学生・研究生によるブログ

学生・研究生による学びと発見のブログです。

脾の運化について

今回は、五臓の脾の働きのひとつ、運化について整理しました。 脾は中焦にあって 気や血を生み出す働きを担う。 脾は運化を主る、と表される。 どのようにして気血を生むのかーそれは毎日の食事を通して行われる 運化の意味はー運ぶこと、変化させること 脾の運化にはざっくりと次のふたつの側面から成る。 飲食物を消化・吸収して得られた水穀の気をからだ全体に運ぶ(運化水穀) そして、飲食物の消化・吸収・運搬を通して、からだ全体の水の流れを調節する(運化水液) 脾が弱ると消化・吸収が正常に行えなくなる、気や血が足りなくなる。 そして、運化水液の働きが弱り、からだに停滞する。 食べることで体が作られ維持される、 それは生きる為の土台になる。 別の視点では、 エネルギーや栄養を運ぶ働きを担う脾胃が元気だからこそ、 そのほかの臓腑もしっかりと働ける。 そして、臓腑や器官に必要な水液が届けられる(排出が行われる) ー「後天の本」「気血生化の源」 肺は呼吸を通して、気という、より軽いものを扱う。 脾は運化を通して、地の気や水液をからだ全体に送り巡らす。 階層は違えど必要不可欠なふたつが、上焦と中焦で働いている。 どのように関わり合いながら機能しているのか、 今後、深めていきたいと思います。 ____________________________________________ 【参考文献】 『中医学ってなんだろう』東洋学術出版社

春になると・・・

私はいつも春先になると不調がでることが多く、 今までは梅核気や左中指に見に覚えのない腫れ(今でも原因わからず、1ヶ月位腫れていた) 今年は生理不順に胃の不調と、気分も落ち込みやすくなったりするので 春がくるのが待ち遠しい反面、不調がくることに怯え毎年身構えてしまいます。。。 でも。もう私も3年生になりますし、下野先生の施術も受けつつ、 せっかくなので自分でも鍼してみようとあれこれ原因を考えてみました。 生理不順については、最近は17日くらいの短い間隔で生理がはじまっておりそのせいで貧血気味で 胃の調子も悪いので脾の弱りが原因?年齢的に腎も原因かも?いつも春先に不調でるし肝の気があがっていることも考えないといけないのか?思いつく限りいろいろ自分の身体に鍼をして変化を観察しようと思います。 寺子屋でも先生方に、脈の変化を観察する方法や毎日自分に鍼してみたら?とアドバイスをいただいたので さっそく実践してみます! やっと暖かくなってウキウキする季節を心も身体も元気に過ごしていきたいです。

東洋医学探訪(02)

鍼灸学生の授業の一環で解剖実習があります。 東洋医学を学ぶ者として 『太古の医家達も、間違いなく解剖実習で学んでいるだろうな』 と考えておりました。 京都で医学史の1ページに触れてまいりました。 山脇東洋觀臓之地 ーーーーーーーー碑文ーーーーーーーーー 近代医学のあけぼの 観臓の記念に 1754年 宝暦4年閏2月7日に 山脇東洋(名は尚徳 1705~1762)は所司代の官許をえて この地で日本最初の人体解屍観臓をおこなった。 江戸の杉田玄白らの観臓に先立つこと17年前であった。 この記録は5年後に『藏志』としてまとめられた。 これが実証的な化学精神を医学にとり入れた成果のはじめで 日本の近代医学がこれから めばえるきっかけとなった東洋の この一業をたたえるとともに 観臓された屈嘉の霊をなぐさめるため ここに碑をたてて記念とする。 1976年3月7日 日本医師会 日本医史学会 日本解剖学会 京都府医師会 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 六角獄舎跡は二条城の南の因幡町にあります。 跡地は集合住宅であり、石碑のみの設置でした。  

反応するタイミングなど

反応するタイミング 先日人に鍼の練習をさせて頂いた。 その時、どの段階から相手が反応しているかという事が勉強になった。 お腹が「グル〜」という音が鳴るタイミングが面白かった。 それが確認できたなら、もっと早い段階で処置を切り上げても勉強になったかもしれないなと思った出来事でした。 どの程度で切り上げるか、感覚を掴みたいものです。     心身一如 素問 陰陽応象大論編 「肝気虚則恐、実則怒。」   恐という漢字を調べる。 原典にもとづく五臓六腑の生理 P19 「両手を以て穴をあけていることを意味するもので、それに心を添えた恐とは、心中に穴が空いてがらんどうなったこと」 で空虚な心を意味する。 怒という漢字を調べる。 同書籍 P20 「<荘子=逍遥遊>に、「怒而飛、其翼若垂天之雲」という句があるが、この場合の怒も決して「おこる」ことではない。「ジワジワと満身の力をこめる」ことである。」   怒りとは、肉体に限った話ではなかった。 そう考えると肉体と五情を分けて考える必要もない気もします。 実際、肝鬱の人は体が硬い人が多い気がします。   参考書籍 原典にもとづく五臓六腑の生理 柴崎保三講述  学校法人呉竹学園 東京高等鍼灸学校研究部編
淀屋橋で

忘備録として。色の見方。

鍼灸学校3年次に、国家試験に備えて過去問や練習問題にあたる中、 東洋医学の勉強の素材としてそのままでは受け入れにくい内容のものにあたることが多かった。 その中の一つ。 3人の子を出産した女性に、出産後表れた症状群から腎虚を導き、解に繋げる。 問題の解説として、単純に出産で腎を消耗したことが原因と結ぶ教師の言葉には荒っぽい印象しか持てなかったが、 そんな単純な構図では説明できていることにならない、と考える一方で、 3人出産して、ひとりの女性として持てるものを “割と” 消耗しているということは言えそうだ、と考えていたのも事実。 「3人産む」ということがどんなものなのか、図る尺度はない筈なのに、そう考えていた。 少なくとも、あの時、違和感の焦点はそこだった。 つい最近になり、別の視点を得る。 先日、母方の親族と顔を合わせる機会があり、年齢の近い従兄弟とその祖母の話になった。 今年99歳になる祖母は5人の子供を育てあげ、それぞれが孫をもうけて大家族になった。 彼女は80代で自分の意思で施設入所を決めて、実際に入所するまでは自分で車も運転したし、 海外へ旅行することを好んであちこち足を運んだ。 何より99歳の現在でも背筋が真っ直ぐで自分のことは大抵自分でなされるそうだ。 (その祖母はといえば8人兄弟とのこと) 小学生の頃に、社会科か何かの授業で各々の家族構成について発表、それを題材として、 今と昔の違いについて話しあった場面のことが不意に思い出された。 その当時(30年ほど前)僕の田舎では子供は2〜3人が一般的でひとりっ子はまれだった。 授業では「昔は子供はたくさん」いて、一家に子供が6人とか8人とか珍しい話でもなかったと教わった。 確かにそう教わっていたのに、実感を持って思い出すのに時間がかかるくらい、現在の情報、周囲の環境に どっぷり浸かっていることが自覚された。 「3人」という数がもたらす意味が変わる。 以前、先輩の先生から中医学を学ぶにあたり「中国と日本では色の見え方から違っていること」について留意するよう 助言を頂いたことがあったが、その意味の理解が少し進んだ様に感じられる。 忘備録として記録

「11/10(土) 漢方薬「桂枝湯」を学ぼう!」の感想

講師は大原先生より学びました。 傷寒論より太陽病~厥陰病を説明され、 実際に桂枝湯を煎じ、飲用を楽しみながら温かい時間を過ごさせて頂きました。 学生の身で、混沌の日々を過ごしておりますが 通行人や電車で同乗する人達を観る際に、仕草や素行を観察してしまいます。 例えば この人は落ち着きがない、汗が多い、座り方が横柄、疲れてる、顔色が悪い、 歩き方、目の力強さ、物の持ち方、声の大きさ、、、、 その標は?本は? 虚している?、実している?、陽虚?、陰虚?、内熱?、肝気?、腎虚?、、、、と しかし、本日の漢方講座を経験すると、今までは力の入り過ぎた感覚で見ていた様に思いました。 飲用より身体を整えていく感覚を思うと 力を抜いて観察し、全体像より症状とか異変の把握に努めなくてはならないと感じました。 臓腑を補した影響が、体全体へと達すると思えたからなのでしょうか。 この”『補する』を重点とする”という事を 「10/7(日) 学生向け勉強会」後半戦の院長特別講座で教えて頂きました。 その後半戦のフィーリングは一つの起点となっていますが、共通項を得られたのが本日の収穫の一つです。 大原先生、お疲れ様でした。 いつも配慮頂く院長に感謝いたします。ありがとうございました。 【番外編】 (講座が終了し、方剤の効能についての雑談中) 大原先生 「・・は腎陽と腎陰の両方を補うんですよ。逆じゃなくて両方を補えるんです!」 稲垣 「なるほど、太極を大きくするのですか・・」 と返答した際の大原先生の顔が 『稲垣、易経できやがったな』的な顔は脳裏から離れません( ̄▽ ̄)
開放感

脈診について

長い年数をかけて習熟していくものと習う 書籍では列記されているけど、 遅数をみるのと、浮沈や虚実をみるのとでは全然ニュアンスが違うと考える 「ぴんと張った弦に触れたように、まっすぐで長くはっきりと触知できる」 このような書き表し方になるのは 脈気を捉えるためには、実際指先に触れる感覚を通して行うことになる為で 時間をかけて養っていくべきは、脈状分類の技術というより、脈に触れてリンクするため の意識の向け方なのかも知れない そもそも、この考え方は全くの検討違いなのかも知れないが今は分からない 疑問が変化した記録として

舌を観察して

ある患者さんの舌を観察してー ピンク色に映った。 舌全体に、舌辺まで一面がピンク。 (発色が全く舌裏と異なる。) うえに乗る白苔が対比でより白く映る。 自分にとって初めて(当然、継続的に 見させてもらっているその患者さん においても)見る色味で印象に残った。 紅絳舌に分類した。

神闕

 寺子屋で診させていただいた臍は独特な形状でした。 「臍の形状は深く落ち込んでいた方が良い」 と書籍などに記載があります。 色々と空間論の話は読むが中々理解ができません。 臍の「気の偏在を診る」とはどのような診察意義があるか再度整理していきます。   【臍(神闕)及び臍周の見解】 1.臍の形の傾斜(変形)は気の偏在(邪の方向性)を示す。 2.臍周囲の緊張・膨隆は肝気と関わりがある(気滞)。 睡眠不足で神経が疲れているとき等は、臍周囲の邪(膨隆、緊張、動悸、冷え等)がみられる。 3.臍周の弛緩は生気の弱りを示す。 甚だしい場合は臍が中心から移動する。 4.臍周の気の流れの方向は時計周りである。   臍もまた、腹部の肌肉を大地と見立てた時に、地形が崩れて形状が変わるのだと思いました。 臍周囲の肌肉が上部に引きつれ緊張した場合は上逆を示し、相対的に下に引っ張る力が劣り肌肉も弛緩して平衡が崩れていることを示しているそうです。 臍の形状だけではなく、周囲の肌肉の状態を切経することで、気のベクトル=「気の偏在」を診ることが重要だとわかりました。 臍周囲の緊張、膨隆などは肝気と関わるとありますが、引っ張られる方向が左右だと肝相火に関与するのか? 腹診は邪を診ているのであるのであれば、 臍とはまた区別して考えるべきか⁈ ちょっとわからないので実践を積みながら観察していくことが、これからの課題です。   臍の中央、神闕穴についても調べてみました。 【神闕】 臍中、気舎、闕会、維会、命蒂、気合 等の別名がある。 神闕という名は外台秘要よりはじまった。 神は心に蔵される。 闕は宮城の門観である。 故に神闕は神の出入りする門である。 救急療法に用いられる所以である。 「闕」とは宮殿の門。転じて、天子の居る所。 宮城。 任脈上で心包絡の膻中穴と同じ名前でもあり、 「膻中は気の海たり」と言われることから 神闕は気の様子を伺う穴として重要そうです。   「臨床を重ねていくうちに分かるようになってきますよ」 と下野先生も仰っていました。 腹証奇覧ならぬ、臍証奇覧のようなものが できてくるのかもしれません。 楽しみです。   【参考文献】 「鍼灸療学基礎学」 代田文誌 著 「体表観察学」藤本蓮風 著 「経穴解説」 藤本蓮風 著

コーヒー

先日勉強会で、寺子屋メンバーが コーヒー(約350ml)を飲む前と飲んだ後で 身体がどう変わるか実験をしてた。 (ブログにあるので、参照ください。)   以前、接客業をしていた時、 テンションがもたないので コーラ、コーヒー、エナジードリンクを 飲んでる人がとても多かった。 覚醒作用があり、一時的に気の流れも良くなるのだとか。 私はコーヒーや炭酸を飲むと 胸が痛くなったり、痞えたり動悸がする。 嗚咽したり、吐きそうになることも。 よっぽどのことがない限り飲まないです。 タンブラーに入れてコーヒーを飲む人がカッコよくて羨ましいのですが…   コーヒーは安寧作用があり、 温性で昇発と利尿作用がある。 それを知って、私は日頃から逆上せやすく 気が上りやすいため、 コーヒーを飲むと動悸が起きることに納得しました。   温性なので身体を潤す成分もなくなってしまいます。 便秘がちで乾燥肌の私にはよろしくありませんね。   下野先生曰く、日常から飲んでいると 脾が弱くても麻痺してくるそうです。 キンキンに冷えたアルコールを 飲むうちに慣れてくると 同じような感覚だそうです。   【脾胃の病因病機  一部抜粋】 外邪の侵入、情志的な要因、食生活の乱れ、労倦などの要因も 直接的・間接的に脾胃の疾患をもたらす原因となる。 また体内にある病理産物、痰飲、水湿、瘀濁なども脾胃の病変を続発させたり悪化させたりする内在要因となる。 【胃失和降】 胃腸の伝導機能の失調という症状と胃気上逆とあう症状の2種類が現れる。 ○ 胃腸の伝導機能の失調 便秘、脘腹脹満して痛む ○ 胃気上逆 悪心、嘔吐、げっぷ、胃酸過多、しゃっくり [原因] 外邪の侵入、食生活の不節制、思いどおりに事が運ばない、痰飲の停滞、脾胃虚弱、大小便の閉塞など   もう、どっからでも脾と胃を傷める可能性がある。 体質的に脾胃虚弱な人が抑鬱で肝胃不和となり、飲食不摂で辛い物、肉、酒、味の濃いものばかり食べたり、温補剤を飲みすぎたりする コーヒーも温補剤になるのかな? こんなケースもあり得そう。 ひどくなれば経に沿って頭痛や逆流性食道炎、清竅にまつわる症状が現れるのでは… と思いました。   参考図書 ○ 最新カラー図解 東洋医学 基本としくみ ○ 中医病因病機学