3月7日 日本医師会 日本医史学会 日本解剖学会 京都府医師会 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 六角獄舎跡は二条城の南の因幡町にあります。 跡地は集合住宅であり、石碑のみの設置でした。  
木

臓腑生理の学習

皆さまこんにちは、鍼灸学生のイワイです。 東洋医学概論の臓腑生理について復習している中で、分からなかった問題について調べてみました。 【問題】情報伝達に関与する働きを持つのは、どの臓腑によるものか?  これに関して、当初は心の働きだと思っていましたが、どうやら心ではなく、奇恒の腑の一つである「脈」の働きだったようです。 (寄り道しての復習です↓) 奇恒の腑とは? 水穀と直に接することない密閉した中腔器官であるとともに、精気を蔵するという機能も持っている。 胆、脳、脈、骨、髄、女子胞 話を戻しますと、脈は奇恒の腑の中でも心と関係があるというわれており、 脈は血脈、血府ともいわれ、生理物質が運行する通路であり、全身に分布し、臓腑と直接連絡しています。 脈の主な機能は、 ①生理物質の運行 ②情報の伝達 です。 ここでは、上記の問に対して ②情報の伝達 について学んだことを記します。 【生理】脈は、臓腑の機能や病態を反映するため、気血などは生理物質を通じて、情報の伝達に関与している。 また、脈は経絡の概念に内包された組織、器官であり、経絡の機能である情報伝達に関与する。 奇恒の腑の働きについて触れることが少なかったので、この機会に学べて良かったです。 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 【参考文献】 「新版 東洋医学概論」東洋療法学校協会 編

誘引など

歩き方 体の使い方で関節を意識すると体の使い方も変わる。 この間人から聞いた話で、膝の話があった。 色々考えて、遊びを持たせる方がいいよなとなりました。 膝をピンと伸ばせば勢いが吸収できなくなる。 歩行の時もそうで、極力自重+体幹?で歩き無駄な力を入れない様にしたい。 自分も芯で捉える。   刺す 鍼を受けていても 「今から刺しますよ」 とはあまり言われたくない。   上手な人ならそんなに弊害はないかもしれませんが、 「さあ今から刺すぞ!」 みたいな感じで来られると体が強ばる。   油断している様な時に刺すのとまた効果も違ってくるんじゃないかと感じる今日この頃です。   ケータイを忘れた この前学校にケータイを持っていくのを忘れた。 最寄駅で気づいたのですが、そういったものが無い1日も過ごしてみたくなりそのまま登校。   文字や情報から解放された時間はとても気持ちよかったです。   また、そうなってくると事象を自分の頭でいつもより考える様になる。   自由で楽しい時間だなと思いました。   誘引 邪気にやられた時、自身の心持ちや行動次第でも邪気の体へ与える影響は変わると思う。 黄帝内経でも季節の過ごし方で心持ちについて言及していたと思うけど、何も季節に限らない話だなと改めて思いました。 また、邪気が入った時にどのような思考や行動すると、どのように転化するか。 そういった事を知っていくのも面白いなと思いました。

脉要精微論篇 第十七(01)

黄帝問曰、診法何如。 岐伯對曰、診法常以平旦。 陰氣未動、陽氣未散、飮食未進、 經脉未盛、絡脉調匀、氣血未亂。 故乃可診有過之脉 切脉動静、而視精明、察五色、 観五藏有餘不足、六府強弱、形之盛衰。 以比参伍、決死生之分。 患者さんが来院され、部屋に案内して暫く。 問診に入らせて頂き、四診を行うも 患者さんの全体象が掴めていないなぁ・・と反省の日々。 対峙した時の弱さをつくづく思う。 治療する側として、心持ちから何から必要なものが多々あり。 切脉一つするにせよ、無駄遣いを心掛けなくてならないと緊張感を持つ。 【参考文献】 「現代語訳 黄帝内経素問 上巻」東洋学術出版

舌の考察 2023/11/15

舌の表側 少し歯形痕が見られお疲れの様子だが、質感もみずみずしく、ハリがありそれなりの回復力がありそうな感じ。でも無理は重ねられない。 舌の裏側 舌の色が赤いところと白いところがまだらになっている。気血の密度が低く偏っている。写真の映り方のせいなのか、右側に比べて左側の半分の方が色が薄く見える。気血の偏在なのかは不明。 脈 浮:緩 中沈:微弦滑 舌質 淡紅 胖大 舌苔 厚微黄 舌の表側 舌辺の歯形が目立つが、舌の奥の舌面が滑らかな膨らみがなくボコボコして形が保てていない。慢性的な気虚のせいで形が損失している。五臓の弱りが舌全体に現れ、舌尖の色にも疲労感が伺える。 舌の裏側 舌は分厚く胖大で津液が停滞して、汚濁が溜まりやすく苔の色や質に反映されている。気血の不足のせいで舌裏の鮮やかさに欠ける。希薄な印象。 生理3日前だったせいか、顎の吹き出物が目立って増えてきていた。顎下なので下焦を表すのかもしれない。普段から生理痛はあまりない方だが、塊は目立つ。気虚のせいで推動作用が弱く、痛みは起こさないが、力不足で停滞を起こし塊ができやすいのかもしれない。  

脈診(05)

『中医脉学と瀕湖脉学』 (引用:P11「第一部 現代中医脉論」の”脉診の方法 3.指の置き方”より) 『並べる指の間隔は患者の身長に対応して、 腕の長いものには少し広めに置き、 腕の短いものに対しては指を詰めて並べる。 指の位置が決まれば、三指で同時に診脉するのを総按といい、 また単按といって、一部の脈象を重点的に診るために、 中指と環指をもち挙げることによって寸脉を診たり、 示指と環指をもち挙げて関脉を診たり、 示指中指をもち挙げて尺脉を診たりすることも行われる。 示指ないし中指のみを用いて単按することもある。 実際の診脉においては総按も単按もあわせて駆使される。』 寸・関・尺 を総按にて診ようと固執していたように思います。 特に自身の手が大きいとこもあり、 もっと指の使い方に柔軟さが必要だったと思いました。 そういえば、院長に診て頂いた時が極めてフレキシブルだったと思い出しました。 【参考文献】 『中医脉学と瀕湖脉学』たにぐち書店
緑地公園 桜2

鍼治療を受けて

先日鍼治療を受けて感じたこと 鍼を置かれた後、 即座に足底の方に向けて動き出す 勢いがあってまるで足から抜けていくような動き 同時に大きな呼気が生じる、 呼吸が何度か続けて起こる。 ふと治療に入る前に心に抱えていた、感情的なこだわり (直近で起こった事について「解せない」と思う、苛立ち、怒りに似た感情) が手放せて軽くなったことに気づく (これは気滞に当てはまるのか?) この直後に体の別の部位、 肩の力みについて意識が入り、肩の緊張が緩む。 この肩の力みは腰の弱さ(慢性腰痛あり)と関連していると自覚する ____________________________ ある部分の滞りが他の部位にも波及していくように ほどける時にも推進力のようなものが働くのだろうか 普段はおとなしい腰痛が悪化する時には、 体が疲労倦怠の状態にあることが多い。 腰に違和感を感じ始めた後に続くのが、 上半身と下半身の疎通不良、からだ全体の動きの硬さや気鬱の症状 (気虚が先で、気滞が後か?) 記事を書きながら、考えていたが 「どちらが」という検討に意味がないと思えてきた ただ、はっきりとしたこと これまでは気病が4種に分類されていること、 この4つをこれまで概念的にしか見てこなかった。 表れる症状を単語と結んで並べていただけだった。

気の分類について

気は、その働きにおいてー  臓腑、経絡、組織などにくまなく分布していて、  生理活動が正常に行なわれるようにする。  心気の推動作用を助け、心の拍動を行う。呼吸と発声を担う。  血と共に脈中を休みなく巡りながら各組織、器官を栄養する。  体表を保護し、外邪の侵入を防ぐ。  汗孔の開閉を調節し、体温を一定に保つ。  皮膚、肌肉、臓腑、筋骨を温める。 それぞれ、元気・宗気・営気・衛気  といい、人体における気のうち 主たるものとされる。 気の概念について、あらためて見直しているとき 先天の気と後天の気を「源による分類」、 そして、前述の4種類を「機能による分類」 と整理して述べている部分が目に入ってきました。 気とは「人体を構成し、生命活動を維持する精微物質を表すとともに機能を表す」とされます。 実はこれまで、この物質という表現にどこかしっくりこない印象を 持っていたのですが、それは、物質=静止した物 というニュアンスを持たせて、読み取っていた為だと知りました。 気の本質が運動にあることについて、考え直すきっかけになりました。   ____________________________________________ 【参考文献】 『新版 東洋医学概論』医道の日本社 『古典に学ぶ鍼灸入門』医道の日本社

日常ネタ

先日、薬局に処方箋を持って来られた患者さんのエピソードをひとつ。 (年齢は70歳前後の男性の方だったと思います。)   「市販の風邪薬を飲んでいても全然効かへんから、病院に行ってきたわ〜。」 「薬で胃がやられたんか、胃が膨れた感じになって食欲もなくて、全然食べたいと思わんねん。咳もまだ続いてるしな。まいったなぁ。」 「やっぱりちゃんと、初めから病院で診てもらって薬飲まんなあかんなぁ。」   と言われて、総合感冒剤と咳止めと胃薬をもらって帰られました。   そして7日間後にまた来局されて、また全く同じ内容の処方箋を持って来られました。   「薬全部飲んだんやけど、全然治らへんのや。」 「また同じ薬なんか?、先生にいろいろ言うたんやけどな。これしかないみたいやわ。」 そこで、改めて今どんな状態なのか伺ったところ。 一番は胸脇部が苦しい。 上腹部が張って苦しいので、食欲がない。 咳が続く。 咳をすると頭痛というわけではないけど、頭の表面がピリピリと痛む。 と言われていました。   全然一週間前と症状が変わっていない様子。 これがもっとも西洋医学の苦手な部分ですよね。と思わず思ってしまいました。 万人に対しての通り一遍の大雑把な処方しかない。 東洋医学的なアプローチなら、もっと的確にケアできるシチュエーションなのだろうなぁと、その患者さんの背中を見送りながら思った場面でした。