学生・研究生によるブログ

学生・研究生による学びと発見のブログです。

赤い宝石

先日、奈良でいちご狩りを堪能してきました。 私は奈良のブランドいちごの「あすかルビー」の大ファンです。 2年前から春になりオンシーズンになると、あるルートから毎週注文して「あすかルビー」を堪能していましたが、今年からは手に入れるルートがなくなってしまい残念に思っていました。 ところが今年は運良く現地に行く機会に恵まれて、思いっきり堪能できたのです。 もう何個食べたかわかりません(笑) 真っ赤な大きく膨らんだ苺は見るだけでテンションが上がって最高ですね。 赤い宝石と言われますが、全くその通りです。 そうそう、最後に勉強にも繋げないと。 薬膳 いちご 体に必要な水分を補充し、体の組織や器官を潤す働きがあります。食薬として滋陰類に分類されます。(※肝経・胃経・肺経の経絡に強く作用) 潤肺生津 肺に潤いを与え、体に不足した水分を増やす。 滋陰補血 体に必要な潤い(水分)や血液を養う。 清熱解毒 体にこもった熱を冷まして取り除くと同時に、毒素を体外に排出する。 利尿 体に滞った余分な水分を、尿として排泄する。 健脾和胃 脾を強くし、胃の調子を整える。 SATOYAMA 食薬図鑑 https://www.satoyama.bio/databook/fruits/strawberry/ 確かにお腹いっぱいいちごを食べた後、身体が冷えて、しばらくしたら利尿効果が半端なくトイレばっかり行っていました。 今回は食べ放題だったので、必要以上に食べてしまったのが悪かったんだと思います。でも2時間ほどしたら、あんなにたくさん食べたのにかかわらず、お腹がペコペコになって胃がスッキリしていました。 ちなみに、ちょうどその日はWBCの日本vsメキシコの日で、隣のビニールハウスから「やったー!、日本逆転や! 勝った!!勝った!!」と1人のおじさんが叫ぶと、ビニールハウス中が一気に歓喜に包まれました。みんな苺を摘みながらも、日本の勝敗が気になって仕方なかったんですね。とってもよい思い出になりました。

一年経過

一鍼堂の寺子屋でお世話になり始めて、今月で1年が経過しました。 この一年の時の流れが早かったのか遅かったのかどちらか改めて振り返ってみて、どちらなんだろうと考えてみましたが、正直即答できる感じではなく、ハッキリわかりませんでした。 早かったように感じますし、遅かったようにも感じます。 ただ充実した1年であったのは間違いないです。 1年を通して、こんなに鍼灸の勉強に向き合ったことは今までになかったと思います。 これもひとえに、一鍼堂という学びの場に参加できたことに尽きると思います。 何かを学ぶ際には周りの環境がとても大事だと思いますし、特に私の場合は自分の意思や決意が軟弱なので、すぐに自分の甘い心に負けてしまいがちです。 でも一鍼堂での院長や各先生方、スタッフの方々の鍼灸に対する向き合い方にプロ意識を強く感じますし、そんな空間に自然と触れていると自分も精進して行きたいという強い気持ちが生まれてきます。 それに他のワクワク感を抱いた優秀な寺子屋生の皆さんと交流することで鍼灸に対する勇気や希望など、とてもよい影響を受けることができます。 只々、今の心境は、この場に居させていただくだけで大変ありがたい気持ちでいっぱいです。  

逆子

テーマ「逆子」 逆子を治したいとご相談に来られたら。   西洋医学的に知っておくべきこと 医学用語「骨盤位」 ・骨盤位の分類(大きく分けて三種) ・骨盤位の誘因(母体側、胎児側) ・そのまま経膣分娩するリスク ・帝王切開によるリスク ・いつまでに自然回転しておいた方が良いのか ・回転しない時の対処法 など   踏まえた上で確認すること ・現在何周目 ・お医者さんの見解 など   自身の課題 帝王切開について調べ不足。 妊婦さんの不安も知っておく。 その他妊婦さんへの気遣い。 お腹が膨れたり、つわり、精神的な不安など状況に応じてその人が不安に思わない様に心がける。 医療人としての意識と知識と態度。 相手に対しての共感。 安心して頂ける様に。 相手に対する優しさが足りない。   調べてわかった事と考察 子宮筋腫も逆子の原因となる。 それが原因で回りづらい事も。 一般に至陰・三陰交の灸は逆子に良いとされる。 実際に治った例も沢山あるので体質に合う人には良いものなのだと感じる。 しかし合わない場合。 例えば三陰交(大陰)は書物によれば病がない場合は禁灸穴にも指定されている。   金匱要略解説 P575 婦人妊娠病脈治 「懐妊後、最も怖いのは湿熱が胎気を損傷することである。胎が湿熱を受けると、胎は不安定になる。」 中医鍼灸臨床経穴学 P 78 「妊娠期間の母体には、「血を以て用と為す」という特徴がある。臓腑経絡の血は、衝任に注ぎ胎児を滋養している。そのため、妊婦の全身には血分が不足し、気分が偏盛となっている。」   以上から場合によれば熱入血室も起こりえる。 すると衝任脈を通して他経に移り、他臓腑を傷つける可能性もある。 そうなった場合、直接的に湿熱になるケース、欝熱になり気の停滞を起こし血の巡りも悪くなって養胎しづらくなるケースなども考えられる。 そもそも逆子が血室で起こることなら直接的でなくとも間接的でもそこにアプローチをかければ治るのかもしれない。 ただし、動きやすいタイミングなどもあるのでそこは注意が必要。   参考資料 中医鍼灸臨床経穴学 東洋学術出版社 李時珍著 金匱要略解説 東洋学術出版社 何任著

メモ

・七衝門 これについて気になるきっかけがあったのでテストが終わったらまた調べていきたいと思います。 調べると背中の診断でも使えるのではと思いました。   ・流れ 身体を触らせて頂いていて、流れを止めてはいけない。 そう思った出来事がありました。   ・左右差と土台 左手と右手の感覚が違う。 以前から感じていたけど、手首、足首ともに右の方が硬い。 脈も左右差がある。 これを気血の流れの影響として捉えた時、土台となる部分に着目。 お腹にも停滞が現れている。 そこを改善するための動きとして 「左足の中段回し蹴り」の動きを取り入れてみました。 これをきちんと行うには体感として、 股関節の柔軟性ももちろん必要ですが、それよりも大切な事が 「腰を入れる動き」 しっかり腰が入ると自然と股関節のストレッチにもなる。 股関節が柔らかくなったタイミングで右の手首・足首・肩・顎関節の動きも良くなるから身体って繋がっているなあと面白かったです。 顔面部でも顎は下焦の位置に属しますが、そういった認識にも繋がる気がする。 また「腎は作強の官」と言われますが、その意味合いにもリンクするかもしれないなと思いました。 しかし上段蹴りできる人はすごいなぁ…

外界への扉

皮膚は外界と内界を隔ててくれる人体最大の臓器です。 (膈といえば、いろんな邪が停滞して潜んでいそうなイメージが湧きます) また皮膚は肺のように呼吸をしているといいますし、また体内の老廃物を汗として分泌排泄しているというのですから、五臓でいうと肺と大腸ということになります。 一方で「皮膚は内臓の鏡」とも言いますので、肺・大腸に限定するものでもなく、五臓全体と関わっている臓器ともいえます。 体表観察をしていると皮膚はいろんな情報を発信しているのを診てとれます。 ●肌の色、ツヤ感 くすんでいる、青ずんだ、焦げた、赤らんでいる、血の気が引いたなど ●毛穴の状態・肌目 ザラザラ、ゴワゴワ、ラップのような、シワシワなど ●肌の温度 冷えている、あったかい、熱いなど ●発汗具合 サラサラ、つるつる、カサカサ、しっとり、ベタベタなど ●肌の弾力・緊張・弛緩・膨隆・陥没 ブヨブヨ、ふっくら、もちもち、カチカチ、パンパンなど ●肌感覚 くすぐったい、ゾワゾワする、気持ちがいい、苦しい、チクチクする、痛いなど これらの情報が具体的にどういう状態を表しているのか、どの臓腑経絡からのメッセージなのかを読み取るのはまだまだ難しい部分も多いですが、今後、舌や脈、腹診などともっと紐付けできるようにしていけたらと思います。

加味

先ずは一番気になっていた青皮から始めてみます。 柴胡桂枝湯のエキス顆粒にミルで潰した青皮を加え、お湯を注いで出来上がり。 ん〜〜、美味しくなっている。 柑橘系の香りで爽やかさが加わり、私の好きな味です。毎回飲むのが楽しみになりました。 2日ほどこの組み合わせで飲んでみたのですが、何となくいいかもしれないという感じで、もう少し長く検証した方が良かったんでしょうが、我慢できず他の生薬も気になって、陳皮を加えることにしました。 生薬の組み合わせに相須薬対というのがあって、同じ性能と効果を示す生薬を組み合わせることで、効果を強める考えもあるので、まあ、いいか。 柴胡桂枝湯+青皮+陳皮 そして数日経過。 上腹部は問題ない感じですが、まだ中・下腹部がどうもスッキリしない。 更に大腸に働く枳実も加えよう。 柴胡桂枝湯+青皮+陳皮+枳実 枳実が加わったら、少し苦くなったような感じがします。 そして数日経過。 悪くはないですが、でもまだ何かが足りないような感じ。  

腹など

腹 中脘くらいを押すと痛む。 これを実という人もいるが、虚という人もいる。 喜按などは絶対的な法則ではないと思う。 そもそも虚実が混じれば判断できなさそう。   脾胃 考え事は脾胃を痛める。 でもその意は神がコントロール。 痛む背景には心が関わる。 心血が消耗。 この段階での舌を習った。 背景にあるものが環境だったり何らかの原因で思考が忙しくなった場合、それが取れなければ回復も遅れる。   そう考えると環境もしくは環境に対する捉え方の変化が脾胃を回復させる事もあると思いました。 忙しすぎて寝れなくても脾胃が痛む。 また、虚里は胃の大絡。 だから脈が弱くなる。   相手に対して 自身の課題をクリアする為にも自分自身の課題をとりあえず一旦横に置く。 相手を見て自身の課題を知る。 その前提で考える。 物事を考える時、自身を投影させて相手を考えると、結局思考の癖が自身と重なるところ以外見えない。 むしろ歪めてしまう事もある。 何かを解決したい時、相手が何を求めているか。 相手にどんな示し方をすればいいか。 様子を見ると相手は頭が働くからとても心配性。 色んな可能性を考えて答えがわからない。 頑張りすぎて出来るのにエンストを起こして出来なくなってる。 そんな時どんなトーンで、どんな言葉で接したらいいんだろう。 言い方キツくなかったかな。 まずは相手の話を聞いて、安心してもらえる様にしないと。 歩調を同じく合わせて一緒に作れる人がやりやすいかな。 相手の世界から見た景色はどうなっているんだろう。 相手から見た景色を見る必要がある。 その為にも主役を置き換える。 また、そこには患者さんと先生方といった主役も入ってくるのでそこも考えないと。 大変だ。   舌の考察① 舌根部に膩苔、真ん中に裂紋。 歯痕、いつもに比べ厚さも色も薄い舌になっている。 何らかの原因で気血が消耗され、脾胃が弱って必要なものが作られずゴミが溜まってしまう状態。 裏の色も薄い。 風邪をひかれたとの事なのでそれが原因として大きいか。 辺縁も邪在少陽と見るべきか。 腹、背中などが気になる。     舌の考察② 舌の色がいつもに比べ暗紅色かつ白さが目立つ。 裏も赤みが少ない。 舌先のみ変色。 心熱により陰分が焼かれて褪せているのか。

目など

楽しむ どんな状況でも楽しむ気持ちは本当に大切だと感じる。 そうでなければその瞬間が勿体無い。 そこから学べる事は必ずある。 最近いい経験が出来ています。   気を使わせない お気持ちは感謝。 ただ自分が弱い人物になる訳にはいかない。 淡々と目の前の事に向き合うのみ。 甘えを持たず、誇りを持って仕事に臨もう。   捉える 反応をある程度でも捉えて鍼を置くと全然動き方が違う気がします。 具体的には自身の腎経の穴を使ったのですが、切経で捉えた感覚がいつもより深く感じれた気がします。 術後は腹の形も変化し、教えて頂いた事の復習にもなって大変勉強になりました。     目 弁病論治になりがちなので気をつけたいところだけど、腎虛になるとパンダ目になりやすい傾向にあると思う。 金匱要略の桂枝加竜骨牡蛎湯の文章も参考になります。 以前先生の患者さん(新患さん)で施術後人が変わったように雰囲気が明るくなった人を思い出しました。

文字・言語

  文字、言語って何なのか。   調べた訳ではないが、集団で行動する為にイメージから共通の認識を言化・文字化したのではないのかな。   つまり「大体こういう意味ですよね」という共通認識を作ることでコミュニケーションを容易にさせているのだと想像。   では、共通言語や文字を持たない相手とは理解し合えないのか。   様子に出るのでそういう訳ではないと思う。   家の猫を見て、 「今かまってほしくないんだな」 「これからこっちくるぞ」 「喜んでるな」 「この空気が好きなんだろうな」   など伝わるものもある。   身体を触らせてもらった時で一番わかる時は包む様に触った時。   その時の自分は柔らかい状態にあると思う。   結局は猫ではなく、人間の治療をする訳だけれども、同じく言語に振り回されず、言葉は通じないものとしてやってみたい。   先日受付で話に出たケータイは怖いですよねと言った話、 「勝手に枠組みを作られて色眼鏡になり、相手を見れなくなる」   その認識とも繋がる気がする。   結局何か情報として伝えられた段階っていうのはわかった気にはなれるけど、わかってないんだと思う。   そこに自分の感覚が乗らないと本当に理解できない。   次の寺子屋は「人ではなく生命現象に触れる」   あれこれ書いたけど、そっちの方が自身をフラットに保てる気がするので、そんな感じでシンプルに切経してみよう。  

気虚

  先日知り合いの体を見せてもらった。   責任のある立場で頭を使う事が多く、時間や食欲の関係もあり朝食抜きが多い、手首足首が細い、声が小さい、食欲不振、低血圧、真面目など   脈は微かに弦数だけども大きな問題は脈がとても弱い事   舌は辺縁に赤みが見られるが薄く小さく、微かに膩苔が乗る程度   お腹は氣滯もあるが、脾胃を示すところが頼りないのが1番の問題。   太衝、足三里がメインで太谿に軽い反応も気になった。   ここからが自分の課題の本番で、翌日相手の状況を再現してみた。   まずは同じ条件にしてみようと 朝食抜きで16時まで外でひたすら勉強で 頭脳労働+脾胃の弱り   という状態を作ってみた。 腹部は弱々しい感じになり、足三里にも反応が出て、脈も弱々しくなった。   この時、精神状態としては本当に絶望的。 経別が心と直接連絡しているからかな。   相手の立場に立ってみる。 こんな気持ちの時には相手にどう接して欲しい? その時の自分の振る舞いはどうだったか? あの時の相手の体勢は何を意味する?   省みて気をつけるべき点が沢山出てくる。   脾という点から見ても 臓腑経絡学P111 「臨床的にみても、脾の陽気を増す事が如何に重要であるかを示している。脾に陰虚・血虚がほとんどないのはこの為であり、脾の臓を動かす場合は、乾かす事がポイントとなってくる。 漢方薬でも茯苓、白朮をよく使うのはこの為で、穴では足三里が重要になってくる。」   自宅に戻り、食前に足三里に鍼を5分置鍼。   刺した直後にお腹にも変化が出ていました。   食欲、精神ともに上手く戻ったのですが置鍼時間が長かった為か逆上せてくる感覚もあった。   繊細な操作が必要だと思いました。       興味 色んなことを知っていかなければいけない。 体験するのが一番手っ取り早いんだろうなと思います。 色々遊ぼう。   参考資料:臓腑経絡学 アルテミシア  監修 藤本蓮風